ローマ人への手紙(10)—異教徒の罪(2)—

このメッセージに感謝を贈る

この無料配信メッセージは、皆様の祈りと献金のサポートで成り立っています。
あなたの「ちょっとした感謝」を300円献金で贈ってみませんか?

ハーベスト・タイム・ミニストリーズへのサポーター献金はこちら

このメッセージでは...

異教徒がどのような霊的状態にあるかを理解する。
チャート「神の義の啓示」

「異教徒の罪(2)」

1.はじめに

  (1)序言(1~17節)

  (2)救いの第1番目の要素「義認」について論じ始める。

①神が罪人に神の義を転嫁すること。

  ②1:18~5:21まで

(3)義認を論じる前に、罪について理解する必要がある。

  ①パウロは、すべての人が有罪であることを論証しようとする(1:18~3:20)。

(4)パウロの論理展開

  ①異教徒の罪(1:18~32)

  ②文化的異教徒の罪(2:1~16)

  ③ユダヤ人の罪(2:17~3:8)

  ④結論:すべての人は罪人(3:9~20)

  2.前回のメッセージのアウトライン。(1)と(2)を扱った。

(1)知識の啓示(1:18~20)

(2)知識の拒否(1:21~23)

(3)拒否の結果(1:24~32)

  3.今回のメッセージのアウトライン

(1)神による放置その一(1:24~25)

(2)神による放置その二(1:26~27)

(3)神による放置その三(1:28~32)

  4.メッセージのゴール

(1)異教徒の霊的状態の確認

(2)私たちへの適用

このメッセージは、異教徒がどのような霊的状態にあるかを理解するためのものである。

Ⅰ.神による放置その一(1:24~25)

 
 1. 24節

「それゆえ、神は、彼らをその心の欲望のままに汚れに引き渡され、そのために彼らは、

互いにそのからだをはずかしめるようになりました」

  (1)強い意味の接続詞

①「ディオ」というギリシア語

  ②それゆえ、ゆえに(口語訳)、そこで(新共同訳)

  ③神に関する知識の啓示があり、その拒否があり、結果がある。

  (2)神による放置

    ①「神は、彼らを○○に引き渡され」

  ②英語では「God gave up」である。

  ③「神は、○○に任せられ」(口語訳)、「神は、○○にまかせられ」(新共同訳)

  ④これは単なる許可や、恵みの撤去ではない。法的意味での裁きである。

  (3)パウロの頭には、イザ64:6~7があったと思われる。

  「私たちはみな、汚れた者のようになり、私たちの義はみな、不潔な着物のようです。

私たちはみな、木の葉のように枯れ、私たちの咎は風のように私たちを吹き上げます。

しかし、あなたの御名を呼ぶ者もなく、奮い立って、あなたにすがる者もいません。

あなたは私たちから御顔を隠し、私たちの咎のゆえに、私たちを弱められました」

  ①神は、罪人から御顔を隠された。

  ②それゆえ、罪人は弱められ、さらに深い罪に陥って行く。

  (4)放置の結果

  ①人は、創造主に仕えるか、自分の罪の性質に仕えるかのいずれかである。

②人は自分の罪の性質に仕え、心の欲望のままに汚れたことをするようになった。

  ③互いにその体を辱めた。つまり、性的乱れが起こったということである。

  2.25節

  「それは、彼らが神の真理を偽りと取り代え、造り主の代わりに造られた物を拝み、これ

に仕えたからです。造り主こそ、とこしえにほめたたえられる方です。アーメン」

  (1)性的乱れの原因は、神の真理を偽りと取り代えたから。

  ①創造主ではなく、偶像を拝むことは偽りの行為である。

②偶像礼拝は、性的堕落の原因である。

③日本各地の門前町には岡場所(私娼窟)があった。

  (2)ここでパウロは、創造主をたたえずにはおれなくなった。

Ⅱ.神による放置その二(1:26~27)

  1.26節

  「こういうわけで、神は彼らを恥ずべき情欲に引き渡されました。すなわち、女は自然の

用を不自然なものに代え、」

  (1)放置という裁きが、より深刻な段階に進む。

  (2)「汚れ」→「恥ずべき情欲」

  ①女性の同性愛(lesbianism)

  ②神が人を男と女に創造したという意図から逸脱している。

2.27節

「同じように、男も、女の自然な用を捨てて男どうしで情欲に燃え、男が男と恥ずべきことを行うようになり、こうしてその誤りに対する当然の報いを自分の身に受けているのです」

  (1)男も、「自然な用」→「恥ずべきこと」へ移行した。

  ①男性の同性愛(homosexuality)

  ②ローマ時代は、男性の友情が愛の最高形態と考えられていた。

  ③10代後半から20代前半の青年たちがかかわっていた。

④前18~19年に、皇帝アウグストは同性愛禁止令を出した(人口増のため)。

  ⑤日本でも、戦国大名が小姓を男色の対象とした例が数多く見られる。

  (2)当然の報いを受けている。

  ①罪には罪が増し加わる(神の「かたち」に従った歩みではない)。

  ②信仰には信仰が増し加わる。

Ⅲ.神による放置その三(1:28~32)

  1.28節

  「また、彼らが神を知ろうとしたがらないので、神は彼らを良くない思いに引き渡され、

そのため彼らは、してはならないことをするようになりました」

  (1)放置という裁きが、さらに深刻な段階に進む。

  ①「神は彼らを正しからぬ思いにわたし、」(口語訳)

  ②「神は彼らを無価値な思いに渡され、」(新共同訳)

  ③「神は彼らを堕落した思いに引き渡され、」が直訳である。

  (2)「してはならないこと」のリストが、29~31節に列挙されている。21の罪。

  ①不義

②悪

③むさぼり

④悪意

⑤ねたみ

⑥殺意

⑦争い

⑧欺き

⑨悪だくみ

⑩陰口

⑪そしり

⑫神を憎む

⑬人を人と思わぬ

⑭高ぶる

⑮大言壮語する

⑯悪事をたくらむ

⑰親に逆らう

⑱わきまえがない

⑲約束を破る

⑳情け知らず

21慈愛がない

2.32節

「彼らは、そのようなことを行えば、死罪に当たるという神の定めを知っていながら、そ

れを行っているだけでなく、それを行う者に心から同意しているのです」

  (1)堕落のステップ

①彼らは神の定めを知っている。

  ②にもかかわらず、神の定めに反して悪行を行っている。

  ③それを行う者に同意している。

結論:
異教徒の霊的状態の確認

  1.堕落のステップ

    (1)彼らは、神に関する知識を持っていた(19節)。

(2)彼らは、経験的に真理を知っていた(21節)。

(3)彼らは、神の真理を偽りと取り代えた(25節)。

(4)彼らは、神に関する知識を放棄した(28節)。

(5)彼らは、結果がどうなるかを知っていた(32節)。

  2. 私たちへの適用

(1)自然界の中に啓示がある。

(2)人類学者は宗教の進化を主張するが、それは誤りである。

  ①多神教 → 一神教 (誤)

  ②一神教 → 多神教 (正)

(3)神の裁きの中には、放置(御顔を隠される)という原則もある。

  ①人は自分の罪の性質に仕えるようになる。

②罪 → より深刻な罪

③先進国の状況は、日本も含めて悲惨である。

④同性愛に希望はない。

  *同性愛的資質が遺伝であるという証明はない。

  *性同一性障害とは、体と心の分離である。

  *解決法は、手術ではなく、心を体に調和させることである。

⑤解決法は、問題の本質を知り、悔い改めること。

(4)福音により新生する可能性は残されている。

「──律法を持たない異邦人が、生まれつきのままで律法の命じる行いをする場合は、

律法を持たなくても、自分自身が自分に対する律法なのです。彼らはこのようにして、

律法の命じる行いが彼らの心に書かれていることを示しています。彼らの良心もいっ

しょになってあかしし、また、彼らの思いは互いに責め合ったり、また、弁明し合っ

たりしています。──」(2:14~15)

  ①堕落したとは言え、人間の内には「神のかたち」が残っている。

  ②良心の存在がそれである。

週間アクセスランキング

1

コリント人への手紙第二(18)最後のあいさつ13:11~13

2

ルカの福音書(9)羊飼いたちへの告知2:8~20

3

コリント人への手紙第二(17)訪問を前提とした勧告12:19~13:10

4

ルカの福音書(8)イエスの誕生2:1~7

5

ヨハネの黙示録(9)—7つの封印を開く前の天の様子—

6

Q425 天にいるイエスのからだには、十字架の傷跡が残っているのでしょうか。

ハーベスト・タイムを応援する

ハーベスト・タイムの働きは、サポーターの皆様のお祈りと、献金により維持されております。
ぜひ、応援をよろしくお願いいたします。

ハーベスト・タイムのSNSでは、新着メッセージなどをお知らせしています。

聖書箇所の引用には新改訳聖書を使用しています。その他の場合は明記いたします。
聖書 新改訳2017(C)2017 新日本聖書刊行会 許諾番号4-2-856号
Copyright © Harvest Time Ministries, All Rights Reserved.