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申命記(27)全的献身の勧め(1)10:12~11:7
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全的献身の勧め(1)について学ぶ。
申命記 27回
「全的献身の勧め(1)」
申10:12~11:7 (朗読箇所 10:12~22)
1.はじめに
(1)第2の説教:契約に基づく義務
①総論:臣下の義務(4:44~5:33)
②全的従順の呼びかけ(6~11章)
③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)
④【主】に対する誓約(26:16~19)
(3)モーセは、自分が聞いた律法の内容を民に説明している。
①申6章のテーマは、「聞け、イスラエルよ」。
②申7章のテーマは、「【主】の戦い」。
③申8章のテーマは、「歴史からの教訓」。
④申9章のテーマは、「傲慢に対する警告」。
⑤申10~11章のテーマは、「全的献身の勧め」。
2.メッセージのアウトライン
(
1)イスラエルの選びのゆえに(10:12~22)
(2)偉大な御業のゆえに(11:1~7)
(3)祝福を得るために(11:8~25)
(4)祝福とのろい(11:26~32)
3.結論
(1)肉の割礼と心の割礼
(2)選びと応答
全的献身の勧め(1)について学ぶ。
Ⅰ.イスラエルの選びのゆえに(10:12~22)
1.12~13節
Deu 10:12
イスラエルよ。今、あなたの神、【主】が、あなたに求めておられることは何か。それは、ただあなたの神、【主】を恐れ、主のすべての道に歩み、主を愛し、心を尽くし、いのちを尽くしてあなたの神、【主】に仕え、
Deu 10:13 あなたの幸せのために私が今日あなたに命じる、【主】の命令と掟を守ることである。
(1)全的献身の勧めの要約が冒頭に登場する。
①選びの民であるがゆえに、全的献身が要求される。
(2)【主】がイスラエルの民に求めたこと
①【主】を恐れること
*神を神と認める。
②主のすべての道に歩むこと
*神に喜ばれるような生き方をする。
③主を愛すること
*神の命令を守る。
④心を尽くし、いのちを尽くして、【主】に仕えること
*全存在をかけて【主】に仕える。
⑤モーセが命じる【主】の命令と掟を守ること
*【主】への愛を実践する。
(3)これらの要求は、イスラエルの幸せのために【主】が命じるものである。
①イスラエルが祝福を受ける秘訣は、【主】への全的献身しかない。
2.14~15節
Deu 10:14 見よ。天と、もろもろの天の天、地とそこにあるすべてのものは、あなたの神、【主】のものである。
Deu 10:15
【主】はただあなたの父祖たちを慕って、彼らを愛された。そのため彼らの後の子孫であるあなたがたを、あらゆる民の中から選ばれた。今日のとおりである。
(1)【主】は、天と地の創造主であり、被造世界の一部ではない。
①「天と、もろもろの天の天」とは、私たちが天と呼ぶものの総体である。
②【主】は、天と地、またそこにあるすべてのものを所有しておられる。
(2)【主】は、父祖たち(アブラハム、イサク、ヤコブ)を特に愛された。
①その子孫であるイスラエルをあらゆる民の中から選ばれた。
②イスラエルの民は、【主】を証しするために選ばれた。
③それがイスラエルの民の存在目的である。
④今イスラエルは、【主】による選びの上に立っている。
⑤これは、イスラエルにとっては重要な自己認識である。
(3)イスラエルの民の現状
①メシアを拒否して以降、教会が神の計画を実行する器となっている。
②教会が携挙された後は、再びイスラエルが神の計画を実行する器となる。
③神の召命は変わらない。
3.16~18節
Deu 10:16 あなたがたは心の包皮に割礼を施しなさい。もう、うなじを固くする者であってはならない。
Deu 10:17 あなたがたの神、【主】は神の神、主の主、偉大で力があり、恐ろしい神。えこひいきをせず、賄賂を取らず、
Deu 10:18 みなしごや、やもめのためにさばきを行い、寄留者を愛して、これに食物と衣服を与えられる。
(1)神の選びに対する正しい応答は、心の割礼である。
①心が無割礼であるとは、自我が砕かれないで、【主】に反抗的な状態を言う。
②心が無割礼の者は、「うなじを固くする者」である。
*「うなじのこわい者」(新改訳第3版)
*「かたくな」(新共同訳)
*「強情」(口語訳)
*「項(うなじ)を強(こわ)くする」(文語訳)
③心に割礼を受けていない人は、生まれながらに神に対して反抗的である。
(2)イスラエルの神、【主】のご性質
①神の神、主の主、偉大で力があり、恐ろしい神
②えこひいきをせず、賄賂を取らず
*わいろで【主】を喜ばせることはできない。
*内面の変化だけが、【主】に喜ばれる。
③みなしごや、やもめのためにさばきを行い
④寄留者を愛して、これに食物と衣服を与えられる。
*選民イスラエルは、義なる行いをするように期待されている。
4.19~22節
Deu 10:19 あなたがたは寄留者を愛しなさい。あなたがたもエジプトの地で寄留の民だったからである。
Deu 10:20
あなたの神、【主】を恐れ、主に仕えなさい。主にすがり、御名によって誓いなさい。
Deu 10:21 この方こそあなたの賛美、この方こそあなたの神であって、あなたが自分の目で見たこれらの大いなる恐るべきことを、あなたのために行われた方である。
Deu 10:22
あなたの父祖たちは七十人でエジプトへ下ったが、今や、あなたの神、【主】はあなたを空の星のように多くされた。
(1)寄留者を愛する理由
①イスラエルの民は、エジプトで寄留の民であった。
②【主】は、大いなる恐るべきことを、イスラエルの民のために行われた。
③イスラエルの民は、それを目撃した。
(2)【主】への応答
①【主】を恐れ
②主に仕えなさい。
③主にすがり
④御名によって誓いなさい。
⑤この方こそあなたの賛美、
⑥この方こそあなたの神。
(3)アブラハム契約の部分的成就
①70人でエジプトへ下ったが、【主】はあなたを空の星のように多くされた。
Ⅱ.偉大な御業のゆえに(11:1~7)
1.1節
Deu 11:1 あなたはあなたの神、【主】を愛し、主への務めを果たし、主の掟と定めと命令をいつも守りなさい。
(1)【主】への愛と【主】への従順は、不可分の関係にある。
①【主】を愛するとは、最も親密な関係を持つ相手として【主】を選ぶこと。
②その愛は、【主】への従順によって表現される。
2.2節
Deu 11:2
今日、心得なさい。あなたがたの子どもたちが、あなたがたの神、【主】の訓練を、その偉大さを、その力強い御手と伸ばされた御腕、そのしるしとみわざを経験し目撃したわけではないことを。
(1)親の子どもたちへの責務
①親は、【主】の訓練を受け、【主】の偉大さを体験した。
②エジプトでの訓練と荒野での訓練があった。
③しかし、子どもたちはそれを経験していない。
④子どもたちに歴史を教えるのは、親の使命である。
3.3~4節
Deu 11:3 主がエジプトで、エジプトの王ファラオとその全土に対してなさったこと、
Deu 11:4
またエジプトの軍勢とその馬と戦車に対してなさったこと、すなわち、彼らがあなたがたの後を追って来たとき、葦の海の水を彼らの上にあふれさせ、【主】がこれを滅ぼして、今日に至っていること、
(1)エジプトでの訓練
①エジプトに10の災害をもたらした。
②ファラオの軍勢は、溺死した。
③その結果、エジプトから解放され、約束の地に入ろうとしている。
4.5~6節
Deu 11:5 またあなたがたがこの場所に来るまでに、荒野であなたがたに対してなさったこと、
Deu 11:6
またルベンの子エリアブの子である、ダタンとアビラムに対してなさったこと、すなわち、イスラエル全体のただ中で地がその口を開け、彼らとその家族、その天幕、また彼らにつく生けるものすべてを呑み込んだことなど、
(1)荒野での訓練
①荒野の旅では、【主】の摂理的守りが与えられた。
②【主】は、反抗する者を厳しく罰せられた。
③「ダタンとアビラムに対してなさったこと」(民16章)
Num 16:1
レビの子であるケハテの子イツハルの子コラは、ルベンの子孫であるエリアブの子ダタンとアビラム、およびペレテの子オンと共謀して、
Num 16:2
モーセに立ち向かった。イスラエルの子らで、会衆の上に立つ族長たち、会合から召し出された名のある者たち二百五十人も、彼らと一緒であった。
④地面が割れ、彼らは家族とともに呑み込まれた。
5.7節
Deu 11:7 これら【主】がなさった偉大なみわざのすべてを自分の目で見たのは、あなたがたである。
(1)出エジプトを経験した世代は、【主】の偉大なみわざを目撃した。
①しかし、子どもたちは見ていない。
②それゆえ、子どもたちに歴史を教える必要がある。
結論
1.肉の割礼と心の割礼
(1)割礼は、アブラハム契約のしるしである。
①民は、生まれて8日目に割礼を受けるように命じられた(創17:12)。
②しかし、割礼には外的手術以上の意味がある。
③割礼は、清めと聖別の象徴である。
④肉の割礼は、心の割礼の象徴であって、その逆ではない。
⑤心が砕かれているなら、神を愛し、隣人を愛するようになる。
(2)新約聖書の中の割礼
①ロマ2:28~29
Rom 2:28 外見上のユダヤ人がユダヤ人ではなく、また、外見上のからだの割礼が割礼ではないからです。
Rom 2:29
かえって人目に隠れたユダヤ人がユダヤ人であり、文字ではなく、御霊による心の割礼こそ割礼だからです。その人への称賛は人からではなく、神から来ます。
*外見上のからだの割礼は、心の割礼の象徴である。
*心の割礼がないなら、からだの割礼にはなんの意味もない。
*心の割礼を受けたユダヤ人が、真のユダヤ人である。
②コロ2:11
Col 2:11
キリストにあって、あなたがたは人の手によらない割礼を受けました。肉のからだを脱ぎ捨てて、キリストの割礼を受けたのです。
*異邦人信者は、心の割礼を受けた。
*それゆえ、人の手によるからだの割礼を受ける必要はない。
*心の割礼は、キリストによって受けた。
(3)洗礼の意味
①洗礼は、救いの条件ではない。
②洗礼は、新生したことの象徴である。
③新生していなければ、洗礼にはなんの意味もない。
2.選びと応答
(1)ロマ5:8
Rom 5:8
しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死なれたことによって、神は私たちに対するご自分の愛を明らかにしておられます。
(2)1ヨハ4:10~11
1Jn 4:10
私たちが神を愛したのではなく、/神が私たちを愛し、/私たちの罪のために、/宥めのささげ物としての御子を遣わされました。/ここに愛があるのです。
1Jn 4:11 愛する者たち。神がこれほどまでに私たちを愛してくださったのなら、私たちもまた、互いに愛し合うべきです。
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