私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
キリストの使徒たちが伝えたこと(10)—使徒信条とは—「子なる神(6)」
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このメッセージは、子なる神についての6回目の考察である。
キリストの使徒たちが伝えたこと(10)
―使徒信条とは―
「子なる神(6)」
使徒信条
我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず。
我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。
主は聖霊によりてやどり、処女マリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人のうちよりよみがえり、天に昇り、全能の父(ちち)なる神の右に座したまえり。
かしこより来たりて生ける者と死にたる者とを審きたまわん。
我は聖霊を信ず。
聖なる公同の教会、聖徒の交わり、罪の赦し、身体のよみがえり、永遠の生命を信ず。
アーメン。
1.はじめに
(1)使徒信条について
①三位一体論を土台とした信仰告白である。
②キリスト論が一番強調されている。
③使徒信条は、使徒たちの作品ではないが、使徒たちの教えが要約されてい
るので、使徒信条と呼んでもよい。
④洗礼式のために、また、異端との戦いのために必要となった。
(2)子なる神について(4)
①キリスト教信仰の中心テーマである。
②キリスト論が間違っていると、救済論が間違ってくる。
*異端の教えは、例外なしにキリスト論が間違っている。
*異端の教えでは、キリストは被造物である。
2.これまでのアウトライン
(1)処女降誕
(2)イエスの歴史性
(3)福音の3要素
(4)イエスの死後の状態
(5)昇天
(6)再臨
*今回は、「(6)再臨」を取り上げる。
*旧約聖書には、受難のしもべの預言と、栄光の王の預言がある。
*ユダヤ人たちは、2人のメシアが登場すると理解していた。
*エルサレム入城の際、彼らはイエスを栄光の王として迎えた。
*受難のしもべと栄光の王は、同一のメシアである。
*初臨と再臨の区別が非常に重要になる。
*初臨に関する預言はすべて成就した。
*再臨に関する預言もすべて成就する。
*フルクテンバウム・セミナーでの質問。終末論は混乱している。
*これから何が起こるかを考える。
3.今回のアウトライン
(1)携挙
(2)患難期
(3)再臨
(4)千年王国
このメッセージは、子なる神についての6回目の考察である。
Ⅰ.携挙
1.定義
(1)教会が瞬間的に天に上げられることを意味する。
①この場合の教会とは、建物や地域教会のことではなく、普遍的教会のこと。
②普遍的教会とは、使徒行伝2章(ペンテコステの日)から現在に至るまでの
間に、イエス・キリストによって救われた真の信者の総体である。
2.聖句
(1)1テサ4:13~18
「眠った人々のことについては、兄弟たち、あなたがたに知らないでいてもらいたくありません。あなたがたが他の望みのない人々のように悲しみに沈むことのないためです。私たちはイエスが死んで復活されたことを信じています。それならば、神はまたそのように、イエスにあって眠った人々をイエスといっしょに連れて来られるはずです。私たちは主のみことばのとおりに言いますが、主が再び来られるときまで生き残っている私たちが、死んでいる人々に優先するようなことは決してありません。主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。こういうわけですから、このことばをもって互いに慰め合いなさい」(1テサ4:13~18)
(2)1コリ15:50~54
(3)観察
①携挙の目的は、やがて来るべき神の裁き(患難期)から信者を救うこと。
②携挙は、いつ起こってもおかしくない状況にある。
③その時がいつかは誰にも分からない。
④携挙の時には、すでに死んでいる聖徒たちが先に復活し、次に、生きている
聖徒たちが生きたまま天に上げられる。
Ⅱ.患難期(あるいは大患難時代)
1.定義
(1)携挙の後に地上を襲う7年間の裁きの時をいう。
①反キリストがイスラエルと7年間の契約を結んだ時点で、患難期に入る。
2.聖句
(1)旧約聖書ではダニエルを初めとする多くの預言者たちが、大患難時代を預言
していた。
①「【主】の日」「ヤコブの苦しみの時」といった用語が大患難時代を意味する。
②神が地上に大患難時代を来たらせる主な目的は、イスラエルの罪と不信仰
を裁くためである。
(2)黙6~19章
①地上には反キリストと呼ばれる人物が登場し、全世界の金融や経済を支配
するようになる(黙13章)。
②患難期は7年間続く。
③その最後に、ハルマゲドンの戦いが起こる。
④イスラエルは、民族的救いを経験する。
Ⅲ.再臨
1.定義
(1)患難期の最後に、イスラエルの民の祈りに答えてキリストが地上に来られる
こと。
①これは、携挙とは別の出来事である。
(2)この再臨は、文字通り、栄光の御体を持ったメシアの地上再臨である。
①キリストはハルマゲドンの戦いに勝利し、サタンとその軍勢を打ち破る。
2.聖句
(1)使1:11
「そして、こう言った。『ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります』」(使1:11)
(2)黙19:11~16
「また、私は開かれた天を見た。見よ。白い馬がいる。それに乗った方は、『忠実また真実』と呼ばれる方であり、義をもってさばきをし、戦いをされる。その目は燃える炎であり、その頭には多くの王冠があって、ご自身のほかだれも知らない名が書かれていた。その方は血に染まった衣を着ていて、その名は『神のことば』と呼ばれた。天にある軍勢はまっ白な、きよい麻布を着て、白い馬に乗って彼につき従った。この方の口からは諸国の民を打つために、鋭い剣が出ていた。この方は、鉄の杖をもって彼らを牧される。この方はまた、万物の支配者である神の激しい怒りの酒ぶねを踏まれる。その着物にも、ももにも、『王の王、主の主』という名が書かれていた」(黙19:11~16)
3.携挙と再臨の区別
(1)携挙では、信者は空中で主と会う(1テサ4:17)が、再臨では、信者は主と
ともに地上に戻ってくる(黙19:14)。
(2)携挙は、患難期の前に起こる(1テサ5:9、黙3:10)が、再臨は患難期の後
に起こる。
(3)携挙は、信者を地上から取り除くという解放の業である(1テサ4:13~17、
5:9)が、再臨は、不信者を地上から取り除くという裁きの業を含む。
①マタ25:31~33には、羊と山羊の裁きが出て来る。
②この裁きは、異邦人の裁きである。
(4)携挙は、ひそかに、たちまち一瞬に起こる(1コリ15:50~54)が、再臨は
すべての人が見る(黙1:7、マタ24:29~30)
(5)携挙は、いつでも起こり得るが、再臨にはいくつかの前提条件がある。
①患難期
②イスラエルの救い
Ⅳ.千年王国(あるいはメシア的王国)
1.定義
(1)再臨のキリストがエルサレムにおいてダビデの王座に着座し、統治する王国
のこと。
①これは、全世界の統治である。
②ユダヤ人たちはこれを「メシア的王国」と呼ぶ。
③クリスチャンたちは、この統治が千年間続くので「千年王国」という。
(2)メシア的王国は、エデンの園の状態の回復である。
①文字通り千年間続くと考えるのがよい。
2.聖句
(1)黙20:4~6
「また私は、多くの座を見た。彼らはその上にすわった。そしてさばきを行う権威が彼らに与えられた。また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。そのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。これが第一の復活である。この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる」(黙20:4~6)
結論
1.再臨(携挙)がいつ起こるか、分かるか。
(1)2012年12月21日説
①ニューエイジとの関係で言われていた。
②マヤ暦をもとにした2012年人類滅亡説である。
(2)2011年5月21日説
①ハロルド・キャンピングが唱えた節である。
②ノアの洪水を前4990年とし、そこから7000年(天地創造の7日間)を引
くと、2011年となった。
(3)聖書は、再臨の時を計算するように教えてはいない。
①いつでも用意ができていることが重要
(4)聖書は、再臨の時を計算するための情報を提供していない。
2.なぜ、携挙と再臨を区別する必要があるか。
(1)もしそれが同じ出来事なら、信者は患難期を通過することになる。
(2)もしそれが同じ出来事なら、再臨の時は「いつでも」ではなくなる。
①地上再臨には、前提条件があるから。
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