私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
創世記(62)—ルベン、シメオン、レビの将来—
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人生のガイドラインを考える。
創世記62 創世記49章1節~7節
「 ルベン、シメオン、レビの将来」
イントロ:
1.文脈を確認する。
(1)エジプトに移住してからヤコブは17年間生きる。
(2)ヤコブの死期が近づいてきた。
(3)ヤコブは、息子たちの将来を預言する。
①48章はヨセフの将来の預言(マナセとエフライムを養子に迎えた)
②49章は12部族全体の預言
2.きょうの個所
(1)ヤコブの臨終の床での息子たちへの祝福である。
①彼はこの時まで、この祝福を語るのを待った。
②息子たちにインパクトを与えるため。
③通常の族長の祝福とは異なり、預言となっている。
(2)これを同じような預言が2つある。
①創9:25~27でノアが息子たち(セム、ハム、ヤペテ)について預言している。
②申33章でモーセが12部族について預言している。
(3)この預言は聖霊によるものである。
①射程距離が長い。
②12人の息子たちは偉大であったが、12部族はさらに偉大な部族となる。
③黙21:12
「都には大きな高い城壁と十二の門があって、それらの門には十二人の御使いがおり、イスラエルの子らの十二部族の名が書いてあった」
④各部族にとって生活のガイドラインになる。
(4)預言の内容は2つである。
①土地の分割
②メシアの家系
3.メッセージのアウトライン
(1)預言が語られた状況(49:1~2)
(2)ルベン(49:3~4)
(3)シメオンとレビ(49:5~7)
4.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)契約の神の守り
(2)相続財産の約束
(3)人生の本質
このメッセージは、人生のガイドラインを考えるためのものである。
Ⅰ.預言が語られた状況(49:1~2)
1.死を前にして、ヤコブは息子たちを呼び寄せた。
(1)いかに生きるかを教えてきたヤコブは、いかに死ぬかを教えようとしている。
(例話)ビリー・グラハムとアンの対話
(2)父よりも先に死んだ息子はいなかったので、ヤコブは幸せであった。
2.ヤコブの願い
(1)ひとつの民族として結束することを決心させる。
(2)カナンの地に帰還することを確信させる。
(3)エジプトと同化することの危険性を理解させる。
3.預言の内容の要約
「私は終わりの日に、あなたがたに起こることを告げよう」
「わたしは後の日にお前たちに起こることを語っておきたい」(新共同訳)
(1)預言的な文脈では、「将来の遠い日」のこと。
(2)ユダヤ教のラビたちの解釈は、伝統的に「メシア待望」である。
(3)12人の息子ではなく、その子孫たちに関係する内容である。
(4)12人の息子の性格が、多かれ少なかれぞの部族の特徴となって行く。
4.この預言の重要性
「ヤコブの子らよ。集まって聞け。あなたがたの父イスラエルに聞け」
(1)ヘブル文学の対句法
(2)1行目と2行目が対になっている。
Ⅱ.ルベン(49:3~4)
1.どんでん返し
(1)祝福がクライマックスに向かって積み上がって行く。
(2)次に、呪いがやって来る。
2.祝福がクライマックスへ
(1)「ルベンよ。あなたはわが長子。わが力、わが力の初めの実」
①これはすべて長子を指す用語である。
②ルベンはヤコブの体から出た最初の息子であった。
(2)「すぐれた威厳とすぐれた力のある者」
①長子の優位性、卓越性を示す用語である。
②ルベンは長子としての祝福と特権を持っていた。
3.次に、呪いが
(1)「だが、水のように奔放なので」
①水のように不安定
②理性的ではなく、欲情によって動くという性質
③意思が弱く、自分を管理できないという性質
④目的意識に欠けるという性質
(2)「もはや、あなたは他をしのぐことがない」
①長子の優位性、卓越性が取り去られる。
(3)Ⅰ歴5:1~2(新共同訳)
「イスラエルの長男ルベンの子孫について。ルベンは長男であったが、父の寝床を汚したので、長子の権利を同じイスラエルの子ヨセフの子孫に譲らねばならなかった。そのため彼は長男として登録されてはいない。彼の兄弟の中で最も勢力があったのはユダで、指導者もその子孫から出たが、長子の権利を得たのはヨセフである」
①狭義の長子の権利はヨセフ族に移行した。2部族が誕生した。
②優位性、卓越性はユダ族に移行した。メシアが誕生する家系となった。
4.呪いの理由
「あなたは父の床に上り、そのとき、あなたは汚したのだ。─彼は私の寝床に上った─」
(1)創35:22 ビルハと寝た。
(2)ルベンが悔い改めたと思われる理由は十分ある。
(3)ルベンは赦されたが、罪の刈り取りはした。
5.預言の成就
(1)人口調査
①1回目 46,500人(民1:20~21)
②2回目 43,730人(民26:5~7)
(2)有名な指導者がひとりも出ていない。
(3)ダタンとアビラムは、モーセの権威に挑戦した(民16:1)。
(4)ルベン族の領地は、ヨルダン川の東になった(民32章)。
(5)士5:15
「イッサカルのつかさたちはデボラとともにいた。イッサカルはバラクと同じく歩兵とともに谷の中を突進した。ルベンの支族の間では、心の定めは大きかった」
(6)ルベン族は、イスラエルの歴史の中で重要な役割を果たすことはなかった。
Ⅲ.シメオンとレビ(49:5~7)
1.土地のない部族として一括して取り上げられている。
2.2人の関係
(1)「兄弟」。ともにレアから生まれた。
(2)暴虐を働いた共犯者(創34章)
(3)ヤコブは彼らの行為を裁いた。
①ヨシュアのカナンの地征服は、神の命令による。
②シメオンとレビは、復讐のために攻撃した。
3.罪の内容
(1)「彼らは怒りにまかせて人を殺し」
(2)「ほしいままに牛の足の筋を切ったから」
(3)彼らの罪から遠ざかれ。
4.罪の結果
(1)「のろわれよ。彼らの激しい怒りと、彼らのはなはだしい憤りとは」
(2)「私は彼らをヤコブの中で分け、イスラエルの中に散らそう」
(3)シメオン族 59,300人→22,200人
①バアル-ペオルを礼拝し、姦淫の罪を犯す(民25章)。
②申33章のモーセの祝福の中には、シメオン族が出て来ない。
③シメオン族の領地はユダ族の領地の中に点在した。ヨシ19:9
「シメオン族の相続地は、ユダ族の割り当て地から取られた。それは、ユダ族の割り当て地が彼らには広すぎたので、シメオン族は彼らの相続地の中に割り当て
地を持ったのである」
(4)レビ族
①戦いに参加しないので、人口調査はなし。
②独自の領地はなく、他の部族の領地の中に点在する48の町々を持った。
③イスラエル人が奉納物として捧げる10分の1がレビ人の取り分となった。
*民18:20~24、35:1~8
結論:このメッセージは、人生のガイドラインを考えるためのものである。
1.契約の神の守り
(1)イスラエルの民には他の国民にない神からの守りが与えられた。
(2)イスラエルの民は、「神の子」と呼ばれている(出4:22)。
「そのとき、あなたはパロに言わなければならない。【主】はこう仰せられる。『イスラエルはわたしの子、わたしの初子である』」
(3)イエス・キリストは、神の長子である。
*ロマ8:28~30
2.土地の約束の更新
(1)具体的な土地の名称は出て来ないが、どういう土地に住むかは預言されている。
(2)キリストが長子で、私たちはその兄弟となった。
(3)キリストとの共同相続人である。
*ロマ8:15~18
3.人生の本質
(1)人には、自分で人生を選ぶ特権が与えられている。
(2)しかしそれは、神によって定められ、計画されている。
(3)人生とは、バランスである。
①ヤコブのペニエルでの体験。彼は、神の計画と和解した。
②不道徳と怒りの感情を警戒する。
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