私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
ペテロの信仰告白とイエスの変貌
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目が開かれていく段階を確認することによって、より良きイエスの弟子となることができることを学ぶ。
「ペテロの信仰告白とイエスの変貌」
マタイ16:13~17:8
イントロ:
1.今夏の最大のイベントは、渡米しての奉仕。
(1)西海岸での聖書塾
(2)東海岸でのファミリーキャンプ
①325名の参加。
②意図したことは、聖書の解き明かし。
③私も含めて、霊の目が開かれる体験をした。
2.目には、肉体の目と心の目(霊的な目)とがある。
(1)マルコ8:22~26の盲人の癒し。
(2)段階を追って癒されている。福音書の奇蹟では、これが唯一のもの。
(3)イエスの弟子たちも、段階を追って目が開かれている。
①盲目の段階→ぼんやりと見え始めた段階→もっと見えるようになった段階
②すべて見えるようになるのはペンテコステ以降のこと。
3.メッセージのポイントは3つ
(1)霊的な目が開かれる段階
(2)霊的な目が未だにぼやけていることが明らかになる段階
(3)霊的な目がさらに開かれる段階
4.きょうのメッセージのゴール
(1)東海岸のキャンプの恵みを分かち合いたい。
(2)どの段階であっても、私たちの霊の目が開かれるように。
(3)私たちも、立ち聞きをしながら、よりよい弟子とならせていただこう。
目が開かれていく段階を確認することによって、より良きイエスの弟子となることができる。
Ⅰ.霊的な目が開かれる段階
1.場所
(1)ピリポ・カイザリヤは、ヘルモン山の麓の町。
(2)元の名は「パニアス」。偶像神「パン」の宮があった。
(3)アウグストからその町を与えられたヘロデ大王は、皇帝崇拝の神殿を建てた。
(4)その子ヘロデ・ピリポは、テベリオに敬意を表してピリポ・カイザリヤとした。
(5)切り立った崖と洞窟。当時は、そこから水が溢れ、バニヤス川となっていた。
(6)川底には、大小ざまざまの石が散らばっていた。
2.イエスの質問(1)
(1)「人々は人の子をだれだと言っていますか」
(2)弟子たちの答え
①バプテスマのヨハネ。復活したヨハネ。
②エリヤ。マラキ書4章の成就。
③エレミヤ。涙の預言者。
④預言者のひとり。それ以外の預言者。
(3)イエスの超自然的な権威は認めているが、メシア性は認めていない。
3.イエスの質問(2)
(1)「あなたがたは、わたしをだれだと言います」
(2)「あなたがた」に強調点がある。
(3)ペテロの答え。
①メシアです。
②神の御子です。
③生ける神の。
(4)イエスの応答。祝福のことば。
①幸いです。
②天の父が示された。
③イエスがメシアであるとの信仰を与えられている私たちは、幸いである。
4.教会設立の約束
(1)「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」
(2)カトリック教会は、「この岩」をペテロと取る。しかし、釈義上の無理がある。
(3)「ペテロ(ペテロス)」(男性名詞)とは小石のこと。
(4)「岩(ペトラ)」(女性名詞)とは岩山のこと。
①旧約聖書では、「岩」が象徴的に用いられた場合は、メシアを指す。
②ここでの「岩」は、イエスをメシアとして信じる信仰。
(5)「教会」という言葉が初めて出てくる。
①未来形。教会が建てられるのは将来のこと。
②「教会」という概念は、マタイ16章で初めて出てくる概念。
③ペンテコステの日に教会が誕生した(使徒2章)。
④教会は、奥義である(エペソ3:6)。
⑤「ハデスの門もそれに打ち勝てない」。教会の永続性のこと。
5.ペテロに権威を与える約束
(1)「天の御国のかぎ」
①この文脈では、「天の御国」とは霊的な王国(教会)のこと。
②ペテロは、閉ざされた扉を開いて、人々を教会に入れる役目を果たす。
*使徒2章。ユダヤ人。
*使徒8章。サマリヤ人。
*使徒9章。異邦人(コルネリオ)。
③一度開いた扉は、開かれたままである。
(2)使徒的権威。
①「つなぐ(縛る)、「解く」の意味。
*紀元1世紀のラビ用語。
*禁止と許可。有罪と無罪。
②新約聖書の書簡の中にある教え。
③アナニヤとサッピラに下った神の裁き(使徒5章)。
④悪霊の縛りとは無関係。
⑤「悪魔に立ち向かいなさい」(Ⅰペテロ5:9)とあるだけ。
Ⅱ.霊的な目が未だにぼやけていることが明らかになる段階
1.初めてのメシア受難の予告
(1)神の国のプログラム。
(2)これ以降、繰り返される(17:9、12、22~23、20:18~19)。
(3)先に行くほど詳細になるが、弟子たちは理解しなかった。
(4)イエスが十字架にかかった時、仰天した。
2.受難の4つの側面
(1)エルサレムに上る。
(2)長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受ける。
(3)殺される。
(4)3日目に復活する。
3.ペテロの反応
(1)イエスを引き寄せて、いさめる。
(2)イエスは、「下がれ。サタン」と言われた。
①ペテロの行動が、サタンの立場に立っている。
②十字架から遠ざける。
③荒野の誘惑の本質も、それと同じものであった。
(3)神学(理解)が伴わない「熱心な信仰」は、危険である。
4.弟子としての道
(1)日本流に言うと「弟子道」です。
(2)救いは、信仰により、恵みによって与えられる。これが基本の真理。
(3)イエスの弟子になるためには犠牲が伴う。
①自分を捨てる。自己中心的な生活をやめる。
②十字架を負う。イエスの死と一体化する。
*この文脈では、ユダヤ人の指導者たちから拒否されること。
*私たちも、この世から拒否されてもそれを甘受する。
(4)いのちを救おうとする者はそれを失う。
(5)イエスのためにいのちを失う者は、それを見いだす。
①霊的な守り、安全が保障される。
②霊的な豊かさが保障される。
(例話)毎月贈呈している140冊の「クレイ」の中の35冊がK刑務所用。
(1)現在35名が、「クレイ」を使ってデボーションをしている。
(2)その内、5~6名が洗礼の学びをしている。
(3)昨年3名が洗礼を受け、合計6名がクリスチャン生活を送っている。
(4)昨年は6回のグループ教誨があったが、驚くような聖霊の祝福があった。
(5)書籍係りが、毎月の「クレイ」の差し入れを見て、自分もと申し出た。
(6)2月6日には、3名の洗礼式がある。
(7)来月号から5冊増やして40冊にして欲しい。
5.将来の報酬
(1)受難のしもべは、栄光の王、審判者として再臨される。
(2)その時、それぞれに報いが与えられる。それは、千年王国での地位に関係する。
(3)弟子たちの中には、その生存中に、神の国の栄光を見る人がいる(マタイ17章)。
Ⅲ.霊的な目がさらに開かれる段階
1.マタイ16:28の成就。
(1)この山は、タボル山ではなく、ヘルモン山。
(2)山頂に登ったのは、ペテロとヤコブとヨハネ。
2.イエスの変貌
(1)シャカイナグローリー。
(2)出エジプト32~34章では、モーセがシャカイナグローリーを反映させている。
①一時的で、やがて消えていく。
②月が太陽の光を反射させているのと同じ。
(3)イエスの場合は、内側から輝き出ている。
①肉体という幕屋でさえぎられていたシャカイナグローリーが輝き出た。
(4)イエスがメシア的王国(神の国)で持つ栄光。
①Ⅱペテロ1:16~18
2.モーセとエリヤ
(1)モーセは律法の代表、エリヤは預言者の代表。
(2)話している内容は、「ご最期」(ルカ9:31)。
①出エジプトのこと。つまり、解放。
*イエス自身が、肉体の制約から解放される。
*罪人が、罪から解放される。
②イエスが、旧約聖書を成就するメシアであることを示している。
(3)死後の命の保証
①モーセは、死から復活する聖徒の代表。
②エリヤは、死なずして天に上げられる聖徒の代表(携挙)。
3.ペテロの提案
(1)3つの幕屋(小さな掘っ立て小屋)
(2)異邦人による解釈
①気が動転して、何をいっているのか分からなかった。
②モーセとエリヤをイエスのレベルに引き上げている。
③イエスをモーセとエリヤのレベルに引き下げている。
(3)ペテロの提案は彼の聖書理解に基づくもの。
①ゼカリヤ14:16~18 仮庵の祭りはメシア的王国を予表するもの。
②ペテロは、メシア的王国がすでに到来したと思った。
(4)ペテロが理解していなかったこと。
①メシアの来臨には、2つのものがある。
②仮庵の祭りの前に、過越の祭りが来なければならない。
③モーセとエリヤは、まさに過越の祭りについて話し合っていた。
4.天からの声
(1)イエスの洗礼の時に続いて2度目。
(2)バットコルは合計3度ある。
(3)「彼の言うことを聞け」
①ヘブル1:1~2
②この終わりに時代には、神は御子を通して語る。
(4)恐れる弟子たち
(5)イエスは元の姿に戻っている。
①受肉の時の謙遜。
②変貌の後の謙遜。
③イエスのへりくだりの度合いを示している。
結論
1.イエスはメシアである。これで、50点。
2.イエスは受難のしもべである。これで、75点。
3.イエスの弟子となる道は、私たちに2つのことを約束している。これで、100点。
(1)弟子たちには、地上生涯での霊的安全と豊かさが保障されている。
(2)やがて来るべき千年王国においては、重要な使命と地位とが用意されている。
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