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ヨハネの黙示録(26)—天からの7つの宣言(2)—
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黙示録14章の7つの宣言について学ぶ。
「天からの7つの宣言(2)」
黙14:9~20
1.はじめに
(1)キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている。
①10章~14章は、挿入箇所である。
②10章~13章では、大患難時代の中間に起こる数々の出来事が取り扱われた。
③15章~16章では、大患難時代後半の3年半に起こる出来事が取り上げられる。
④14章は、10章~13章と15章~16章の「つなぎ役」を果たしている。
*14章の内容は、7つの宣言として出て来る。
*未来完了形の宣言である。
(2)14章の内容とそれが啓示された目的
①偽の三位一体の目的は、必ず失敗することを示すため。
*イスラエル民族を抹殺しようとする試みは、失敗に終わる。
②「鉢の裁き」(15~16章)の結果がどのようなものであるかを示すため。
③大患難時代の後半を生きる聖徒たちに、励ましを与えるため。
2.アウトライン
(1)第一の宣言:シオンの山の上の144,000人(1~5節)
(2)第二の宣言:永遠の福音(6~7節)
(3)第三の宣言:バビロンの崩壊(8節)
(4)第四の宣言:獣を拝む者たち(9~11節)
(5)第五の宣言:聖徒たち(12~13節)
(6)第六の宣言:刈り取り(14~16節)
(7)第七の宣言:神の激しい怒り(17~20節)
3.結論
(1)永遠の滅び
(2)7つの祝福の約束
黙示録14章の7つの宣言について学ぶ。
Ⅰ.第四の宣言:獣を拝む者たち(9~11節)
1.9節
Rev 14:9 また、第三の、別の御使いも、彼らに続いてやって来て、大声で言った。「もし、だれでも、獣とその像を拝み、自分の額か手かに刻印を受けるなら、
(1)第3の天使が、第4の宣言を発する。
①これは、獣の刻印を受ける者への裁きの宣言である。
②同時に、信者への励ましの宣言である。
(2)「獣の刻印を受けるなら」
①獣(反キリスト)の刻印は、額か手かに押される。
*神の刻印のパロディである。
②これは、獣を神として永遠に受け入れたというしるしである。
③黙13:17
Rev 13:17 また、その刻印、すなわち、あの獣の名、またはその名の数字を持っている者以外は、だれも、買うことも、売ることもできないようにした。
④獣の刻印を身に受けると、もはや救われる可能性がなくなる。
⑤ある人たちは、携挙以降に救われる人はいないと考える。
⑥しかし、大患難時代においても救われる人が出る。
⑦獣の刻印を受けると、回帰不能点を越えたことになる。
*救いの可能性が消滅する。
(3)2テサ2:8~12
2Th 2:8 その時になると、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。
2Th 2:9 不法の人の到来は、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い、
2Th 2:10 また、滅びる人たちに対するあらゆる悪の欺きが行われます。なぜなら、彼らは救われるために真理への愛を受け入れなかったからです。
2Th 2:11 それゆえ神は、彼らが偽りを信じるように、惑わす力を送り込まれます。
2Th 2:12 それは、真理を信じないで、悪を喜んでいたすべての者が、さばかれるためです。
①「不法の人」とは、反キリストである。
②彼の背後にはサタンがいるので、さまざまな奇跡を行うことができる。
③真理を拒む人たちは反キリストに欺かれる。
④反キリストを受け入れる人たちは神の裁きに会う。
2.10~11節
Rev 14:10 そのような者は、神の怒りの杯に混ぜ物なしに注がれた神の怒りのぶどう酒を飲む。また、聖なる御使いたちと小羊との前で、火と硫黄とで苦しめられる。
Rev 14:11 そして、彼らの苦しみの煙は、永遠にまでも立ち上る。獣とその像とを拝む者、まただれでも獣の名の刻印を受ける者は、昼も夜も休みを得ない。
(1)「神の怒りの杯に混ぜ物なしに注がれた神の怒りのぶどう酒」
①これは、「鉢の裁き」のことである。
②「鉢の裁き」は、獣の刻印を受け取った人たちに向けられたものである。
③劇的表現が用いられている。「混ぜ物のない本物のぶどう酒」
*恵みや憐みの要素が全くない。
*永遠の苦しみを意味している。
(2)「聖なる御使いたちと小羊との前で、火と硫黄とで苦しめられる」
①これは、「燃える火の池」での苦しみである。
②自分たちが拒否したお方の前での苦しみである。
(3)「そして、彼らの苦しみの煙は、永遠にまでも立ち上る」
①この苦しみは、永遠に続く。
②彼らは、無知のゆえに苦しむのではない。
③彼らは、福音のメッセージを2度にわたって拒否した。
*144,000人の伝道
*第2の宣言で、第1の天使が福音を伝えた(6~7節)。
④彼らは、獣の刻印を受けることを自ら選んだのである。
Ⅱ.第五の宣言:聖徒たち(12~13節)
1.12節
Rev 14:12 神の戒めを守り、イエスに対する信仰を持ち続ける聖徒たちの忍耐はここにある。」
(1)獣の刻印を受けた人々への裁きの宣告は、聖徒たちには励ましとなる。
①ここには、迫害の中でもキリストを信じ続けよというメッセージがある。
②殉教の死を遂げる者や、隠れ場に身を潜める者も出る。
③しかし、彼らの最後は、獣の刻印を受ける者の最後よりも素晴らしい。
(2)信仰と行動が合致する必要がある。
①どの時代にも当てはまるが、特に、大患難時代がそうである。
②信じているが、とりあえず獣の刻印は受けておくというのは、だめ。
2.13節
Rev 14:13 また私は、天からこう言っている声を聞いた。「書きしるせ。『今から後、主にあって死ぬ死者は幸いである。』」御霊も言われる。「しかり。彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。彼らの行いは彼らについて行くからである。」
(1)ヨハネは天からの声を聞いた。
①天使を仲介としたものではなく、神からの直接の声である。
②伝達内容が重要な場合、神が直接お語りになる。
③この声は、イエス・キリストの声であろう。
(2)2重の祝福が宣言される。
①「今から後、主にあって死ぬ死者は幸いである」
*殉教の死を遂げる者には祝福が約束されている。
②「しかり。彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。彼らの行いは
彼らについて行くからである」
*これは、聖霊の声である。
*彼らにとっては、殉教の死は迫害や苦難からの解放である。
*永遠の休息と永遠の苦しみの明らかな対比がある。
*死者一般への適用ではなく、大患難時代の殉教者への約束である。
Ⅲ.第六の宣言:刈り取り(14~16節)
1.14節
Rev 14:14 また、私は見た。見よ。白い雲が起こり、その雲に人の子のような方が乗っておられた。頭には金の冠をかぶり、手には鋭いかまを持っておられた。
(1)「また、私は見た」
①新しいテーマに移行する。
②第6の宣言と第7の宣言で、2種類の「刈り取り」が啓示される。
*ある人たちは、ともに罪人たちの刈り取りと解釈する。
・第6の宣言は、一般的な刈り取り。
・第7の宣言は、最終的な刈り取り。
*別の人たちは、信者たちの刈り取りと罪人たちの刈り取りと解釈する。
③ここでは、第6の宣言は信者の刈り取りと解釈する。
*「刈り取り」は、救いを表現する際に使用する言葉である。
*大患難時代の後半に、霊的リバイバルが起こると解釈する。
(2)「白い雲が起こり、その雲に人の子のような方が乗っておられた」
①「白い雲」は、シャカイナグローリーである。
②「人の子のような方」とは、イエス・キリストである。
*これは、メシアの称号である。
(3)「手には鋭いかまを持っておられた」
①霊的収穫を集めるためのかまである。
2.15~16節
Rev 14:15 すると、もうひとりの御使いが聖所から出て来て、雲に乗っておられる方に向かって大声で叫んだ。「かまを入れて刈り取ってください。地の穀物は実ったので、取り入れる時が来ましたから。」
Rev 14:16 そこで、雲に乗っておられる方が、地にかまを入れると地は刈り取られた。
(1)もうひとりの天使が、キリストに懇願する。
①収穫の時が来たので、刈り取ってください。
(2)その願いに答えて、キリストが地にかまを入れ、地を刈り取る。
①大患難時代の後半でも、救われる人が多く出る。
Ⅳ.第七の宣言:神の激しい怒り(17~20節)
1.17~18節
Rev 14:17 また、もうひとりの御使いが、天の聖所から出て来たが、この御使いも、鋭いかまを持っていた。
Rev 14:18 すると、火を支配する権威を持ったもうひとりの御使いが、祭壇から出て来て、鋭いかまを持つ御使いに大声で叫んで言った。「その鋭いかまを入れ、地のぶどうのふさを刈り集めよ。ぶどうはすでに熟しているのだから。」
(1)鋭いかまを持つ天使が、天の聖所から出てきた。
①これは、罪人たちの刈り取りである。
②火を支配する権威を持った天使が、先の天使に刈り取りを懇願する。
③かまを持った天使は、それを実行する。
2.19~20節
Rev 14:19 そこで御使いは地にかまを入れ、地のぶどうを刈り集めて、神の激しい怒りの大きな酒ぶねに投げ入れた。
Rev 14:20 その酒ぶねは都の外で踏まれたが、血は、その酒ぶねから流れ出て、馬のくつわに届くほどになり、千六百スタディオンに広がった。
(1)「酒ぶねに投げ入れた」
①酒ぶねに投げ入れることや酒ぶねを踏むことは、神の裁きの象徴である。
②神の怒りの内容が、次に出て来る「鉢の裁き」である。
(2)「血は、その酒ぶねから流れ出て、馬のくつわに届くほどになり、千六百スタデ
ィオンに広がった」
①これは、ハルマゲドンの戦いの結果の描写である。
②「酒ぶねが都の外で踏まれた」は、エルサレムの外での裁きを指している。
*オリーブ山と城壁の間にあるヨシャパテの谷(ケデロンの谷)
③大量の血が流される。
*ぶどう液ではなく、血が流れ出す。
*馬のくつわに届くほどになる。
*流れて行く長さは、約300キロメートルにも及ぶ。
結論:
1.永遠の滅び
(1)永遠の滅び(苦しみ)という教えは、人間的には到底耐えられないものである。
①それゆえ、その教えを認めない人もいる。
②逃げ道として、魂の消滅を主張する人もいる。
③最終的な判断は、聖書がどう教えているかである。
(2)イエス・キリストは、永遠の滅びを教えておられる。
①ゲヘナという言葉は、新約聖書に12回出て来る。
②ヤコブ3:6以外の11回は、すべてキリストが語ったものである。
③ゲヘナは「燃える火の池」と同じである。
④新約聖書の中で、永遠の滅びについて最も語っているのはキリストである。
(3)永遠の滅びは、神の義から出て来るものである。
①神の義は、神の愛と同じように不変のものである。
②キリストを拒否する人には、神の愛は届かないのである。
(4)マタ25:46
Mat 25:46 こうして、この人たちは永遠の刑罰に入り、正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。」
(5)2テサ1:6~9
2Th 1:6 つまり、あなたがたを苦しめる者には、報いとして苦しみを与え、
2Th 1:7 苦しめられているあなたがたには、私たちとともに、報いとして安息を与えてくださることは、神にとって正しいことなのです。そのことは、主イエスが、炎の中に、力ある御使いたちを従えて天から現れるときに起こります。
2Th 1:8 そのとき主は、神を知らない人々や、私たちの主イエスの福音に従わない人々に報復されます。
2Th 1:9 そのような人々は、主の御顔の前とその御力の栄光から退けられて、永遠の滅びの刑罰を受けるのです。
2.7つの祝福の約束
(1)黙1:3
Rev 1:3 この預言のことばを朗読する者と、それを聞いて、そこに書かれていることを心に留める人々は幸いである。時が近づいているからである。
①黙示録を学ぶことの祝福
(2)黙14:13
Rev 14:13 また私は、天からこう言っている声を聞いた。「書きしるせ。『今から後、主にあって死ぬ死者は幸いである。』」御霊も言われる。「しかり。彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。彼らの行いは彼らについて行くからである。」
①大患難時代にキリストを信じるがゆえに死ぬ人は、幸いである。
(3)黙16:15
Rev 16:15 ──見よ。わたしは盗人のように来る。目をさまして、身に着物を着け、裸で歩く恥を人に見られないようにする者は幸いである──
①キリストの再臨に備えながら生きる人は、幸いである。
(4)黙19:9
Rev 19:9 御使いは私に「小羊の婚宴に招かれた者は幸いだ、と書きなさい」と言い、また、「これは神の真実のことばです」と言った。
①小羊の宴会での花嫁は、教会である。
②その宴会に招かれるその他の聖徒たちがいる。彼らは、幸いである。
(5)黙20:6
Rev 20:6 この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。
①聖徒として復活にあずかる者は、幸いである。
(6)黙22:7
Rev 22:7 「見よ。わたしはすぐに来る。この書の預言のことばを堅く守る者は、幸いである。」
①黙示録の預言を信じ続ける者は、幸いである。
(7)黙22:14
Rev 22:14 自分の着物を洗って、いのちの木の実を食べる権利を与えられ、門を通って都に入れるようになる者は、幸いである。
①信仰による救いの結果として行為が伴っている。
②いのちの木の実を食べる権利を与えられた者は、幸いである。
まとめ
① 聖書を通して真の神を知った。
②「私はこう思う」ではなく、「聖書はこう言う」を優先すべき。
③神の愛と神の義は永遠である。
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