出エジプト記(39)—垂れ幕、入口の幕、祭壇、内庭—

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幕屋の中に隠されたキリストを発見する。

出エジ39 出エジプト記26章31節~27章19節

「垂れ幕、入口の幕、祭壇、内庭」

1.文脈の確認

(1)幕屋は、神の民に礼拝の方法を教えた。

  ①神に近づくための方法を教えた。

  ②そこにシャカイナグローリーが宿った。

③父の愛が啓示された。

  ④天にある幕屋の型通りに作らねばならない。

(2)幕屋の学びは、極めて現代的な意味を持つ営みである。

  ①今年の新年(ロシュ・ハシャナ、ラッパの祭り)は9月9日(木)である。

  ②贖罪の日は、10日後にやって来る。9月18日(土)。

③ラッパの祭りから贖罪の日までを「畏怖の10日間」と言う。

④仮庵の祭りは、9月23日(木)~29日(水)まで。

⑤イスラエル人の霊的状態を理解した上で、執りなし祈りを捧げる。

(3)幕屋は、神の計画が成就する前の一時的な仕組みである。

  ①幕屋は型である。対型は何かを考えることこそ重要。

  ②幕屋は、キリストの型である。

  ③神からの指示は、重要な部分から始まり、外側に広がっていく。

  *契約の箱、贖いのふた、供えのパンの机はすでに論じた。

  *燭台、幕屋のための幕、幕屋を覆う幕、板と横木についても論じた。

  2.アウトライン

(1)垂れ幕

(2)聖所の入り口の幕

(3)祭壇

(4)内庭

  3.メッセージのゴール(なぜ私たちが、幕屋について学ぶ必要があるのか)

(1)幕屋の中に隠されたキリストを発見する。

このメッセージは、幕屋の中に隠されたキリストを発見するためのものである。

Ⅰ.垂れ幕(26:31~35)

 
 1.幕屋の全体の大きさは約13.3m×4.4m×4.4mで、奥の部分が至聖所である。

(1)約59㎡、17.5坪、35畳

  2.一番奥の部屋が至聖所である。

(1)1辺が約4.4mの立方体である。

(2)約19㎡、5.8坪、12畳

3.聖所と至聖所とを仕切る垂れ幕

(1)青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布

(2)ケルビムを織り出す(ケルビム模様)。

(3)この垂れ幕を、金をかぶせたアカシヤ材4本の柱に付ける。銀の台座。

(4)この垂れ幕は、一般の祭司と大祭司を区別する仕切りとなる。

  ①至聖所には大祭司が年に一度だけ入る。

(5)至聖所の中には、「契約の箱(あかしの箱)」と「贖いのふた」がある。

(6)至聖所の外(聖所)には、南側に燭台、北側に供えのパンの机がある。

Ⅱ.聖所の入口の幕(26:36~37)

  1.形状

(1)青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布

(2)刺繍をした幕

  ①垂れ幕の模様は、織り師の仕事。両面から模様が見える。

  ②入口の幕の模様は、刺繍による作品。片面からしか見えない。

(3)この幕を、金をかぶせたアカシヤ材5本の柱に付ける。青銅の台座。

  2.この幕は、一般のイスラエル人と祭司を区別する仕切りとなる。

  3.「入口」(ペタハ)とは、門、戸の意味も持つ。

Ⅲ.祭壇(27:1~8)

  1.罪の贖いのための祭壇

(1)アカシヤ材の祭壇。青銅でおおう。

(2)大きさは、2.2m×2.2m×1.3m

(3)持ち運びができるようなデザイン

(4)青銅の網細工の格子が祭壇の内側にはめ込まれた。

①この格子の上でいけにえの動物が焼かれた。

②大きなバーベキュー用のコンロのようなものを想像すればよい。

2.祭壇の四隅に角がつけられた。

  (1)木や捧げ物が落ちないように。

  (2)詩118:27

「【主】は神であられ、私たちに光を与えられた。枝をもって、祭りの行列を組め。

祭壇の角のところまで」

(3)神学的意味

  ①寛大な裁きを求める場合

*1列1:50~51 アドニヤがソロモンに

  ②罪の贖いと清めのための血が塗られた。

*出29:12

*レビ4:7

  3.イスラエルの民が神に近づく際に最初に出会うのがこの祭壇である。

    (1)神に近づくためには血の犠牲が必要である。

(2)レビ17:11

「なぜなら、肉のいのちは血の中にあるからである。わたしはあなたがたのいのちを

祭壇の上で贖うために、これをあなたがたに与えた。いのちとして贖いをするのは血

である」

(3)ヘブ9:22

「それで、律法によれば、すべてのものは血によってきよめられる、と言ってよいで

しょう。また、血を注ぎ出すことがなければ、罪の赦しはないのです」

Ⅳ.内庭(27:9~19)

  1.幕屋を取り囲む庭

(1)亜麻布の掛け幕で囲む。

(2)庭の広さは、東西が約44m、南北が約22m。

(3)南側と北側に、それぞれ柱20本、20個の台座は青銅。

(4)西側に柱10本、10個の台座は青銅。

(5)東側の中央に入り口が付けられた。

  ①約8.8mの入り口。

  ②4本の柱と4個の台座

  ③亜麻布の幕、刺繍を施したもの。

(6)庭の面積は、約970㎡、約300坪である。

  2.掛け幕は、イスラエルの民と異邦人を区別した。

結論:このメッセージは、幕屋の中に隠されたキリストを発見するためのものである。

1.幕による区別について

  (1)掛け幕は、イスラエルの民と異邦人を区別した。

①エペ2:14~16

「キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、

ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。敵意とは、さまざまの規定から成り

立っている戒めの律法なのです。このことは、二つのものをご自身において新しいひ

とりの人に造り上げて、平和を実現するためであり、また、両者を一つのからだとし

て、十字架によって神と和解させるためなのです。敵意は十字架によって葬り去られ

ました」

②ヨハ10:9

「わたしは門です。だれでも、わたしを通って入るなら、救われます。また安らかに

出入りし、牧草を見つけます」

  (2)聖所の入り口の幕は、祭司と一般のイスラエルの民を区別した。

  (3)垂れ幕は、大祭司と祭司を区別した。

2.垂れ幕について

  (1)イエスのいのちが十字架上で捧げられた時、驚くべきことが起こった。

①マタ27:50~51

「そのとき、イエスはもう一度大声で叫んで、息を引き取られた。すると、見よ。神

殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。そして、地が揺れ動き、岩が裂けた。」

②上から下に真っ二つに裂けたということは、神がそれをなさったのである。

(2)ヘブ9:6~12

「…しかしキリストは、すでに成就したすばらしい事がらの大祭司として来られ、…やぎ

と子牛との血によってではなく、ご自分の血によって、ただ一度、まことの聖所にはいり、

永遠の贖いを成し遂げられたのです」

(3)ヘブ10:19~22

「…イエスはご自分の肉体という垂れ幕を通して、私たちのためにこの新しい生ける道を

設けてくださったのです。…」

3.祭壇について

  (1)幕屋全体が、神が聖であることを教える視聴覚教育になっている。

①聖と俗(罪)とを混同することは許されない。

②罪人は、そのままの姿では神のもとに出ることができない。

③神に近づくためには、神の方法によらなければならない。

(2)祭壇の上で犠牲の動物を焼くことは、イスラエルの民に対する視聴覚教育であった。

   ①レビ1~8章

②それは、イエスの十字架を指し示すものとなった。

 (3)聖なる神が、罪人のいる所まで下ってくださり、和解の道を開いてくださったとい

うのが、新約聖書のメッセージである。

①2コリ5:19~21

「すなわち、神は、キリストにあって、この世をご自分と和解させ、違反行為の責め

を人々に負わせないで、和解のことばを私たちにゆだねられたのです。こういうわけ

で、私たちはキリストの使節なのです。ちょうど神が私たちを通して懇願しておられ

るようです。私たちは、キリストに代わって、あなたがたに願います。神の和解を受

け入れなさい。 神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それ

は、私たちが、この方にあって、神の義となるためです」

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