私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
使徒の働き(49)―ルステラ―
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ルステラについて学ぶ。
「ルステラ」
使徒14:8~19
1.はじめに
(1)第一次伝道旅行(13:1~14:28)が始まった。
(2)訪問地(地図で確認)
⑦イコニオム(使14:1~7)
*石打の刑を避けて、町を出た。
⑧ルステラ(使14:8~19)
2.アウトライン
(8)ルステラ(使14:8~19)
①足の不自由な人の癒し(8~10節)
②群衆の反応(11~13節)
③パウロとバルナバの説教(14~18節)
④石打ちにされるパウロ(19節)
結論:異邦人に与えられている啓示と救いの方法
ルステラでの伝道について学ぶ。
Ⅷ-1.足の不自由な人の癒し(8~10節)
1.8~9節a
Act 14:8 ルステラでのことであるが、ある足のきかない人がすわっていた。彼は生まれつき足のなえた人で、歩いたことがなかった。
Act 14:9a この人がパウロの話すことに耳を傾けていた。
(1)ルステラ
①ピシデヤのアンテオケから約160キロ離れた小さな町、ローマの植民都市。
②この町は、幹線道路からは離れていた。
③会堂を維持できるほどのユダヤ人人口はなかった。
④そこでパウロは、当時の巡回哲学者のように路上で教えた。
*彼は、アゴラ(広場、市場)で福音を語った。
(2)そこに、生まれつき足の動かない人がすわっていた。
①ルカは、この人の惨状をよく伝えている。
*8節(新改訳2017)
Act 14:8 さてリステラで、足の不自由な人が座っていた。彼は生まれつき足が動かず、これまで一度も歩いたことがなかった。
②会堂がないので、神は別の方法を用意してくださった。
*足の不自由な人の癒しが人々の歓心を呼んだ。
(3)彼は、パウロの話すことに耳を傾けていた。
①ラムゼイは、彼は改宗者だと考えている。
②パウロは、イコニオムで行われたしるしと不思議について語ったのであろう。
2.9b~10節
Act 14:9b パウロは彼に目を留め、いやされる信仰があるのを見て、
Act 14:10 大声で、「自分の足で、まっすぐに立ちなさい」と言った。すると彼は飛び上がって、歩き出した。
(1)パウロは、この人の霊的状態を見抜いた。
①「いやされる信仰がある」とは、パウロの説教を信じたということである。
②真の伝道者は、聞く人が本当に信じたかどうかを感じ取ることができる。
(2)使3:1~26にあるペテロによる足の不自由な人の癒しと似ている。
①目を留めた。
②「自分の足で、まっすぐに立ちなさい」と命じた。
③相手は、飛び上がって歩き出した。
*彼は、信じていたので、パウロの言葉に従ったのである。
(3)これは、パウロの使徒職の証明である。
Ⅷ-2.群衆の反応(11~13節)
1.11~12節
Act 14:11 パウロのしたことを見た群衆は、声を張り上げ、ルカオニヤ語で、「神々が人間の姿をとって、私たちのところにお下りになったのだ」と言った。
Act 14:12 そして、バルナバをゼウスと呼び、パウロがおもに話す人であったので、パウロをヘルメスと呼んだ。
(1)この奇跡を目撃した群衆は、興奮した。
①ルカオニヤ語で、大声で叫んだ。
②「神々が人間の姿をとって、私たちのところにお下りになったのだ」
*パウロとバルナバには、何を言っているのか分からない。
(2)パウロとバルナバに名前を付けた。
①バルナバはゼウス。
*ギリシアの神々の中の王
②パウロはヘルメス。
*神の代弁者
(3)皇帝アウグストの時代に生きたローマ人の詩人オービットが、この地方に伝わる
伝説を記録している。
①昔、ゼウスとヘルメスが人間の姿を取ってこの地方を訪問したことがあった。
②誰も宿を提供しようとしなかったが、老夫婦が彼らを家に迎えた。
③その瞬間、老夫婦の家は神殿に変わり、町は破壊された。
(4)ルステラの住民たちは、先祖と同じ過ちを犯したくなかったのである。
①パウロとバルナバには、何が起こっているのか分からない。
2.13節
Act 14:13 すると、町の門の前にあるゼウス神殿の祭司は、雄牛数頭と花飾りを門の前に携えて来て、群衆といっしょに、いけにえをささげようとした。
(1)ゼウス神殿の祭司が、いけにえの用意を始めた。
①パウロとバルナバの前に、いけにえと花飾りを捧げようとした。
*人々は、パウロとバルナバを神として礼拝しようとしているのである。
②ここでは、迫害よりも危険なことが起こりつつあった。
③キリストよりも、キリストの福音を伝える僕に関心が向けられる危険性である。
Ⅷ-3.パウロとバルナバの説教(14~18節)
1.14~15節
Act 14:14 これを聞いた使徒たち、バルナバとパウロは、衣を裂いて、群衆の中に駆け込み、叫びながら、
Act 14:15 言った。「皆さん。どうしてこんなことをするのですか。私たちも皆さんと同じ人間です。そして、あなたがたがこのようなむなしいことを捨てて、天と地と海とその中にあるすべてのものをお造りになった生ける神に立ち返るように、福音を宣べ伝えている者たちです。
(1)バルナバとパウロは、ようやく何が起こっているかを理解した。
①ここで再び、「使徒たち」という言葉が使われている。
②ふたりは、衣を裂いた。驚き、悲しみ、落胆、怒りなどの表現。
③群衆の中に駆け込み、叫びながら説教を始めた。
(2)説教の内容は、異邦人を意識したものである。
①ふたりは、ヘブル語聖書にもギリシア哲学にも言及しない。
②天地創造の神を知らない人に、メシアの話はできない。
③そこで最も基本的な内容を伝えようとしている。
*自分たちは、皆さんと同じ人間である。
*天と地を創造された神は、生ける神である。
*その神が、空しい偶像礼拝を捨てて、神に立ち返るように招いておられる。
*自分たちは、神に立ち返るようにと福音を宣べ伝えている者たちである。
2.16~17節
Act 14:16 過ぎ去った時代には、神はあらゆる国の人々がそれぞれ自分の道を歩むことを許しておられました。
Act 14:17 とはいえ、ご自身のことをあかししないでおられたのではありません。すなわち、恵みをもって、天から雨を降らせ、実りの季節を与え、食物と喜びとで、あなたがたの心を満たしてくださったのです。」
(1)福音が伝えられる前の時代の異邦人たちの状態は、どうだったのか。
①16節の訳文の比較
「過ぎ去った時代には、神はあらゆる国の人々がそれぞれ自分の道を歩むことを
許しておられました」(新改訳)
「神は、過ぎ去った時代には、あらゆる国の人々がそれぞれ自分の道を歩むまま
にしておられました」(新改訳2017)
②神は忍耐深く、時を待っておられたのである。
(2)しかし、過ぎ去った時代にあっても、神が存在するという証拠は与えておられた。
①天からの雨
②実りの季節
③食物と喜び
3.18節
Act 14:18 こう言って、ようやくのことで、群衆が彼らにいけにえをささげるのをやめさせた。
(1)ふたりの説教は、大した効果がなかった。
①ようやくのことで、群衆が彼らにいけにをささげるのをやめさせた。
Ⅷ-4.石打ちにされるパウロ(19節)
1.19節
Act 14:19 ところが、アンテオケとイコニオムからユダヤ人たちが来て、群衆を抱き込み、パウロを石打ちにし、死んだものと思って、町の外に引きずり出した。
(1)アンテオケとイコニオムからユダヤ人たちが追跡して来た。
①群衆は容易に煽動された。
②彼らはパウロを石打ちにし、死んだものと思って、町の外に引きずり出した。
③首謀者がユダヤ人であったことが分かる。
(2)パウロの体験
①2コリ11:25
2Co 11:25 むちで打たれたことが三度、石で打たれたことが一度、難船したことが三度あり、一昼夜、海上を漂ったこともあります。
②2テモ3:11
2Ti 3:11 またアンテオケ、イコニオム、ルステラで私にふりかかった迫害や苦難にも、よくついて来てくれました。何というひどい迫害に私は耐えて来たことでしょう。しかし、主はいっさいのことから私を救い出してくださいました。
③ガラ6:17
Gal 6:17 これからは、だれも私を煩わさないようにしてください。私は、この身に、イエスの焼き印を帯びているのですから。
*キリストのゆえに受けた傷
(3)パウロの受難の預言は、ダマスコの信者アナニヤに与えられていた。
①使9:16
Act 9:16 彼がわたしの名のために、どんなに苦しまなければならないかを、わたしは彼に示すつもりです。」
②ステパノの石打ちに関わったパウロ自身が、石打ちにされた。
(4)20節
Act 14:20 しかし、弟子たちがパウロを取り囲んでいると、彼は立ち上がって町に入って行った。その翌日、彼はバルナバとともにデルベに向かった。
①ルステラでの伝道が失敗だったと思う必要はない。
②使16:1~2
Act 16:1 それからパウロはデルベに、次いでルステラに行った。そこにテモテという弟子がいた。信者であるユダヤ婦人の子で、ギリシヤ人を父としていたが、
Act 16:2 ルステラとイコニオムとの兄弟たちの間で評判の良い人であった。
結論:異邦人に与えられている啓示と救いの方法
1.使14:16(新改訳2017)
Act 14:16 神は、過ぎ去った時代には、あらゆる国の人々がそれぞれ自分の道を歩むままにしておられました。
(1)過ぎ去った時代には、異邦人は神から直接的な啓示を受けていなかった。
(2)しかし、一般啓示は与えられていた。
2.人は死ぬと神の裁きにあうが、裁きの原則は、以下のようなものである。
(1)人は、自分に与えられている光の量(啓示の量)によって裁かれる。
(2)福音を聞いたことのない人は、一般啓示によって裁かれる。
(3)人は、自分に与えられている光(啓示)に応答して真剣に神を求めるなら、神は
その人をさまざまな方法を通して救いに導かれる。
3.すでに死んだ人に関しては、神にお任せすべきである。
(1)神は愛と義の原則で対応されるので、私たちもその判断に満足することになる。
4.今の時代、人は福音を信じる信仰によって救われる。
(1)信仰の内容は、福音の三要素である。
①キリストが私たちの罪のために死なれたこと
②死んで墓に葬られたこと
③3日目に復活されたこと
(2)信仰の対象は、イエス・キリストである。
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