私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
ルカの福音書(105)エルサレムの部屋にて ―旧約聖書からの解説―24:36~49
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弟子たちの経験について学ぶ。
ルカの福音書 105回
エルサレムの部屋にて ―旧約聖書からの解説―
24 :36~49
1.文脈の確認
(1)イエスの埋葬(23:50~56)
(2)イエスの復活(24:1~49)
①復活の出来事(1~12節)
②エマオ途上にて(13~35節)
③エルサレムの部屋にて(36~49節)
(3)イエスの昇天(24:50~53)
2.注目すべき点
(1)「エマオ途上にて」と「エルサレムの部屋にて」とには、同じ強調点がある。
(2)霊的な盲目状態は、聖書の解き明かしによって解決する。
3.アウトライン
(1)霊的な盲目状態(36~38節)
(2)復活の証明(39~43節)
(3)聖書の解き明かし(44~49節)
4.結論:復活のイエスを目撃した人たち
弟子たちの経験について学ぶ。
Ⅰ.霊的な盲目状態(36~38節)
1.36~37節
Luk 24:36
これらのことを話していると、イエスご自身が彼らの真ん中に立ち、「平安があなたがたにあるように」と言われた。
Luk 24:37 彼らはおびえて震え上がり、幽霊を見ているのだと思った。
(1)エマオで姿を現したイエスは、突如いなくなった。
①24:31
Luk 24:31 すると彼らの目が開かれ、イエスだと分かったが、その姿は見えなくなった。
②エルサレムの部屋では、突如姿を現した。
(2)彼らは、おびえて震え上がった。
①幽霊を見ているのだと思った。
*ギリシア語の「プニューマ」(霊)である。
②肉体のない存在
(3)ヨハ20:19の情報
Joh 20:19
その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちがいたところでは、ユダヤ人を恐れて戸に鍵がかけられていた。すると、イエスが来て彼らの真ん中に立ち、こう言われた。「平安があなたがたにあるように。」
①イエスの復活の体は、多次元の体である。
②11人の使徒集団(トマスはいない)が、イエスの復活の目撃者となった。
③ルカ2章では、イエスはマリアの子であり、同時に神の子である。
④エマオ途上の物語では、イエスの神性が強調されている。
⑤エルサレムの部屋の物語では、イエスの人間性が強調されている。
⑥イエスは、100%人間であり、100%神である。このバランスが重要である。
2.38節
Luk 24:38
そこで、イエスは言われた。「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを抱くのですか。
(1)弟子たちは、それがイエスだと気づくべきであった。
①彼らは、イエスが復活することを期待していなかった。
②イエスの復活を期待していたので、幻を見たという説には、説得力がない。
Ⅱ.復活の証明(39~43節)
1.39~40節
Luk 24:39
わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。幽霊なら肉や骨はありません。見て分かるように、わたしにはあります。」
Luk 24:40こう言って、イエスは彼らに手と足を見せられた。
(1)誰でも、自分が生きていることを示すためには、手や足を見せればよい。
①イエスは、自分にさわるように促した。
②肉や骨があるのは、幽霊ではなく、肉体を持った人であることの証拠である。
③イエスは、彼らに手と足を見せた。
*両手には釘の跡があるので、すぐにイエスだと分かる。
2.41~43節
Luk 24:41
彼らが喜びのあまりまだ信じられず、不思議がっていたので、イエスは、「ここに何か食べ物がありますか」と言われた。
Luk 24:42 そこで、焼いた魚を一切れ差し出すと、
Luk 24:43 イエスはそれを取って、彼らの前で召し上がった。
(1)弟子たちは、まだ信じられず、不思議がっていた。
①話がうま過ぎて、信じられない。
(2)イエスは、復活のさらなる証拠を示した。
①イエスは焼いた魚を一切れ食べた。
②これは、復活の体が食事によって支えられているということではない。
③復活の体は、朽ちることのない、栄光の体である。
Ⅲ.聖書の解き明かし(44~49節)
1.44節
Luk 24:44
そしてイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたと一緒にいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについて、モーセの律法と預言者たちの書と詩篇に書いてあることは、すべて成就しなければなりません。」
(1)イエスによる聖書の解き明かし
①「モーセの律法と預言者たちの書と詩篇」とは、旧約聖書のことである。
②旧約聖書のメシア預言は、すべて成就しなければならない。
*ギリシア語の「デイ」。神の視点から見た必然性。
2.45~48
Luk 24:45 それからイエスは、聖書を悟らせるために彼らの心を開いて、
Luk 24:46
こう言われた。「次のように書いてあります。『キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、
Luk 24:47その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、あらゆる国の人々に宣べ伝えられる。』
エルサレムから開始して、
Luk 24:48 あなたがたは、これらのことの証人となります。
(1)イエスは何度も受難の預言を語ったが、弟子たちは信じなかった。
①ここでイエスは、彼らの心を開いた。
②その方法は、メシア預言の解き明かしである。
(2)イエスによる解説
①キリストは苦しみを受ける。
②三日目に死人の中からよみがえる。
③全人類に、福音が伝えられる。
④それは、エルサレムから始まる。
*イザ2:2~3、42:6、49:6、60:3
*ヨエ2:28~29、32、ミカ4:1~2
⑤弟子たちは、「これらのことの」証人となる。
*「これらのこと」とは、イエスがメシア預言を成就したこと。
(3)異邦人伝道は、ルカの福音書の重要なテーマである。
①当時のユダヤ人たちは、その考え方に反発していた。
3.49節
Luk 24:49
見よ。わたしは、わたしの父が約束されたものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」
(1)イエスは弟子たちに、聖霊を与えることを約束した。
①聖霊の傾注も、旧約聖書に預言されていた。
*イザ32:15、44:3、エゼ39:29、ヨエ2:28~29
*ヨハ14:16~17
(2)聖霊の傾注があるまで、弟子たちは都にとどまっていなければならない。
①この命令は、使徒の働きへの「つなぎ」となっている。
②使1:8
Act 1:8
しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」
結論:復活のイエスを目撃した人たち
①マグダラのマリア(マコ16:9~11)
②ガリラヤの女たち(マタ28:8~10)
③エマオ途上の2人の弟子たち(ルカ24:13~32)
④ペテロ(ルカ24:34)
⑤トマスを除いた使徒たち(ヨハ20:19~25)
⑥トマスを含めた使徒たち(ヨハ20:26~31)
⑦ガリラヤ湖畔の7人の弟子たち(ヨハ21章)
⑧500人以上の信者たち(1コリ15:7)
⑨ヤコブ(1コリ15:7)
⑩オリーブ山の使徒たち(使1:3~12)
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