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ヤコブ一家の物語

  • 2009.06.09
  • 創世記29章:31〜30章:43
  • スピーカー 中川健一
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ヤコブ一家の物語から、神の忠実さと、公平さとを学ぶ。

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創世記29章31節~30章43節

「ヤコブ一家の物語」

イントロ:

1.神は公平なお方か?

2.きょうのメッセージの主役は、ヤコブである。

  (1)ヤコブは、アブラハム契約の継承者になっている。

  (2)ヤコブとその子孫を通して、神の計画が展開していく。

  (3)寄留の地でそれがどのように成就したかを見ていく。

3.メッセージのアウトライン

    (1)前半が女性の物語

    (2)後半が男性の物語

    ルベン、シメ、レビ、ユダ生まれ

    ダンとナフタリ

    ガド、アシェル

    イッサカ、ゼブルン、レアの子ら

    ヨセフとベニヤン、ラケルの子

このメッセージは、神の忠実さと、公平さとを学ぼうとするものである。

〈前半〉

Ⅰ.レアの4人の息子たち(29:31~35)

  1.「きらわれている」という言葉の意味

    (1)好きか嫌いかの感情ではなく、選択(優先順位)を示している。

    (2)ヤコブは、レアではなくラケルの方を優先させていた。

    (3)主イエスのことば ルカ14:26

    「わたしのもとに来て、自分の父、母、妻、子、兄弟、姉妹、そのうえ自分のいのち

    までも憎まない者は、わたしの弟子になることができません」

  2.神の摂理が働いている。

    (1)本来は異常な結婚である。

    (2)レアが置かれている状況を見て、神は彼女を祝福された。

    (3)ラケルには子が与えられなかった。

  3.レアの4人の息子たち

    (1)ルベン

      ①「息子を見よ」という意味。

      ②彼女は、夫がラケルよりも自分を優先させてくれるだろうとの希望を抱いた。

    (2)シメオン

      ①「聞く」という意味。

      ②「きらわれている」とは、選ばれていないという意味。

    (3)レビ

      ①「結ぶ」、「近づく」という意味。

      ②ここまでで、レアの願望が息子たちの名前の中に込められている。

    (4)ユダ

      ①「ほめたたえる」という意味。

      ②彼女は、夫のヤコブにではなく、神に信頼することを学んだ。

  4.まとめ

    (1)それ以降レアは子を産まなくなった(これは一時的なもの)。

      ①恐らく、ヤコブが彼女とともに寝なくなったのであろう。

    (2)レアは夫から愛されることを願い、最初の3人の息子を産んだ。

      ①しかし、願いどおりにはならなかった。

      ②今、自分は夫からは愛されていないが、神からは愛されていることを知った。

    (3)イスラエルの中に置かれる2つの重要な機関は、祭司と王である。

      ①祭司職はレビ族が、王権はユダ族が担うことになる。

      ②両方とも、人間が計画しなかった結婚、願わなかった結婚から出てきた。

Ⅱ.ビルハの息子たち(30:1~8)

  1.ラケルは姉のレアに嫉妬した。

    (1)夫のヤコブに、理不尽な要求を出す。

    (2)あたかもヤコブが子どもの誕生を阻止しているかのような言葉である。

    (3)恐らくヤコブは、ラケルと寝る回数の方が多かったと思われる。

  2.ここには皮肉がある。

    (1)彼女は、子を産まないなら死んでしまうと言った。

    (2)後に彼女は、ベニヤミンを出産する際に死ぬことになる。

  3.ヤコブの返事は、優しいものではない。

    (1)ヤコブはラケルに怒りを燃やして言った。

    (2)彼は、神の摂理が働いていることを見ていた。

  4.失望したラケルは、女奴隷のビルハをヤコブに差し出すことにした。

    (1)かつてサラがアブラハムにしたのと同じことをしている。

    (2)ビルハから誕生した息子は、法的にはラケルの息子となる。

    (3)これは、ハムラビ法典の規定通りである。

    (4)誕生した息子に名前を付けるのは、ラケルである。

  5.ビルハの2人の息子たち

    (1)ダン(ヤコブの5番目の息子)

      ①「裁く」という意味。

    (2)ナフタリ(ヤコブの6番目の息子)

      ①ナフタリとは、「争う」という意味。

Ⅲ.ジルパの息子たち(30:9~13)

   1.レアは、妹のやり方を真似た。

  2.ジルパの2人の息子たち

    (1)ガド(ヤコブの7番目の息子)

      ①「幸運(ラッキー)」という意味である。

    (2)アシュル(ヤコブの8番目の息子)

      ②「幸せ(ハッピー)」という意味である。

Ⅳ.レアの息子たち(30:14~21)

   1.ルベンが「恋なすび」を見つけてきた。

    (1)英語ではマンドレーク、あるいは、直訳してラブ・アップル。

    (2)「恋なすび」には、媚薬(精力促進剤)としての効果がある。

  2.ラケルは、レアに恋なすびを求めた。

    (1)ラケルは、恋なすびが媚薬であることを知っていた。

  3.レアの答えは非常に厳しい。

    (1)ヤコブがラケルとだけ寝ていたことを示している。

    (2)レアは、これ以上この2人の夜の関係を改善したくないと考えた。

  4.ラケルの提案

    (1)ラケルは、恋なすびと夫を交換した。

  5.レアはヤコブと寝る。

  「あなたはわたしのところに来なければなりません。わたしは、息子の恋なすびであなた

  を雇ったのですから」(新共同訳)

    (1)「雇った」は「サカル」である。イッサカルの語源である。

    (2)妻たちの取引の結果、ヤコブはその夜レアと寝ることになった。

  6.レアの2人の息子たち

    (1)イッサカル(ヤコブの9番目の息子)

      ①「報酬」という意味である。

      ②レアは、恋なすびを代価として支払い、夫ヤコブを得た。

    (2)ゼブルン(ヤコブの10番目の息子)

      ①「ともに住む」という意味である。

      ②レアは、夫が自分を大切にしてくれるだろうとの期待を持った。

  7.娘の誕生

    (1)ヤコブには、複数の娘たちがいた。創37:35、46:7、15。

    (2)ディナの名前だけしか出てこない。

    (3)創34章で、彼女が重要な役割を演じるようになるから。

Ⅴ.ラケルの息子(30:22~24)

  1.ラケルの最初の息子ヨセフ(ヤコブの11番目の息子)

    (1)「神はラケルを覚えておられた」とは、記憶していたという意味ではない。

    (2)恵みの実現に向けて行動を起こされという意味である。

  2.神は彼女の祈りを聞かれ、彼女が妊娠するようにされた。

    (1)「取り去る」とは、アサフ。

    (2)「加える」とは、ヨセフ。

    (3)ヨセフという名前には、ラケルの感謝と願望とが込められている。

      ①汚名が取り去られた。アサフ。

      ②次の子が与えられるように。ヨセフ。

      ③彼女の願望は、ベニヤミンの誕生によって叶えられるが、それが命取りになる。

結論

  1. 神は摂理を通して私たちを公平に扱っておられることを学ぶ。

    (1)姉のレアは、夫に愛されなかったが、多くの息子を産んだ。

      ①祭司と王の家系は、レアから誕生した。

    (2)妹のラケルは、夫に愛されたが、息子が生れなかった。

      ①かろうじてヨセフを得た。

      ②命と引き換えにベニヤミンを得た。

  2.そこに私たちは、神の主権を見る。

     (1)神は、私たちが傲慢になったり、卑屈になったりしないようにされる。

     (2)Ⅰコリ12:20~25

      「しかしこういうわけで、器官は多くありますが、からだは一つなのです」

〈後半〉

Ⅰ.ヤコブとラバンの契約

  1.ヤコブの要請

    (1)彼は、花嫁料のために、14年間働いた。ラバンの冷酷さが見られる。

    (2)彼が所有した財産は、2人の妻、2人の女奴隷、11人の息子だけであった。

    (3)そこで彼は、カナンの地への帰還を考えた。

  2.ラバンの逆提案

    (1)ラバンはオカルト的占いをしていた。

    (2)彼は、ヤコブの神、主(ヤハウェ)が祝福を与えていてくれることを知った。

    (3)ヤコブを引き留めるために、報酬を支払うことを提案する。

  3.ヤコブの答え

    (1)控え目な要求をしている。

      ①前払いをしなくてもよい。

      ②ひとつの条件を呑んでくれるなら、ラバンのもとに留まり続ける。

    (2)3種類の家畜

      ①ぶち毛とまだら毛のもの全部(総論的言葉)

        *ぶち毛:黒の中に白点がある。

        *まだら毛:白の中に黒点がある。

      ②黒毛の羊全部

        *中東の羊は、普通は白である。黒は珍しい。

      ③まだら毛とぶち毛のやぎ

        *中東のやぎは、普通は黒か濃い茶色。まだら毛とぶち毛は珍しい。

    (3)以上の3種類は、数が少ない。

    (4)しかも、彼はそれらの家畜から生まれてくる子羊や子やぎだけを要求した。

    (5)もっと大胆な要求を出す権利があったが、最低限のところからスタートした。

  4.ラバンの同意

    (1)ラバンは、自分に有利な条件なので、すぐに同意した。

Ⅱ.ラバンの欺き

  1.ラバンは汚い手を使った。

    (1)ラバンには、息子たちが誕生していた。これは、ヤコブの到着以降の出来事。

    (2)彼が選別して自分の息子たちに渡したのは、ヤコブの元手になる家畜たち。

    (3)ラバンがヤコブを欺くのは、これが2度目である。

  2.ラバンは、ヤコブの群れが増える可能性をなくした。

    (1)3日の道のり:交配する可能性はゼロ。

    (2)ラバンは、ヤコブの財産が増えないようにして、長く彼を留めようとした。

  3. 誰が誰を欺いているか、注意する必要がある。

    (1)ヤコブは非常に控え目な提案をしたが、ラバンは策を弄した。

    (2)しかし、ヤコブは忠実に働いた。

    (3)勧善懲悪のドラマならば、仕事人の出番である。

Ⅲ.ヤコブの復讐

  1.第1の策

    (1)家畜にさかりがつく場所で、彼は奇妙なことをし始めた。

    (2)その結果

      ①親の毛色とは異なった子どもが誕生した。

      ②これは、契約ではヤコブの群れとなる。

  2.第2の策

    (1)普通の群れと、自分の所有となる群れとを分けた。

    (2)次に、両者を対面させた。

    (3)普通の群れは「しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のもの」を産んだ。

  3.第3の策

    (1)強いものの群れがさかりがついた時には、木の枝を水ぶねの中に置いた。

    (2)弱いものの群れの場合は、そうしなかった。

    (3)強い群れから、「しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のもの」が誕生した。

    (4)こうして、ラバンの群れは弱いものとなっていった。

  4.復讐の結果

    (1)7年間の間に、急速に裕福になった。

    (2)ヤコブが用いた手法は、当時の迷信である。

      ①さかりの時(子を宿した時)に視覚に刺激を与えると、胎児に影響が現れる。

      ②ヤコブはそれを信じ、それを行っている。

    (3)しかし、それをしていたのは神である。

結論

  1. 神は摂理を通して私たちを公平に扱っておられる。

    (1)ヤコブが群れを増やすために用いた手法

      ①木の若枝を利用した繁殖法

      ②自分の群れとラバンの群れを対面させ、交配させた。

      ③強い群だけに木の若枝を利用した。

    (2)しかし、神はすべてを見ておられ、つじつまがあうようにされた。

  2. それゆえ、人は復讐してはならない。

   ロマ 12:19「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。そ

   れは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをす

   る』、と主は言われる」

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