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メシアの生涯(121)—パリサイ派の儀式主義との対決—

  • 2014.08.18
  • ルカ11章:37〜54
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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パリサイ派の儀式主義を反面教師として学ぶ。

「パリサイ派の儀式主義との対決」

ルカ11:37~54

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①前回は、ベルゼブル論争の結論が民衆レベルにまで浸透していることを学んだ。

    ②群衆は、イエスを試して、「天からのしるし」を求めた。

    ③イエスは、「ヨナのしるし」以外は与えられないと答えた。

    ④さらに、イエスのことばは「あかり」であると教えた。

⑤健全な目を持っている者は、心に光が差し込み、光の中を歩むようになる。

⑥きょうの箇所はその続きで、律法の専門家がイエスを試そうする。

  (2)A.T.ロバートソンの調和表

「食事の席で、イエスはパリサイ人と律法学者を叱責する」(§107)

ルカ11:37~54

    (3)パリサイ人と律法学者の存在は、異邦人にはさほど興味のないことである。

      ①ルカがそれを書いているのは、このテーマに普遍性があるからである。

      ②純粋な動機から始まったものが、組織化や制度化を経て硬直化することがある。

  2.アウトライン

  (1)食卓での会話(37~41節)

  (2)パリサイ人に対する叱責(42~44節)

  (3)律法学者に対する叱責(45~54節)

  3.結論:

    (1)真の宗教心とは

(2)霊的リーダーの責任とは

パリサイ派の儀式主義を反面教師として学ぶ。

Ⅰ.食卓での会話(37~41節)

  
1.37~38節


Luk 11:37
イエスが話し終えられると、ひとりのパリサイ人が、食事をいっしょにしてください、とお願いした。そこでイエスは家に入って、食卓に着かれた。

Luk 11:38 そのパリサイ人は、イエスが食事の前に、まずきよめの洗いをなさらないのを見て、驚いた。

    
(1)ひとりのパリサイ人が、イエスを食事に招いた。

      ①食事という動詞は、「アリスタオウ」である。

      ②名詞の「アリストン」は、朝食である。

    (2)ルカ7:36~50と似ている(パリサイ人シモンの家に招かれた)。

      ①古代世界では、酒宴の席で哲学の議論が交わされた。

②このような酒宴を、ギリシア語で「シンポジウム」という。

③今では、聴衆の前で意見を述べる討論会のことを、「シンポジウム」という。

④ギリシア語の「συμπόσιον(スンポシオン)」。「いっしょに飲む」という意味。

⑤ユダヤ人の間でも、高名な教師を招いてシンポジウムを開く習慣があった。

      ⑥イエスは、招きに応じた。通常は、公開の「シンポジウム」である。

      ⑦ルカ7:36~50よりも、さらに激しくパリサイ人を糾弾する場となる。

    (4)イエスに対する非難は、言葉にならない言葉によってなされた。

      ①パリサイ人たちは、きよめの儀式に異常なほどこだわっていた。

      ②食事の前には、必ず手をきよめていた(モーセの律法の教えの中にはない)。

*もし水がない場合は、3キロ以上歩くことも厭わなかった。

③イエスは、食前のきよめの儀式を行わなかった。

④そのパリサイ人は、驚いた。

  2.39~40節


Luk 11:39
すると、主は言われた。「なるほど、あなたがたパリサイ人は、杯や大皿の外側はきよめるが、その内側は、強奪と邪悪とでいっぱいです。

Luk 11:40 愚かな人たち。外側を造られた方は、内側も造られたのではありませんか。

    
(1)シャマイ学派(パリサイ人の多数派)

      ①器の内側が汚れていても、外側はきよいことがある。

    (2)ヒレル学派(パリサイ人の少数派)

      ①器の内側をまずきよめる必要がある。

    (3)イエスの教え

      ①ヒレル学派を支持した。さらに、「内側」を「心の内側」と解釈した。

      ②パリサイ人は外面的にはきよく見えたが、内面は強奪と邪悪で満ちていた。

      ③人の外側を造った神は、内側をも造られた。

      ④神は、私たちの内側がきよくなることを願っておられる。

        *山上の垂訓の内容も、これと同じ教えである。

  3.41節


Luk 11:41 とにかく、うちのものを施しに用いなさい。そうすれば、いっさいが、あなたがたにとってきよいものとなります。

    
(1)内側がきよくなっていることのひとつの証明は、施しである。

      ①施しによって救いを得るということではない。

      ②神の愛に満たされた結果、隣人への愛が溢れ出るのである。

Ⅱ.パリサイ人に対する叱責(42~44節)

  
1.42節:わざわい①


Luk 11:42
だが、わざわいだ。パリサイ人。おまえたちは、はっか、うん香、あらゆる野菜などの十分の一を納めているが、公義と神への愛はなおざりにしています。これこそしなければならないことです。ただし、十分の一もなおざりにしてはいけません。

    
(1)パリサイ人たちは、重要なことを軽視し、どちらでもよいことを重視していた。

①彼らは、外見の見かけにこだわっていた。

      ②儀式の実行に関しては、細部に至るまで厳格であった。

      ③彼らは、十分の一を納めていた。

        *モーセの律法では、祭司やレビ人を支えるために十分の一の規定があった。

        *はっか、うん香、あらゆる野菜(ハーブ)への言及はない。

      ④しかし、隣人愛と神への愛はなおざりにしていた。

  
2.43節:わざわい②

Luk 11:43 わざわいだ。パリサイ人。おまえたちは会堂の上席や、市場であいさつされることが好きです。

    
(1)パリサイ人たちは、自らの栄誉を求めていた。

      ①会堂の上席が好きだった(会衆に向かって座る半円形の座席)。

      ②市場で、尊敬のあいさつを受けるのが好きだった。

  3.44節:わざわい③

Luk 11:44 わざわいだ。おまえたちは人目につかぬ墓のようで、その上を歩く人々も気がつかない。」

    
(1)民19:16~17

    「また、野外で、剣で刺し殺された者や死人や、人の骨や、墓に触れる者はみな、七

日間、汚れる。この汚れた者のためには、罪のきよめのために焼いた灰を取り、器に

入れて、それに湧き水を加える」

(2)パリサイ人たちは、春になると墓石を白く塗った。

  ①人目につかない墓に触れると、意図的でなくても、汚れる。

(3)パリサイ人たちは、人目につかない墓のようだ。

  ①彼らの偽善は、その内側の汚れを隠す。

②彼らの教えに従うと、知らない内に汚れが移る。

Ⅲ.律法学者に対する叱責(45~54節)

  
1.45節


Luk 11:45 すると、ある律法の専門家が、答えて言った。「先生。そのようなことを言われることは、私たちをも侮辱することです。」

    (1)ルカは、パリサイ人と律法学者を区別している。

      ①律法学者は「書記」であって、普通はパリサイ人だった。

      ②彼らは民に律法を教えたが、自分では実行しようとしなかった。

    (2)パリサイ人が侮辱されたのは、自分たちが侮辱されたのと同じである。

①それで、イエスに脅しをかけた。

  2.46節:わざわい①


Luk 11:46
しかし、イエスは言われた。「おまえたちもわざわいだ。律法の専門家たち。人々には負いきれない荷物を負わせるが、自分は、その荷物に指一本さわろうとはしない。

    (1)負いきれない荷物とは、口伝律法のことである。

      ①律法学者は、民に口伝律法を守るように教えた。

      ②しかし、そのための助けは何ひとつ提供しなかった。

  3.47~51節:わざわい②


Luk 11:47 わざわいだ。おまえたちは預言者たちの墓を建てている。しかし、おまえたちの父祖たちが彼らを殺しました。


Luk 11:48
したがって、おまえたちは父祖たちがしたことの証人となり、同意しているのです。彼らが預言者たちを殺し、おまえたちが墓を建てているのだから。


Luk 11:49
だから、神の知恵もこう言いました。『わたしは預言者たちや使徒たちを彼らに遣わすが、彼らは、そのうちのある者を殺し、ある者を迫害する。


Luk 11:50 (11:50-51)
それは、アベルの血から、祭壇と神の家との間で殺されたザカリヤの血に至るまでの、世の初めから流されたすべての預言者の血の責任を、この時代が問われるためである。そうだ。わたしは言う。この時代はその責任を問われる。』

Luk 11:51 (前節に含む)

    (1)彼らは、預言者たちを敬っているかのように振る舞った。

      ①預言者たちの墓を建てていたが、これは偽善的行為である。

      ②なぜなら、内面では先祖たちと同じ道を歩んでいるからである。

      ③「神の知恵」とは、主イエス自身である。

    (2)アベルの血からザカリヤの血

      ①アベルは、旧約聖書で最初の殉教者である。

      ②ザカリヤは、旧約聖書で最後の殉教者である。

        *2歴24:21

*歴代誌第二は、ヘブル語聖書では最後の書である。

    (3)すべての殉教者の血の責任を、この時代に問う。

      ①神からの預言者たちを拒否した罪は、イエスの時代にクライマックスを迎える。

      ②この時代(世代)は、イエスを十字架に付けることになる。

  3.52節:わざわい③


Luk 11:52 わざわいだ。律法の専門家たち。おまえたちは知識のかぎを持ち去り、自分も入らず、入ろうとする人々をも妨げたのです。」

    
(1)律法学者たちは、人々が神のことばから学ぶことを妨害した。

      ①彼らはイエスを信じなかったし、イエスを信じようとする人々を妨げた。

  4.53~54節


Luk 11:53
イエスがそこを出て行かれると、律法学者、パリサイ人たちのイエスに対する激しい敵対と、いろいろのことについてのしつこい質問攻めとが始まった。

Luk 11:54 彼らは、イエスの口から出ることに、言いがかりをつけようと、ひそかに計った。

    
(1)朝食がどうなったかは、記されていない。

      ①このシンポジウムは、イエスの論敵に怒りの火を付ける結果に終わった。

結論:

  1.真の宗教心とは

    (1)日本人の宗教心

      ①祟り(たたり)を恐れ、それからの守りを願う心の発露としての信仰心

*神仏、霊魂などの超自然的存在が、人間に災いを与えるということ

      ②ご利益を求めるという信仰心

        *家内安全、商売繁盛、交通安全、夫婦円満

      ③そこには、創造主との対話という概念はない。

    (2)創造主とのコミュニケーション

      ①創造主は、天の父である。

      ②創造主を啓示するのは、主イエスのことばであり、存在である。

      ③天の父は、私たちの心を見ておられる。

      ④1サム16:7


1Sa 16:7
しかし【主】はサムエルに仰せられた。「彼の容貌や、背の高さを見てはならない。わたしは彼を退けている。人が見るようには見ないからだ。人はうわべを見るが、【主】は心を見る。」

      ⑤パリサイ人たちは、外面のみを整え、内面のきよめを追及しなかった。

  2.霊的リーダーの責任とは

    (1)ルカ11:52


Luk 11:52 わざわいだ。律法の専門家たち。おまえたちは知識のかぎを持ち去り、自分も入らず、入ろうとする人々をも妨げたのです。」

      ①パリサイ人たちは、知識の家に入って真理を学ぼうとしなかった。

      ②それどころか、彼らは知識の家の扉を閉め、そのかぎを隠した。

      ③その結果、その家に入って真理を学ぼうとする人々も入れないようにした。

    (2)彼らは、知識の家の周りに、二重、三重の垣根を立てた。

      ①この垣根は、まさに迷路であった。

      ②パリサイ的論理展開は、イエスの時代には複雑怪奇なものとなっていた。

      ③イエスを旧約聖書が預言するメシアと認めなかったのは、そのためである。

        *本文の最も明確な意味を、複雑なものとしていた。

    (例話)「牧師、宣教師、総辞職」

      ④当時の霊的リーダーたちは盲目であって、民をも盲目にしていた。

      ⑤これ以上の悲劇はない。

      ⑥今の時代はそうではないと、言い切れるか。

      ⑦盲人が盲人の手引きをするなら、ともに穴の中に落ちる。

      ⑧聖書は、単純にそのまま読めば、意味は分かる。

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