コリント人への手紙第二(2)計画延期に関する弁明―計画の延期―1:12~2:4

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計画変更の理由について学ぶ。

コリント人への手紙第二 2回

計画延期に関する弁明―計画の延期―

1 :12~2:4

はじめに

1.文脈の確認

(1)イントロダクション(1:1~11)

(2)パウロを疑う者たちへの回答(1:12~7:16)

  ①計画変更についての弁明(1:12~2:17)

    *計画変更の理由(1:12~2:4)

    *厳しい手紙の結果(2:5~17)

  ②奉仕の本質の解説(3:1~6:10)

  ③信頼回復の訴え(6:11~7:16)

2.注目すべき点

(1)この書簡は、明確なアウトラインを作るのが難しい。

(2)心の赴くままに、極めて個人的な内容を記しているからである。

(3)その内容は、まるで牧会書簡(1テモ、2テモ、テト)のようである。

(4)教理を教えるのではなく、自分に向けられた批判に回答している。

3.アウトライン:計画変更の理由

(1)誠実な行為(1:12~14)

(2)一貫した行為(1:15~22)

(3)愛に基づく行為(1:23~2:4)

4.結論

(1)使徒たちへの信頼

(2)救われた者が受ける祝福

計画変更の理由について学ぶ。

Ⅰ.誠実な行為(1:12~14)

1.12節

2Co 1:12

私たちが誇りとすること、私たちの良心が証ししていることは、私たちがこの世において、特にあなたがたに対して、神から来る純真さと誠実さをもって、肉的な知恵によらず、神の恵みによって行動してきたということです。

(1)パウロは、自分の奉仕を誇りとしている。

  ①自分の良心が証ししている。

(2)コリントの信者たちへの奉仕の内容

  ①真実さと誠実さをもって

    *神から来る透明な真実さと誠実さで奉仕した。

  ②肉的な知恵によらず

    *人間的な手法に頼らないで奉仕した。

  ③神の恵みによって

    *値なしに受ける知恵と力によって奉仕した。

2.13~14節

2Co 1:13

私たちは、あなたがたが読んで理解できること以外は何も書いていません。あなたがたは、私たちについてすでにある程度理解しているのですから、私たちの主イエスの日には、あなたがたが私たちの誇りであるように、私たちもあなたがたの誇りであることを、完全に理解してくれるものと期待しています。

2Co 1:14 [前節と合節]

(1)真実さと誠実さは、この手紙の特徴にもなっている。

  ①パウロは率直に書いているので、行間を読む努力をする必要はない。

  ②文字どおり、そのまま読めばよい。

    *「あなたがたが読んで理解できること以外は何も書いていません」

(2)コリントの信者たちは、パウロについてある程度理解している。

  ①パウロを疑う者がいた。

  ②パウロを信頼する者も、その理解は不十分であった。

(3)パウロの願いは、彼らの理解が完全なものとなることである。

  ①「主イエスの日」とは、キリストの御座の裁きで信者が裁きを受ける日である。

  ②信者は、信仰によって行ったわざのゆえに、報奨を受ける。

  ③その日パウロは、自分が救いに導いた人たちの顔を見て、彼らを誇りと思う。

  ④彼らもまた、パウロのことを誇りと感じる。

Ⅱ.一貫した行為(1:15~22)

1.15~16節

2Co 1:15

この確信をもって、私はまずあなたがたのところを訪れて、あなたがたが恵みを二度得られるようにと計画しました。

2Co 1:16すなわち、あなたがたのところを通ってマケドニアに赴き、そしてマケドニアから再びあなたがたのところに帰り、あなたがたに送られてユダヤに行きたいと思ったのです。

(1)「この確信をもって」

  ①彼らが、パウロの誠実な姿勢を認め、使徒として信頼してくれるようになること。

  ②パウロは、このような確信を持ってコリントを訪問したいと願った。

(2)旅の計画

  ①「あなたがたを悲しませる訪問」(2:1)があった。

  ②その後、再訪の計画を伝えた。

    *エペソから船で→コリント→マケドニア→コリント→ユダヤ

    *この計画に基づけば、コリントを2度訪問することになる。

    *コリントの信者たちに送られて、ユダヤに向かいたい。

  ③しかし彼は、エペソ→マケドニアへと移動した。

    *マケドニアに滞在しながら、「あの手紙」を書いた。

    *これは、第3の手紙である。

*第3の手紙は、涙ながらに書かれたものである。

2.17節

2Co 1:17

このように願った私は軽率だったのでしょうか。それとも、私が計画することは人間的な計画であって、そのため私には、「はい、はい」は同時に「いいえ、いいえ」になるのでしょうか。

(1)パウロの計画は、変更された。

  ①エペソ→トロアス(テモテを会えなかった)→マケドニア

  ②コリントを訪問しなかったことには理由があった。

(2)パウロを非難する人たちのことば

  ①「パウロは軽率だ」

  ②「パウロの計画は、人間的なものだ」

  ③「『はい、はい』と言いながら、同時に『いいえ、いいえ』と言っている」

3.18節

2Co 1:18

神の真実にかけて言いますが、あなたがたに対する私たちのことばは、「はい」であると同時に「いいえ」である、というようなものではありません。

(1)パウロの教えは信頼できないという批判

  ①日常的なテーマに関して信頼できないのだから、教えに関しても信頼できない。

(2)パウロの反論

  ①「神の真実にかけて言う」とは、非常に重いことばである。

  ②パウロのことばは、気まぐれなものではない。

4.19節

2Co 1:19

私たち、すなわち、私とシルワノとテモテが、あなたがたの間で宣べ伝えた神の子キリスト・イエスは、「はい」と同時に「いいえ」であるような方ではありません。この方においては「はい」だけがあるのです。

(1)コリントでの宣教は、パウロ、シルワノ、テモテの3人で行った(使18:5)。

  ①彼らは、神の子キリスト・イエスを宣べ伝えた。

  ②キリスト・イエスは信頼できる方なので、彼らのメッセージも信頼できる。

  ③信頼できる神の子を伝えながら、本人が不真実であるというのは不可能である。

5.20節

2Co 1:20

神の約束はことごとく、この方において「はい」となりました。それで私たちは、この方によって「アーメン」と言い、神に栄光を帰するのです。

(1)神の約束がいくつあろうとも、それらすべてがキリストにおいて成就した。

  ①それゆえ信者は、キリストを通して「アーメン」と言う。

  ②さらに、神に栄光を帰す。

(2)コリントの信者が、祝福の体験をしたのは、福音を信じたからである。

  ①福音を伝えたのは、パウロ、シルワノ、テモテの3人である。

  ②神が用いた器は、詐欺師でも嘘つきでもない。

6.21~22節

2Co 1:21

私たちをあなたがたと一緒にキリストのうちに堅く保ち、私たちに油を注がれた方は神です。

2Co 1:22

神はまた、私たちに証印を押し、保証として御霊を私たちの心に与えてくださいました。

(1)パウロとコリントの信者は、同じ霊的祝福で結ばれている。

  ①聖霊によって油を注がれている。

  ②聖霊による証印を押されている。

  ③聖霊の内住が与えられている。

Ⅲ.愛に基づく行為(1:23~2:4)

1.23節

2Co 1:23

私は自分のいのちにかけ、神を証人にお呼びして言います。私がまだコリントへ行かないでいるのは、あなたがたへの思いやりからです。

(1)パウロは、予定を変更した理由を述べる。

  ①人間には、パウロの本心は見えない。

  ②そこで彼は、神を証人に呼んで、予定変更の理由に言及する。

(2)予定変更の理由は、彼らへの思いやりである。

  ①もし予定通りに訪問するなら、厳しい対応をすることになる。

  ②彼らは、教会内の罪をそのまま放置していた。

  ③パウロは、何人かの者たちを厳しく叱責することになる。

  ④それは、パウロの本意ではない。

2.24節

2Co 1:24

私たちは、あなたがたの信仰を支配しようとする者ではなく、あなたがたの喜びのために協力して働く者です。あなたがたは信仰に堅く立っているのですから。

(1)パウロは、自分は支配者でないことを明確に語る。

  ①パウロ、シルワノ、テモテの3人は、協力して働く者である。

  ②コリントの信者たちが喜びを体験できるように援助する者である。

  ③彼らは、教理に関しては正しく理解している。

  ④問題は、教理の実践に関するものである。

3.1節

2Co 2:1

そこで私は、あなたがたを悲しませる訪問は二度としない、と決心しました。

(1)パウロは、彼らを悲しませる訪問は二度としないと、決心した。

  ①「あなたがたを悲しませる訪問」とは、突然の訪問である。

  ②この訪問は、良い結果を生まなかった。

4.2節

2Co 2:2

もし私があなたがたを悲しませるなら、私が悲しませているその人以外に、だれが私を喜ばせてくれるでしょう。

(1)パウロの願いは、彼らが喜びを体験することである。

  ①パウロの叱責で彼らが悲しむなら、パウロを喜ばせてくれる者がいなくなる。

  ②予定通りにコリントを訪問することは、お互いにとって悲しみをもたらす。

5.3節

2Co 2:3

あの手紙を書いたのは、私が訪れるときに、私に喜びをもたらすはずの人たちから、悲しみを受けることがないようにするためでした。私の喜びがあなたがたすべての喜びであると、私はあなたがたすべてについて確信しています。

(1)パウロは、「あの手紙」を書いた。

  ①パウロがコリント教会に宛てた第3の手紙である。

  ②「悲しみの訪問」の直後に書かれた。

  ③この手紙が、問題解決に役立つことを願った。

  ④その結果、喜びをもってコリントを訪問できるようになることを願った。

6.4節

2Co 2:4

私は大きな苦しみと心の嘆きから、涙ながらにあなたがたに手紙を書きました。それは、あなたがたを悲しませるためではなく、私があなたがたに対して抱いている、あふれるばかりの愛を、あなたがたに知ってもらうためでした。

(1)パウロは、「あの手紙」をどのように書いたのか。

  ①「大きな苦しみと心の嘆きから、涙ながらに」書いた。

  ②彼らを「悲しませるためでない」。

  ③「あふれるばかりの愛を」知ってもらうため。

結論

1.使徒たちへの信頼

(1)1:19

2Co 1:19

私たち、すなわち、私とシルワノとテモテが、あなたがたの間で宣べ伝えた神の子キリスト・イエスは、「はい」と同時に「いいえ」であるような方ではありません。この方においては「はい」だけがあるのです。

(2)使徒たちを信頼する根拠

  ①神の子キリスト・イエスは、変わることのない真実なお方である。

  ②そのお方を伝えている使徒たちが、詐欺師や嘘つきであるわけがない。

  ③彼らは、支配者ではなく、喜びをもたらすための援助者である。

  ④使徒たちの教えを学ぶことは、健全な教理を理解することである。

  ⑤コリント教会の問題は、教理の理解ではなく、教理の実践にあった。

2.救われた者が受ける祝福

(1)1:21~22

2Co 1:21

私たちをあなたがたと一緒にキリストのうちに堅く保ち、私たちに油を注がれた方は神です。

2Co 1:22

神はまた、私たちに証印を押し、保証として御霊を私たちの心に与えてくださいました。

(2)聖霊によって油を注がれている。

  ①みことばを理解する力が与えられている。

(3)聖霊による証印を押されている。

  ①救いの確証が与えられている。

  ②神の所有とされている。

(4)聖霊の内住が与えられている。

    *クリスチャン生活を営むための力が与えられている。

    *これは、救いが完成することの保証である。

    *内住の聖霊に日々導かれているなら、救いの完成への確信が強くなる。

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