ルカの福音書(106)イエスの昇天24:50~53、使1:3~12

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イエスの昇天について学ぶ。

ルカの福音書 106回

イエスの昇天

24 :50~53、使1:3~12

1.文脈の確認

(1)イエスの埋葬(23:50~56)

(2)イエスの復活(24:1~49)

(3)イエスの昇天(24:50~53)

2.注目すべき点

(1)ルカは、イエスの昇天を予見していた(9:51)。

Luk 9:51 さて、天に上げられる日が近づいて来たころのことであった。イエスは御顔をエルサレムに向け、毅然として進んで行かれた。

(2)メシアの奉仕の最終ゴールは、昇天である。

(3)ユダヤ人たちがイエスを信じた場合でも、死、埋葬、復活、昇天はあった。

(4)新約聖書の記者の中で、昇天を記録しているのはルカだけである。

(5)旧約聖書には、栄光に満ちたメシア再臨の預言がたくさんある。

(6)ルカの福音書では、昇天はイエスの物語の終りである。

(7)使徒の働きでは、昇天は教会の物語の始まりである。

3.アウトライン

(1)イエスの物語の終り(50~53節)

(2)教会の物語の始まり(使1:3~12)

4.結論

(1)昇天の意義

(2)再臨の希望

イエスの昇天について学ぶ。

Ⅰ.イエスの物語の終り(50~53節)

1.50~51節

Luk 24:50

それからイエスは、弟子たちをベタニアの近くまで連れて行き、手を上げて祝福された。

Luk 24:51 そして、祝福しながら彼らから離れて行き、天に上げられた。

(1)イエスが昇天した場所は、オリーブ山ではない。

  ①オリーブ山の東山麓にあるベタニア村の近くである。

  ②イエスは、弟子たちをそこに導いた。

  ③このことは、復活から40日後に起こった。

(2)イエスの3つの役割

  ①祭司

    *手を上げて弟子たちを祝福した。

    *手を上げるのは、天にある祝福を地上に住む人たちにもたらす行為である。

  ②預言者

    *イエスの昇天は、預言者エリヤの昇天に似ている(2列2:11)。

  ③王

    *イエスは、王として地上に再臨される。

2.52~53節

Luk 24:52 彼らはイエスを礼拝した後、大きな喜びとともにエルサレムに帰り、

Luk 24:53 いつも宮にいて神をほめたたえていた。

(1)弟子たちは、イエスを礼拝した。

  ①ルカは、ここで初めて、弟子たちがイエスを礼拝したと記録している。

  ②死、埋葬、復活、昇天を目撃した弟子たちは、イエスの神性を確信した。

(2)彼らは、大きな喜びとともにエルサレムに帰った。

  ①ついに彼らは、メシアの役割と、神の人類救済計画を理解した。

  ②この福音書は、喜びで始まり、喜びで終わる。

(3)彼らは、いつも宮にいて神をほめたたえていた。

  ①祈りの家でいつも神をほめたたえていた理由は、福音を理解したからである。

Ⅱ.教会の物語の始まり(使1:3~12)

1.3節

Act 1:3

イエスは苦しみを受けた後、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。四十日にわたって彼らに現れ、神の国のことを語られた。

(1)イエスの教えは、昇天のときまで続いた。

  ①40日の間とは、復活から昇天までの期間である。

(2)イエスが教えたことの中心テーマは、「神の国」である。

  ①「神の国」のプログラムについての教えである。

  ②メシアによる「メシア的王国」の提供はユダヤ人たちによって拒否された。

  ③「メシア的王国」は延期され、「奥義としての王国」に置き代わった。

    *教会時代とほぼ同義である。

    *キリスト教界を指すことばである。

2.4~5節

Act 1:4

使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。

Act 1:5

ヨハネは水でバプテスマを授けましたが、あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです。」

(1)イエスの最後の命令

  ①「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい」

  ②ヨハネによる水のバプテスマと聖霊によるバプテスマが対比されている。

(2)聖霊によるバプテスマ

  ①聖霊は、信者をキリストの教会につなげる働きをする。

  ②1コリ12:13

1Co 12:13
私たちはみな、ユダヤ人もギリシア人も、奴隷も自由人も、一つの御霊によってバプテスマを受けて、一つのからだとなりました。そして、みな一つの御霊を飲んだのです。

  ③これは、教会時代における聖霊の特別な働きである。

  ④また聖霊は、キリストの命令を実行するための力を信者に与える。

3.6~7節

Act 1:6

そこで使徒たちは、一緒に集まったとき、イエスに尋ねた。「主よ。イスラエルのために国を再興してくださるのは、この時なのですか。」

Act 1:7

イエスは彼らに言われた。「いつとか、どんな時とかいうことは、あなたがたの知るところではありません。それは、父がご自分の権威をもって定めておられることです。

(1)弟子たちは、メシア的王国の実現に興味を示している。

  ①メシア的王国は千年王国とも呼ばれる。

  ②聖霊が注がれるという約束を聞いた弟子たちは、メシア的王国が近いと感じた。

  ③イエスは、地上に文字通りの王国が成就することは否定していない。

(2)イエスは、いつとか、どんなときとかいうことは、知らなくてよいと言われた。

  ①父がご自身の権威をもって定めておられる。

  ②携挙や再臨の時を予告することは、イエスのことばに反している。

4.8節

Act 1:8

しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」

(1)聖霊の力を受けたとき、弟子たちの宣教は地理的に拡大して行く。

  ①エルサレム

  ②ユダヤ

  ③サマリア

  ④地の果て(異邦人世界のこと)

    *イザ49:5~6では、「地の果て」が異邦人世界を指している。

5.9節

Act 1:9

こう言ってから、イエスは使徒たちが見ている間に上げられた。そして雲がイエスを包み、彼らの目には見えなくなった。

(1)ルカ24:50によれば、その場所はベタニアである。

  ①イエスは、シャカイナグローリーとともに天に昇られた。

  ②預言者エリヤの昇天と似ている。

2.10~11節

Act 1:10

イエスが上って行かれるとき、使徒たちは天を見つめていた。すると見よ、白い衣を着た二人の人が、彼らのそばに立っていた。

Act 1:11

そしてこう言った。「ガリラヤの人たち、どうして天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行くのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになります。」

(1)弟子たちは天を見つめていた。

  ①驚き、礼拝、悲しみの感情

(2)白い衣を着た二人の人

  ①天使である。墓で現れた天使の可能性が高い(ルカ24:4)。

  ②弟子たちに慰めのことばを語った。

  ③イエスの再臨を予告した。

3.12節

Act 1:12

そこで、使徒たちはオリーブという山からエルサレムに帰った。この山はエルサレムに近く、安息日に歩くことが許される道のりのところにあった。

(1)彼らは、オリーブ山からエルサレムに帰った。

  ①距離は近い。

  ②「安息日の道のり」とは、約900m。

  ③父の約束を待つためである。

(2)ルカ24:52~53の再確認

Luk 24:52 彼らはイエスを礼拝した後、大きな喜びとともにエルサレムに帰り、

Luk 24:53 いつも宮にいて神をほめたたえていた。

結論

1.昇天の意義

(1)昇天によって、イエスの地上での奉仕は完了した。

  ①ヨハ14:28

(2)イエスは、父なる神の右の座に座された。

  ①使2:32~35

(3)イエスは、天において大祭司としての働きを開始された。

  ①ヘブ4:14~16

(4)イエスの地上での働きは、弟子たちの手に委ねられた。

  ①使1:8

(5)聖霊降臨の条件が整った。

  ①エペ4:8~10

2.再臨の希望

(1)イエスはオリーブ山から昇天された。

  ①イエスはオリーブ山に立たれる(ゼカ14:4)。

(2)イエスは肉体をもって昇天された。

  ①イエスは肉体をもって戻って来られる(マラ3:1)。

(3)イエスは目に見える形で昇天された。

  ①イエスは目に見える形で戻って来られる(マタ24:30)。

(4)イエスは雲に包まれて昇天された。

  ①イエスは天の雲に乗って戻って来られる(マタ24:30)

(5)イエスは栄光に包まれて昇天された。

  ①イエスは栄光を帯びて戻って来られる(マタ24:30)。

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