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出エジプト記(22)—メリバの水—
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神からの訓練を受けることを学ぶ。
出エジ22 出エジプト記17章1節~7節
「メリバの水」
1.文脈の確認
(1)荒野の旅は、ご自身の民を訓練する学校でもある。
(2)行程
①マラでの体験
②エリムでの体験
③シンの荒野での体験
(3)レフィディムでの体験(出17~18章)
①メリバの水
②アマレクとの戦い
③イテロの助言
2.アウトライン
(1)民の不満(17:1~3)
(2)モーセの祈り(17:4)
(3)【主】からの答え(17:5~6)
(4)場所の命名(17:7)
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)【主】を試すということについて
(2)岩が象徴していることについて
(3)メリバという地名が再度出てくることについて
このメッセージは、神からの訓練を受けるためのものである。
Ⅰ.民の不満(17章1~3節)
1.シンの荒野からレフィディムへ(1節)
(1)【主】の命により
(2)「旅を重ねて」
①多くの人々と大量の家畜がいた。
②旅はゆっくりと進んだ。
③シャカイナグローリーが動けば動き、止まれば止まった。
④次の宿営地であるレフィディムに来るまでは、長期滞在はなかった。
(3)より深刻な状況が訪れる。
「そこには民の飲む水がなかった」
2.不満の言葉(2~3節)
(1)不満が膨らんでいく。
①15:24 マラで、民はモーセにつぶやいた。
②16:2 シンの荒野で、民はモーセとアロンにつぶやいた。
③17:2 レフィディムで、民はモーセと争った。
「私たちに飲む水を下さい」
3.モーセの回答
(1)「なぜ私と争うのですか」
①出エジプトの主役は【主】である。
(2)「なぜ【主】を試みるのですか」
①モーセに対する不満は【主】に対する罪である。
②【主】が自分たちのことを守ってくださるかどうか疑っている。
4.民の反撃
(1)「いったい、なぜ私たちをエジプトから連れ上ったのですか」
①民をエジプトから連れ上ったのはモーセだと言っている。
②【主】が出エジプト記の演出者であることを忘れている。
(2)「私や、子どもたちや、家畜を、渇きで死なせるためですか」
①誇張
②16:3と同じパターンの繰り返し
③渇きが激しかったので、マラでの水の供給のことを思い出せなかった。
Ⅱ.モーセの祈り(4節)
(1)いつものように、モーセは【主】に祈っている。
①この祈りは叫びでもある。
②「私はこの民をどうすればよいのでしょう」
(2)「もう少しで私を石で打ち殺そうとしています」
①群集心理が働いている。
②暴徒化している。
Ⅲ.【主】からの答え(5~6節)
1.【主】は民のテストに応じてくださる。
(1)民の前を通れ。
①民があなたを打つことはない。堂々と行け。
(2)イスラエルの長老たちを幾人か連れて行け。
①確かにモーセが奇跡を行ったと証言する証人が必要である。
(3)ナイルの水を血に変えたあの杖を持って行け。
①奇跡の杖を示すことによって民に希望を与える。
2.【主】は主体的にかかわってくださる。
(1)【主】がモーセの前に立たれる。
①シャカイナグローリーが、ボレブにある特定の岩の上にとどまる。
(2)モーセは杖でその岩を打つ。
①岩盤のことである。
(3)岩から水が出る。
(4)民はそれを飲む。
3.モーセはその通りにした。
(1)証人が見ていた。
①詩78:15~16にその情景が書かれている。
「荒野では岩を割り、深い水からのように豊かに飲ませられた。
また、岩から数々の流れを出し、水を川のように流された」
(2)この体験は、私たちのものとなりうる。
Ⅳ.場所の命名(7節)
1.命名者はモーセである。
2.2つの名前
(1)マサ
①その意味は、試みる、あるいは、テストするということ。
②イスラエルの民は、【主】をテストした。
(2)メリバ
①その意味は、争うということ。
②イスラエルの民は、モーセと争った。
結論:このメッセージは、神からの訓練を受けるためのものである。
1. 【主】を試すということについて
(1)イスラエルの民は疑った。
①【主】はともにおられるのかどうか。
②【主】は必要を満たしてくださるのかどうか。
③もしおられるなら、それを証明して欲しい。
(2)2種類のテスト
①不信仰に基づくテスト ヨハ6:30~31
「そこで彼らはイエスに言った。『それでは、私たちが見てあなたを信じるため
に、しるしとして何をしてくださいますか。どのようなことをなさいますか。私
たちの父祖たちは荒野でマナを食べました。「彼は彼らに天からパンを与えて食
べさせた」と書いてあるとおりです』」
*人間が裁判官の位置にある。
*神は被告席にいる。
②信仰に基づくテスト マコ9:23~24
「するとイエスは言われた。『できるものなら、と言うのか。信じる者には、ど
んなことでもできるのです』。するとすぐに、その子の父は叫んで言った。『信じ
ます。不信仰な私をお助けください』」
*神は、信仰に基づくテストを歓迎される。
2. 岩が象徴していることについて
①岩(石)という言葉が象徴的に用いられた時は、それは常にメシアを指す。
(1)メシアの一般的な性質(神性と人性の二面性)
①創49:24 ヨセフ族の預言
「しかし、彼の弓はたるむことなく、彼の腕はすばやい。これはヤコブの全能者
の手により、それはイスラエルの岩なる牧者による」
②申32:15
「エシュルンは肥え太ったとき、足でけった。あなたはむさぼり食って、肥え太
った。自分を造った神を捨て、自分の救いの岩を軽んじた」
③Ⅱサム23:2~3
「【主】の霊は、私を通して語り、そのことばは、私の舌の上にある。イスラエ
ルの神は仰せられた。イスラエルの岩は私に語られた」
④詩18:31
「まことに、【主】のほかにだれが神であろうか。私たちの神を除いて、だれが
岩であろうか」
⑤マタ16:16~18
「シモン・ペテロが答えて言った。『あなたは、生ける神の御子キリストです』。
するとイエスは、彼に答えて言われた。『バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。
このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父で
す。ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上
にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません』」
⑥Ⅰコリ10:4
「みな同じ御霊の飲み物を飲みました。というのは、彼らについて来た御霊の岩
から飲んだからです。その岩とはキリストです」
(2)メシアの永遠性
①ダニ2:34
「あなたが見ておられるうちに、一つの石が人手によらずに切り出され、その像
の鉄と粘土の足を打ち、これを打ち砕きました」
(3)試され、信頼性が証明された。
①イザ28:16
「だから、神である主は、こう仰せられる。『見よ。わたしはシオンに一つの石
を礎として据える。これは、試みを経た石、堅く据えられた礎の、尊いかしら石。
これを信じる者は、あわてることがない」
②Ⅰペテ2:4、6
「主のもとに来なさい。主は、人には捨てられたが、神の目には、選ばれた、尊
い、生ける石です」
「 なぜなら、聖書にこうあるからです。『見よ。わたしはシオンに、選ばれた石、
尊い礎石を置く。彼に信頼する者は、決して失望させられることがない」
(4)つまずきとなる。
①イザ8:14
「そうすれば、この方が聖所となられる。しかし、イスラエルの二つの家には妨
げの石とつまずきの岩、エルサレムの住民にはわなとなり、落とし穴となる」
②ロマ9:32
「しかし、イスラエルは、義の律法を追い求めながら、その律法に到達しません
でした。なぜでしょうか。信仰によって追い求めることをしないで、行いによる
かのように追い求めたからです。彼らは、つまずきの石につまずいたのです。そ
れは、こう書かれているとおりです。『見よ。わたしは、シオンに、つまずきの
石、妨げの岩を置く。彼に信頼する者は、失望させられることがない』」
③Ⅰペテ2:7~8
「したがって、より頼んでいるあなたがたには尊いものですが、より頼んでいな
い人々にとっては、『家を建てる者たちが捨てた石、それが礎の石となった』の
であって、『つまずきの石、妨げの岩』なのです。彼らがつまずくのは、みこと
ばに従わないからですが、またそうなるように定められていたのです」
(5)拒否された。
①詩118:22
「家を建てる者たちの捨てた石。それが礎の石になった」
②マタ21:42
「イエスは彼らに言われた。『あなたがたは、次の聖書のことばを読んだことが
ないのですか。「家を建てる者たちの見捨てた石。それが礎の石になった。これ
は主のなさったことだ。私たちの目には、不思議なことである」』」
③マコ12:10
④ルカ20:17
⑤使4:11
⑥エペ2:20
「あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエ
スご自身がその礎石です」
3.メリバという地名が再度出てくることについて
(1)民20章
①同じ地名、メリバが出てくる。
②神はモーセに、「彼らの目の前で岩に命じれば、岩は水を出す」と言われた。
*英語では、「speak」である。
③モーセは怒って、杖で岩を2度打った。
④その不従順の罪のために、モーセはカナンの地に入れなくなった。
(2)メシアは、打たれるために、十字架で死ぬために来られる。
①一度信じたなら、願うだけでよい。
②Ⅰヨハ1:9
「もし、私たちが自分の罪を言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、
その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます」
(3)メシアは、打たれるためではなく、王として再臨される。
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