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メシアの生涯(35)—レプラ患者の癒し—

  • 2012.11.05
  • ルカ5章:12〜16
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

新しい時代の到来について学びます。

「レプラ患者の癒し」

§045 マコ1:40~45、マタ8:2~4、ルカ5:12~16

1.はじめに

  (1)前回の箇所で、4人の弟子たちが召された。

①2つの癒しの記事が続く。

  *レプラ患者の癒し(この癒しは、特別なものである)

  *中風の人の癒し

②ともに、メシアの権威を証明する奇跡である。

③宗教的指導者層との対立が激しくなる。

    (2)A.T.ロバートソンの調和表

レプラ患者の癒し(§45)

マコ1:40~45、マタ8:2~4、ルカ5:12~16

  2.用語についての考察

    (1)ギリシア語の「レプラ」の訳語

      ①かつては、「らい病」と訳されていた。

      ②英語では、「leprosy」である。

      ③これらの用語は、医学的には、「ハンセン氏病」と呼ばれるものである。

      ④しかし、当時のパレスチナには、この病気はなかった。

        *これは、慢性の皮膚病であろう。乾癬(かんせん)がその例である。

        *織物、編物、皮製品に関する言及もある(レビ13章)。

        *家の壁に関する言及もある(レビ14章)。

      ⑤「らい病」という用語には、悲しい歴史がある。

        *偏見にまみれた言葉である。

        *キリスト教界にも、偏見があった。

    (2)反省に立った新しい訳語

①「ツァラアト」(新改訳第3版)

②「重い皮膚病」(新共同訳)

  *これ自体、問題を起こす可能性がある。

3.アウトライン(ルカ5:12~16)

  (1)絶望(12節a)

  (2)懇願(12節b)

  (3)癒し(13節)

  (4)癒しの結果(14~16節)

  4.メッセージのゴール

(1)メシア時代の到来

(2)新約時代の到来

このメッセージは、新しい時代の到来について学ぼうとするものである。

Ⅰ.絶望(12節a)

  「さて、イエスがある町におられたとき、全身ツァラアトの人がいた」

  1.この人は、ユダヤ人のレプラ患者である。

    (1)なぜなら彼は、癒しの後、モーセの律法の定めに従っていけにえを捧げている。

①彼は、モーセの律法のもとにいる。

    (2)後で見るが、ユダヤ人のレプラ患者が癒されるのは、これが初めてである。

  2.レビ記13~14章にツァラアトに関する規定がある(合計116節)

  「ある人のからだの皮膚にはれもの、あるいはかさぶた、あるいは光る斑点ができ、から

だの皮膚にツァラアトの患部が現れたときは、彼を、祭司アロンか、祭司であるその子ら

のひとりのところに連れて来る。祭司はそのからだの皮膚の患部を調べる。その患部の毛

が白く変わり、その患部がそのからだの皮膚よりも深く見えているなら、それはツァラア

トの患部である。祭司はそれを調べ、彼を汚れていると宣言する」
(レビ13:2~3)

  (1)ツァラアトの判定を下すのは、祭司である。

    ①ツァラアトは、儀式的に汚れている状態にある。

    ②幕屋や神殿に入ることができない。霊的祝福を受ける機会が奪われた。

    ③ツァラアト患者に触れると、その人も汚れた状態になる。

    ④ラビの中には、ツァラアトは罪の結果(象徴)であると強く主張する者もいた。

    ⑤キリスト教会もまた、長年、同様の過ちを犯してきた。

    ⑥しかし聖書は、そこまでは強調していない。

    ⑦モーセの律法の多くは、神の聖さを教えるためのものである。

  (2)ツァラアトの判定を受けた者は、絶望状態に陥る。

  「患部のあるそのツァラアトの者は、自分の衣服を引き裂き、その髪の毛を乱し、そ

の口ひげをおおって、『汚れている、汚れている』と叫ばなければならない」

(レビ13:45)

    ①その患者は、自分の衣服を引き裂く。

②家族や共同体を離れて、隔離された地区に住むようになる。

    ③髪の毛を乱し、目から下の顔の部分を覆う。

    ④歩く時は、「汚れている、汚れている」と叫ぶ。

    ⑤実に悲劇的であるが、目的は、ツァラアトの伝染を防ぐためである。

    ⑥微生物や細菌に関する知識がない時代の規定としては、驚くべきものである。

Ⅱ.懇願(12節b)

  「イエスを見ると、ひれ伏してお願いした。『主よ。お心一つで、私をきよくしていただ

けます』」
(12節b)

1.レプラ患者の態度

(1)彼は、「ひれ伏してお願いした」

①この動作は、旧約的なもの。

    ②神に祈りを捧げる時の姿勢である。

  (2)「主よ」

    
①キュリオス(キュリエ)という呼びかけ。

    ②シモンが同じ呼びかけをした。

    「これを見たシモン・ペテロは、イエスの足もとにひれ伏して、『主よ。私のよ

うな者から離れてください。私は、罪深い人間ですから』と言った」
(ルカ5:8)

③前者はイエスに近づき、後者はイエスから離れていく。

④ともに、健全な応答である。

  2.レプラの患者の信仰

    (1)訳語の比較

    「主よ。お心一つで、私をきよくしていただけます」(新改訳)

    「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」(新共同訳)

    「主よ、みこころでしたら、きよめていただけるのですが」(口語訳)

    「主よ、御意ならば、我を潔くなし給ふを得ん」(文語訳)

    「お願いでございますっ! どうぞ私の体を、体をもとどおりにしてください。 あな

た様のお気持ちひとつで治るのですから」
(リビングバイブル)

(2)彼は、イエスにはツァラアトを癒す力があると信じていた。

  ①「主よ」という呼びかけの言葉が、それを示している。

(3)しかし、イエスが、実際にそうしてくださるかどうか確信がなかった。

  ①愛されたことのない人は、愛を受けることに慣れていない。

  ②彼は、自分の存在について自問自答したことであろう。

  (例話)ユダヤ民族は、愛を示された時、どう振る舞えばよいのか分からない。

  (例話)韓国の孤児院で育った女性の証し。相手に唾を吐く。

Ⅲ.癒し(13節)

  「イエスは手を伸ばして、彼にさわり、『わたしの心だ。きよくなれ』と言われた。する

と、すぐに、そのツァラアトが消えた」

  (1)イエスの憐み

    ①イエスは、ことばを発するだけで癒しを行えた。

    ②しかし、手を伸ばして、彼にさわった。

    ③本来は、ツァラアト患者に触れると、汚れるとされた。

    ④ペテロの姑の癒しの場合も、「手を取って起こされた」とある(マコ1:31)。

    ⑤「わたしの心だ」と言われた。

  (2)イエスの力

    ①「きよくなれ」は、ギリシア語で一言「καθαρίσθητι」。

    ②即座に癒された。

  (3)魂と肉体の癒し

    ①ツァラアトの宣告を受けてから、彼は、他人から触れられたことがなかった。

    ②イエスのことばと行動によって、彼は全人的に癒された。

Ⅳ.癒しの結果(14~16節)

  1.14節

  「イエスは、彼にこう命じられた。『だれにも話してはいけない。ただ祭司のところに行

って、自分を見せなさい。そして人々へのあかしのため、モーセが命じたように、あなた

のきよめの供え物をしなさい』」

  
(1)「だれにも話してはいけない」

    
①群衆が、奇跡にとらわれ過ぎないように。

    ②イエスのメッセージが、正しく理解されるように。

  (2)レビ記13章、14章には、レプラから癒された場合の手続きが記録されている。

    ①イエスは、モーセの律法に従ったきよめの手順を指示している。

    ②2羽の生きているきよい小鳥を取り、1羽をほふる。

    ③生きている小鳥を血に浸し、それから野に放す。

    ④小鳥の血を癒された人に、7度振りかける。

    ⑤7日間の厳しい観察の期間が続く。

    ⑥その後、癒されたと宣言される。

    ⑦8日目に、4種類の捧げ物を捧げる。

      *罪過のためのいけにえ

      *罪のためのいけにえ

      *全焼のいけにえ

      *穀物の捧げ物

    ⑧罪過のためのいけにえの血を取り、それをきよめられる者に塗る。

*右の耳たぶ

*右手の親指

*右足の親指

      ⑨同じ場所に、オリーブ油を塗る。

      ⑩その後、ユダヤ人社会に復帰することができる。

  2.15~16節

  「しかし、イエスのうわさは、ますます広まり、多くの人の群れが、話を聞きに、また、

病気を直してもらいに集まって来た。しかし、イエスご自身は、よく荒野に退いて祈って

おられた」

  
(1)イエスの意図通りにはならなかった。

  (2)イエスは、荒野に退いて祈っておられた。

    ①これは、イエスの日常の習慣であった。

結論

  1.メシア時代の到来

    (1)これは、ユダヤ人のツァラアト患者が癒された最初の例である。

      ①祭司たちは、このために「きよめの供え物」を捧げたことがなかった。

    (2)ミリアムの例

    「雲が天幕の上から離れ去ると、見よ、ミリヤムはツァラアトになり、雪のようにな

っていた。アロンがミリヤムのほうを振り向くと、見よ、彼女はツァラアトに冒され

ていた」(民12:10)

  ①この癒しは、モーセの律法が完結する前の出来事である。

(3)ナアマン将軍の例

「そこで、ナアマンは下って行き、神の人の言ったとおりに、ヨルダン川に七たび身

を浸した。すると彼のからだは元どおりになって、幼子のからだのようになり、きよ

くなった」(2列5:14)

  ①ナアマンは、シリア人であった。

    (4)ユダヤ教では、奇跡は「一般的な奇跡」と「メシア的奇跡」に分類される。

      ①ツァラアトの癒しは、メシア的奇跡である。

      ②祭司たちは、それを理解した。

      ③一般民衆も、それを理解した。

      ④メシア的奇跡の場合は、通常の反応とは異なる反応が返って来た。

    (5)ユダヤ人たちが待ち望んでいたメシア時代が到来したのだ。

    (例話)イスラエルに初めて降り立った時

      ①国家的に危機に際して、預言者たちはメシア的王国を預言した。

      ②バビロン捕囚以降も、同じである。

      ③マラキ以降、メシア待望の時代になる。

      ④バプテスマのヨハネの登場

      ⑤そして今、民族的期待が成就した。

      ⑥しかし彼らは、態度を保留にしている。

  2.新約時代の到来

    (1)イエスは、モーセの律法に忠実であった。

      ①パリサイ的律法(口伝律法)には反対された。

    (2)イエスの死によって、モーセの律法の要求はすべて満たされた。

      ①しかし、いまだにモーセの律法に支配されているクリスチャンがいる。

    (3)私たちは今、キリストの律法に従って生きている。

    「互いの重荷を負い合い、そのようにしてキリストの律法を全うしなさい」

(ガラ6:2)

(例話)35年間、アメリカに不法入国を繰り返したメキシコ人

      ①愛の律法

      ②聖霊の律法

      ③「聖霊に満たされよ」

     

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