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ヨハネの黙示録(25)—天からの7つの宣言(1)—
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黙示録14章の7つの宣言について学ぶ。
「天からの7つの宣言(1)」
黙14:1~8
1.はじめに
(1)キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている。
①10章~14章は、挿入箇所である。
②10章~13章では、大患難時代の中間に起こる数々の出来事が取り扱われた。
③15章~16章では、大患難時代後半の3年半に起こる出来事が取り上げられる。
④14章は、10章~13章と15章~16章の「つなぎ役」を果たしている。
*14章の内容は、7つの宣言として出て来る。
*未来完了形の宣言である。
(2)14章の内容とそれが啓示された目的
①偽の三位一体の目的は、必ず失敗することを示すため。
*イスラエル民族を抹殺しようとする試みは、失敗に終わる。
②「鉢の裁き」(15~16章)の結果がどのようなものであるかを示すため。
③大患難時代の後半を生きる聖徒たちに、励ましを与えるため。
2.アウトライン
(1)第一の宣言:シオンの山の上の144,000人(1~5節)
(2)第二の宣言:永遠の福音(6~7節)
(3)第三の宣言:バビロンの崩壊(8節)
(4)第四の宣言:獣を拝む者たち(9~11節)
(5)第五の宣言:聖徒たち(12~13節)
(6)第六の宣言:刈り取り(14~16節)
(7)第七の宣言:神の激しい怒り(17~20節)
3.結論
(1)シオンの山
(2)小羊に従う人
(3)口に偽りのない人
黙示録14章の7つの宣言について学ぶ。
Ⅰ.第一の宣言:シオンの山の上の144,000人(1~5節)
1.1節
Rev 14:1 また私は見た。見よ。小羊がシオンの山の上に立っていた。また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて、その額には小羊の名と、小羊の父の名とがしるしてあった。
(1)ヨハネは、キリストの再臨後の状況を見ている。
①実際にキリストの再臨が起こるのは、19章になってからである。
②この幻は、キリストの再臨後に成就する千年王国の先取りである。
③将来起こる事を、今起こっていることと見なすのは、ヘブル的手法である。
*これは、神の約束は必ず成就するということを保証するためである。
(2)小羊と144,000人のユダヤ人たちがシオンの山の上に立っていた。
①小羊とは、神の小羊イエスのことである。
②144,000人とは、全世界に福音を伝えたユダヤ人たちである。
③シオンの山とは、文字通り、地上のエルサレムにある山である。
*神殿が建設された丘をシオンの山と呼ぶ。
④144,000人の額にある「しるし」は、彼らを迫害から守るためのものであった。
*黙7:3~4では、「印」と呼ばれていた。
*ここでは、「小羊の名と、小羊の父の名」と、より詳細に啓示されている。
*彼らは、大患難時代の終わりの時点でも生きている。
*キリストの再臨後、そのまま千年王国に入るように招かれる。
*偽の三位一体の試みは失敗に終わる。
2.2~3節
Rev 14:2 私は天からの声を聞いた。大水の音のようで、また、激しい雷鳴のようであった。また、私の聞いたその声は、立琴をひく人々が立琴をかき鳴らしている音のようでもあった。
Rev 14:3 彼らは、御座の前と、四つの生き物および長老たちの前とで、新しい歌を歌った。しかし地上から贖われた十四万四千人のほかには、だれもこの歌を学ぶことができなかった。
(1)「私は天からの声を聞いた」
①声は絵画的に描写されている。
*大水の音のようで、激しい雷鳴のようであった。
*立琴をかき鳴らしている音のようでもあった。
(2)御座の前で144,000人が新しい歌を歌った。
①彼らは、御座の前と、4つの生き物および長老たちの前とで歌った。
②これは、神の恵みと勝利を称える歌である。
(3)144,000人だけがこの歌を学ぶことができた。
①144,000人は、大患難時代の全期間を通過したので、その歌の意味が分かる。
②144,000人以外にも、大患難時代の終わりに地上に存在する聖徒たちがいる。
3.4~5節
Rev 14:4 彼らは女によって汚されたことのない人々である。彼らは童貞なのである。彼らは、小羊が行く所には、どこにでもついて行く。彼らは、神および小羊にささげられる初穂として、人々の中から贖われたのである。
Rev 14:5 彼らの口には偽りがなかった。彼らは傷のない者である。
(1)彼らは、独身で神に仕える人たちである。
①大患難時代は、結婚して子どもを育てる時代ではない。
②彼らは、神への奉仕に集中することができた。
(2)彼らは、主イエスに忠実に歩んだ人たちである。
①小羊が行く所には、どこにでもついて行った。
(3)彼らは、初穂である。
①「初穂」とは、それに続く人たちがいるということを示している。
②144,000人は、大患難時代の始まりに救われた。
③イスラエル民族は、大患難時代の最後に救われる。
④大患難時代の途中で救われるユダヤ人たちもいる。
(4)彼らは、その口に偽りがなかった。
①大患難時代には、偽りの情報が拡散した。
②彼らは、真実だけを宣べ伝えた。
(5)彼らは、傷のない者であった。
①外側にも内側にも汚れがなかった。
Ⅱ.第二の宣言:永遠の福音(6~7節)
1.6節
Rev 14:6 また私は、もうひとりの御使いが中天を飛ぶのを見た。彼は、地上に住む人々、すなわち、あらゆる国民、部族、国語、民族に宣べ伝えるために、永遠の福音を携えていた。
(1)ここで別の場面が展開する。
①第二の宣言の内容は、悔い改めへの招きである。
②ヨハネは、もうひとりの天使が中天を飛ぶのを見た。第一の天である。
③全世界に住む人たちに直接語りかけるためである。
(2)天使は、永遠の福音を携えていた。
①永遠に変わることのないメッセージ
②永遠の結果をもたらすメッセージ
③そのメッセージは、福音(グッドニュース)である。
④大患難時代に地上に住む人たちが、もう一度福音を聞く機会が与えられる。
2.7節
Rev 14:7 彼は大声で言った。「神を恐れ、神をあがめよ。神のさばきの時が来たからである。天と地と海と水の源を創造した方を拝め。」
(1)天使の宣言の内容
①神の最後の裁きがすぐにでも下ろうとしている。
②それゆえ、神に立ち返れ。
③信仰者のあるべき姿は、神を恐れ、神をあがめることである。
④ルカ12:5
Luk 12:5 恐れなければならない方を、あなたがたに教えてあげましょう。殺したあとで、ゲヘナに投げ込む権威を持っておられる方を恐れなさい。そうです。あなたがたに言います。この方を恐れなさい。
(2)被造物のあるべき態度
①天と地と海と水の源を創造した方を拝むことである。
②そのお方は、誰にとっても「天の父」である。
Ⅲ.第三の宣言:バビロンの崩壊(8節)
1.8節
Rev 14:8 また、第二の、別の御使いが続いてやって来て、言った。「大バビロンは倒れた。倒れた。激しい御怒りを引き起こすその不品行のぶどう酒を、すべての国々の民に飲ませた者。」
(1)第三の宣言は、第二の天使によってもたらされた。
①その内容は、バビロン崩壊の預言である。
(2)バビロンは文字通りのバビロンである。
①バビロンは、神への冒涜と不道徳を象徴する町である。
②再建されたバビロンは、反キリストが支配する世界の政治的中心地となる。
③ここでは、バビロンが擬人法で、誘惑する女として描写されている。
*人々を不品行に導いた張本人である。
(3)大バビロン崩壊の預言は、黙示録17~18章のテーマである。
①「倒れた」が繰り返されているのは、それが確実であるという意味である。
②これは、大患難時代を通過するようになる聖徒たちへの励ましである。
結論:
1.シオンの山
(1)終末論におけるエルサレムの重要性
(2)旧約聖書
①2サム5:7
2Sa 5:7 しかし、ダビデはシオンの要害を攻め取った。これが、ダビデの町である。
②詩48:1~2(コラの子たちの賛歌)
Psa 48:1 【主】は大いなる方。大いにほめたたえられるべき方。/その聖なる山、われらの神の都において。
Psa 48:2 高嶺の麗しさは、全地の喜び。/北の端なるシオンの山は大王の都。
③イザ2:2~3
Isa 2:2 終わりの日に、/【主】の家の山は、山々の頂に堅く立ち、/丘々よりもそびえ立ち、/すべての国々がそこに流れて来る。
Isa 2:3 多くの民が来て言う。/「さあ、【主】の山、ヤコブの神の家に上ろう。/主はご自分の道を、私たちに教えてくださる。/私たちはその小道を歩もう。」/それは、シオンからみおしえが出、/エルサレムから【主】のことばが出るからだ。
④ミカ4:1~2
Mic 4:1 終わりの日に、/【主】の家の山は、山々の頂に堅く立ち、/丘々よりもそびえ立ち、/国々の民はそこに流れて来る。
Mic 4:2 多くの異邦の民が来て言う。/「さあ、【主】の山、ヤコブの神の家に上ろう。/主はご自分の道を、私たちに教えてくださる。/私たちはその小道を歩もう。」/それは、シオンからみおしえが出、/エルサレムから【主】のことばが出るからだ。
④ヨエ2:32
Joe 2:32 しかし、【主】の名を呼ぶ者はみな救われる。/【主】が仰せられたように、/シオンの山、エルサレムに、/のがれる者があるからだ。/その生き残った者のうちに、/【主】が呼ばれる者がいる。
2.小羊に従う人
(1)144,000人は、すべての信仰者にとって模範である。
(2)聖書研究と実践は、車の両輪である。
(3)私たちは、妥協なき実践に召されている。
①マタ16:24
Mat 16:24 それから、イエスは弟子たちに言われた。「だれでもわたしについて来たいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負い、そしてわたしについて来なさい。
②ヨハ10:27
Joh 10:27 わたしの羊はわたしの声を聞き分けます。またわたしは彼らを知っています。そして彼らはわたしについて来ます。
③ヨハ12:26
Joh 12:26 わたしに仕えるというのなら、その人はわたしについて来なさい。わたしがいる所に、わたしに仕える者もいるべきです。もしわたしに仕えるなら、父はその人に報いてくださいます。
3.口に偽りのない人
(1)144,000人の人たちは、口に偽りにない人たちである。
(2)旧約聖書
①詩51:6
Psa 51:6 ああ、あなたは心のうちの真実を喜ばれます。/それゆえ、私の心の奥に知恵を教えてください。
②箴14:25
Pro 14:25 誠実な証人は人のいのちを救い出す。/欺く者はまやかしを吹聴する。
③ゼカ8:16
Zec 8:16 これがあなたがたのしなければならないことだ。互いに真実を語り、あなたがたの町囲みのうちで、真実と平和のさばきを行え。
(3)新約聖書
①1ペテ3:10~11
1Pe 3:10 「いのちを愛し、/幸いな日々を過ごしたいと思う者は、/舌を押さえて悪を言わず、/くちびるを閉ざして偽りを語らず、
1Pe 3:11 悪から遠ざかって善を行い、/平和を求めてこれを追い求めよ。
②2テモ4:2
2Ti 4:2 みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。
*真実を伝えることが重要である。「みことばを宣べ伝える」
*「しっかりやりなさい」とは、緊急性をもって、という意味である。
*これは、常識的な判断を排除するものではない。
*マタ7:6
Mat_7:6 聖なるものを犬に与えてはいけません。また豚の前に、真珠を投げてはなりません。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたを引き裂くでしょうから。
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