私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q.130 両親を敬うべきですか(1)
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聖書は「あなたの父と母を敬え」と命じていますが、虐待を受けた子供でも親を敬うべきですか?というご質問です。
大変難しいテーマですので、2回シリーズでお届けします。
第1回目は、親子関係で傷ついた心をどのように回復するか、霊的な側面からお答えします。
Q. 質問
A:聖書は、「あなたの父と母を敬え」(出20:12)と命じていますが、この命令は、虐待を受けて育った人には重荷なのです。もし聖書に、「善良な父と母だけを敬え」とあるなら、どれほど楽になることでしょう。しかし聖書には、「善良な」という形容詞は付いていません。
A. 回答
大変難しいテーマですが、2回に分けてお答えしたいと思います。初回は、霊的な側面についてのヒント、次回は、具体的な側面についてのヒントです。ぜひ、2回連続でお聴きください。
1番目に、自分が傷ついていることを恥ずかしく思わず、正直に認めましょう。
親から受ける虐待には、さまざまな形態があります。代表的なものを列挙してみます。
(1)暴力による肉体的虐待。この中には、性的虐待も含まれます。この種の虐待は、 外面に現れるものですので、すぐに認識できます。暴力による虐待を受けた人は、「怯え」や「恐れ」の感情を心に宿しています。
(2)言葉による虐待。これもまた深刻な虐待です。「おまえは馬鹿だ」、「汚い」、「生きる価値がない」などの言葉を日常的に浴びせられて育った人は、健全なセルフイメージを持つことができなくなっています。
子どもは、両親の言うことを鵜呑みにするからです。
(3)無視という虐待。衣食住は足りていても、それ以上に大切な親からの「愛」や「承認」を受けられないで育つ子どもがいます。これは、「無視」という虐待です。
いずれの形態であっても、親から受けた虐待による傷は、いつまでも心に残ります。そのような傷があることを 恥ずかしく思う必要はありません。むしろ、それを正直に認める所から癒しのプロセスが始まります。
2番目に、自分が傷ついていることを神に正直に申し上げましょう。
神に対しては、本心を隠したり、演技をしたりする必要はありません。神は、私たちのすべてをご存じです。
私が自分を知っている以上に、神は私のことを知っておられます。
それゆえ、自分が抱えている問題や痛みを、そのまま正直に神に話せばよいのです。
両親を敬うことができないなら、そのことも、正直に告白しましょう。神は、不可能を可能にしてくださるお方です。
3番目に、「親換え」を実行しましょう。
「親換え」とは、地上の父を天の父(父なる神)に置き換えることです。地上の父には多くの欠陥があります。
そのため、虐待という悲劇が起こるのです。しかし、天の父は完全なお方です。
聖書には、「みなしごの父、やもめのさばき人は聖なる住まいにおられる神」とあります(詩68:5)。
「親換え」は、イエス・キリストを信じる信仰によって可能となります。
私たちは、イエス・キリストを通して天の父に近づきます。天の父の愛は無限大であり、永遠に変わることがありません。
「親換え」のプロセスには時間がかかりますが、天の父と和解した人は、確実に解放と満たしを体験するようになります。
このことは、イエス・キリストを信じた人の心に住んでくださる聖霊の働きです。
参考になる聖句
「みなしごの父、やもめのさばき人は聖なる住まいにおられる神」(詩68:5)
両親からの虐待によって受けた傷は、「親換え」によって癒されます。
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