60分でわかる新約聖書(20)ヤコブの手紙

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ヤコブの手紙について学ぶ。

60分でわかる新約聖書(20)「ヤコブの手紙」

 

1.はじめに
(1)ヤコブの手紙の位置づけ
①ヘブル人クリスチャンが同胞のヘブル人クリスチャンに書き送ったもの
*ヘブル人への手紙と同じ
②この手紙は極めてヘブル的なものである。
*旧約聖書やユダヤ教の知識を前提として書かれている。
*ヘブル的方法で読む必要がある。

 

(2)著者は、ヤコブである。
①自分のことを、「神と主イエス・キリストのしもべ」と紹介している。
*「神のしもべ」であり、「主イエス・キリストのしもべ」である。
*「しもべ」は、ローマ的概念からすると非常に地位の低い存在である。
*ヘブル的には、「しもべ」は自発的奴隷、権威を受けて派遣された者。
②ヤコブは、主イエスの弟である。
③彼は、主イエスの公生涯の期間には、信者とはならなった。
④復活を目撃してから、信者となったと思われる。
⑤後にエルサレム教会の監督となった。
⑥4世紀の教父エウセビオスは、彼を「義人ヤコブ」と呼んでいる。
⑦ヨセフスは、ヤコブが石打の刑に会って殉教の死を遂げたと記している。
⑧ヤコブは、使徒とも呼ばれた(ガラ1:19参照)。
*12使徒以外にも第二分類の使徒たちがいた。
*主の復活を目撃したパウロ、バルナバ、ヤコブがそうである。

 

(3)受け取り手は、各地に離散したヘブル人クリスチャンである。
①恐らく、迫害によって国外に散らされたヘブル人クリスチャンであろう。
②離散したヘブル人信者は、自分がどの部族出身であるかを知っていた。
③ヤコブは、離散したヘブル人信者を励ますためにこの手紙を書いた。

 

(4)この手紙のテーマは、「聞くこと」ではなく「行うこと」である。
①「教理」ではなく「行動」である。

 

2.アウトライン
(1)試練の意味(1章)
(2)信仰と行い(2章)
(3)舌の制御(3章)
(4)霊的戦い(4章)
(5)携挙の希望(5章)

 

ヤコブの手紙から教訓を学ぶ。
Ⅰ.試練の意味(1章)
1.2節
私の兄弟たち。様々な試練にあうときはいつでも、この上もない喜びと思いなさい。
(1)ギリシア語の「ペイラスモス」という言葉には、2つの意味がある。
①外側からやって来る試練と内側からやって来る誘惑
②この箇所では、最初の意味(外側からの試練)でこの言葉が使われている。

 

(2)クリスチャン生活には、さまざまな種類の試練がやって来る。
①それを、罰、呪い、悲劇などと考えるべきではない。
②試練の意味を軽視する信仰は、聖書的信仰ではない。
③試練自体を喜べというのではなく、試練を喜びの土台とせよということ。

 

(3)この教えは、主イエスの教えとも合致している。(マタイ5:10~12)
義のために迫害されている者は幸いです。
天の御国はその人たちのものだからです。
わたしのために人々があなたがたをののしり、迫害し、ありもしないことで悪口を浴びせるとき、あなたがたは幸いです。
喜びなさい。大いに喜びなさい。天においてあなたがたの報いは大きいのですから。あなたがたより前にいた預言者たちを、人々は同じように迫害したのです。
①ヤコブが山上の垂訓を聞いた可能性は、大いにある。

 

2.3~4節
あなたがたが知っているとおり、信仰が試されると忍耐が生まれます。
その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは何一つ欠けたところのない、成熟した、完全な者となります。
(1)なぜ試練を喜びと思うことができるのか。
①私たちの信仰は、金が精錬されるように精錬される。
②忍耐を働かせるなら、私たちは、クリスチャンとして成熟した者となる。
③神の視点から試練を見ることが大切である。

 

Ⅱ.信仰と行い(2章)
1.1節
私の兄弟たち。あなたがたは、私たちの主、栄光のイエス・キリストへの信仰を持っていながら、人をえこひいきすることがあってはなりません。
(1)ここでの信仰のテストは、「社会的地位に基づいて人を評価するな」である。
①「人をえこひいきしてはいけません」ということである。
②律法は、社会的地位に基づく「えこひいき」を禁じている(レビ19:15)。
③ヤコブは、それと同じ真理を新約時代の信者に適用している。

 

(2)人をえこひいきしてはならない理由が、2つある。
①信者は、福音を信じ、その信仰によって救われるという経験をした。
②信仰の対象は、「栄光の主イエス・キリスト」である。
*主の栄光に触れた人は、人への恐れやえこひいきから解放される。

 

2.14節
私の兄弟たち。だれかが自分には信仰があると言っても、その人に行いがないなら、何の役に立つでしょうか。そのような信仰がその人を救うことができるでしょうか。
(1)修辞的疑問文を用いて、行いのない信仰は役に立たないことを教えている。
①1章22節の原則が再度取り上げられている。

 

(2)パウロとヤコブの立場の違い(補完的である)
①パウロは、行いによって救われると教えるユダヤ主義者と戦っていた。
*強調点は、「人は信仰により、恵みによって救われる」ということ。
②ヤコブは、無律法主義と戦っていた。
*恵みによって救われた者は、いかなる道徳律にも支配されない。
③パウロにとって「行い」とは、「律法を守り行う」ということ。
④ヤコブにとって「行い」とは、「愛と信仰に基づく善行」のこと。
⑤パウロの関心は、「救いの教理」を展開することにあった。
⑥ヤコブの関心は、「実践的な側面」を教えることにあった。
⑦パウロは、救いの方法について論じている。
⑧ヤコブは、救われた証拠について論じている。

 

Ⅲ.舌の制御(3章)
1.1~2節
私の兄弟たち、多くの人が教師になってはいけません。あなたがたが知っているように、私たち教師は、より厳しいさばきを受けます。
私たちはみな、多くの点で過ちを犯すからです。もし、ことばで過ちを犯さない人がいたら、その人はからだ全体も制御できる完全な人です。
(1)舌を使用する職責の最初のものとして「教師の務め」を取り上げている。
①多くの者たちが教師になりたがっていたようである。
②ヤコブは、その傾向にブレーキをかけている。
③その理由は、「教師は、格別きびしいさばきを受ける」からである。
④このさばきは、「キリストの御座のさばき」で行なわれるものである。
⑤教師になりたいなら、その賜物があるかどうか、自己吟味すべきである。
⑥教師には、信徒よりも失敗が少ないことが期待されるが、それでも失敗する。
*頻繁に起こるものが、舌(ことば)の使用に関する失敗である。
*一般信徒が発することばについても、同じことが言える。

 

(2)ことばで失敗しない人は、「からだ全体も制御できる完全な人です」。
①「完全な人」とは、霊的成熟という目標に達した人のことである。
②その人は、生活のあらゆる部分について自制できる状態になった。
③ことばの制御は、自制心があるかどうかを試す試金石である。

 

Ⅳ.霊的戦い(4章)
1.1節
あなたがたの間の戦いや争いは、どこから出て来るのでしょうか。ここから、すなわち、あなたがたのからだの中で戦う欲望から出て来るのではありませんか。
(1)信者間の争いに対して、ヤコブは怒りを覚えている。
①「あなたがたのからだの中で戦う欲望が原因ではないか」
②「からだの中で戦う欲望」とは、罪の性質のことである。
③ほしがっても自分のものにならない。
④自分のものにならないので、人殺しをする。
⑤うらやんでも手に入れることができないので、争う。

 

(2)「さらに豊かな恵み」を得るための7つの勧告(6~10節)
①へりくだること
②神に従うこと
③悪魔に立ち向かうこと
④神に近づくこと
⑤手を洗い清めること
⑥苦しみ、悲しみ、泣くこと
⑦最後に、再びへりくだること

 

Ⅴ.携挙の希望(5章)
1.7~9節
ですから、兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい。見なさい。農夫は大地の貴重な実りを、初めの雨や後の雨が降るまで耐え忍んで待っています。
あなたがたも耐え忍びなさい。心を強くしなさい。主が来られる時が近づいているからです。
兄弟たち。さばかれることがないように、互いに文句を言い合うのはやめなさい。見なさい。さばきを行う方が戸口のところに立っておられます。
(1)「忍耐」は、この手紙全体を貫くテーマである(1:2〜4参照)。
①信者は、いかなる迫害や苦難の中にあっても、忍耐を働かせるべきである。
②「主が来られる時」(パルーシア)は、目前に迫っているから。
③「主が来られる時」とは、地上再臨の時ではなく携挙の時を指す。
④その時、信者を苦しめていたいっさいのものが取り去られる。
⑤当時の信者たちは、携挙は近いという緊張感と希望を持って生きていた。
⑥今も、「主が来られる時」は近いという真理は、変わらない。

 

2.10~11節
兄弟たち。苦難と忍耐については、主の御名によって語った預言者たちを模範にしなさい。
見なさい。耐え忍んだ人たちは幸いだと私たちは思います。あなたがたはヨブの忍耐のことを聞き、主によるその結末を知っています。主は慈愛に富み、あわれみに満ちておられます。
(1)苦難と忍耐については、主の御名によって語った預言者たちが模範となる。
①主イエスもまたこう語っておられる。(マタイ5:12)
喜びなさい。大いに喜びなさい。天においてあなたがたの報いは大きいのですから。あなたがたより前にいた預言者たちを、人々は同じように迫害したのです。

 

(2)最後にヤコブは、ヨブの忍耐を例に上げている。
①ヨブは苦難の後に、肉体的、物質的祝福を受けた。
②それ以上に素晴らしかったのは、神を「慈愛に富み、あわれみに満ちておら
れる方」として知ったことである。

 

3.19~20節
私の兄弟たち。あなたがたの中に真理から迷い出た者がいて、だれかがその人を連れ戻すなら、罪人を迷いの道から連れ戻す人は、罪人のたましいを死から救い出し、また多くの罪をおおうことになるのだと、知るべきです。
(1)ヤコブは、信仰生活の上で起こってくる誤解や過ちを正そうとしてきた。
①最後に彼は、自分がしているのと同じことを、読者がするように勧めている。

 

(2)「真理から迷い出た者」
①教理的な間違いを犯している者
②その結果、福音の真理からも、主イエスからも離れてしまった者
③道徳的に堕落した者
*福音の真理から外れると、必ず道徳的な堕落が始まる。
④ユダヤ教に回帰した者
*福音の真理から離れたユダヤ人たちは、ユダヤ教に回帰して行った。

 

(3)「その人を連れ戻す人」
①真理から迷い出た罪人を、迷いの道から引き戻す人
②その人は、罪人のたましいを死から救い出す。
③ここでの死とは、肉体的な死のことである。
④「死から救う」とは、その人自身がそうするということではなく、主イエス
が働かれるための器として用いられるということである。
⑤「多くの罪をおおう」とは、彼が引き戻した罪人の罪である。

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