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メシアの生涯(45)—12使徒の選抜‐アンデレ‐—
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アンデレの人生から教訓を学びます。
「12使徒の選抜‐アンデレ-」
§053 マコ3:13~19、ルカ6:12~16
1.はじめに
(1)宣教の拡大のために、使徒たちを選抜し、彼らを各地に派遣する段階になった。
①弟子とは、師から学ぶ者。権威の付与はない。
②使徒とは、遣わされた者。遣わす者から権威が与えられている。
(2)A.T.ロバートソンの調和表
(§53)徹夜の祈りの後、イエスは12使徒を選ぶ。
マコ3:13~19、ルカ6:12~16
(3)12使徒のリストは、4ヶ所に出て来る。
①マコ3章、マタ10章、ルカ6章、使1章
②同名の者、別名を持つ者などがいて、非常に難解である。
(4)使徒たちのリストを理解するためのヒント
①4人一組である。
②ペテロは常に最初に出て来る。
③ピリポ(5番目)、ヤコブ(9番目)は、必ず同じ位置に出て来る(リーダー)。
④1組目の3人(ペテロ、ヤコブ、ヨハネ)は、特にイエスに近い位置にある。
⑤兄弟たちが3組いた。
*ペテロとアンデレ
*ヤコブとヨハネ
*アルパヨの子ヤコブと、イスカリオテのユダでない方のユダ
<12使徒の歌(ルカ6:14~16)>
1. イエスの使徒たち12人、彼らは全員20代、
1組4人で活動し、御国の福音伝えます。
2. ペテロが最初の長(おさ)となり、弟アンデレそこに付き、
ヤコブとヨハネの兄弟も、 御国のために仕えます。
3.ピリポの組の者たちは、バルトロ、別名ナタナエル、
マタイ、もとは取税人、トマス、あだ名がデドモ(双子)です。
4. ヤコブの父はアルパヨで、シモンの前歴熱心党、
別名タダイのユダがいて、 裏切り者のユダ最後。
2.アウトライン:アンデレ
(1)概略の紹介
(2)兄のシモン・ペテロをイエスに紹介した。
(3)弁当を持っている少年をイエスに紹介した。
(4)ギリシア人たちをイエスに紹介した。
3.結論:アンデレの性質
このメッセージは、アンデレの人生から教訓を学ぼうとするものである。
Ⅰ.概略の紹介
(1)ペテロの弟である。
①有名な兄を持つ弟として、自分なりの性格を形成してきた。
(2)職業は漁師であった。
①ベツサイダの出身
②カペナウムに居住
③ペテロと同居していた。
「イエスは会堂を出るとすぐに、ヤコブとヨハネを連れて、シモンとアンデレの
家に入られた」 (マコ1:29)
④彼もまた、イエスの奇跡を目撃していた。
(3)バプテスマのヨハネの弟子になった。
「その翌日、またヨハネは、ふたりの弟子とともに立っていたが、イエスが歩い
て行かれるのを見て、『見よ、神の小羊』と言った」 (ヨハ1:35~36)
①ひとりは、アンデレである。
②もうひとりの名は出ていないが、ヨハネである。
③「見よ、神の小羊」という言葉を聞いたことが、彼の生涯を変えた。
(4)12使徒のリスト(4種類ある)の中では、必ず最初の4人に入っている。
①オリーブ山の上で、終わりの時について質問している(マコ13:3~4)。
②ペテロ、ヤコブ、ヨハネ、アンデレ
③1組目の4人は、固定メンバーだったと思われる。
Ⅱ.兄のシモン・ペテロをイエスに紹介した。
「彼はまず自分の兄弟シモンを見つけて、『私たちはメシヤ(訳して言えば、キリスト)
に会った』と言った。彼はシモンをイエスのもとに連れて来た。イエスはシモンに目
を留めて言われた。『あなたはヨハネの子シモンです。あなたをケパ(訳すとペテロ)
と呼ぶことにします』」 (ヨハ1:41~42)
(1)12使徒の中で、アンデレがイエスの最初の弟子になった。
①彼の判断と行動が、それ以降のキリスト教の歴史を作ったと言える。
(2)兄のペテロをキリストに導いたのは、最高の奉仕である。
①アンデレは、終生それを誇りとしたはずである。
Ⅲ.弁当を持っている少年をイエスに紹介した。
「弟子のひとりシモン・ペテロの兄弟アンデレがイエスに言った。『ここに少年が大
麦のパンを五つと小さい魚を二匹持っています。しかし、こんなに大ぜいの人々では、
それが何になりましょう』」 (ヨハ6:8~9)
(1)群衆の中で、誰が食物を持っているか調べた。
①実践的な性格である。
(2)少年を見つけた。
①大麦のパン5つと小さな魚2匹
②庶民の食べ物であった。肉は高価であった。
(3)少年をイエスのもとに連れて来た。
①少年はアンデレに心を開いた。
②自分の食物をイエスに捧げたいと思うようになった。
Ⅳ.ギリシア人たちをイエスに紹介した。
「さて、祭りのとき礼拝のために上って来た人々の中に、ギリシヤ人が幾人かいた。
この人たちがガリラヤのベツサイダの人であるピリポのところに来て、『先生。イエ
スにお目にかかりたいのですが』と言って頼んだ。ピリポは行ってアンデレに話し、
アンデレとピリポとは行って、イエスに話した」 (ヨハ12:20~22)
(1)ギリシア人たちは、異邦人の改宗者か、神を恐れる異邦人である。
①当時の認識では、異邦人が異邦人のままで救われるということはあり得ない。
②アンデレは、異邦人伝道の先駆けとなっている。
(2)イエスはこの出来事によって、十字架の時が近いことを再確認された。
「すると、イエスは彼らに答えて言われた。「人の子が栄光を受けるその時が来まし
た。まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死なな
ければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます」 (ヨハ
12:23~24)
結論
5.まとめ:紹介者アンデレ
①12使徒の中では、脇役である。
②私たちの多くが脇役であるので、アンデレから学ぶことは多い。
③伝承では、アカヤのパトレという町で殉教の死を遂げたとされる。
④X型の十字架は、後代の伝承である。
(1)霊的感受性
①漁師の時代に、バプテスマのヨハネの弟子になっている。
②イエスがメシアであることを最初に認識した。
③イエスは、彼のそのような資質を見抜いて、使徒のひとりとして選抜した。
(2)同情心
①困難な話しは、彼のところに来ることが多かった。
②話しやすい人であった。
(3)伝道への情熱
①兄のペテロをイエスに紹介した。
②彼は終生、そのことを誇りとしたはずである。
③この伝道スタイルは、多くの者に参考になる。
(例話)フルクテンバウム師をキリストに導いたのは、Ruth Wardell女史である。
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