申命記(11)律法の目的

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律法の目的について学ぶ。
申命記11回
律法の目的
申命記4:1~8

 

1.はじめに
(1)イスラエルの民は、正しい世界観と人生観を持つ必要があった。

 

(2)申命記のアウトライン(宗主権契約の形式)
①第1の説教:歴史の回顧(1:5~4:43)
②第2の説教:契約に基づく義務(4:44~26:19)
③第3の説教:祝福と呪いの宣言(27:1~29:1)
④第4の説教:契約条項のまとめ(29:2~30:20)

 

(3)3章の内容(カナンの地征服の前に行うべきこと)
①征服した土地の分割
②2部族半への命令
③ヨシュアへの権限委譲

 

(4)4章のアウトライン
①律法の目的(4:1~8)
②ホレブでの体験の目的(4:9~14)
③偶像礼拝の禁止(4:15~24)
④離散の預言(4:25~31)

 

2.メッセージのアウトライン
(1)豊かな生活を与えるため(1~4節)
(2)諸国の民の光とならせるため(5~8節)

 

3.結論
(1)律法に手を加える者
(2)イスラエルの民の特徴

 

律法の目的について学ぶ
Ⅰ.豊かな生活を与えるため(1~4節)
1.1節
今、イスラエルよ、私が教える掟と定めを聞き、それらを行いなさい。それはあなたがたが生き、あなたがたの父祖の神、【主】があなたがたに与えようとしておられる地に入り、それを所有するためである。
(1)「今、イスラエルよ」
①モーセは、出エジプト以来の歴史を回顧して来た(申1〜3章)。
②40年の放浪期間も【主】の守りと恵みは尽きることがなかった。
③その事実に基づいて、今後いかに生きるべきかを民に語っている。
④申命記のテーマは、「【主】の愛に対する応答」である。
*それゆえ、極めて現代的な書である。
⑤詩103:2
わがたましいよ【主】をほめたたえよ。
主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな。

 

(2)「私が教える掟と定め」
①「掟」(ホック)と「定め」(ミシュパット)は、どう違うのか。
②ジョン・ウェスレイの解説
*「掟」とは、礼拝や神への奉仕に関する律法である。
*「定め」とは、隣人への義務に関する律法である。
*この2つは、十戒の2枚の石版に対応している。
③掟+定め=律法の全体

 

(3)【主】の律法に忠実であることが、約束の地での豊かな生活を保証する。
①私たちの場合は、「キリストの律法」への従順が命じられている。
②1コリ9:21、ガラ6:2

 

2.2節
私があなたがたに命じることばにつけ加えてはならない。また減らしてはならない。私があなたがたに命じる、あなたがたの神、【主】の命令を守らなければならない。
(1)【主】の律法は、絶対的なものである。
①これに何かを付け加えたり、何かを差し引いたりしてはならない。
*何かを付け加えると、律法は重荷となる。
*何かを差し引くと、律法は不完全なものとなる。
②律法が命じていることを実行するだけでよい。

 

(2)律法は、それを守る人を生かす。
①申8:3
それで主はあなたを苦しめ、飢えさせて、あなたも知らず、あなたの父祖たちも知らなかったマナを食べさせてくださった。それは、人はパンだけで生きるのではなく、人は【主】の御口から出るすべてのことばで生きるということを、あなたに分からせるためであった。
*マナは神のことばによって、イスラエルの民に与えられた。
*マナの背後には、大いなる霊的教訓がある。
*マナを食べることは、神のことばを食べることである。
②マタ4:4は、申8:3の引用である。
イエスは答えられた。「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる』と書いてある。」
*神のことばの裏打ちがないパンは、人を生かさない。
*神の御心は、イエスが荒野で空腹になることであった。
*御心に叶ったパンを食べる人は幸いである。

 

(3)しかし、イスラエルの民は、律法を守ることができなかった。
①律法によっては、誰一人義とされる者はいない。
②律法に問題があるのではなく、人間の罪が問題である。

 

3.3~4節
あなたがたは、【主】がバアル・ペオルのことでなさったことを自分の目で見た。バアル・ペオルに従った者すべてを、あなたの神、【主】はあなたのうちから根絶やしにされたのである。
しかし、あなたがたの神、【主】にすがってきたあなたがたはみな、今日生きている。
(1)律法違反の悲劇を教えるために、バアル・ペオル事件を例に取る。
①この出来事は、民25:1〜9に記されている。
②これは、イスラエルの歴史の中の汚点のひとつである。
③民25:1~3
イスラエルはシティムにとどまっていたが、民はモアブの娘たちと淫らなことをし始めた。
その娘たちが、自分たちの神々のいけにえの食事に民を招くと、民は食し、娘たちの神々を拝んだ。
こうしてイスラエルはバアル・ペオルとくびきをともにした。すると、【主】の怒りがイスラエルに対して燃え上がった。

 

(2)事件の内容
①この事件は、モアブの野で起こった。
②バアル・ペオルは、豊穣の偶像神である。
③民はモアブ人の女に誘惑され、霊的にも肉体的にも姦淫を犯した。
④その結果、2万4,000人が死んだ。
⑤しかし、【主】に付き従った者は、全員が生きた。

 

(3)この事件は、民族の記憶として残った。
①詩106:28〜29
彼らはまたバアル・ペオルとくびきをともにし
死者へのいけにえを食べた。
こうして自らの行いによって御怒りを引き起こし
彼らに主の罰が下った。
②ホセ9:10
「わたしはイスラエルを、
荒野のぶどうのように見出し、
あなたがたの先祖を、
いちじくの木の初なりの実のように見ていた。
バアル・ペオルにやって来たとき、
彼らは恥ずべきものに身を委ね、
自分たちが愛しているものと同じように、
彼ら自身も忌まわしいものとなった。

 

Ⅱ.諸国の民の光とならせるため(5~8節)
1.5~6節
見なさい。私は、私の神、【主】が私に命じられたとおりに掟と定めをあなたがたに教えた。あなたがたが入って行き、所有しようとしているその地の真ん中で、そのとおりに行うためである。
これを守り行いなさい。そうすれば、それは諸国の民にあなたがたの知恵と悟りを示すことになり、彼らはこれらすべての掟を聞いて、「この偉大な国民は確かに知恵と悟りのある民だ」と言うであろう。
(1)律法を持った民は、道徳的・倫理的に、ユニークな民となる。
①【主】への感謝が、従順に生きることの動機である。
②従順に生きるなら、諸国民を【主】に導くことができるようになる。

 

(2)【主】の律法に従って生きるなら、諸国の民は、こう考えるようになる。
①イスラエルは、知恵と悟りを持った偉大な国民である。
②イスラエルは、【主】なる神がそばにいて守っておられる偉大な国民である。
③イスラエルは、正しいおきてと定めとを持っている偉大な国民である。

 

(3)クリスチャンは、どのような民として知られているだろか。
①イスラエルの民は、諸国の民を【主】に導くために選ばれた。
②私たちは、神の愛を伝えるために先に救われた。

 

2.7~8節
まことに、私たちの神、【主】は私たちが呼び求めるとき、いつも近くにおられる。このような神を持つ偉大な国民がどこにあるだろうか。
また、今日私があなたがたの前に与えようとしている、このみおしえのすべてのように正しい掟と定めを持つ偉大な国民が、いったいどこにあるだろうか。
(1)呼び求めるなら、神はいつも近くにおられる。
①このような神を持つ偉大な国民は、ほかにはいない。

 

(2)【主】が与える教えのすべては、正しい掟と定めである。
①このような掟と定めを持つ偉大な国民は、ほかにはいない。

 

結論
1.律法に手を加える者
(1)後になって、パリサイ人たちは口伝律法を追加した。
①これは、律法の編集をしていることである。
②やがて彼らは、口伝律法をモーセの律法よりも重視するようになった。
③まさに、モーセが禁止したことを行ったのである。
④律法に手を加えることは、自分を神以上の位置に置くことである。

 

(2)クリスチャンも、この過ちと無関係ではない。
①「聖書のみ」の信仰を告白し、それを実践しようではないか。

 

2.イスラエルの民の特徴
(1)イスラエルの民が持っていなかったもの
①天然資源、②富、③軍事力

 

(2)イスラエルの民が持っていたもの
①神との近い関係
②神の律法
③律法に従うことから生まれる道徳的・倫理的資質

 

(3)【主】に従うなら、諸国民の羨望の的となれる。

 

(4)クリスチャンの評価はどうか。
①知恵と知識に富んでいると言われるか。
②神がともにおられると言われるか。
③正しい基準と法を持っていると言われるか。

 

(5)この世の富があっても、物乞いのように生きている人がいる。
(ILL)5つの建物を所有し、300万エジプトポンド(約2000万円)を所有
する57歳のエジプト人女性の物乞いが逮捕された。

 

(6)慎ましくても、王子や王女のように生活している人もいる。
①箴30:8~9
むなしいことと偽りのことばを、
私から遠ざけてください。
貧しさも富も私に与えず、
ただ、私に定められた分の食物で、
私を養ってください。
私が満腹してあなたを否み、
「【主】とはだれだ」と言わないように。
また、私が貧しくなって盗みをし、
私の神の御名を汚すことのないように。
②ヨハ15:7~8
あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまっているなら、何でも欲しいものを求めなさい。そうすれば、それはかなえられます。
あなたがたが多くの実を結び、わたしの弟子となることによって、わたしの父は栄光をお受けになります。

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