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メシアの生涯(128)—群衆への教え(2)—

  • 2014.10.13
  • ルカ13章:1〜9
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

群衆への教えを通して、イエスから警告と励ましを受ける。

「群衆への教え(2)」

ルカ13:1~9

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①弟子たちへの教え 5つのテーマ

    ②群衆への教え 4つのテーマ

    ③イエスの教えの目的

        *群衆は、イエスを目撃し、その教えに耳を傾けてきた。

*しかし、イエスがメシアであることをいまだに信じていなかった。

*そこでイエスは、群衆に信仰の決断を迫った。

  (2)A.T.ロバートソンの調和表

    §108~110は、ひとかたまりと考えるべきである。

    ①§108 ルカ12:1~59

    ②§109 ルカ13:1~9

    ③§110 ルカ13:10~21

  (3)群衆への教え(4つ)

    ①ルカ12:54~59 「今のこの時代」について

    ②ルカ13:1~9 悔い改めについて

    ③ルカ13:10~17 人間が抱える必要について

    ④ルカ13:18~21 御国のプログラムについて

    (今回は②を取り上げる)

    (4)テーマとしては、前回の続きである。

      ①メシアを拒否した結果、民族的滅びがやって来る。

      ②しかし、個人的にその滅びを免れる道が用意されている。

      ③イエスをメシアとして信じることが、その道である。

  2.アウトライン

    (1)虐殺されたガリラヤ人たち(1~3節)

    (2)事故死した人たち(4~5節)

    (3)いちじくの木のたとえ話(6~9節)

  3.結論:

    (1)イエスの教えの信頼性

    (2)悲劇と罪の関係について

    (3)神の忍耐について

群衆への教えを通して、イエスから警告と励ましを受ける。

Ⅰ.虐殺されたガリラヤ人たち(1~3節)

  
1.前提となる知識

    (1)パリサイ的ユダヤ教の教え

      ①悲劇的な死を遂げた者は、大きな罪を犯したために、神から裁かれたのである。

      ②苦難に会うのは、その人に何か原因があるからである。

    (2)最近、悲劇的な事件が起こり、誰もがそれを知っていた。

      ①ピラトの残忍な行為

      ②シロアムの塔の崩壊

      ③イエスは、この2つの事件に言及する。

  2.1節


Luk 13:1
ちょうどそのとき、ある人たちがやって来て、イエスに報告した。ピラトがガリラヤ人たちの血をガリラヤ人たちのささげるいけにえに混ぜたというのである。

    
(1)「ちょうどそのとき、ある人たちがやって来て」

      ①前回の箇所の続きだということが、よく分かる。

      ②そこにいてイエスの話を聞いていた人たちがいた。

        *やって来たのではない。

        *恐らく、エルサレムのユダヤ人たちであろう。

        *ガリラヤのユダヤ人とは意識の差がある。

        *彼らは、律法に精通したエリートたちである。

        *彼らは、イエスを注意深く見張るように命じられていたのであろう。

    (2)「イエスに報告した」

      ①報告とは、ある任務に就いていた人が、その経過や結果について告げること。

      ②ここは報告ではなく、単に告げたということであろう。

      ③イエスの話が否定的なものであり、その矛先が自分たちに向けられている。

      ④そこで、矛先をかわすために、この事件を持ち出したのであろう。

    (3)「ピラトがガリラヤ人たちの血をガリラヤ人たちのささげるいけにえに混ぜた」

      ①この事件に関しては、ここに書かれている以上の情報がない。

      ②ポンテオ・ピラトは、ローマから派遣されたユダヤ総督である。

      ③ピラトは残忍な性格の人間である。

      ④ピラトとユダヤ人の間には、確執があったことが知られている。

      ⑤祭りの期間、彼はカイザリヤからエルサレムに上り、治安維持の指揮を執った。

        *総督は、アントニア要塞に滞在した。そこには、ローマ兵が駐屯していた。

      ⑥ユダヤ人の歴史家ヨセフスは、ピラトの蛮行について記録を残している。

        *ある過越の祭りで、ピラトは3千人のユダヤ人たちを神殿内で虐殺した。

        *同じ理由で、2千人を虐殺したこともあった。

    (4)イエスに告げられた事件の概要

      ①ガリラヤ人たちが、神殿でいけにえを捧げようとした。

      ②ピラトは、彼らのことを反逆者(今で言うテロリスト)だと疑った。

      ③そこで、兵士たちを派遣して彼らを虐殺した。

      ④彼らの血は、いけにえの動物の血と混ぜられた。

    (5)エルサレムのユダヤ人たちの本音

      ①殺されたのは全員ガリラヤのユダヤ人たちで、自分たちではない。

      ②非難されるべきは、罪深いガリラヤのユダヤ人たちと、ピラトではないか。

      ③しかし、イエスの答えは予期せぬ方向に進む。

  3.2~3節


Luk 13:2
イエスは彼らに答えて言われた。「そのガリラヤ人たちがそのような災難を受けたから、ほかのどのガリラヤ人よりも罪深い人たちだったとでも思うのですか。

Luk 13:3 そうではない。わたしはあなたがたに言います。あなたがたも悔い改めないなら、みな同じように滅びます。

    
(1)イエスの回答の中の否定的部分

①「そうではない」(ウーキというギリシア語)

  *「決してそうではない」(新共同訳)

②悲惨な死を遂げる人たちが、他の人たちよりも罪深いというわけではない。

③殺されたガリラヤ人たちが、ほかのどんなガリラヤ人たちよりも悪人だという

ことではない。

    (2)イエスの回答の肯定的部分

      ①「あなたがたも悔い改めないなら、みな同じように滅びます」

      ②「悔い改める」(メタノエオウというギリシア語)

        *考え方を変え、行動を変える。

        *現在形なので、継続した状態、決断を伴った状態である。

      ③「みな同じように滅びます」とは、紀元70年の悲劇のことである。

Ⅱ.事故死した人たち(4~5節)


Luk 13:4 また、シロアムの塔が倒れ落ちて死んだあの十八人は、エルサレムに住んでいるだれよりも罪深い人たちだったとでも思うのですか。


Luk 13:5 そうではない。わたしはあなたがたに言います。あなたがたも悔い改めないなら、みな同じように滅びます。」

    
(1)今度はイエスの方から、事故死した18人のことを持ち出している。

      ①この事故に関しても、記録がないのでこれ以上のことは分からない。

    (2)推測されること

      ①ピラトは、水の供給を改善するために、水路の工事をしたことが知られている。

②シロアムの塔の崩壊は、この工事の最中に起こったものと推測される。

      ③その塔が崩壊し、たまたまそこにいた18人が死んだ。

      (例話)最近、イスラム教徒が地下モスクを建設したので、城壁に影響が出た。

    (3)先ほどの教えが繰り返される。

①その人たちは、他のエルサレムのユダヤ人たちよりも悪人だったわけではない。

      ②悔い改めないなら、みな同じように滅びる。

Ⅲ.いちじくの木のたとえ話(6~9節)

  
1.6節


Luk 13:6
イエスはこのようなたとえを話された。/「ある人が、ぶどう園にいちじくの木を植えておいた。実を取りに来たが、何も見つからなかった。

    
(1)ぶどう園に植えられた一本のいちじくの木

      ①ぶどう園の空いた場所にいちじくの木を植えることは、珍しくはなかった。

      ②所有者は、実がなることを期待してその木を植えた。

      ③ところが、所有者が実を取りに来ても、何もなかった。

    (2)象徴的意味

      ①いちじくの木は、イスラエルを象徴している。

②所有者は、父なる神を象徴している。

  2.7節


Luk 13:7
そこで、ぶどう園の番人に言った。『見なさい。三年もの間、やって来ては、このいちじくの実のなるのを待っているのに、なっていたためしがない。これを切り倒してしまいなさい。何のために土地をふさいでいるのですか。』

    (1)所有者は、ぶどう園の園丁にあることを命じる。

      ①「ぶどう園の番人」ではなく、「園丁」である。ぶどうの木の手入れをする人。

      ②3年間も実がなることを期待したが、裏切られてきた。

        *イエスの公生涯は、この時点でおよそ3年が経過していた。

      ③3年待っても実が付かないので、この先の希望がない。

        *十分時は与えた。

      ④園丁は、イエスを象徴している。

    (2)レビ19:23

    「あなたがたが、かの地に入って、どんな果樹でも植えるとき、その実はまだ割礼の

ないものとみなさなければならない。三年の間、それはあなたがたにとって割礼のな

いものとなる。食べてはならない」

  
2.8~9節


Luk 13:8 番人は答えて言った。『ご主人。どうか、ことし一年そのままにしてやってください。木の回りを掘って、肥やしをやってみますから。

Luk 13:9 もしそれで来年、実を結べばよし、それでもだめなら、切り倒してください。』」

    
(1)園丁の執りなし

      ①さらに一年の猶予が欲しい。

      ②いちじくは、肥しを必要としない木であるが、肥しをやってみる。

      ③イエスの切々とした願いが、胸に迫るではないか。

    (2)「それでもだめなら、切り倒してください」

      ①神の忍耐にも限界がある。

結論

  1.イエスの教えの信頼性

  「そうではない。わたしはあなたがたに言います。あなたがたも悔い改めないなら、みな

同じように滅びます」(3節、5節)

(1)紀元70年にエルサレムが滅びた時、神殿の壁が崩れ、多くのユダヤ人が死んだ。

  ①シロアムの塔が倒れて18人が死んだのと同じことが起こった。

(2)紀元70年に神殿内で多くのユダヤ人の血が流され、いけにえの血と混ぜられた。

  ①ピラトによってガリラヤ人が殺されたのと同じである。

  2.悲劇と罪の関係について

    (1)仏教用語の「因果応報」

      ①前世における行為の結果が現在における幸不幸であり、現世における行為の結

果が、来世における幸不幸である。

②今では一般的に、悪事を働けば悪い結果をもたらすという意味で使用される。

      ③聖書には、「罪の刈り取り」という考え方があるが、因果応報ではない。

    (2)パリサイ人たちは、悲惨な死や悲劇的な出来事を、罪に対する神の裁きと見た。

      ①イエスの弟子たちも、この教えの影響を受けていた。

      「またイエスは道の途中で、生まれつきの盲人を見られた。弟子たちは彼につい

てイエスに質問して言った。『先生。彼が盲目に生まれついたのは、だれが罪を犯

したからですか。この人ですか。その両親ですか』」(ヨハ9:1~2)

      ②聖書の教えは、これを否定している。

        *ヨブ記

        *イエスの教え

      ③「ひとの不幸は蜜の味」

        *1994年1月~3月に放送されたTBS制作のテレビドラマ

        *悲劇に会った人を見て、その原因を詮索すべきではない。

        *自らの生き方を吟味すべきである。

  3.神の忍耐について

    (1)いちじくの木の所有者は、実がなるまでに4年という期間を提供した。

      ①イエスの死から、エルサレムの崩壊まで40年間が提供された。

      ②その間、個人としては、信じるための猶予期間が与えられた。

    (2)イザ5:1~6


Isa 5:1
「さあ、わが愛する者のためにわたしは歌おう。/そのぶどう畑についてのわが愛の歌を。/わが愛する者は、よく肥えた山腹に、/ぶどう畑を持っていた。


Isa 5:2
彼はそこを掘り起こし、石を取り除き、/そこに良いぶどうを植え、/その中にやぐらを立て、酒ぶねまでも掘って、/甘いぶどうのなるのを待ち望んでいた。/ところが、酸いぶどうができてしまった。

Isa 5:3 そこで今、エルサレムの住民とユダの人よ、/さあ、わたしとわがぶどう畑との間をさばけ。


Isa 5:4
わがぶどう畑になすべきことで、/なお、何かわたしがしなかったことがあるのか。/なぜ、甘いぶどうのなるのを待ち望んだのに、/酸いぶどうができたのか。


Isa 5:5
さあ、今度はわたしが、あなたがたに知らせよう。/わたしがわがぶどう畑に対してすることを。/その垣を除いて、荒れすたれるに任せ、/その石垣をくずして、踏みつけるままにする。


Isa 5:6
わたしは、これを滅びるままにしておく。/枝はおろされず、草は刈られず、/いばらとおどろが生い茂る。/わたしは雲に命じて、/この上に雨を降らせない。」

      
①ぶどうの木は、イスラエルである。

      ②ぶどう園の主人は、あらゆることをして、実がなるのを待った。

      ③酸いぶどうしかならないので、神から見放された。

    (3)悔い改めとは

      ①神の忍耐を認識すること。

      ②考え方を一新すること。

      ③その結果、行為が伴う。

      ④豊かな実を付ける人生の必要条件である。

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