私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q216 正典は誰が決めたのですか。
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聖書の正典とは、旧・新約聖書に収録された文書のことです。外典や続編と呼ばれるその他色々の文書もあった中、誰が現在の全66巻のみを正典と決めたのでしょう。
決めたのは人間?それとも神様?
216 正典は誰が決めたのか
Q :私は、旧約聖書39 巻、新約聖書27 巻、合計66 巻を、霊感を受けた神のことばと信じています。そのことを友人に話したところ、それは人間が決めたのだろうと言われてしまいました。聖書の範囲は、誰が決めたのですか。
A:キリスト教信仰は、聖書の上に乗っています。それゆえ、どこまでが正典であるかを定めるのは、極めて重要なことです。そこが曖昧だと、誤った教えを吟味する基準がなくなります。いつものように3つ申し上げます。
1 番目に、聖書66 巻の各書は、それが書かれた瞬間から神のことばです。
神は、御自身の計画を明らかにするために、さまざまな人物を選び、彼らに啓示の内容を書かせました。それゆえ、聖書の各書は、書かれた最初から神のことばなのです。ただし、どの書が神のことばであるかを人間が認識するためには、多少の時間がかかりました。つまり、聖書の範囲は、あるプロセスを経て決まったということです。
2 番目に、旧約聖書の正典の認定は、主にユダヤ教のラビたちによって行われました。
新約聖書と比べると、旧約聖書の正典の認定は、さほどの論争なしに合意に至りました。ユダヤ人たちは、神から遣わされた預言者が誰であるかを見抜き、彼らが語る預言を神のことばとして受け入れました。イエスも、旧約聖書39巻の正典性を認定されました。 「まことに、あなたがたに言います。天地が消え去るまで、律法の一点一画も決して消え去ることはありません。すべてが実現します」 (マタ5:18)
3番目に、新約聖書の正典の認定は、教会によって行われました。
執筆直後から、神のことばとして認識されたものがあります。ペテロは、パウロが書いたものを神のことばと認めています(2ペテ3:15~16)。また、パウロ書簡のいくつかは、諸教会で回覧して読むべき神のことばと認識されていました(コロ4:16、1テサ5:27)。時の経過とともに、正典と認識される書の範囲が広がっていきました。(1)紀元95年に、ローマのクレメンスは、8つの書を正典と認識しました。(2)紀元108年、ヨハネの弟子ポリュカルポスは、15の書を正典と認識しました。(3)紀元185年、エイレナイオスは、21の書を正典と認識しました。(4)論争を生んだ書は、ヘブル人への手紙、ヤコブの手紙、ペテロの手紙第二、ヨハネの手紙第二と第三です。(5)最終的に、紀元397年のカルタゴ会議で、新約聖書の27巻が認識されました。これは、人間が聖書の範囲を決めたのでなく、神が最初から意図しておられたことを、人間が時間をかけて認識したということです。そのプロセスにおいて、神の守りがあったことを言うまでもありません。
参考になる聖句
「その手紙でパウロは、ほかのすべての手紙でもしているように、このことについて語っています。その中には理解しにくいところがあります。無知な、心の定まらない人たちは、聖書の他の箇所と同様、それらを曲解して、自分自身に滅びを招きます 」(2 ペテ3 :16 )
聖書の範囲を認識する過程において、神の守りがありました。
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