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創世記(17)—ノアの失敗—
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ノアの失敗を通して、救いの本質について学ぶ。
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創世記17 創世記9章18節~29節
「ノアの失敗」
イントロ:
1.前回までの復習
(1)第3の区分(トルドット)「これはノアの歴史である」
(2)これまでに確認したこと
①ノアとその一家は、箱舟を造り、大洪水の中を生き延びた。
②ノアとその一家は、箱舟を出た。
③神は、ノアと契約を結ばれた。ノア契約。
*エデン契約、アダム契約に続く第3の契約
*ノア契約のしるしは、虹である。
*ノアは、人類の代表としてこの契約を結んだ。
(3)きょうはノアの失敗について学ぶ。
2.メッセージのアウトライン
(1)人類の新しい始まり
(2)ノアの失敗
(3)ノアの息子たちの反応
(4)ノアの生涯のまとめ
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)誰であっても、必ず罪を犯したり、失敗したりする。
(2)誰であっても、救いを必要としている。
(3)救われる方法は、いつの時代でも同じである。
このメッセージは、ノアの失敗を通して、救いの本質について学ぼうとするものである。
Ⅰ.人類の新しい始まり(9:18~19)
1. セム、ハム、ヤペテ(誕生の順番 創5:32、6:10、7:13、10:1、Ⅰ歴1:4)
2. ハムはカナンの父である。
(1)ハムの性質が、カナンに受け継がれる。
(2)創12章以降、カナンが重要な役回りを演じることになる。
3.洪水後、ノアには子どもが生まれていない。人類はノアの息子たちから広がった。
Ⅱ.ノアの失敗(9:20~21)
1. ノアは、洪水後、新しい仕事を始める。
(1)ぶどう畑を作る農夫になった。
(2)ぶどう酒を作ること、飲むことは罪ではない。
(3)結果が、罪である。酔うことは罪である。
2.ノアでも罪を犯す。
(1)人間は、誰でも罪を犯す。
(2)酔うことと、裸とは、往々にして関連付けられる(哀4:21、ハバ2:15)。
(3)この姿は、義人であり、神とともに歩んだノアとは別人のようである。
(例話)1970年代のウォーターゲート事件とチャック・コルソンの回心
Ⅲ.ノアの息子たちの反応(9:22~27)
1.ハムの行動
(1)「父の裸を見て」
①否定的な目で見ている。
②陰部を、情欲の目で見た(同性愛ではない)。
③バウンダリー(領域)の侵害である。
(2)否定的な目の例
①創19:26 ロトの妻
「ロトのうしろにいた彼の妻は、振り返ったので、塩の柱になってしまった」
②出33:20 神を見て、なお生きていることはできない。
「また仰せられた。『あなたはわたしの顔を見ることはできない。人はわたしを見て、なお生きていることはできないからである』」
③士13:22 マノアは、私たちは神を見たので必ず死ぬと言っている。
「それで、マノアは妻に言った。『私たちは神を見たので、必ず死ぬだろう』」
④Ⅰサム6:19 契約の箱の中を見たベテ・シェメシュの人たち5万70人が死んだ。
「主はベテ・シェメシュの人たちを打たれた。主の箱の中を見たからである。そのとき主は、その民五万七十人を打たれた。主が民を激しく打たれたので、民は喪に服した」
(3)ハムの罪の内容
①見たこと。覆わなかった。
②他の人に伝えた。父の堕落を言い広めた。
③父をあざけったこと。
2.セムとヤペテの行動
(1)うしろ向きに歩いた。
(2)裸を見なかった。
(3)着物で父の裸をおおった。
3.呪いと祝福の言葉。創世記に記録されているノアの唯一の言葉。
4.カナンに下る呪い
(1)「末の息子」とは、若い方の息子のこと。ハムは真ん中の息子であった。
(2)ハムの罪のために息子のカナンが呪われている。
①カナンは、ハムの4番目の息子である。ハム自身が呪われたのと同じ。
②彼は、父ハムと同じように行動した可能性がある。
*ラビの見解。カナンがノアの裸を見つけ、それを父ハムに伝えた。
③また、彼の性格が父と同じものである可能性もある。
(3)カナンはハムの性質を発展させた。カナン人の罪の重さ。
創15:16、18:20、21、19:4~10、レビ18:1~3、申12:29~31
(4)神の憐れみの要素がある。
①ハムの罪は、4人の息子ではなく、カナンにおいてのみ裁かれた。
(5)カナンは、兄弟たち(セムとヤペテ)の「しもべらのしもべ」となる。
①Ⅰ列9:20~21でそれが成就している。
「すなわち、イスラエル人が聖絶することのできなかった人々の跡を継いで、この地に生き残った彼らの子孫を、ソロモンは奴隷の苦役に徴用した。今日もそうである」
②カナン人たちは、イスラエル人の奴隷となった。
③フェニキア人たちは、ペルシヤ人、ギリシア人、ローマ人の奴隷となった。
④ポエニ戦争で、カルタゴ(北アフリカのフェニキア人の植民地)が滅ぼされた時、
(前146年)に、カナン人の歴史は終わった。
5.セムに下る祝福
(1)「ほめたたえよ。セムの神、主を」。神がたたえられている。
(2)セムは、真の神に関する知識を所有する。
(3)女の子孫は、この系図から出てくる。
(4)カナンの子孫は、セムの子孫のしもべとなる。
6.ヤペテに下る祝福
(1)最も広い地域に広がる。アジアとヨーロッパ。
(2)「セムの天幕に住む」 セムと交わりを持つ。
(3)ヤペテはユダヤ人を肉体的に征服するが、霊的にはユダヤ人がヤペテを征服する。
(4)ヤペテは、ハムよりも多くセムの神を信じるようになる。
(5)カナンはヤペテのしもべとなる。
①フェニキア人たちは、ギリシア人、ローマ人の奴隷となった。
②黒人は呪いの中あるという教えは、間違っている。
③ハムの息子の1人だけが呪われている。
④ハムの子孫は、アフリカ大陸に広がったが、エジプト人は黒人ではない。
Ⅳ.ノアの生涯のまとめ(9:28~29)
1. ノアの死
(1)大洪水の後、350年生きた。
(2)ノアの一生は、950年であった。
2.新約聖書の「ノアの日」について(マタ24:37~39、ルカ17:26~27参照)
(1)「ノアの日」とは、「ノアの時代」という意味。
(2)特徴は、神の裁きが近いのに、人々は大洪水の直前まで日常生活を営んでいたこと。
(3)これと似たような時代が再び到来する。
(4)それは、携挙が起こる直前の時代のこと。
(5)携挙が起これば、大患難時代はすぐにやって来る。
(6)しかし、人々はそういう警告には耳を傾けないで、平気で日常生活を送る。
(7)ノアの大洪水は、終末時代を生きる私たちへの警告。
3.「ノアの救い」について
(1)救いは、信仰により、恵みによって与えられる。
(2)信仰の対象は、神。
(3)信仰の内容は、時代によって異なる。
①ノアの時代では、箱舟を造ってそこに入ること。
②恵みの時代では、イエスが私たちの罪のために十字架で死に、墓に葬られ、3日目に甦ったことを信じること。
結論
1.誰であっても、必ず罪を犯したり、失敗したりする。
2.誰であっても、救いを必要としている。
3.救われる方法は、いつの時代でも、信仰と恵みによってである。
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