ヨハネの黙示録(10)—巻き物と小羊—

  • 2016.10.24
  • 黙示録5章:1〜14
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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巻き物と小羊について学ぶ。

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「巻き物と小羊」

黙5:1~14

1.はじめに

  (1)黙示録4章から22章までは、将来起こることの預言である。

  (2)福音書の中心テーマはキリストの初臨、黙示録のテーマはキリストの再臨。

  (3)キリストの再臨を中心に据えて将来の出来事を概観すると以下のようになる。

    ①4章~18章 キリストの再臨に至るまでの出来事

    ②19章 キリストの再臨

    ③20章 千年王国

    ④21章~22章 新天新地

  (4)黙示録の目的は、信者をキリストの再臨に備えさせることにある。

  (5)5章で、巻き物とキリストが登場する。

    ①4章は、巻き物を紹介するためのイントロダクションであった。

2.アウトライン

  (1)7つの封印で封じられた巻き物(1節)

  (2)誰が巻き物を開くことができるのか(2~4節)

  (3)ほふられたと見える小羊(5~7節)

  (4)小羊の礼拝(8~14節)

  3.結論:

    (1)ヨハネの涙

    (2)小羊を礼拝する言葉

巻き物と小羊について学ぶ。

Ⅰ.7つの封印で封じられた巻き物(1節)


Rev 5:1
また、私は、御座にすわっておられる方の右の手に巻き物があるのを見た。それは内側にも外側にも文字が書きしるされ、七つの封印で封じられていた。

  
  (1)「御座にすわっておられる方」

      ①このお方は、父なる神である(黙4:2参照)。

      ②その右手に巻き物があった。

        *ギリシア語で「ビブリオン」。バイブルの語源である。

        *紀元1世紀には、パピルスの巻き物が用いられたので、これもパピルスと

考える方がよいだろう。

*パピルスを糊でつないで巻き物とした(最大20枚、9メール)。

      ③通常は、巻き物の片面にだけ文字を書いた。

*パピルスの繊維が横に並んでいる側に書く。

        *もう片方は、宛名やタイトルを書くために取っておく。

        *ただし、本文の文字数が多い場合は、書きにくい側に書くこともあった。

      ④この巻き物は、両面に文字が書き記されていた。

      ⑤エゼ2:9~10にも、両面に文字が書かれた巻き物が登場する。

Eze 2:9 そこで私が見ると、なんと、私のほうに手が伸ばされていて、その中に一つの巻き物があった。

Eze 2:10 それが私の前で広げられると、その表にも裏にも字が書いてあって、哀歌と、嘆きと、悲しみとがそれに書いてあった。

      ⑥エゼキエルの召命は、神の裁きの宣言と深い関係がある。

      ⑦黙示録の巻き物の内容も、神の裁きである。「7つの封印の裁き」と呼ぶ。

    (3)「7つの封印」

      ①巻き物は7巻ではなく、1巻である。

      ②当時、ローマ人もユダヤ人も、巻き物に封印をする習慣を採用していた。

        *契約書や遺言は封印された。

        *糸で巻き物を縛り、その上に封印をする(蝋の封印)。

        *糸を解こうとすると、封印を破らねばならない。

        *重要な文書は、7人の印を押した7つの封印で封じた。

        *ローマ時代、遺言は7つの封印で封じられることが多かった。

      ③7つの封印は、巻き物の内容が完璧で権威があることを示している。

    (4)黙示録の今後の展開

      ①封印が徐々に解かれて行く。

      ②それに従って、巻き物の内容が部分的に読めるようになってくる。

      ③しかし、黙示録では、ヨハネは巻き物の内容を一度も読んでいない。

      ④新しく封印が解かれるたびに、超自然的な現象が起こる。

      ⑤これらの現象は、巻き物に書かれた内容そのものだと推察される。

Ⅱ.誰が巻物を開くことができるのか(2~4節)

  
1.2~3節


Rev 5:2 また私は、ひとりの強い御使いが、大声でふれ広めて、「巻き物を開いて、封印を解くのにふさわしい者はだれか」と言っているのを見た。


Rev 5:3 しかし、天にも、地にも、地の下にも、だれひとりその巻き物を開くことのできる者はなく、見ることのできる者もいなかった。

    
(1)ひとりの強い御使いが大声で呼ばわった。ガブリエルの可能性がある。

      ①黙示録には「大声で呼ばわる」ことが20回出て来るが、ここが最初である。

      ②「巻き物を開いて、封印を解くのにふさわしい者はだれか」

      
③この巻き物の内容は、「7つの封印の裁き」である。

    
(2)その巻き物を開くことのできる者は、被造世界にはいなかった。

      ①「天にも、地にも、地の下にも、」は被造世界を指す。

  2.4節

Rev 5:4 巻き物を開くのにも、見るのにも、ふさわしい者がだれも見つからなかったので、私は激しく泣いていた。

    
(1)父なる神や聖霊は、巻き物を開くのにふさわしくないのか。

      ①「ふさわしい」とは、聖であるという意味ではない。

      ②父なる神も聖霊も、ともに聖なる神である。

      ③「巻き物を開くにふさわしい」とは、どういう行為を行ったかということと関

係している。

    
(2)ヨハネは、激しく泣いた。

      ①ふさわしい者が見つからなかった。

Ⅲ.ほふられたと見える小羊(5~7節)

  
1.5節


Rev 5:5
すると、長老のひとりが、私に言った。「泣いてはいけない。見なさい。ユダ族から出た獅子、ダビデの根が勝利を得たので、その巻き物を開いて、七つの封印を解くことができます。」

    
(1)24人の長老のひとりがヨハネに声をかけた。

      ①「泣くのを止めさない」という意味である。

      ②7つの封印を解くことのできる方がいる。

    (2)「ユダ族から出た獅子」

      ①ペテロは、サタンを獅子にたとえている。

1Pe 5:8
身を慎み、目をさましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。

      ②しかし、獅子のたとえは第一義的にはキリストに属するものである。

Gen 49:9
ユダは獅子の子。/わが子よ。あなたは獲物によって成長する。/雄獅子のように、また雌獅子のように、/彼はうずくまり、身を伏せる。/だれがこれを起こすことができようか。

    (3)「ダビデの根」(新改訳)

      
①「ダビデのひこばえ」(新共同訳)

      ②「ダビデの若枝であるかた」(口語訳)

Isa 11:1 エッサイの根株から新芽が生え、/その根から若枝が出て実を結ぶ。

Isa 11:10 その日、/エッサイの根は、国々の民の旗として立ち、/国々は彼を求め、/彼のいこう所は栄光に輝く。

      ③キリストは、ダビデの子孫でありダビデ契約を成就する方(2サム7:12~16)。

      ④その方は、すでに勝利者となられた。

    (4)「その巻き物を開いて、七つの封印を解くことができます」

      
①イエスは十字架にかかり、蘇られた。

      ②その御業と知恵のゆえに、その巻き物を開き、7つの封印を解くことができる。

  
2.6~7節


Rev 5:6
さらに私は、御座──そこには、四つの生き物がいる──と、長老たちとの間に、ほふられたと見える小羊が立っているのを見た。これに七つの角と七つの目があった。その目は、全世界に遣わされた神の七つの御霊である。

Rev 5:7 小羊は近づいて、御座にすわる方の右の手から、巻き物を受け取った。

    
(1)ヨハネは、父なる神の御座と長老たちの間に、子なる神を見た。

    (2)「ほふられたと見える小羊」

      
①小羊は、今は生きている。

      ②見かけ上は、犠牲のいけにえのしるしがある。

      ③「ほふられた」は、「いけにえにするために喉を切り裂かれた」という意味。

      ④この場合は、小羊の手と足に釘の跡が残っていたということ。

      ⑤この小羊は、十字架で死に、復活したキリストである。

    (3)「七つの角と七つの目があった」

      
①7つの角は、キリストの全能、完全な支配を表す。

      ②7つの目は、キリストの全知を表す。

    (4)「その目は、全世界に遣わされた神の七つの御霊である」

      
①これは、キリストの遍在を表す比喩的言葉である。

    (5)小羊は、父なる神の右の手から巻き物を受け取った。

      ①巻き物を開ける資格のある方が、巻き物を受け取ったのである。

    (6)獅子と小羊

      ①獅子も小羊も、ともにキリストを指す。

      ②小羊は初臨のキリストを、獅子は再臨のキリストを指す。

Ⅳ.小羊の礼拝(8~14節)

  
1.8~10節


Rev 5:8
彼が巻き物を受け取ったとき、四つの生き物と二十四人の長老は、おのおの、立琴と、香のいっぱい入った金の鉢とを持って、小羊の前にひれ伏した。この香は聖徒たちの祈りである。


Rev 5:9
彼らは、新しい歌を歌って言った。/「あなたは、巻き物を受け取って、その封印を解くのにふさわしい方です。あなたは、ほふられて、その血により、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から、神のために人々を贖い、

Rev 5:10 私たちの神のために、この人々を王国とし、祭司とされました。彼らは地上を治めるのです。」

    
(1)小羊が巻き物を受け取ったときから、子なる神の礼拝が始まる。

      ①これまでは、父なる神に礼拝が捧げられていた。

    (2)小羊の前にひれ伏す礼拝者たち

      ①4つの生き物(天使たち)

      ②24人の長老たち(天に上げられた教会)

      ③彼らは、「立琴と、香のいっぱい入った金の鉢とを持って、」ひれ伏した。

      
  *この香は、聖徒たちの祈りである(詩141:2)。

        *教会を代表する24人の長老たちが、それぞれ祈りをキリストに捧げた。

    (3)彼らは、新しい歌を歌った。

      ①小羊は、巻き物を受け取って、その封印を解くにふさわしい方である。

      ②彼らは、子羊が行った贖いの業をたたえた。

      ③全人類の中から贖われる人たちが出てきた。

      ④贖われた人たちは、王国、神の祭司とされた。

      ⑤彼らは、千年王国において地上を治めるようになる。

  
2.11~13節


Rev 5:11 また私は見た。私は、御座と生き物と長老たちとの回りに、多くの御使いたちの声を聞いた。その数は万の幾万倍、千の幾千倍であった。


Rev 5:12 彼らは大声で言った。/「ほふられた小羊は、力と、富と、知恵と、勢いと、誉れと、栄光と、賛美を受けるにふさわしい方です。」


Rev 5:13
また私は、天と地と、地の下と、海の上のあらゆる造られたもの、およびその中にある生き物がこう言うのを聞いた。/「御座にすわる方と、小羊とに、賛美と誉れと栄光と力が永遠にあるように。」

    
(1)多くの御使いたちが、4つの生き物と24人の長老たちが捧げる礼拝に参加した。

      ①その数は、幾万倍、千の幾千倍であった。

      ②賛美の内容は、私たちが天で永遠に唱えるものと同じである。

      「ほふられた小羊は、力と、富と、知恵と、勢いと、誉れと、栄光と、賛美を受

けるにふさわしい方です」

    
(2)被造世界に置かれたあらゆる生き物、無生物が、この礼拝に参加した。

      ①「地の下」を、「黄泉にいる死者の霊」と解釈してはならない。

  
3.14節

Rev 5:14 また、四つの生き物はアーメンと言い、長老たちはひれ伏して拝んだ。

    
(1)礼拝のサイクルが最初に戻った。

      ①小羊の礼拝はいつまでも繰り返される。

結論:

  1.ヨハネの涙

    (1)ヨハネは激しく泣き続けた。「涙を流し続けた」。

    (2)その理由は何か。

      ①神のことばを知りたいという強い渇望を持っていた。

      ②神の裁きの書が開かれないことへの悲しみがあった。

*悪に対する裁きが行われないのではないか。

*いつまでも悪が勝ち続けるのではないか。

      ③神の国の約束が取り消されることへの恐れがあった。

        *「主の日」の後のメシア的王国が到来する。

  2.小羊を礼拝する言葉


Rev 5:12 彼らは大声で言った。/「ほふられた小羊は、力と、富と、知恵と、勢いと、誉れと、栄光と、賛美を受けるにふさわしい方です。」

    (1)力

      ①私の人生の上に、教会の上に、世界の上に、宇宙の上に力を持っておられる。

    (2)富

      ①全世界を所有しておられる。

      ②キリストに内にあるなら、その人はキリストとの共同相続人である。

    (3)知恵

      ①私が持っている知恵の源は、キリストである。

      ②知恵に欠ける者は、キリストに求めればよい。

    (4)勢い(威力)

      ①神に仕えるための肉体的、精神的力は、キリストから与えられる。

    (5)誉れ

      ①クリスチャン生活のゴールは、キリストをたたえることである。

    (6)栄光

      ①クリスチャン生活のゴールは、キリストに栄光を帰すことである。

    (7)賛美

      ①全存在をかけた賛美こそ、クリスチャンの礼拝にふさわしいものである。


Php 2:10 それは、イエスの御名によって、天にあるもの、地にあるもの、地の下にあるもののすべてが、ひざをかがめ、

Php 2:11 すべての口が、「イエス・キリストは主である」と告白して、父なる神がほめたたえられるためです。

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