ヨハネの福音書(8)サマリアの女との対話ヨハ4:1~26

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サマリアの女に啓示された真理について学ぶ。

ヨハネの福音書(8)

サマリアの女との対話

ヨハ4:1~26

1.文脈の確認

(1)前書き(1:1~18)

(2)イエスの公生涯(1:19~12:50)

  ①公生涯への序曲(1:19~51)

  ②初期ガリラヤ伝道(2:1~12)

  ③最初のエルサレム訪問(2:13~3:36)

  ④サマリア伝道(4:1~42)

    *サマリアの女との対話(4:1~26)

    *弟子訓練(4:27~38)

    *サマリア人の回心(4:39~42)

2.アウトライン

はじめに:対話の背景(1~4節)

(1)生ける水の提示(5~14節)

(2)罪の指摘(15~19節)

(3)真の礼拝の啓示(20~24節)

(4)メシア宣言(25~26節)

3.結論

(1)ニコデモとサマリアの女の対比

(2)真の礼拝

サマリアの女に啓示された真理について学ぶ。

はじめに:対話の背景(1~4節)

1.1~3節

Joh 4:1 パリサイ人たちは、イエスがヨハネよりも多くの弟子を作ってバプテスマを授けている、と伝え聞いた。それを知るとイエスは、

Joh 4:2 ──バプテスマを授けていたのはイエスご自身ではなく、弟子たちであったのだが──

Joh 4:3 ユダヤを去って、再びガリラヤへ向かわれた。

(1)パリサイ人との論争は、奉仕の妨げとなる。

  ①本書では、パリサイ人が不信仰なイスラエルの代表となっている。

2.4節

Joh 4:4 しかし、サマリアを通って行かなければならなかった。

(2)サマリアを通るのが近道であるが、ここでは、霊的必然性が強調されている。

  ①イエスは、父の計画通りに行動された。

Ⅰ.生ける水の提示(5~14節)

1.5~6節

Joh 4:5 それでイエスは、ヤコブがその子ヨセフに与えた地所に近い、スカルというサマリアの町に来られた。

Joh 4:6 そこにはヤコブの井戸があった。イエスは旅の疲れから、その井戸の傍らに、ただ座っておられた。時はおよそ第六の時であった。

(1)ユダヤからガリラヤに向かう途中、スカルというサマリアの町に来られた。

  ①スカルは、シェケム(現代のナブルス)の東にある。

  ②ここは、ヨセフ族の所有地となった(ヨシ24:32)。

  ③伝承では、ヤコブがこの井戸を掘ったとされている。

  ④今も、この井戸は存在している。深さは30mほど。

(2) 「イエスは旅の疲れから、その井戸の傍らに、ただ座っておられた」

  ①人間イエスの姿がここにある(旅人が経験する渇きと疲労)。

      (例話)初めての聖地訪問での体験

  ②しかし、イエスは常に働いておられた(ヨハ5:17)。

  ③受肉の神秘がここにある。

(3) 「時はおよそ第六の時であった」

  ①ユダヤ式なら、正午頃(午前6時から数え始める)。

  ②ローマ式なら、午後6時頃(午前0時か午後0時から数え始める)。

2.7~8節

Joh 4:7 一人のサマリアの女が、水を汲みに来た。イエスは彼女に、「わたしに水を飲ませてください」と言われた。

Joh 4:8 弟子たちは食物を買いに、町へ出かけていた。

(1)この時間に一人で水を汲みに来るのは、人目を避けているからである。

  ①公の場で、男性が女性に語りかけることはなかった。

  ②特に、ユダヤ人の男性がサマリア人の女性に語りかけることはなかった。

  ③イエスは、人種的、宗教的、社会的壁を乗り越えて、この女に語りかけた。

  ④弟子たちは、食物を買いに、町に出かけていた。

    *パリサイ人は、サマリア人から買い物をしなかった。

  ⑤イエスは、水を求めることによって、自らを負債者の立場に置いた。

3.9節

Joh 4:9 そのサマリアの女は言った。「あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリアの女の私に、飲み水をお求めになるのですか。」ユダヤ人はサマリア人と付き合いをしなかったのである。

(1)この女のことばには、皮肉が混じっている。

  ①ユダヤは普段はサマリア人を見下している。

  ②助けが必要になると、私たちを利用しようとする。

「まあ、あなたはユダヤ人ではありませんか。サマリヤ人の私に、どうして水

をくれなどと頼むのですか」(リビングバイブル)

(2)ユダヤ人とサマリア人の間には、長い人種対立の歴史があった。

  ① 「ユダヤ人はサマリア人と付き合いをしなかったのである」

    *「スンクロマイ」は、同じものを共有しないという意味である。

4.10節

Joh 4:10 イエスは答えられた。「もしあなたが神の賜物を知り、また、水を飲ませてくださいとあなたに言っているのがだれなのかを知っていたら、あなたのほうからその人に求めていたでしょう。そして、その人はあなたに生ける水を与えたことでしょう。」

(1)生ける水(マイム・ハイム)は、ユダヤ的文脈では、動いている水である。

  ①これは、聖霊を指す比ゆ的ことばである。

  ②彼女が興味を持っている地上的話題(水)から始め、霊的真理に導いて行く。

(2)女は、2つのことに興味を示した。

  ①神の賜物(生ける水)とは何か。

  ②その賜物を無代価で与えるというこのユダヤ人は誰か。

5.11~12節

Joh 4:11 その女は言った。「主よ。あなたは汲む物を持っておられませんし、この井戸は深いのです。その生ける水を、どこから手に入れられるのでしょうか。

Joh 4:12 あなたは、私たちの父ヤコブより偉いのでしょうか。ヤコブは私たちにこの井戸を下さって、彼自身も、その子たちも家畜も、この井戸から飲みました。」

(1)「主よ」は、キュリオス(キュリエ)という呼びかけである。

  ①これは、英語の「Sir」である。

  ②井戸は深いが、水を汲む道具がない。

  ③先祖のヤコブよりも偉いのか(否定形の答えを想定した疑問文)。

  ④サマリア人が、「私たちの父ヤコブ」と言っているのは、興味深い。

    *彼らは、ユダヤ人もサマリア人も、ヤコブの子孫だと信じていた。

  ⑤ヤコブ以下の人に、どうしてより優れた水が提供できるのか。

6.13~14節

Joh 4:13 イエスは答えられた。「この水を飲む人はみな、また渇きます。

Joh 4:14 しかし、わたしが与える水を飲む人は、いつまでも決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」

(1)井戸の水と生ける水の対比

  ①この水を飲んでも、また渇く。

  ②イエスが与える水を飲むなら、渇くことがない。

    *その水は、心の中で泉となり、永遠のいのちの実質を体験させる。

Ⅱ.罪の指摘(15~19節)

1.15節

Joh 4:15 彼女はイエスに言った。「主よ。私が渇くことのないように、ここに汲みに来なくてもよいように、その水を私に下さい。」

(1)イエスが提供する水を手に入れたら、水汲みの仕事から解放される。

  ①彼女は、「永遠のいのちへの水」ということばを聞き逃している。

2.16~18節

Joh 4:16 イエスは彼女に言われた。「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい。」

Joh 4:17 彼女は答えた。「私には夫がいません。」イエスは言われた。「自分には夫がいない、と言ったのは、そのとおりです。

Joh 4:18 あなたには夫が五人いましたが、今一緒にいるのは夫ではないのですから。あなたは本当のことを言いました。」

(1)イエスは、彼女の罪を指摘する。

  ①彼女には、5人の夫がいたが、今は夫でない男と住んでいる。

  ②イエスは、人の心のうちにあるものを知っておられた(ヨハ2:24~25)。

  ③人は、自分の罪を指摘されると、神学的議論を展開し始める。

3.19節

Joh 4:19 彼女は言った。「主よ。あなたは預言者だとお見受けします。

(1)「主よ」から「預言者」への変更がある。

  ①サマリア人の神学では、モーセの次に登場する預言者は、メシアである。

  ②彼女は、イエスがメシアだと思い始めている。

  ③対話の最後には、イエスがメシアであることを信じるようになる。

Ⅲ.真の礼拝の啓示(20~24節)

1.20節

Joh 4:20 私たちの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」

(1)彼女は、ユダヤ人とサマリア人の対立の中心点について質問した。

  ①サマリア人は、礼拝の場所はゲリジム山だと言う(モーセの五書だけ)。

  ②ユダヤ人は、エルサレムだと言う(ダビデの時代の歴史を知っている)。

2.21~22節

Joh 4:21 イエスは彼女に言われた。「女の人よ、わたしを信じなさい。この山でもなく、エルサレムでもないところで、あなたがたが父を礼拝する時が来ます。

Joh 4:22 救いはユダヤ人から出るのですから、わたしたちは知って礼拝していますが、あなたがたは知らないで礼拝しています。

(1)新しい時代の到来

  ①礼拝の場所が問題ではなくなる時がくる。

  ②それよりも重要なのは、いかに神を礼拝するかである。

(2)サマリア人は、自分たちが礼拝している神を知らない。

  ①彼らは、モーセの五書以外の旧約聖書を否定していた。

  ②彼らは、異教の習慣を混入させていた。

(3) 「救いはユダヤ人から出る」

  ①ユダヤ人は、旧約聖書全体を受け入れていた。

  ②旧約聖書はユダヤ人の作品であり、その中心テーマは「救い」である。

  ③それゆえ、「救いはユダヤ人から出る」と言える。

3.23~24節

Joh 4:23 しかし、まことの礼拝者たちが、御霊と真理によって父を礼拝する時が来ます。今がその時です。父はそのような人たちを、ご自分を礼拝する者として求めておられるのです。

Joh 4:24 神は霊ですから、神を礼拝する人は、御霊と真理によって礼拝しなければなりません。」

(1)父は真の礼拝者たちを求めておられる。

  ①真の礼拝者とは、御霊と真理によって礼拝する者である。

(2)イエスは、父なる神を解説された。

  ①神は霊である。

  ②神の本質を3文字で啓示した。

    *ニューマ・ホ・セオス(God is spirit.)

  ③神に物理的実体はない。

    *神は光である。

    *神は愛である。

Ⅳ.メシア宣言(25~26節)

1.25節

Joh 4:25 女はイエスに言った。「私は、キリストと呼ばれるメシアが来られることを知っています。その方が来られるとき、一切のことを私たちに知らせてくださるでしょう。」

(1)サマリア人もまた、ユダヤ人同様に、メシア信仰を持っていた。

  ①彼らのメシア像は、教師としてのメシアである。

  ②それゆえ、メシアが到来したなら、すべての宗教的混乱は収まるはずである。

2.26節

Joh 4:26 イエスは言われた。「あなたと話しているこのわたしがそれです。」

(1)イエスは、ユダヤ人に対しては、裁判の時までメシア宣言はしなかった。

  ①ユダヤ人のメシア観は、政治的解放者である。

  ②イエスのメシア宣言がローマに対する反乱につながる可能性があった。

(2)イエスは、メシア宣言によって、サマリアの女を信仰へと招かれた。

  ①通常は、「I am ○○.」であるが、ここでは、絶対的な「I am.」である。

  ②「あなたと話しているこのわたしである」と訳すべきだろう。

  ③出3:14

Exo 3:14 神はモーセに仰せられた。「わたしは『わたしはある』という者である。」また仰せられた。「あなたはイスラエルの子らに、こう言わなければならない。『わたしはある』という方が私をあなたがたのところに遣わされた、と。」

  ④【主】(ヤハウェ)(わたしは「わたしはある」という者)が語っている。

結論

1.ニコデモとサマリアの女の対比

(1)著名なユダヤ人の教師vs.名もなきサマリア人の罪人

(2)夜の訪問vs.昼間の出会い

(3)ユダヤ人の代表vs.非ユダヤ人の代表

2.真の礼拝(4:23)

Joh 4:23 しかし、まことの礼拝者たちが、御霊と真理によって父を礼拝する時が来ます。今がその時です。父はそのような人たちを、ご自分を礼拝する者として求めておられるのです。

(1)ヨハネの福音書では、「時」(ホーラ)は重要な神学用語である。

  ①イエスの十字架と復活の先にある「時」である。

  ②と同時に、「今がその時です」とも言える。

  ③将来成就する新しい礼拝が、今すでに現実のものとなっている。

(2)ここでの「時」は、新約時代のことである。

  ①今私たちは、その時代に生かされている。

  ②建物は必要であるが、建物志向のキリスト教には危険性がある。

  ③ユダヤ人であるか、非ユダヤ人であるかは、問題ではない。

(3)真の礼拝者とは、御霊の助けによって真実に神を礼拝する人たちである。

  ①儀式だけで心がこもっていない礼拝は、神に喜ばれない。

  ②偽善的な礼拝は、神に喜ばれない。

(4)真の礼拝は、24時間、どこにいても可能である。

  ①終末論的には、エルサレムは再び重要性を持つようになる。

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