使徒の働き(90)―ペリクスへの伝道―

  • 2020.01.20
  • 使徒の働き 24章24~27節
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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ペリクスへの伝道について学ぶ。

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「ペリクスへの伝道」

使徒24:24~27

 

1.はじめに

(1)文脈の確認

①ユダヤ総督ペリクスの前でパウロの裁判が行われた。

②前回学んだ内容

*パウロに対するユダヤ人たちの訴え(24:1~9)

*訴えに対するパウロの弁明(24:10~21)

*ペリクスの応答(24:22~23)

③ペリクスは、判断を先延ばしにした(24:22~23)

 

Act 24:22 しかしペリクスは、この道について相当詳しい知識を持っていたので、「千人隊長ルシヤが下って来るとき、あなたがたの事件を解決することにしよう」と言って、裁判を延期した。

Act 24:23 そして百人隊長に、パウロを監禁するように命じたが、ある程度の自由を与え、友人たちが世話をすることを許した。

④ペリクスは、パウロの話に興味を持ったようである。

*パウロは、死者の復活こそ主要なテーマであることを示した。

⑤ペリクスは、何度もパウロから話を聞くことになる。

 

(2)アウトライン

①パウロから話を聞くペリクスとドルシラ(24節)

②福音を伝えるパウロ(25節)

③その後の展開(26~27節)

 

結論:

(1)2年の意味

(2)パウロの3ポイントメッセージと主イエスの教え

 

ペリクスへの伝道について学ぶ。

 

Ⅰ.パウロから話を聞くペリクスとドルシラ(24節)

1.24節

Act 24:24 数日後、ペリクスはユダヤ人である妻ドルシラを連れて来て、パウロを呼び出し、キリスト・イエスを信じる信仰について話を聞いた。

(1)ペリクスと妻ドルシラは、「この道」に興味を示した。

①キリスト・イエスを信じる信仰は、「この道」である。

②キリスト教という言葉よりも、本質を突いた言葉である。

③パウロは近くに幽閉されているので、直接話を聞くためには好都合であった。

④彼らは、パウロを呼び出した(これは、正式な裁判ではない)。

⑤恐らく妻ドルシラがパウロから話を聞くことを希望したのであろう。

 

(2)ペリクスの結婚歴

①ドルシラは、ペリクスの3番目の妻である。

*ペリクスは、自らの地位を上げるために結婚を利用した。

②3番目の妻ドルシラは、シリアの小国エメサの王アジザスの妻であった。

*ペリクスは、16歳の彼女を誘惑して離婚させ、自分の妻にした。

*ドルシラは、ペリクスと結婚し、この当時20歳前後になっていた。

 

(3)ドルシラの家系

「ユダヤ人である妻ドルシラ」とあるが、厳密にはイドマヤ人である。

*イドマヤ人は、イスラエル人とエドム人の混血である。

②彼女は、ヘロデ・アグリッパⅠ世の末娘である。

*マリアンネ、ベルニケ、ドルシラ

③彼女は、ヘロデ・アグリッパⅡ世の妹である。

 

(4)ヘロデ家の人々の罪

①ドルシラの兄のヘロデ・アグリッパⅡ世は、パウロを裁いた(26章)。

②父ヘロデ・アグリッパⅠ世は、ヤコブを殺し、ペテロを投獄した(12:1~3)。

Act 12:1 そのころ、ヘロデ王は、教会の中のある人々を苦しめようとして、その手を伸ばし、

Act 12:2 ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。

Act 12:3 それがユダヤ人の気に入ったのを見て、次にはペテロをも捕らえにかかった。それは、種なしパンの祝いの時期であった。

③大叔父ヘロデ・アンティパスはバプテスマのヨハネを殺した(マタ14:10~11)。

Mat 14:10 彼は人をやって、牢の中でヨハネの首をはねさせた。

Mat 14:11 そして、その首は盆に載せて運ばれ、少女に与えられたので、少女はそれを母親のところに持って行った。

④曾祖父ヘロデ大王は、ベツレヘムの2歳以下の子どもを殺した(マタ2:16)。

Mat 2:16 その後、ヘロデは、博士たちにだまされたことがわかると、非常におこって、人をやって、ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた。その年齢は博士たちから突き止めておいた時間から割り出したのである。

Ⅱ.福音を伝えるパウロ(25節)

1.25節

Act 24:25 しかし、パウロが正義と節制とやがて来る審判とを論じたので、ペリクスは恐れを感じ、「今は帰ってよい。おりを見て、また呼び出そう」と言った。

(1)パウロは、3つのことを論じた。

①正義とは、神の義と聖さの水準である。

②節制とは、人の罪の深さである。

*放縦な生活に関しては、ペリクスとドルシラ夫婦が第一人者である。

*ペリクスの政治と結婚は、不義に満ちていた。

③やがて来る審判とは、死後の審判のことである。

*主イエスの血潮によって罪の赦しを得ていなければ、火の池で苦しむ。

 

(2)ペリクスは、恐れを感じた。

①彼は、神学的議論を期待していたが、道徳的生活がテーマになった。

②パウロの話は力強かったので、彼は大いに恐れた。

*彼には、罪の自覚が十分にあった。

③しかし、妻のドルシラが恐れたとは書かれていない。

*ヘロデ家の血が流れている。

 

(3)しかしペリクスは、信仰の決断を先延ばしにした。

「今は帰ってよい。おりを見て、また呼び出そう」

②ここで起こっている悲劇を見逃してはならない。

*邪悪なペリクスに救いの手が差し伸べられた。

*家系そのものが堕落していたドルシラに救いの手が差し伸べられた。

③彼らは、世界最高峰の説教者を与えられた。

④彼らがいた部屋は、聖なる空間となった。

⑤しかし、彼らが信仰を告白したという証拠はない。

⑥ドルシラは、ベスビオ山の噴火で、ペリクスとの間に生まれた子といっしょに

死ぬことになる。

*まるで火の池での裁きを象徴しているかのような最期である。

 

(4)決断を先延ばしにすればするほど、人の心は頑なになる。

①いつでも決心することができると思ってはならない。

②2コリ6:2

2Co 6:2 神は言われます。/「わたしは、恵みの時にあなたに答え、/救いの日にあなたを助けた。」/確かに、今は恵みの時、今は救いの日です。

Ⅲ.その後の展開(26~27節)

1.26節

Act 24:26 それとともに、彼はパウロから金をもらいたい下心があったので、幾度もパウロを呼び出して話し合った。

(1)ペリクスは、何度もパウロを呼び出し、話し合った。

①信じるためではなく、賄賂をもらうためである。

②総督が囚人から賄賂をもらうのは、違法である。

③しかし、このようなことはよく行われていた。

 

(2)ペリクスは、こう考えた。

①パウロは、異邦人信者からの献金をエルサレムに持って来た。

②彼には、資金を集める力がある。

③彼が声をかければ、友人たちが資金を集めるに違いない。

 

 

2.27節

Act 24:27 二年たって後、ポルキオ・フェストがペリクスの後任になったが、ペリクスはユダヤ人に恩を売ろうとして、パウロを牢につないだままにしておいた。

(1)「二年たって後」

①パウロのカイザリヤでの幽閉は、2年に及んだ。

②2年たった時、ローマ本国は、ユダヤ総督ペリクスを罷免した。

*カイザリヤでユダヤ人と異邦人(主にギリシア人)の紛争が起こった。

*ペリクスは、多くのユダヤ人たちを虐殺した。

*カイザリヤのユダヤ人指導者たちは、直訴のためにローマに上った。

③ポルキオ・フェストが後任に任命された。

 

(2)しかしペリクスは、パウロを幽閉したままにしておいた。

①ユダヤ人に恩を売ろうとした。

②彼は、ユダヤ人からの支持を必要としていた。

 

結論

1.2年の意味

(1)クロノスとカイロスの違い(前回のメッセージ参照)

①クロノスは、人間の主観的時である。

②カイロスは、神の時である。

 

(2)パウロにとってのカイロス

①この2年間は、パウロがローマでデビューするための準備期間となった。

 

(3)ルカにとってのカイロス

①ルカは、パウロのそばで彼の証言を聞き、初期の教会に関する情報を集めた。

②ルカは、パウロを訪ねて来る信者たちから、種々の証言を聞いた。

③ルカは、ルカの福音書と使徒の働きを書くための資料集めをした。

④ルカの福音書と使徒の働きの前半は、この期間に書かれた可能性が大である。

⑤ルカ1:1~3

Luk 1:1 と2 私たちの間ですでに確信されている出来事については、初めからの目撃者で、みことばに仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを、多くの人が記事にまとめて書き上げようと、すでに試みておりますので、

Luk 1:3 私も、すべてのことを初めから綿密に調べておりますから、あなたのために、順序を立てて書いて差し上げるのがよいと思います。尊敬するテオピロ殿。

 

2.パウロの3ポイントメッセージと主イエスの教え

(1)ヨハ16:8~11

Joh 16:8 その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせます。

Joh 16:9 罪についてというのは、彼らがわたしを信じないからです。

Joh 16:10 また、義についてとは、わたしが父のもとに行き、あなたがたがもはやわたしを見なくなるからです。

Joh 16:11 さばきについてとは、この世を支配する者がさばかれたからです。

①イエスが去っていかなければ、助け主(聖霊)が弟子たちのところに来ない。

②もし去って行くなら、イエスは助け主(聖霊)を弟子たちのところに遣わす。

③悲しみは、神の視点から見ると、大きな祝福が来る前の準備である。

 

(2)助け主(聖霊)の働き

①聖霊は、罪を示す。

*ここで言う罪とは、不信仰の罪である。

*パウロは、節制について論じた。

②聖霊は、義を示す。

*メシアであるイエスは、神の義を達成して父なる神のもとに昇られた。

*私たちは、このイエスを信じることによってのみ、義と認められる。

*パウロは、正義について論じた。

③聖霊は、最後の裁きを示す。

*この世を支配する者(サタン)はすでに裁かれた。

*従って、サタンに従う者はすべて最終的に裁かれる。

*パウロは、やがて来る審判について論じた。

 

(3)パウロの話の内容は、聖霊の働きに沿ったものであった。

①聖霊は、真理を示す。

②聖霊は、メシアであるイエスの栄光を表わす。

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