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使徒の働き(67)―コリントでの伝道(3)―

  • 2019.07.08
  • 使徒の働き 18章12~18節
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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「コリントでの伝道(3)」
使徒18:12~18

 

1.はじめに
(1)パウロの旅程
 ①マケドニア州でのパウロの伝道が終わった。
 ②アテネから、アカヤ州での伝道が始まった。
 ③アテネを去って、コリントに移動した。
 ④地図の表示
  *コリントの特徴:交通の要衝の町、商業都市、偶像礼拝の町、堕落した町
 ⑤写真3点ベイマ①②③

 

(2)コリントでの伝道の概観
 ①新しい同労者(1~4節)
 ②シラスとテモテの合流(5~8節)
 ③夜の幻(9~11節)
 ④裁判(12~18節)

 

(3)アウトライン
 ①ユダヤ人の訴え(12~13節)
 ②ガリオの判決(14~17節)
 ③コリントを去るパウロ(18節)

 

結論: コリントでの伝道(3)から学ぶ教訓

 

コリントでの伝道(3)について学ぶ。
Ⅰ.ユダヤ人の訴え(12~13節)
1.12節
Act 18:12 ところが、ガリオがアカヤの地方総督であったとき、ユダヤ人たちはこぞってパウロに反抗し、彼を法廷に引いて行って、
(1)地方総督ガリオの家系
 ①大セネカ(マルクス・アンナエウス・セネカ)という修辞学者、著述家がいた。
 ②彼には3人の息子がいた。
  *ルキウス・アンナエウス・ノバトゥス
・修辞学者のルキウス・ユリウス・ガリオの養子になった。
・後にルキウス・ユリウス・アンナエウス・ガリオと呼ばれた。
・使18:12に登場するのは、このガリオである。
  *小セネカ(ルキウス・アンナエウス・セネカ)
・ストア派の哲学者で、ネロの家庭教師となった。
・ローマでは大きな影響力を持っていた。
  *アンナエウス・メラ

 

(2)ガリオは、大セネカの長男であり、小セネカの兄である。
 ①温厚な好人物としての評価が高かった。
 ②弟の小セネカは、兄ガリオを絶賛している。
「ガリオほど魅力的な人物は他にいない」
「兄のガリオを全身全霊で愛したとしても、まだ足りないほどである」

 

(3)ガリオは、アカヤの地方総督であった。
 ①ローマから派遣された地方行政官である。
 ②彼の任期は、紀元51~52年と言われている(病気のために途中で退職した)。
 ③この裁判が行われたのは、恐らく紀元51年の終わり頃であろう。
 ④これは、パウロの活動の絶対年代を決めるための情報の一つである。
 ⑤ガリオと小セネカは、紀元65年にネロによって殺される。

 

(4)不信仰なユダヤ人たちは、パウロ追求の手を緩めなかった。
 ①使18:6では、パウロに反抗して、暴言を吐いた。
 ②ここでは、パウロを法廷に引き出した。
 ③新任の地方総督が来たので、勝訴する可能性があると考えたのであろう。

 

(5)法廷と訳された言葉
 ①「審判(さばき)の座」(文語訳)
 ②ベイマ(bema)
 ③ここは、アゴラ(市場)の中央に造られた一段高い場所である。
 ④ガリオはここから判決を出す。
 ⑤裁判の様子を傍聴することが、一般人にも許された。

 

2.13節
Act 18:13 「この人は、律法にそむいて神を拝むことを、人々に説き勧めています」と訴えた。
(1)訴えの内容
 ①ユダヤ教は、ローマの公認宗教であった。
 ②ユダヤ人がユダヤ人を改宗させることは許されていた。
 ③しかし、ユダヤ人でないローマ市民に伝道することは違法であった。
 ④「この人は、律法にそむいて神を拝むことを、人々に説き勧めています」
 ⑤つまり、ローマ市民に、非公認の宗教を伝えているということである。

 

(2)ピリピとテサロニケでも、同じ訴えがあった。
 ①ピリピ(使16:20~21)
Act 16:20 そして、ふたりを長官たちの前に引き出してこう言った。「この者たちはユダヤ人でありまして、私たちの町をかき乱し、
Act 16:21 ローマ人である私たちが、採用も実行もしてはならない風習を宣伝しております。」
 ②テサロニケ(使17:6~7)
Act 17:6
しかし、見つからないので、ヤソンと兄弟たちの幾人かを、町の役人たちのところへひっぱって行き、大声でこう言った。「世界中を騒がせて来た者たちが、ここにも入り込んでいます。
Act 17:7 それをヤソンが家に迎え入れたのです。彼らはみな、イエスという別の王がいると言って、カイザルの詔勅にそむく行いをしているのです。」

 

Ⅱ.ガリオの判決(14~17節)
1.14~15節
Act 18:14
パウロが口を開こうとすると、ガリオはユダヤ人に向かってこう言った。「ユダヤ人の諸君。不正事件や悪質な犯罪のことであれば、私は当然、あなたがたの訴えを取り上げもしようが、
Act 18:15
あなたがたの、ことばや名称や律法に関する問題であるなら、自分たちで始末をつけるのがよかろう。私はそのようなことの裁判官にはなりたくない。」
(1)被告パウロ
 ①ベイマに立ち、そこに置かれた腰の高さほどの円柱に手を置いて宣誓する。
 ②次に、証言を開始する。
 ③しかし、パウロが話し出す前に、ガリオがさえぎった。

 

(2)裁判官ガリオの言葉
 ①全体的な言葉の雰囲気は、訴えている者たちへの不快感と軽蔑である。
  *「俺を誰だと思っているのか」
 ②「ユダヤ人諸君」と、パウロを訴えているユダヤ人たちに呼びかける。
 ③この問題が刑事事件なら、自分は取り上げる。
 ④しかしこの問題は、ユダヤ教内部の教理に関する争いである。
  *ユダヤ教のラビの風貌をしてるパウロを見れば、すぐに分かる。
  *それゆえ、自分たちで始末をつけるがよい。
 ⑤申立て自体が不適法なので、門前払いに処する(却下)。
 ⑥ガリオは、いわば政教分離を貫いたのである。

 

2.16~17節
Act 18:16 こうして、彼らを法廷から追い出した。
Act 18:17 そこで、みなの者は、会堂管理者ソステネを捕らえ、法廷の前で打ちたたいた。ガリオは、そのようなことは少しも気にしなかった。
(1)ここには、ガリオの反ユダヤ的姿勢が見られる。
 ①温厚な総督の裁定に驚いたユダヤ人たちは、なおも食い下がったのであろう。
 ②ガリオは、退廷を命じるのではなく、彼らを力ずくで追い出した。

 

(2)ガリオの言葉が引き金となって、群衆の反ユダヤ感情が噴出した。
 ①彼らは、ユダヤ人の指導者に襲いかかった。
  *ユダヤ人同士の争いにローマ人を巻き込むなという感情があった。
 ②会堂管理者ソステネが標的となった。
  *クリスポの後任として会堂管理者になった人物である。
 ③群衆は、ベイマの前でソステネを打ちたたいた。

 

(3)ガリオは、無関心であった。
 ①小さな暴力は、総督が関わる案件ではない。
 ②宗教に無関心ということではなく、管轄外の案件には無関心という意味である。

 

Ⅲ.コリントを去るパウロ(18節)
1.18節
Act 18:18
パウロは、なお長らく滞在してから、兄弟たちに別れを告げて、シリヤへ向けて出帆した。プリスキラとアクラも同行した。パウロは一つの誓願を立てていたので、ケンクレヤで髪をそった。
(1)紀元52年の秋、パウロはアンテオケ教会に帰ろうとした。
 ①コリントの状況が落ち着いてきた。
 ②他の地区での伝道の時期が来た。

 

(2)ケンクレアの港から出発した。
 ①プリスキラとアクラも同行した。
 ②シラスとテモテは、アカヤに留まったと思われる。

 

(3)「パウロは一つの誓願を立てていたので、ケンクレヤで髪をそった」
 ①ナジル人の誓願(民6:1~21)
 ②誓願の期間、ぶどう酒を控え、頭にかみそりを当てない。
 ③誓願の期間が終わると、神殿で頭を剃り、その髪をいけにえをととも燃やす。
 ④パウロの誓願は、献身の誓願か、感謝(安全が守られた)の誓願であろう。
 ⑤パウロが採用した方法は、ディアスポラのユダヤ人の習慣であろう。
  *エルサレムに上るための時間的、金銭的余裕のない場合の方法
 ⑥律法からの自由とは、守る自由と守らない自由を含む。
 ⑦東からアジアに入ることは禁じられたが、西から入ることは許された。

 

結論:コリントでの伝道(3)から学ぶ教訓
1.私たちも、ベイマの前に立つ。
(1)ベイマという言葉は、以下の2箇所に出て来る。
 ①マタ27:19
Mat 27:19
また、ピラトが裁判の席に着いていたとき、彼の妻が彼のもとに人をやって言わせた。「あの正しい人にはかかわり合わないでください。ゆうべ、私は夢で、あの人のことで苦しいめに会いましたから。」
 ②2コリ5:10
2Co 5:10
なぜなら、私たちはみな、キリストのさばきの座に現れて、善であれ悪であれ、各自その肉体にあってした行為に応じて報いを受けることになるからです。
 ③最近よく受ける質問
  *「福音の三要素」は信じた。
  *しかし、救われているかどうか確信がない。
  *それは、死後に明らかになるのではないか。
 ④キリストを信じた人は、すべて救われる。
 ⑤キリストの御座の裁きは、信者の褒賞を決めるための裁きである。

 

2.ガリオによる裁判の結果
(1)パウロが伝える福音は、ユダヤ教の一部であると認定された。
 ①つまり、キリスト教は公認宗教の一部であるという判断である。

 

(2)総督による判決は、ローマ帝国内のすべての総督の判断に影響を与えた。
 ①いわゆる判例が出来たのである。
 ②長官(ピリピ)や役人(テサロニケ)の判決とは比較にならないほど重い。
 ③パウロは、7年後にカイザルに上訴することになる。
  *パレスチナ在住のローマの行政官が、ユダヤ人の影響を受け過ぎていると
感じたのであろう。
  *使25:11(ユダヤ総督フェストに対して)
Act 25:11
もし私が悪いことをして、死罪に当たることをしたのでしたら、私は死をのがれようとはしません。しかし、この人たちが私を訴えていることに一つも根拠がないとすれば、だれも私を彼らに引き渡すことはできません。私はカイザルに上訴します。」

 

(3)これ以降、約13年間にわたり伝道の自由が与えられた。
 ①紀元64年、ネロはローマの大火をクリスチャンの仕業とした。
 ②それ以降、キリスト教への迫害が始まる。

 

3.ソステネのその後
(1)会堂管理者クリスポが、パウロの伝道によって救われた。
 ①彼は、会堂を追われた。

 

(2)その後任になったのが、ソステネである。
 ①彼は、ベイマの前で野次馬たちによって打ちたたかれた。
 ②大変な目に遭ったのである。
 ③その後どうなったのかは、1コリ1:1を見れば分かる。
1Co 1:1 神のみこころによってキリスト・イエスの使徒として召されたパウロと、兄弟ソステネから、
 ④ソステネは、パウロの書記となっている。
 ⑤彼は、苦難を通してキリストに出会ったのである。

 

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