私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
申命記(33)初子は【主】のもの15:19~23
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初子は【主】のものという規定ついて学ぶ。
申命記 33回
「初子は【主】のもの」
申15:19~23
1.はじめに
(1)第2の説教:契約に基づく義務
①総論:臣下の義務(4:44~5:33)
②全的従順の呼びかけ(6~11章)
③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)
④【主】に対する誓約(26:16~19)
(2)この箇所は、律法の各論的解説とその適用である。
①この箇所を12項目に分割して説明している。
②今回は、項目6を取り上げる。
③項目6は「初子は【主】のもの」である。
*聖であるイスラエルの民には、独自のライフスタイルが命じられた。
(3)これまでの復習
①イントロダクション
②礼拝に関する規定
③偶像礼拝に対する警告
④聖なる生き方を教える律法
⑤7年目の解放
⑥初子は【主】のもの
*7年目の解放に続いて、所有物を手放すことを命じる規定である。
*初子への言及は、申12:6、17、14:23に出ていた。
2.メッセージのアウトライン
(6)初子は【主】のもの(15:19~23)
①初子の聖別(15:19)
②初子の屠り(15:20)
③欠陥のある初子(15:21~23)
3.結論:初子の規定の適用
初子は【主】のものという規定ついて学ぶ。
Ⅰ.初子の聖別(15:19)
1.19節
Deu 15:19
あなたの牛の群れや羊の群れに生まれた雄の初子はみな、あなたの神、【主】に聖別しなければならない。牛の初子を使って働いてはならない。また羊の初子の毛を刈ってはならない。
(1)初子はみな、【主】のものである。
①それゆえ、自分の利益のために利用してはならない。
②雄の初子はみな、【主】に聖別する。
*【主】のものとして選り分ける。
(2)出22:29
Exo 22:29 あなたの豊かな産物と、あふれる酒とのささげ物を遅らせてはならない。/あなたの息子のうち長子は、わたしに献げなければならない。
①誕生して8日目に、長子の息子を【主】に献げる。
*出産のプロセスは汚れていると見なされた。清めの期間が7日間。
*長子を贖うために、裕福な者は子羊を献げる。
②ルカ2:22~24
Luk 2:22 そして、モーセの律法による彼らのきよめの期間が満ちたとき、両親は幼子をエルサレムに連れて行った。
Luk 2:23 それは、主の律法に「最初に胎を開く男子はみな、主のために聖別された者と呼ばれる」と書いてあるとおり、幼子を主に献げるためであった。
Luk 2:24 また、主の律法に「山鳩一つがい、あるいは家鳩のひな二羽」と言われていることにしたがって、いけにえを献げるためであった。
*イエスの両親は、裕福ではなかった。
(3)出22:30
Exo 22:30 あなたの牛と羊についても同様にしなければならない。七日間、その母親のそばに置き、八日目にはわたしに献げなければならない。
①家畜の場合は、7日間、その母親のそばに置き、8日目に【主】に聖別する。
*【主】のものとして選り分ける。
*牛の初子を畑で働かせてはならない。
*羊の初子の毛を刈ってはならない。
*祭りの際に、幕屋のある場所に連れて行き、そこで屠り、食する。
Ⅱ.初子の屠り(20節)
1.20節
Deu 15:20 毎年あなたの神、【主】の前で、【主】が選ばれる場所で、あなたは家族とともにそれを食べなければならない。
(1)家畜の初子を屠る場所は、幕屋のある場所である。
①毎年、巡礼祭の時に幕屋のある場所に上り、そこで初子を献げる。
*過越の祭り、七週の祭り、仮庵の祭り
②肉は、家族とともに食べる。
(2)民18:17
Num 18:17
ただし、牛の初子、または羊の初子、あるいはやぎの初子は贖ってはならない。これらは聖なるものだからである。あなたはそれらの血を祭壇に振りかけ、脂肪を食物のささげ物、【主】への芳ばしい香りとして、焼いて煙にしなければならない。
①牛の初子と羊の初子の他に、やぎの初子が出て来る。
②これらの家畜を、代価を払って贖うことは、許されない。
③これらの家畜は、【主】へのいけにえとして屠る。
④血は祭壇に振りかけ、脂肪は焼いて煙にする。
⑤家族と食べた残りの肉は、祭司に与えられる。
Ⅲ.欠陥のある初子(21~23節)
1.21~22節
Deu 15:21
もしそれに欠陥、すなわち足が萎えていたり目が見えなかったり、何らかの著しい欠陥があれば、あなたの神、【主】にそれをいけにえとして屠ってはならない。
Deu 15:22 あなたは町囲みの中で、汚れた人もきよい人も一緒に、かもしかや鹿と同じようにそれを食べてもよい。
(1)欠陥のある家畜の初子は、【主】へのいけにえにふさわしくない。
①足が萎えている。
②目が見えない。
③なんらかの著しい欠陥がある。
(2)欠陥のある初子は、狩猟の獲物のように扱う。
①かもしかや鹿と同じように、自分が住んでいる町の中で食べてもよい。
②祭儀的に汚れた人もきよい人も、一緒に食べてもよい。
2.23節
Deu 15:23 ただし、その血を食べてはならない。それを地面に水のように注ぎ出さなければならない。
(1)その血を食べることは禁じられた。
①レビ17:11~12
Lev 17:11
実に、肉のいのちは血の中にある。わたしは、祭壇の上であなたがたのたましいのために宥めを行うよう、これをあなたがたに与えた。いのちとして宥めを行うのは血である。
Lev 17:12
それゆえ、わたしはイスラエルの子らに言う。あなたがたはだれも血を食べてはならない。あなたがたの間に寄留している者も血を食べてはならない。
結論:初子の規定の適用
1.この規定の目的
(1)この規定の意図は、教育的なものである。
①この規定が最初に出て来るのは、出13:11~15である。
②出エジプトの夜、ファラオの息子から家畜に至るまで、初子が死んだ。
③イスラエルの初子は、裁きを免れた。
④イスラエルの民は、無事にエジプトを出ることができた。
⑤その直後に、過越の祭りの規定と、初子の聖別の規定が与えられた。
(2)この規定は、【主】がイスラエルの民に与えた信仰継承の方法である。
①初子の聖別は、父が子に【主】の御業を教えるための機会となった。
2.欠陥のある初子の規定の適用
(1)聖い神が、汚れや欠陥のあるささげ物を受け入れることはあり得ない。
①イスラエルの民は、【主】に最上のものを献げるように命じられた。
(2)聖い神が、罪人である私たちをそのまま受け入れることはあり得ない。
①私たちは、【主】の目には忌むべきものである。
(3)罪人の代わりに、汚れや欠陥のない聖い命が献げられる必要がある。
(4)私たちの身代わりはすでに現れ、尊い命を捧げてくださった。
(5)父なる神は、その犠牲を受け入れてくださった。
(6)聖句
①エペ5:26~27
Eph 5:26 キリストがそうされたのは、みことばにより、水の洗いをもって、教会をきよめて聖なるものとするためであり、
Eph 5:27
ご自分で、しみや、しわや、そのようなものが何一つない、聖なるもの、傷のないものとなった栄光の教会を、ご自分の前に立たせるためです。
②ヘブ9:14
Heb 9:14
まして、キリストが傷のないご自分を、とこしえの御霊によって神にお献げになったその血は、どれだけ私たちの良心をきよめて死んだ行いから離れさせ、生ける神に仕える者にすることでしょうか。
③1ペテ1:18~19
1Pe 1:18 ご存じのように、あなたがたが先祖伝来のむなしい生き方から贖い出されたのは、銀や金のような朽ちる物にはよらず、
1Pe 1:19 傷もなく汚れもない子羊のようなキリストの、尊い血によったのです。
④2ペテ3:14
2Pe 3:14
ですから、愛する者たち。これらのことを待ち望んでいるのなら、しみも傷もない者として平安のうちに神に見出していただけるように努力しなさい。
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