私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
パートⅡ.旧約時代14章 北王国の崩壊
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北王国の崩壊について学ぶ。
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パートⅡ.旧約時代
14章 北王国の崩壊
イントロダクション
1.「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマに沿って聖書を読み解いている。
(1)この葛藤は、創世記3章以来続いているものである。
(2)この葛藤は、黙示録20~21章で終わる。
2.パートⅠ.葛藤の舞台設定(1~3章)
3.パートⅡ.旧約時代(4~17章)
4章 カインとアベル
5章 大洪水
6章 バベルの塔
7章 アブラハム契約
8章 出エジプト
9章 律法と幕屋
10章 カナン定住と士師記の時代
11章 士師記の時代から王制へ
12章 ダビデ
*ダビデ契約は、悪魔に対する神からの宣言であった。
13章 ソロモン
14章 北王国の崩壊
4.アウトライン
(1)ヤロブアムの罪
(2)最悪の王アハブ
(3)悪魔の使いイゼベル
(4)アッシリア捕囚
北王国の崩壊について学ぶ。
Ⅰ.ヤロブアムの罪
1.ソロモンの後継者レハブアムは、愚かな決断によって王国の分裂をもたらした。
(1)統一王国は、イスラエル(北王国)とユダ(南王国)に分裂した。
(2)この時から南北朝時代に突入する。
2.神はヤロブアムに、北王国の確立を約束しておられた(1列11:31、37〜38参照)。
(1)ダビデのように【主】の命令を守るなら、彼の王国は祝されるはずであった。
①しかし彼は、不信仰に堕ちて行った。
②神に背を向けたとたんに、彼の心は恐れで満たされた。
③神を信頼しない者は、恐れに支配されるようになる。
④サタンはその恐れを利用した。
3.ヤロブアムが考えた国防策
(1)民がエルサレムに上らないような仕組みを造った。
①エルサレムへの巡礼を許可したなら、民の心はユダになびくようになる。
②ダン(北の国境の町)とベテル(南の国境の町)に金の子牛の像を置いた。
③1列12:28~29
1Ki 12:28
そこで王は相談して金の子牛を二つ造り、彼らに言った。「もうエルサレムに上る必要はない。イスラエルよ。ここに、あなたをエジプトから連れ上った、あなたの神々がおられる。」
1Ki 12:29 それから彼は一つをベテルに据え、もう一つをダンに置いた。
④これは、ヤハウェ礼拝に別の要素を付加したものである。
⑤ここには、エジプトの影響が見受けられる。
⑥ヤロブアムにはエジプト亡命の経験があった(1列11:40)。
(2)また彼は、祭司を新しく任命した。
①その結果、レビ族でない部族の者が、祭司職に就くようになった。
(3)さらに、例祭の規定を変更した。
①仮庵の祭りをひと月遅れで祝うようにした。
②かくして、北の10部族と南の2部族は、宗教的にも対立するようになった。
4.ユダとイスラエルの信仰形態の比較
(1)ユダの信仰の特徴
①神をかたどった像はない。
②レビ系祭司のみ認められる。
③神殿はエルサレムにのみある。
④唯一神信仰が保持される。
(2)イスラエルの信仰の特徴
①金の子牛を崇拝する。
②レビ族以外の者も祭司となる。
③神殿はダンとベテルにある。
④混合宗教の要素が強くなる。
Ⅱ.最悪の王アハブ
1.イスラエルの偶像礼拝は、ユダよりも激しいものであった。
(1)イスラエルでは、約210年の間に、9王朝が興亡を繰り返す。
①その9王朝から19人の王が出現するが、善王はひとりも出て来ない。
②その中で、最悪の王はアハブである。
③彼はシドンの王女イゼベルと結婚し、バアル礼拝を国内にもたらした。
④悪魔は、神の民の半分(イスラエル)を破壊しようとしたのである。
(2)アハブは、父オムリが建設したサマリアを首都として、22年間統治した。
①父オムリは、それまでに登場した王の中では最悪であった。
②息子のアハブは、それよりもさらに邪悪な王であった。
③1列16:29~31
1Ki 16:29
オムリの子アハブは、ユダの王アサの第三十八年に、イスラエルの王となった。オムリの子アハブはサマリアで二十二年間、イスラエルの王であった。
1Ki 16:30 オムリの子アハブは、彼以前のだれよりも【主】の目に悪であることを行った。
1Ki 16:31
彼にとっては、ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった。それどころか彼は、シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻とし、行ってバアルに仕え、それを拝んだ。
④彼の罪は、偶像礼拝を国中に広げたことである。
⑤しかし彼は、それ重大な罪だとは思わず、「軽いこと」と考えていた。
⑥彼は、シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻に迎えた。
⑦これは、強制された結婚ではなく、自発的なものであった。
⑧それゆえ、この結婚の責任は、アハブにある。
2.イゼベルとともに、バアル礼拝がイスラエルに侵入してきた。
(1)バアル(主という意味)礼拝の内容
①バアルとは、イスラエルの地で礼拝されていた男神の総称である。
②礼拝形態にはさまざまなものがあった。
③シドン人(フェニキア人)のバアル礼拝も、その変種の一つである。
(2)神の対抗策は、預言者エリヤとエリシャの派遣である。
①彼らの時代は、出エジプト時代に続いて奇蹟が起こった時代となる。
②彼らのメッセージは、悔い改めと申命記の律法への立ち返りである。
③この時期、「イスラエルの残れる者」という概念が誕生した(1列19:18)。
Ⅲ.悪魔の使いイゼベル
1.権力欲に満ちた妻が、意志薄弱な夫を支配するという関係ができた。
(1)北王国にバアル礼拝が広がった最大の原因は、イゼベルにある。
①イゼベルは、多くの【主】の預言者たちを平気で殺した。
2.北王国の危急に際して、神は預言者エリヤを遣わされた。
(1)エリヤという名は、「ヤハウェは私の神」という意味である。
①真の神はヤハウェなのかバアルなのかという戦いが始められた。
②これは、雨を降らせるのはヤハウェなのかバアルなのかという戦いである、
(2)カルメル山頂で、1人対450人の預言者たちの戦いが繰り広げられた。
①この人数差に驚く必要はない。
②聖書には、多数派が真理を保持したという例はない。
③どの時代においても、信仰のあるイスラエル人は、少数派であった。
④バアルの預言者たちは、朝から午後3時まで叫び、最後は、剣や槍で自らの
肉体を切り裂いて血を流すまで騒ぎ立てたが、天からなんの応答もなかった。
⑤エリヤが祈ると、神はお答えになった。
⑥天から火が降り、全焼のささげ物、たきぎ、石、ちりを焼き尽くした。
⑦これによって、【主】の勝利が確定した。
⑧ようやく民は、【主】だけが真の神であることを認識した。
3.しかしイゼベルは、敗北を認めなかった。
(1)彼女は、24時間以内にエリヤを殺すと宣言した。
①彼女には、それほどの権力が備わっていた。
(2)エリヤは、イゼベルについての預言を語った。
①1列21:23~24
1Ki 21:23 また、イゼベルについても【主】はこう言われる。『犬がイズレエルの領地でイゼベルを食らう。
1Ki 21:24 アハブに属する者で、町で死ぬ者は犬がこれを食らい、野で死ぬ者は空の鳥がこれを食らう。』」
②この預言は、2列9:30〜10:28で成就した。
③神に敵対したイゼベルの最期は、実に悲惨なものであった。
Ⅳ.アッシリア捕囚
1.【主】はイスラエルに警告を発するために、しもべたち(預言者)を何度も送られた。
(1)預言者たちは、モーセの律法を説いて、悪の道からの悔い改めを民に迫った。
①しかし民は、なおも悪にとどまり続けた。
②滅びは突如襲ってきたのではない。
③彼らには何度も悔い改めの機会が与えられた。
④彼らが預言者たちの警告を無視し続けたため、滅びが彼らを襲った。
⑤彼らは、【主】が禁止されたカナン人の風習を採用して堕落して行った。
⑥そこで【主】は、激しく怒り、彼らを御前から取り除かれた。
⑦つまり、約束の地から追放されたということである。
⑧それがアッシリア捕囚である。
(2)この悲惨な出来事は、神がご自分の民を見捨てたということではない。
①これは、民に対する矯正的裁きである。
②また、悪魔の策略への対抗策でもある。
(3)かくしてユダだけが残されることになった。
①やがてユダも、イスラエルと同じ運命をたどることになる。
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