メシアの生涯(187)—大祭司の祈り(3)—

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大祭司の祈りから、霊的教訓を学ぶ

「大祭司の祈り(3)」

ヨハ17:20~26

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①ヨハ17章 恐らく、ゲツセマネの園の近辺での祈りあろう。

    ②イエスの働きは、預言者から祭司に移行した。

    ③これは、大祭司の祈りである。

        *聖書に記された最高の祈りである。

        *イエスの心の中を覗くことができる祈りである。

        *世界観の変更を迫る祈りである。

    (2)A.T.ロバートソンの調和表

    §151 キリストの執りなしの祈り

2.アウトライン

  (1)自分自身のための祈り(1~5節)

  (2)使徒たちのための祈り(6~19節)

  (3)すべての信者のための祈り(20~26節)

    ①将来信じる人々のための祈り(20節)

    ②信者の一致を願う祈り(21~23節)

    ③信者の栄化を願う祈り(24~26節)

  3.結論:大祭司の祈りの4つのポイント

    (1)守り

    (2)聖め

    (3)一致

    (4)栄化

大祭司の祈りから、霊的教訓を学ぶ

Ⅰ.将来信じる人々のための祈り(20節)

   1.20節

Joh 17:20 わたしは、ただこの人々のためだけでなく、彼らのことばによってわたしを信じる人々のためにもお願いします。

     (1)イエスの祈りは、使徒たちから将来の信者たちのためのものに移行している。

      ①「彼らのことばによってわたしを信じる人々」とは、将来の信者たちである。

      ②今私たちは、「イエスは2000年前に私のために祈って下さった」と言える。

    (2)イエスは、教会時代の到来を予見しておられる。

      ①イエスは死んで葬られ、復活し、昇天する。

      ②聖霊が下り、使徒たちが宣教を開始し、教会が誕生する。

      ③使徒たちの宣教は、エルサレム、ユダヤ、サマリヤ、地の果てにまで広がる。

      ④教会時代のすべての信者は、直接的、間接的に、使徒たちの証しによって救い

に導かれた。

    (3)旧約時代の大祭司との比較

      ①大祭司は、イスラエル12部族の名前をエポデの肩に付けて、幕屋(神殿)の至

聖所に宿るシャカイナグローリーの前に出た。

②出28:9~12

Exo 28:9 二つのしまめのうを取ったなら、その上にイスラエルの子らの名を刻む。

Exo 28:10 その六つの名を一つの石に、残りの六つの名をもう一つの石に、生まれた順に刻む。

Exo 28:11 印を彫る宝石細工師の細工で、イスラエルの子らの名を、その二つの石に彫り、それぞれを金のわくにはめ込まなければならない。

Exo 28:12 その二つの石をイスラエルの子らの記念の石としてエポデの肩当てにつける。アロンは【主】の前で、彼らの名を両肩に負い、記念とする。

      ③イエスは、将来の信者たちの名前を天の父の臨在の前に運んでおられる。

Ⅱ.信者の一致を願う祈り(21~23節)

   1.21節

Joh 17:21 それは、父よ、あなたがわたしにおられ、わたしがあなたにいるように、彼らがみな一つとなるためです。また、彼らもわたしたちにおるようになるためです。そのことによって、あなたがわたしを遣わされたことを、世が信じるためなのです。

     (1)エキュメニカル運動について

      ①この聖句は、エキュメニカル運動の支持者が好むものである。

      ②キリスト教の教派を超えた結束を目指す運動である(教会一致促進運動)。

*世界教会主義ともいう。

③キリスト教の枠を超えた、より幅広い諸宗教間の対話と協力を目指す運動を意

味する場合もある。

④しかし、正統的な信仰と異端的な信仰とが同居する一致は、真の一致ではない。

⑤人間が作り上げる組織的一致とイエスが語る一致とは、大いに異なる。

⑥あるいは、強権に基づく画一的、外面的一致とも大いに異なる。

    (2)イエスが語る一致とは

      ①モデルは、父なる神とイエスの間にある一致である。

        *愛において、目的において、本質において、父と子は一致している。

      ②信者の一致もそれと同じである。

        *愛において、みことばへの従順において、御心への献身においての一致で

ある。

*また、人格がイエスに似ているという意味での一致である。

    (3)1コリ12:13

1Co 12:13 なぜなら、私たちはみな、ユダヤ人もギリシヤ人も、奴隷も自由人も、一つのからだとなるように、一つの御霊によってバプテスマを受け、そしてすべての者が一つの御霊を飲む者とされたからです。

      ①すべての信者は、キリストのからだに属する。

      ②信者の霊的一致は、その生き方によって明らかに示される。

      ③イエスに従うことは、父と子のうちにおることである。

      ④私たちは、イエスを離れては何もできない。

    (4)一致の目的

      ①信者の一致した姿(イエスの人格の現れ)を見て、世の人たちがイエスを信じ、

父がイエスを遣わしたことを信じるようになる。

      ②「イエスの内に父が見えたように、信者の内にイエスが見える」と世が言うよ

うになる。

   2.22~23節

Joh 17:22 またわたしは、あなたがわたしに下さった栄光を、彼らに与えました。それは、わたしたちが一つであるように、彼らも一つであるためです。

Joh 17:23 わたしは彼らにおり、あなたはわたしにおられます。それは、彼らが全うされて一つとなるためです。それは、あなたがわたしを遣わされたことと、あなたがわたしを愛されたように彼らをも愛されたこととを、この世が知るためです。

     (1)「あなたがわたしに下さった栄光」

      ①十字架の栄光のことであろう(ヨハ17:1~5で触れた内容)。

        *十字架に続く、復活、昇天も含む。

      ②イエスはすでのその栄光を信者に下さった(神の視点)。

      ③現実には、それを受けるのは将来のことである(人間の視点)。

    (2)教会は、イエスの十字架による贖いを信じたとき、父の計画と一つになる。

      ①教会とイエスは一つになる。

      ②教会は父なる神とも一つになる。

    (3)信者の一致のゴール

      ①父なる神がイエスを派遣したことを、この世が信じるため。

      ②父なる神が、イエスを愛されたように教会をも愛しておられることを、この世

が知るため。

  *この愛は、深く、親密で、いつまでも続く愛である。

  *ひとり子(ユニークな子)を愛する愛である。

Ⅲ.信者の栄化を願う祈り(24~26節)

   1.24節

Joh 17:24 父よ。お願いします。あなたがわたしに下さったものをわたしのいる所にわたしといっしょにおらせてください。あなたがわたしを世の始まる前から愛しておられたためにわたしに下さったわたしの栄光を、彼らが見るようになるためです。

     (1)信者が受ける祝福

①永遠にイエスとともに住まうことである。

②イエスの栄光を見るようになることである。

*イエスは栄光を捨てたが、再び元の栄光を受けるようになる。

③イエスの栄光を見るとは、信者が栄化されたことを示している。

     (2)ヘブ2:10

Heb 2:10 神が多くの子たちを栄光に導くのに、彼らの救いの創始者を、多くの苦しみを通して全うされたということは、万物の存在の目的であり、また原因でもある方として、ふさわしいことであったのです。

    (3)「父よ。お願いします」

      ①ギリシア語で「θέλω」という動詞

      ②英語で「Father, I will that」(KJV)、「Father, I desire that」(ASV)。

      ③「父よ、望むらくは、」(文語訳)

      ④イエスの願いと父なる神の御心は、常に合致している。

      ⑤信徒の栄化は必ず成就する。

   2.25~26節

Joh 17:25 正しい父よ。この世はあなたを知りません。しかし、わたしはあなたを知っています。また、この人々は、あなたがわたしを遣わされたことを知りました。

Joh 17:26 そして、わたしは彼らにあなたの御名を知らせました。また、これからも知らせます。それは、あなたがわたしを愛してくださったその愛が彼らの中にあり、またわたしが彼らの中にいるためです。」

     (1)「信者のための祈り」の結びのことば

      ①「正しい父よ」という呼びかけ

      ②父を称えることばが、この世(父を知らない)との対比で使用されている。

    (2)イエスは父を知っており、それをこの世に伝えた。

      ①父がイエスを遣わしたことを知った人々が、信者である。

    (3)イエスは、父の御名(本質)を啓示した。

      ①これからも知らせ続ける(聖霊を通して)。

    (4)信者は父なる神の愛の対象である。

      ①イエスが信者の中にいるので、父なる神は信者を愛される。

      ②神は愛である。

      ③1ヨハ4:16

1Jn 4:16 私たちは、私たちに対する神の愛を知り、また信じています。神は愛です。愛のうちにいる者は神のうちにおり、神もその人のうちにおられます。

結論:大祭司の祈りの4つのポイント

  1.守り

    (1)使徒たちは、父の選びによってこの世(不信仰な人類全体)から取り出された。

    (2)父は彼らを贈り物として子に与えた。

    (3)神(イエス)はこの世を愛された。

    (4)しかし、この世はイエスを憎んだ。

    (5)イエスがいなくなると、この世はイエスの弟子たちを憎むようになる。

    (6)弟子たちを守る役目は、父のものとなる。

    (7)父が彼らを守る目的は、彼らが一つとなるためである(イエスに似た者)。

  2.聖め

    (1)聖めとは、この世からの分離である。

    (2)それは、神の働きのための分離である。

    (3)聖めの方法は、真理のみことばの学びである。

    (4)内面が変化した者は、イエスの弟子としてこの世に派遣される。

  3.一致

(1)信者の一致は、超自然的なものである。

    (例話)メシアニックジューとアラブ人信者の和解

      ①2014年の再臨待望聖会 セツ・ポステル氏とトマス・ダミアノス氏

    (2)信者の一致のゴール

      ①父なる神がイエスを派遣したことを、この世が信じるため。

      ②父なる神が、イエスを愛されたように教会をも愛しておられることを、この世

が知るため。

  4.栄化

    (1)信者は、天においてイエスの栄光を反映させるようになる。

    (2)黙22:5

Rev 22:5 もはや夜がない。神である主が彼らを照らされるので、彼らにはともしびの光も太陽の光もいらない。彼らは永遠に王である。

      ①これが、信者の栄化である。

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