私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q.201蛇のように賢くとはどういう意味ですか。
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「蛇のように」というところに抵抗感がある・・・という質問者さんです。これは、これから世に出て伝道の働きをしようという十二弟子に対する、イエス様の言葉ですが、なぜ蛇なんでしょう。さっそくご覧ください。
201 蛇のように賢くとはどういう意味ですか
Q:「蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい」とはどういう意味ですか。「蛇のように賢く」という言葉に、抵抗感を覚えます。
A:これは、マタイ10:16についての質問です。
「いいですか。わたしは狼の中に羊を送り出すようにして、あなたがたを遣わします。ですから、蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい」。この聖句について、いつものように3つ申し上げます。
1番目に、文脈を確認しましょう。
これは、イエスが12弟子を伝道のためにこの世に派遣したときのことばです。信者に敵対的なこの世に出て行って神の国を伝えるためには、2つの資質が必要だというのです。一つは賢さ(知恵)、もう一つは素直さ(人に害を与えない)です。中心点を強調するために、イエスは比喩をお用いになりました。
2番目に、文学形式に注目しましょう。
ここでイエスが用いている比喩は、専門的には「直喩」と言います。「AはBのようだ」というのが、直喩です。ここでは、4つの直喩が用いられています。(1)狼は、この世を表現する直喩です。狼が獲物に対して攻撃的であるように、この世は信者に対して攻撃的です。(2)羊は、弟子たちを表現する直喩です。弟子たちは、羊のように無力です。(3)蛇の賢さは、弟子たちに必要な資質です。(4)鳩の素直さもまた、弟子たちに必要な資質です。
3番目に、動物は道徳的な存在ではないことを理解しましょう。
「蛇のように賢く」という言葉に抵抗感を覚えるというのは、理解できます。しかしこれは、比喩的言葉を誤解した結果生まれてくる感情です。そもそも動物は道徳的な存在ではないので、罪を犯すことができません。イエスが蛇と鳩を直喩として用いているのは、格言として蛇は賢い動物、鳩は素直な動物という理解が定着していたからです。直喩として用いられているのは、蛇の悪名高い歴史や狡猾な性質ではなく、賢いという積極的な性質だけです。同じことが、鳩の素直さについても言えます。
賢さと素直さが調和をもって同居している人物は、主イエス御自身です。弟子たちは、主イエスの姿に倣いながら、伝道に出て行くように命じられたのです。
参考になる聖句
「いいですか。わたしは狼の中に羊を送り出すようにして、あなたがたを遣わします。ですから、蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい 」(マタイ10:16)
イエスの弟子たちに必要な資質は、賢さと素直さです。
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