私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q.26 聖書の章と節の区分は、いつごろできたの?
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このサイトの中でも、解説の途中に「マタイ11:28」などと書いてあったりしますが「11:28」は「11章28節」という意味ですね。さてその章と節を分けたのは、ユダヤ人と異邦人*どちらでしょう?答えは動画の中に!
*(ユダヤ人からみた外国人のこと)
Q.26 聖書の章と節の区分は、いつごろできたの?
Q. 質問
聖書では、「何章何節」というように章と節の区分がありますが、それはいつごろできたものなのですか。最初から区分されていたのでしょうか。
A. 回答
いつものように3つ申し上げます。
1番目に、聖書の原典には、章と節の区分はありません。
旧約聖書はヘブル語、新約聖書はギリシア語で書かれています。原典といわれるものは、それぞれの書がそういう区分なしに、1つのまとまったものとして執筆されました。
今は、聖書には区分があります。中には、「ちょっとこの区分はなあ、何でこんなところで章が変わるの」と思えるような箇所もあるにはあります。けれども、全体的に言うと、章と節があるのは助かります。これがないと大変です。
「聖書の章と節」というのは、いわば「迷子にならないようにふられた番地のようなもの」です。
2番目に、「章の区分」の方が、節より先にできました。
章の区分は、1227年ごろにできたと言われています。カンタベリーの大主教で、スティーブン・ラントン(Stephen Langton)という人がいました。その彼が、聖書を章に区分しました。その区分が一般に広がった理由は、その次の世紀の1382年に出版された「ウィクリフ英語聖書」が、初めてそれを英語訳聖書の中に採用したからです。
それ以降、ほとんどの聖書がラントンによる章区分を採用しています。
3番目に、章ができたのは1227年ごろでしたが、それから約200年後に、「節の区分」もできました。
最初に旧約聖書、続いて新約聖書の節が区分されました。旧約聖書に節を付けたのは、ユダヤ人ラビのナタン(Nathan)という人で、これが1448年のことです。新約聖書に節を付けたのは、ロベール・エティエンヌ(Robert Estienne)(別名ステファナス)であり、これが1555年です。
ですから、現在あるような章と節の区分ができて、500年弱ということです。それ以降、ほとんどの翻訳聖書が、「章と節の区分」を採用するようになりました。そのため、今私たちが持っている聖書には、章と節の区分があるのです。
ユダヤ人が使用するヘブル語聖書と異邦人が使う翻訳された旧約聖書の間には、ほんの少しですが、区分が異なる箇所があります。しかし、その差異は例外的なもので、ほとんど一致しています。これは、ありがたいことです。というのは、ユダヤ人と異邦人が「共通の番地」を持っているということは、対話と共同研究のために、必要なことだからです。
結論としては、聖書の章と節の区分は、一部疑問点はあるけれども、大変有益なものであるということです。ここに、神様の摂理の御手を見ることができると思います。
参考になる聖句
「まことに、あなたがたに告げます。天地が滅びうせない限り、律法の中の一点一画でも決してすたれることはありません。全部が成就されます」(マタイの福音書5:18)
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