私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
出エジプト記(36)—幕屋のための奉納物—
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幕屋を通して父の愛を発見する。
出エジ36 出エジプト記25章1節~9節
「幕屋のための奉納物」
1.文脈の確認
(1)創3:24以降、人はシャカイナグローリーから切り離された。
「こうして、神は人を追放して、いのちの木への道を守るために、エデンの園の東に、
ケルビムと輪を描いて回る炎の剣を置かれた」
(2)シャカイナグローリーは、必要に応じて現れた。
①創15章 アブラハム契約とシャカイナグローリー
②出エジプト記では、頻繁にシャカイナグローリーの現れがある。
(3)出エジプトの目的は、民の中にシャカイナグローリーが宿ることにある。
①モーセの律法は、神の民に生きるための指針(理念)を与えた。
②幕屋は、神の民に礼拝の方法を教えた。
*神に近づくための方法を教えた。
*この啓示によって、神の民は神学的盲目から解放される。
(4)幕屋は、神の計画がすべて成就する前の一時的な仕組みである。
①神殿の役割も同じである。
②人が永遠の世界でシャカイナグローリーとともに住むことがゴールである。
2.きょうのアウトライン
(1)幕屋に関する一般的な解説
(2)幕屋を指す5つの言葉
(3)幕屋のための奉納物(25:1~7)
(4)幕屋の目的(25:8~9)
3.メッセージのゴール
(1)父の愛
(2)愛の啓示
(3)愛の犠牲
このメッセージは、幕屋を通して父の愛を発見するためのものである。
Ⅰ.幕屋に関する一般的な解説
1.幕屋とメシアの型
(1)第1の極端な立場を避ける。
①幕屋の細部に至るまで、メシアの型として理解する。
②聖書的裏付けがなく、「聖なる想像」に基づく説明になる(ゲスワークである)。
③人によって意見が異なる。
(2)第2の極端な立場を避ける。
①幕屋の中には、メシアの型となるものはなにもない。
(3)第3の道を採用する。
①幕屋のある部分は、メシアの型(予表)となっている。
②それを証明するのは、新約聖書の聖句である。
③新約聖書の聖句による裏付けがあるものだけを採用する。
④空想的議論から自分を守る最善の方法である。
2.幕屋と教会
(1)幕屋は、王なる神が住まう(臨在される)場所(王宮)である。
①創3章以降で初めて起こる、革命的な変化である。
②神の民はシャカイナグローリーとともに住み、なおかつ死なない。
(2)教会(建物としての)は、神の民が礼拝するために集まる場所である。
①後のユダヤ教の会堂に似ている。
②ある時期以降、神殿と会堂が併存するようになった。
Ⅱ.幕屋を指す5つの言葉
(1)聖所(25:8)
①ミクダッシュ
②聖さが強調されている言葉である。
(2)幕屋(25:9)
①ミシュカン
②住まい。住む所という面が強調されている。
(3)天幕(26:36)
①オヘル
②一時的に住む所。一時的な面が強調されている。
(4)会見の天幕(29:42)
①オヘル・モエッド
②定められた時と場所、という面が強調されている。
(5)あかしの幕屋(38:21)
①ミシュカン・エデュット
②神の律法が安置されているという面が強調されている。
Ⅲ.幕屋のための奉納物(25:1~7)
1.奉納物の原則
「わたしに奉納物をささげるように、イスラエル人に告げよ。すべて、心から進んでささ
げる人から、わたしへの奉納物を受け取らなければならない」
(1)神はシナイ山の頂上、シャカイナグローリーの中からモーセに語っている。
①山から下りた時に語る内容が啓示される。
②イスラエル人だけに語る。
(2)強制ではなく、心から進んで捧げる人から受け取る。
①身分、経済力、捧げものの多寡に関係なしに受け取る。
②自発的であるかどうかだけが条件となる。
③神殿建設の際にも、ダビデとその民は同じことをしている(Ⅰ歴29:6~14)。
④律法の時代でもそうなのだから、恵みの時代はなおさらそうである。
⑤金の子牛事件では、アロンが「金の耳輪を持ってこい」と命じている(32:2)。
2.奉納物はエジプトから持ち出した物
「【主】はエジプトがこの民に好意を持つようにされたので、エジプトは彼らの願いを聞き
入れた。こうして、彼らはエジプトからはぎ取った」(出12:36)
(1)民がエジプト人から富を得ることができたのは、【主】の働きのゆえである。
①奉納物は、もともと【主】から与えられたものである。
②私たちの捧げものも、これと同じ原則が適用される。
(2)各人が異なった富を所有していた。
①ある者は1種類、ある者は2種類、あるいはそれ以上を捧げた。
②幕屋建設に必要な材料だけを捧げる。
3.15種類の建設資材
①金
②銀
③青銅
④青色の撚り糸
⑤紫色の撚り糸
⑥緋色の撚り糸
⑦亜麻布
*エジプトの名産。祭司の衣装となる。
⑧やぎの毛
*天幕の材料として最適である。
⑨赤くなめした雄羊の皮
*幕屋のおおいとして使用される。
⑩じゅごんの皮
*海に住む哺乳動物。紅海に住む。
⑪アカシヤ材
*シナイ半島にある唯一の木
*根が地中深く張る。
⑫燈油
*オリーブ油
⑬そそぎの油とかおりの高い香のための香料
⑭エポデや胸当てにはめ込むしまめのう
⑮その他の宝石
Ⅳ.幕屋の目的(25:8~9)
1.幕屋の2つの目的
「彼らがわたしのために聖所を造るなら、わたしは彼らの中に住む」(8節)
(1)幕屋は、王が住まう王宮である。
①王に願いを届け、その返事を受ける場所。
(2)幕屋は、神を礼拝する場所である。
①神が自ら下ってくださる。
2.民は、神が聖であることを認識する必要がある。
(1)「聖所」(ミクダッシュ)という言葉がそれを教えている。
(2)神は、俗世界から切り離されたお方
(3)その神に近づくためには、神の方法によらなければならない。
3.幕屋建設の方法
「幕屋の型と幕屋のすべての用具の型とを、わたしがあなたに示すのと全く同じように作
らなければならない」(9節)
(1)原型は天にある。
「その人たちは、天にあるものの写しと影とに仕えているのであって、それらはモー
セが幕屋を建てようとしたとき、神から御告げを受けたとおりのものです。神はこう
言われたのです。『よく注意しなさい。山であなたに示された型に従って、すべてのも
のを作りなさい』」(ヘブ8:5)
(2)幕屋は神が指定された、神に近づく方法である。
結論:このメッセージは、幕屋を通して父の愛を発見するためのものである。
1.父の愛
(1)創3:9
「神である【主】は、人に呼びかけ、彼に仰せられた。『あなたは、どこにいるのか』」
(2)いなくなった息子の帰りを待つ父の愛(ルカ15:20)
「こうして彼は立ち上がって、自分の父のもとに行った。ところが、まだ家までは遠かっ
たのに、父親は彼を見つけ、かわいそうに思い、走り寄って彼を抱き、口づけした」
(3)シャカイナグローリーは、罪人を招き、その中に住まわれる。
2.愛の啓示
(1)幕屋は、罪人が父のもとに帰るための道である。
(2)その道は、神が指定した道でなければならない。
①ヨハ14:6
「イエスは彼に言われた。『わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わた
しを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません』」
②使4:12(ペテロの言葉)
「この方以外には、だれによっても救いはありません。天の下でこの御名のほかに、
私たちが救われるべき名は人に与えられていないからです」
3.愛の犠牲
(1)幕屋を機能させるためには、祭司といけにえの動物の制度(祭儀法)が必要である。
(2)至聖所には、年に一度、大祭司だけが入って行く。
(3)大祭司が犠牲の血を持って至聖所に入るのは、イエスの死を予表している。
①マタ27:50~51
「そのとき、イエスはもう一度大声で叫んで、息を引き取られた。すると、見よ。神
殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。そして、地が揺れ動き、岩が裂けた」
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