私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
メシアの生涯(170)—オリーブ山での説教(6)—
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オリーブ山での説教を通して、終末論について学ぶ。
「オリーブ山での説教(6)」
マコ13:1~37、マタ24、25、ルカ21:5~36
(朗読箇所 マタ25:1~13、31~46)
1.はじめに
(1)文脈の確認
①イエスはオリーブ山に座り、弟子たちに「オリーブ山での説教」を語る。
②福音書の中で終末論がまとまって取り上げられている箇所である。
③エルサレムの崩壊、携挙、大患難時代、再臨、メシア的王国(千年王国)
(2)A.T.ロバートソンの調和表
§139 イエスはオリーブ山に座り、終末的出来事に関して弟子たちに教える。
マコ13:1~37、マタ24、25、ルカ21:5~36
(3)目をさまし、勤勉に労することを勧めるたとえ話が5つ語られる。
①主人の帰りを待つ門番(マコ13:33)
②泥棒に備える家の主人(マタ24:43~44)
③忠実なしもべと悪いしもべ(マタ24:45~51)
④花婿を出迎える10人の娘たち(マタ25:1~13)
⑤タラント(マタ25:14~30)
*きょうは、④のたとえ話を取り上げる。
(4)さらに、マタ25:31~46にある「異邦人の裁き」を取り上げる。
2.アウトライン
(1)花婿を出迎える10人の娘たち(1~13節)
(2)異邦人の裁き(31~46節)
3.結論:誤解を解く
(1)花婿を出迎える10人の娘たち(1~13節)
(2)異邦人の裁き(31~46節)
(3)まとめ
オリーブ山での説教を通して、終末論について学ぶ。
Ⅴ.回答③:再臨のしるし
1.花婿を出迎える10人の娘たち(1~13節)
(1)ユダヤ式結婚式における4段階
①婚約の段階
*花嫁の父と花婿の父が合意する。
*花婿の父が花嫁の父に花嫁料を払う。
*結婚式まで、最低1年の婚約期間を置く。
*父なる神は、花嫁(教会)のために御子の血によって花嫁料を払った。
②花嫁を迎えに行く段階
*花婿が花嫁の家まで出向き、花嫁のために整えた家に彼女を連れ帰る。
*イエスは花嫁(教会)を出迎え、天に連れ帰る。
*ヨハ14:3
Joh 14:3 わたしが行って、あなたがたに場所を備えたら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしのいる所に、あなたがたをもおらせるためです。
③結婚式の段階
*結婚式に招かれる人は、少数である。
*イエスの地上再臨の前に、天において小羊の婚姻が行われる。
*黙19:6~8
Rev 19:6 また、私は大群衆の声、大水の音、激しい雷鳴のようなものが、こう言うのを聞いた。/「ハレルヤ。万物の支配者である、われらの神である主は王となられた。
Rev 19:7 私たちは喜び楽しみ、神をほめたたえよう。小羊の婚姻の時が来て、花嫁はその用意ができたのだから。
Rev 19:8 花嫁は、光り輝く、きよい麻布の衣を着ることを許された。その麻布とは、聖徒たちの正しい行いである。」
④婚宴の段階
*婚宴には、多くの人たちが招かれる。
*当時の婚宴は、7日間続いた。
*教会の婚宴は、地上再臨の後、メシア的王国で行われる。
(2)このたとえ話は、第2段階に関するものである。
①花婿が花嫁を連れて戻ってくる。
②花婿の町に住む人たちは、花婿がいつ戻って来るか分からない。
③そこで、乙女たちが見張りに立つ。時には、何日も続くことがある。
④夜になるかもしれないので、ともしびを用意していた。
⑤花婿と花嫁を迎えたなら、次は7日間の婚宴に参加する。
(3)1~4節
Mat 25:1 そこで、天の御国は、たとえて言えば、それぞれがともしびを持って、花婿を出迎える十人の娘のようです。
Mat 25:2 そのうち五人は愚かで、五人は賢かった。
Mat 25:3 愚かな娘たちは、ともしびは持っていたが、油を用意しておかなかった。
Mat 25:4 賢い娘たちは、自分のともしびといっしょに、入れ物に油を入れて持っていた。
①10人の娘たちは、花嫁ではない。
②彼女たちは、花婿が花嫁を伴って帰って来るのを見張っている。
③5人は愚かで、5人は賢かった。
④ともに、ともしびは持っていた。
⑤しかし、油を用意しているかどうかの差があった。
(4)5~10節
Mat 25:5 花婿が来るのが遅れたので、みな、うとうとして眠り始めた。
Mat 25:6 ところが、夜中になって、『そら、花婿だ。迎えに出よ』と叫ぶ声がした。
Mat 25:7 娘たちは、みな起きて、自分のともしびを整えた。
Mat 25:8 ところが愚かな娘たちは、賢い娘たちに言った。『油を少し私たちに分けてください。私たちのともしびは消えそうです。』
Mat 25:9 しかし、賢い娘たちは答えて言った。『いいえ、あなたがたに分けてあげるにはとうてい足りません。それよりも店に行って、自分のをお買いなさい。』
Mat 25:10 そこで、買いに行くと、その間に花婿が来た。用意のできていた娘たちは、彼といっしょに婚礼の祝宴に行き、戸がしめられた。
①油は聖霊の象徴である。
②油を持っているかどうかの差は、信者であるか未信者であるかの差である。
③自分の油を他人に分けてあげることはできない。
④救いは、各人が自分の決心によって得るものである。
⑤賢い娘たちは、婚宴に参加することができた。
(5)11~13節
Mat 25:11 そのあとで、ほかの娘たちも来て、『ご主人さま、ご主人さま、あけてください』と言った。
Mat 25:12 しかし、彼は答えて、『確かなところ、私はあなたがたを知りません』と言った。
Mat 25:13 だから、目をさましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないからです。
①愚かな娘たちは、締め出された。
②花婿と愚かな娘たちの間には、なんの関係もなかった。
③このたとえ話は、目を覚まして、用心深く生きることを勧めている。
④このたとえ話は、キリストが教会とともに地上に再臨される時の話である。
⑤その時油を用意している娘たちは、携挙以降に救われた人たちである。
⑥彼らは、メシアの地上再臨の後に催される祝宴に招かれる。
2.異邦人の裁き(31~46節)
(1)ヨエ3:1~3
Joe 3:1 見よ。わたしがユダとエルサレムの/繁栄を元どおりにする、その日、その時、
Joe 3:2 わたしはすべての国民を集め、/彼らをヨシャパテの谷に連れ下り、その所で、/彼らがわたしの民、/わたしのゆずりの地イスラエルにしたことで/彼らをさばく。/彼らはわたしの民を諸国の民の間に散らし、/わたしの地を自分たちの間で分け取ったからだ。
Joe 3:3 彼らはわたしの民をくじ引きにし、/子どもを遊女のために与え、/酒のために少女を売って飲んだ。
①これは、再臨の後に起こる異邦人の裁きについての預言である。
②裁きが行われる場所は、ヨシャパテの谷である。
③裁きの基準は、ユダヤ人をどのように扱ったかである。
*親ユダヤか反ユダヤか
(2)31~33節
Mat 25:31 人の子が、その栄光を帯びて、すべての御使いたちを伴って来るとき、人の子はその栄光の位に着きます。
Mat 25:32 そして、すべての国々の民が、その御前に集められます。彼は、羊飼いが羊と山羊とを分けるように、彼らをより分け、
Mat 25:33 羊を自分の右に、山羊を左に置きます。
①再臨のメシアの前に、すべての国々の民(異邦人)が集められる。
②彼らは、大患難時代を生き延びた異邦人たちである。
②そこで、羊と山羊のより分けが行われる。
(3)34~36節
Mat 25:34 そうして、王は、その右にいる者たちに言います。『さあ、わたしの父に祝福された人たち。世の初めから、あなたがたのために備えられた御国を継ぎなさい。
Mat 25:35 あなたがたは、わたしが空腹であったとき、わたしに食べる物を与え、わたしが渇いていたとき、わたしに飲ませ、わたしが旅人であったとき、わたしに宿を貸し、
Mat 25:36 わたしが裸のとき、わたしに着る物を与え、わたしが病気をしたとき、わたしを見舞い、わたしが牢にいたとき、わたしをたずねてくれたからです。』
①羊は親ユダヤの異邦人である。
②彼らは、反ユダヤ主義が蔓延する世界にあって、ユダヤ人たちに愛を示した。
③イエスは、ユダヤ人のことを「わたし」と言っている。
④イエスにとっては、ユダヤ人伝道は重大なテーマである。
(4)37~40節
Mat 25:37 すると、その正しい人たちは、答えて言います。『主よ。いつ、私たちは、あなたが空腹なのを見て、食べる物を差し上げ、渇いておられるのを見て、飲ませてあげましたか。
Mat 25:38 いつ、あなたが旅をしておられるときに、泊まらせてあげ、裸なのを見て、着る物を差し上げましたか。
Mat 25:39 また、いつ、私たちは、あなたのご病気やあなたが牢におられるのを見て、おたずねしましたか。』
Mat 25:40 すると、王は彼らに答えて言います。『まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。』
①羊の異邦人たち(正しい人たち)には、王のことばの意味が分からない。
②王は、ユダヤ人を「わたしの兄弟たち」と呼んでいる。
*イエスは、肉体的にはユダヤ人である。
③ユダヤ人にしたことは、イエスにしたことになる。
(5)41~46節
Mat 25:41 それから、王はまた、その左にいる者たちに言います。『のろわれた者ども。わたしから離れて、悪魔とその使いたちのために用意された永遠の火に入れ。
Mat 25:42 おまえたちは、わたしが空腹であったとき、食べる物をくれず、渇いていたときにも飲ませず、
Mat 25:43 わたしが旅人であったときにも泊まらせず、裸であったときにも着る物をくれず、病気のときや牢にいたときにもたずねてくれなかった。』
Mat 25:44 そのとき、彼らも答えて言います。『主よ。いつ、私たちは、あなたが空腹であり、渇き、旅をし、裸であり、病気をし、牢におられるのを見て、お世話をしなかったのでしょうか。』
Mat 25:45 すると、王は彼らに答えて言います。『まことに、おまえたちに告げます。おまえたちが、この最も小さい者たちのひとりにしなかったのは、わたしにしなかったのです。』
Mat 25:46 こうして、この人たちは永遠の刑罰に入り、正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。」
①山羊は反ユダヤの異邦人である。
②彼らは、反キリストに従い、ユダヤ人抹殺計画に参加した。
③彼らは、メシア的王国から除外され、燃える火の池に投げ込まれる。
結論:誤解を解く
(1)花婿を出迎える10人の娘たち
①テーマは携挙ではなく、地上再臨である。
②携挙に与る条件は聖霊に満たされていること、というのは誤解である。
③このたとえ話は、大患難時代を生き延びた人々に関するものである。
④油は聖霊の象徴である。
⑤油を持っているかどうかの違いは、救われているかどうかの違いである。
⑥携挙の後に信仰を持った人は、メシア的王国に入ることができる。
⑦信仰のない人は、メシア的王国から締め出される。
(2)異邦人の裁き
①白い御座の裁きではない(黙20:13~15)。
②この裁きは、メシアの地上再臨の直後に起こる。
③異邦人全員が、個人的に裁かれる。
④メシア的王国に入る資格があるかどうかを判定するための裁きである。
⑤羊の異邦人は、大患難時代に親ユダヤであった異邦人である。
⑥山羊の異邦人は、大患難時代に反ユダヤであった異邦人である。
⑦羊の異邦人はメシア的王国に入り、山羊の異邦人は永遠の滅びに入る。
⑧これは、行いによる救いを教えたものではない。
*信仰によって救われた異邦人は、親ユダヤ的行動を起こす。
*救われていない異邦人は、反ユダヤ的行動を起こす。
(3)まとめ
①携挙への備え、大患難時代への備え、地上再臨への備えが語られた。
②最後に、メシア的王国の設立と、そこに入るための資格が語られた。
*大患難時代にも救いのチャンスはある。
③オリーブ山の説教は、あらゆる時代の人たちに対する適用を持っている。
④目を覚ましていること、注意深く生きること、勤勉に主の業に励んでいること。
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