私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
続・福音の奥義に生きる(1)―的を外したユダヤ教
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このメッセージでは...
キリスト福音教会夏季聖会「時は近づいている」
(2009年8月13~15日)
この聖会では、キリスト教を点や線ではなく、面で捉えることができるようなメッセージを語りたいと願っていました。前半の3つのメッセージでは、啓示信仰がどのような形で発展し、その後あるべき姿から逸脱してきたのかを、時系列順に解説しました。後半の2つのメッセージでは、旧約聖書に記されたイスラエルの祭りを枠組みとして、メシアの働きについて解説しました。所期の目的がどの程度達成されたかは分かりませんが、現代世界に何が起こっているかを理解するための助けにはなると確信しています。
イントロダクション
1.私の経験
(1)1967年の第3次中東戦争
(2)救われてから、なぜクリスチャンはイスラエルに関心がないのか疑問に感じる。
(3)個人の救いを聖書のゴールと考えている。
(4)聖書のゴールは、神の栄光である。神の約束はすべて成就する。
2.時代を読む
(1)世界が激変しつつある。東西冷戦の終結、経済成長の鈍化、地球環境問題。
(2)日本も激変しつつある。
①世界の変化についていけない日本
②中央集権制からの脱却
③自立と共生がキーワード
(3)信仰を、点や線としてではなく、面として捉える。
①歴史の文脈を考える。
②世界観の問題として信仰を考える。
3.聖会のテーマの展開
(1)的を外したユダヤ教
(2)的を外したキリスト教
(3)的を外したイスラム教
(4)イスラエルの祭りとメシアの働き(春の祭り)
(5)イスラエルの祭りとメシアの働き(秋の祭り)
Ⅰ.的を外したユダヤ教
1.啓示について
(1)神が語り、それを聞いた人が記録に残す。
(2)「霊感(Inspiration)」とは、書かれた内容を保証する概念。
(3)歴史の中で神が語った。漸進的啓示(Progressive Revelation)。
(4)新しい啓示は、それ以前に与えられた啓示によってその意味を解釈する。
(5)聖書は、1600年以上にわたって、40人以上の人々によって書かれてきた。
(6)ユダヤ教には旧約聖書という概念はない(新約聖書を認めていない)。
(7)キリスト教は、旧約聖書と新約聖書を一貫した聖典と見る。
2.聖書に記された8つの契約について
(1)エデン契約(条件付)
創1:28~30、2:15~17
(2)アダム契約(無条件)
創3:14~19
(3)ノア契約(無条件)
創9:1~17
(4)アブラハム契約(無条件)
創12:1~3、12:7、13:14~17、15:1~21、17:1~21、22:15~18
(5)モーセ契約、またはシナイ契約(条件付)
旧約と呼ばれる契約はこれである。
出20:1~申28:68
(6)土地の契約(無条件)
申29:1~30:10
(7)ダビデ契約(無条件)
Ⅱサム7:11b~17、Ⅰ歴17:10b~15
(8)新しい契約(無条件)
新約と呼ばれる契約はこれである。エレ31:31~34
3.アブラハム契約の継承者は、イサク、ヤコブ、そして12 人の息子たち
(1)子孫の約束→ ダビデ契約でより明確になる。
①メシアの家系が特定される。ダビデの子孫。
②王座は永遠に確立される。→メシアの再臨と千年王国の希望
(2)土地の約束→土地の契約でより明確になる。
①所有権は、アブラハムとその子孫に与えられている。
②その土地に住めるかどうかは、ヤハウェの命令に忠実であるかどうかで決まる。
③この原則は、今日に至るまで生きている。
*族長たちの時代マクペラの墓地、シェケム、いくつかの井戸(増)
*エジプトで奴隷となる時代(減)
*出エジプトとカナン征服の時代(増)
*士師記の時代(増減を繰り返す)
*王制時代(増)
*南北朝時代(減)
*北王国イスラエルがアッシリヤ捕囚となる時代(減)
*南王国ユダがバビロン捕囚となる時代(減)
*捕囚からの帰還(増)
*ハスモン王朝時代(増)
*ローマによる支配の時代(減)
*紀元70年、エルサレムの崩壊と世界へのユダヤ人の離散(ゼロとなる)
*19世紀末からのシオニズム運動の高まり
*ホロコースト
*1948年、イスラエル共和国建国(増)
*それ以降、今日に至るまで、土地は増減を繰り返している。
*今後も同じパターンが続く。
(3)祝福の約束 → 新約でより明確になる。
①新約は、第一義的にはユダヤ人と結ばれたものである。
②ユダヤ人に与えられる祝福が、異邦人にも与えられる。
③アブラハム契約が結ばれた当初から、異邦人の救いが想定されていた。
4.ユダヤ教の聖典
(1)聖書(いわゆる旧約聖書)(タナハと呼ぶ)
①トーラー(モーセの5書)
②ナビイーム(預言書)
③ケトゥビーム(諸書)
(2)ミシュナ
①前5世紀から紀元2世紀までの法の解釈と口伝律法の集成
②バビロン捕囚からの帰還以降の現象
*律法学者のエズラによる宗教改革
*本来のモーセの律法(613の命令)に細則が付加される。
*紀元1世紀のタンナイム(賢人)、ヒレルとシャンマイの解釈が中心。
*イエスと律法学者の論争は、ミシュナ法をめぐるもの。
③ユダ・ハ・ナシが2世紀に編纂し、成文化した。
(3)ゲマラ
①アラム語で完了の意味を持つミシュナの注解書。
②パレスチナ系のゲマラは、390年テベリアで編纂された。
③バビロニア系のゲマラは、500年ごろに編纂された。
(4)タルムード
①前5世紀から1200年をかけて議論してきた律法解釈の集大成。
②ミシュナがその中心にあり、ゲマラと中世以降のラビの注解が加わる。
③エルサレム・タルムード(5世紀)とバビロニア・タルムード(6世紀)
*後者は、アラム語とヘブル語で書かれており、分量は前者の3倍。
*普通タルムードとは、バビロニア・タルムードを指す。
④ユダヤ教はミシュナ法(タルムード)によって本来の啓示宗教から逸脱した。
(5)ラビ(教師、律法学者)の存在
①紀元70年以降、祭司階級を中心としたサドカイ派は消滅する。
②神殿を失ったユダヤ教は、ラビ的ユダヤ教として発展していく。
③つまり、パリサイ派のユダヤ教である。
④現代のユダヤ教正統派は、パリサイ派の子孫と考えて間違いない。
*聖書の学び(暗誦)は10代で終え、残りの生涯はタルムードの学びに専念する。
*暗誦していることと、理解していることとは別である。
*一般のユダヤ人はラビ・コンプレックスのゆえに、ラビの意見に盲従する。
5.エルサレム陥落以降のユダヤ教
(1)ユダヤ人のアイデンティティが守られた理由
①安息日、祭り、食事、服装
②エルサレム帰還という夢
③そして、迫害
(2)ディアスポラの地で、ユダヤ教は状況に適応していった。
①正統派
②改革派
③保守派
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