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申命記(36)【主】によって立てられた権威(2)17:14~20
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【主】が立てた権威(2)について学ぶ。
申命記 36回
「【主】によって立てられた権威(2)」
申17:14~20
1.はじめに
(1)第2の説教:契約に基づく義務
①総論:臣下の義務(4:44~5:33)
②全的従順の呼びかけ(
6~11章)
③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)
④【主】に対する誓約(26:16~19)
(2)「律法の解説と日常生活への適用」は、律法の各論的解説とその適用である。
①この箇所を12項目に分割して説明している。
(3)第8の項目:【主】によって立てられた権威(16:18~18:22)
*神政政治の国を統治するための機関が、神によって立てられる。
①さばき人(16:18~17:13)
②王(17:14~20)
③祭司とレビ人(18:1~8)
④預言者(18:9~22)
2.メッセージのアウトライン
(
1) 王の資格(14~15節)
(2)王の行い(16~17節)
(3)王の教育(18~20節)
3.結論
(1)指導者の失敗
(2)指導者の教育
【主】が立てた権威(2)について学ぶ。
Ⅰ.王の資格(14~15節)
1.14節
Deu 17:14
あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられる地に入って行って、それを占領し、そこに住むようになったとき、あなたが「周りのすべての国々と同じように私も自分の上に王を立てたい」と言うなら、
(1)これは、カナンの地に入る前に語っているメッセージである。
①モーセは、神政政治から王制への移行を予見している。
(2)リーダーシップの移行
①モーセは死に、ヨシュアが次のリーダーになる。
②ヨシュアの指揮の下、イスラエルの民は約束の地に入る。
③ヨシュアが死ぬと、士師たちと祭司たちが、リーダーシップを握る。
④神政政治は、王がいなくても機能する政体である。
⑤この政体が機能するための前提条件は、律法に従順に生きることである。
(3)しかしモーセは、この政体が行き詰まることを予知していた。
①律法への不従順が、神政政治の国を弱体化させる。
②このことを記録しているのが、士師記である。
③やがて民は、士師や祭司に頼るのではなく、王を求めるようになる。
④その結果、神政政治から王制への移行が起こる。
⑤神は、イスラエルに王たちが出ることを知っておられた。
⑥王制は、積極的御心ではなく、許容的御心である。
2.15節
Deu 17:15
必ず、あなたの神、【主】が選ばれる者をあなたの上に王として立てなければならない。あなたの同胞の中から、あなたの上に王を立てなければならない。同胞でない異国人をあなたの上に立てることはできない。
(1)王となるための2つの資格
①王は、神に選ばれた者でなければならない。
*つまり、王の賜物がない者が王になることはないということである。
*神に選ばれたのだから、王には神への忠誠が要求される。
*王が失敗する理由は、能力の欠如ではなく、道徳的問題である。
*サウルを王に指名するのは、預言者サムエルである(1サム9~12)。
*さらに、ダビデを指名するのも預言者サムエルである(1サム16)。
*ソロモンを指名するのは、預言者ナタンである(1列1章)。
②王は、異邦人であってはならない。
*幼い頃からヤハウェ信仰に親しんだ者でなければならない。
Ⅱ.王の行い(16~17節)
1.16~17節
Deu 17:16
ただし王は、決して自分のために馬を増やしてはならない。馬を増やすために民をエジプトに戻らせてはならない。【主】は「二度とこの道を戻ってはならない」とあなたがたに言われた。
Deu 17:17
また王は、自分のために多くの妻を持って、心がそれることがあってはならない。自分のために銀や金を過剰に持ってはならない。
*王は、民の支配者ではなく、【主】に仕えるしもべである。
*【主】のしもべとして奉仕するために、3つの禁止令が与えられた。
(1)馬を増やしてはならない。
①これは、戦車や騎兵を持たないで、歩兵だけで戦うということである。
②この禁止令は、【主】に信頼することを教えるための規定である。
③馬を得ようとすると、エジプトと親しくなる必要がある。
④かつて奴隷になっていた国と同盟関係に入るのは、愚かな行為である。
⑤イザ31:1
Isa 31:1
ああ、助けを求めてエジプトに下る者たち。/彼らは馬に頼り、/数が多いといって戦車に、/非常に強いといって騎兵に拠り頼み、/イスラエルの聖なる方に目を向けず、/【主】を求めない。
(2)多くの妻を持ってはならない。
①多くの異邦人の王が、政略結婚によって他国と同盟を結んでいた。
②馬の頭数と妻の人数は、ともに王の権勢を示す指標である。
③しかし、【主】に忠実な王には、政略結婚は不要である。
④異邦人の妻たちは、イスラエルの王を偶像礼拝に誘い込む危険性がある。
(3)自分のために金や銀を過剰に持ってはならない。
①この禁止令は、民に重税を課すことを禁止したものである。
②また、物欲から身を守るための規定でもある。
③裕福になり過ぎると、王は【主】に頼らなくなる。
Ⅲ.王の教育(18~19節)
1
.18~19節
Deu 17:18 その王国の王座に就いたら、レビ人の祭司たちの前にある書から自分のために、このみおしえを巻物に書き写し、
Deu 17:19
自分の手もとに置き、一生の間これを読まなければならない。それは、王が自分の神、【主】を恐れ、このみおしえのすべてのことばと、これらの掟を守り行うことを学ぶためである。
*王は成長する必要がある。
*王権は、継承される必要がある。
*王の教育のために、3つの命令が与えられた。
(1)このみおしえを巻物に書き写す。
①これは、申命記のことである。
②祭司たちに、律法の書の管理が託された。
③王は、自分のために申命記の写本を持つ。
④これは、王自身ではなく、書記が書き写しても良い。
(2)自分の手もとに置き、一生の間これを読む。
①王は、自分のための写本を手もとに置く。
②王は、【主】との宗主権契約の契約書を常に保持する。
③契約の内容を継続して読む。
④その目的は、【主】を恐れることを学ぶためである。
(3)みおしえのことばと掟に従う。
①契約書に従って統治する。
②学びのない実践はないし、実践のない学びもない。
4.20節
Deu 17:20
それは、王の心が自分の同胞の上に高ぶることのないようにするため、また命令から右にも左にも外れることがなく、彼とその子孫がイスラエルのうちで、長くその王国を治めることができるようにするためである。
(1)3つの命令の目的は、王の高ぶりを戒めることにある。
①3つの命令とは、書き写す、読む、従う、である。
②王が同胞を見下したり、無視したりすることがないようにするための命令。
(2)また、命令から右にも左にも外れることがないようにするためである。
①【主】への従順は、王朝の存続につながる。
結論
1.指導者の失敗
(1)ソロモンの失敗
①1列10:26
1Ki 10:26
ソロモンは戦車と騎兵を集め、戦車千四百台と騎兵一万二千人を所有した。彼はこれらを戦車の町々、およびエルサレムの王のもとに配置した。
②1列11:1
1Ki 11:1
ソロモン王は、ファラオの娘のほかに多くの異国人の女、すなわちモアブ人の女、アンモン人の女、エドム人の女、シドン人の女、ヒッタイト人の女を愛した。
③1列10:23
1Ki 10:23 ソロモン王は、富と知恵において、地上のどの王よりもまさっていた。
(2)現代の指導者への教訓
①馬を誇る。教会のサイズや組織の大きさを誇ることである。
②多くの妻を持つ。異性問題でトラブルを起こすことである。
③過剰な金や銀を持つ。物欲に支配されることである。
2.指導者の教育
(1)3つの命令は、今も有効である。
①みことばを書き写す、読む、従う
(2)日々のデボーションが最も重要である。
①自分なりの方法を確立する必要がある。
②ハーベスト・タイムは、『ネットで読むクレイ』を毎日提供している。
③7つの短い祈りが紹介されている。
*(日) あなたを愛します。I love you.
*(月) あなたを礼拝します。I worship you.
*(火) すべてをゆだねます。I surrender all.
*(水) きよめてください。Cleanse me Lord.
*(木) 新しく形造ってください。Mold me Lord.
*(金) 聖霊で満たしてください。Fill me Lord.
*(土) 用いてください。Use me Lord.
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