ヨハネの福音書(20)仮庵の祭りでの教え(3)ヨハ7:37~44

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仮庵の祭りでの教えについて学ぶ。

ヨハネの福音書(20)

仮庵の祭りでの教え(3)

ヨハ7:37~44

1.文脈の確認

(1)前書き(1:1~18)

(2)イエスの公生涯(1:19~12:50)

  ①公生涯への序曲(1:19~51)

  ②初期ガリラヤ伝道(2:1~12)

  ③最初のエルサレム訪問(2:13~3:36)

  ④サマリア伝道(4:1~42)

  ⑤ガリラヤ伝道の再開(4:43~54)

  ⑥2度目のエルサレム訪問(5:1~47)

  ⑦後期ガリラヤ伝道(6:1~7:9)

  ⑧3度目のエルサレム訪問(7:10~10:42)

    *仮庵の祭りでの教え(7:10~44)

2.注目すべき点

(1)イエスの本質がより深く啓示されていく。

(2)それと比例して、イエスへの敵意が激しくなっていく。

(3)イエスは、父なる神のもとに行くと語った後、御霊の約束を与える。

  ①より詳細な内容は、14~16章で啓示される。

3.アウトライン :仮庵の祭りでの教え

(1)祭りの雰囲気(7:10~13)

(2)イエスの権威(7:14~24)

(3)イエスの出自と本質(7:25~36)

(4)御霊の約束(7:37~44)

4.結論

(1)仮庵の祭りの意義

(2)イエスの宣言の意義

仮庵の祭りでの教えについて学ぶ。

Ⅳ.御霊の約束(7:37~44)

1.37節a

Joh 7:37a

さて、祭りの終わりの大いなる日に、イエスは立ち上がり、大きな声で言われた。

(1)「祭りの終りの大いなる日」

  ①仮庵の祭りは、7日間続く(申16:13)。

  ②8日目は、「聖なる会合の日」、「安息の日」である(レビ23:36)。

  ③「祭りの終りの大いなる日」とは、祭りの8日目のことであろう。

      (仮庵を建てている様子を写真で表示)

(2)仮庵の祭りの期間、水汲みの儀式が行われた。

  ①第二神殿時代に始まったもので、イエス時代にはこの習慣は確立していた。

      (エルサレムの地図を表示)

  ②儀式の概要(ミシュナの規定)

    *祭司が、シロアムの池まで行き、金の水差しで水を汲む。

      ・シロアムの池は、エルサレムの南端にある池である。

      ・ギホンの泉からシロアムの池に水が流れ込む。

    *金の水差しの容量は、300ml~350ml(片手で持てるサイズ)。

    *大祭司の率いる行列がシロアムの池から神殿に向かう。

      ・標高差60m、移動時間約30分

    *その途中、聖歌隊がイザ12:3を歌った。

        「あなたがたは喜びながら水を汲む。救いの泉から」(イザ12:3)

      ・「マイム・マイム」は、1900年代に作曲された曲である。

      ・歌詞は、イザ12:3がそのまま採用された。

    *仮庵の祭りは喜びの祭りであり、喜びのピークがこの儀式である。

    *人々は、木の枝を振った。

        (木の枝を振っている写真)

      ・ルラヴ(Lulav)-ナツメヤシの葉-神に向かう心

      ・ハダス(Hadas)-ミルトスの枝-行動の清さ

      ・アラヴァ(Aravah)-ヤナギの枝-謙遜

      ・エトログ(Etrog)-柑橘類の実(シトロン)-人徳

    *神殿に着くと、祭壇の周りを1度回り、用意された銀の器に水を注ぐ。

    *銀の器の容量は1ヒン(4l~6l)で、注ぎ口が付いていたと思われる。

    *朝のささげ物の時間に、銀の器から水を注ぎ、祭壇の土台を潤す。

    *もう一つの銀の器にぶどう酒を入れ、水と同時に祭壇の土台に注ぐ。

      ・金と銀の器を用いるのは、この儀式が聖なるものだからである。

    *7日目には祭壇の周りを7度回り、祭壇に水を注ぐ。

    *この日から、雨のために祈り始める。

      ・乾季から雨季に移行する時期である。

      ・仮庵の祭りのテーマは、水である。

      ・水の重要性は、イスラエルを訪問したときに理解した。

(3)8日目に立ち上がって大声で叫ぶ理由

  ①8日目には、水汲みの儀式はない。

  ②雨のために祈り始めた日に、イエスは「生ける水」の約束を語った。

  ③立ち上がって教えるのは、通常のラビの姿勢ではない。

  ④大声で叫ぶのは、その内容が重要だからである。

2.37b~38節

Joh 7:37b

 「 だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。

Joh 7:38

わたしを信じる者は、聖書が言っているとおり、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになります。」

(1)「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい」

  ①この渇きは、霊的渇きである。

  ②イエスは、すべての人を招かれた。

  ③「わたしのもとに来て飲みなさい」とは、信じなさいという招きである。

    *「食べる」と「飲む」は、ともに比ゆ的ことばである。

(2)「その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる」

  ①「rivers of living water」

  ②イエスは、どの聖書箇所かは語っていない。

    *詩78:15~16、ゼカ14:8などが考えられる。

  ③「生ける水」の源は、イエスである。

  ④イエスを信じる者は、溢れるほどの霊的満たしを経験する。

  ⑤「心の奥底」(腹)とは、人格の中心である。

  ⑥信者は、スポンジではなく、泉となる。

2.39節

Joh 7:39

イエスは、ご自分を信じる者が受けることになる御霊について、こう言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、御霊はまだ下っていなかったのである。

(1)ヨハネによる解説

  ①ここでは、「生ける水の川」は聖霊のことである。

  ②教会時代の信者は、聖霊のバプテスマ、証印、内住を経験する。

(2)「栄光を受けておられなかった」

  ①「栄光を受ける」とは、十字架、復活、昇天のことである。

  ②昇天したイエスは父なる神の右の座に着座し、聖霊を信者の上に注がれる。

  ③五旬節の祭りで、この約束が成就した(使2章)。

  ④この日は、教会の誕生日となった。

3.40~42節

Joh 7:40

このことばを聞いて、群衆の中には、「この方は、確かにあの預言者だ」と言う人たちがいた。

Joh 7:41

別の人たちは「この方はキリストだ」と言った。しかし、このように言う人たちもいた。「キリストはガリラヤから出るだろうか。

Joh 7:42

キリストはダビデの子孫から、ダビデがいた村、ベツレヘムから出ると、聖書は言っているではないか。」

(1)イエスの評価に関して、分裂が起こった。

  ①「確かにあの預言者だ」という者がいた。

    *モーセのような預言者(申18:15)

  ②「キリスト(メシア)だ」という者もいた。

    *あの預言者とキリストは、別の人物だと考えられていた。

  ③「キリストはガリラヤから出るだろうか」という者もいた。

    *彼らは、イエスはガリラヤ出身なのでキリストではないと考えた。

    *彼らは、キリストはダビデの子孫で、ベツレヘムで誕生すると知っていた。

    *しかし、イエスがベツレヘムで誕生したことは知らなかった。

4.43~44節

Joh 7:43 こうして、イエスのことで群衆の間に分裂が生じた。

Joh 7:44

彼らの中にはイエスを捕らえたいと思う人たちもいたが、だれもイエスに手をかける者はいなかった。

(1)「イエスのことで群衆の間に分裂が生じた」

  ①この状況は、今も変わらない。

  ②イエスをどう考えるかで、人類は2分される。

  ③信者は、イエスが神の子(神性と人性を持つ)であることを知っている。

(2)「だれもイエスに手をかける者はいなかった」

  ①父なる神の許しがない。

  ②つまり、イエスの時がまだ来ていないということである。

  ③神の御心の中を歩む人は、その働きが完成するまでは、守られる。

結論

1.仮庵の祭りの意義

(1)仮庵の祭りは、荒野の放浪を記念する祭りである。

  ①水汲みの儀式は、岩から水が出たことを記念している。

  ②神は、荒野で水を供給された。

(2)仮庵の祭りは、メシア的王国(千年王国)を予表する祭りである。

  ①神は、メシア的王国において、満たしと清めを提供される。

  ②ゼカ14:1~21が朗読される。

Zec 14:8

その日には、/エルサレムからいのちの水が流れ出る。/その半分は東の海に、/残りの半分は西の海に向かい、/夏にも冬にも、それは流れる。

  ③エゼ47:1~23が朗読される。

Eze 47:1

彼は私を神殿の入り口に連れ戻した。見ると、水が神殿の敷居の下から東の方へと流れ出ていた。神殿が東に向いていたからである。その水は祭壇の南、神殿の右側の下から流れていた。

(3)荒野での水の供給と約束の地での雨は、千年王国における祝福の先駆け。

  ①水は、聖霊が与えるいのちを象徴している。

  ②ぶどう酒は、聖霊が与える喜びを象徴している。

    *カナの婚礼での奇跡

2.イエスの宣言の意義

(1)イエスは、自分こそメシア的王国の祝福をもたらす者であると主張した。

  ①水汲みの儀式のない8日目に、この宣言をした。

(2)「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい」

  ①これこそ福音である。

  ②生きておられるイエスを信じるなら、聖霊が与えられる。

    *聖霊のバプテスマ、証印、内住

  ③聖霊の約束の完全な成就は、メシア的王国において実現する。

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