私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
創世記(54)—パロの夢—
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ヨセフの生き方からリバイバルに備える方法を学ぶ。
創世記54 創世記41章1節~57節
「パロの夢」
イントロ:
1.創世記37章~50章は第11番目のトルドット(歴史、経緯)である。
2.文脈を確認する。
(1)ヨセフ物語は、37章から始まった。
(2)39章で、ヨセフはポティファルの妻の怒りに触れ、投獄された。
(3)40章で、ヨセフは献酌長官から忘れ去られる。
(5)41章で、栄誉への階段を上る。
3.メッセージのアウトライン
(1)歴史の文脈
(2)神の時
(3)神の方法
(4)無私の心
4.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)日本は激変しつつある。
(2)日本のリバイバルへの準備を始めよう。
このメッセージは、ヨセフの生き方からリバイバルに備える方法を学ぼうとするものである。
Ⅰ.歴史の文脈
1.大きな文脈
(1)ヒクソス王朝の時代(前1750~1550年)。「外国の支配者」「侵略者」の意。
(2)第15王朝~第17王朝(第16王朝は確実である)
(3)ハム系(エジプト人)ではなく、セム系の王朝である。
(4)恐らく、エジプトに移住したセム人が革命によって支配権を握ったのであろう。
(5)馬、戦車、各種の武器、皇帝の専制政治などは、ヒクソスの影響である。
(6)ヨセフの登用はこのような背景の下で実現した。
2.中規模の文脈
(1)ヤコブの一家が、民族として成長する必要があった。
(2)しかし、カナンの地では危険性が余りにも大きかった。
(3)神の選びの民が純粋培養される地は、エジプトである。
(4)ヨセフは、カナンの地からエジプトに移住するための架け橋となる。
3.個人的な文脈
(1)ヨセフには2つの夢が与えられた。
(2)その夢の実現のためには、2段階を通過する必要あり(キリストとの類似)。
①辱めの段階
②上に引き上げられる段階
Ⅱ.神の時
1.ヨセフの年齢
(1)17歳でエジプトに売られた。
(2)30歳でパロに仕えるようになった(41:46)。
(3)それから9年後に兄たちと再会する。
2.神の時が来るまでは、信仰と忍耐とが試される。
(1)詩篇105:18~19
「彼らは足かせで、ヨセフの足を悩まし、ヨセフは鉄のかせの中に入った。彼のことばがそのとおりになる時まで、【主】のことばは彼をためした」
(2)苦難に耐えること、無意味と思える状態に耐えること。
3.ヨセフを支えたものは何か。
(1)文脈の理解。すでに3つの文脈を確認した。
(2)2つの夢と主がともにおられるという確信。
4.キリスト来臨の時
(1)創3:15で、最初のメシア預言が与えられた。
(2)創12:1~3で、アブラハムの子孫からメシアが誕生することが預言された。
(3)創49:10で、ユダの子孫からメシアが誕生することが預言された。
(4)メシアは、ローマ帝国がユダヤを支配していた時代に誕生した。
①ギリシア語という言語
②ローマによる平和
③帝国内に張り巡らされた道路網
④ユダヤ人の離散とシナゴーグの存在
⑤霊的渇き
(5)「しかし定めの時が来たので、神はご自分の御子を遣わし、この方を、女から生まれた者、また律法の下にある者となさいました」(ガラ4:4)
5.神の時の特徴
(1)人間には遅れているように見えるが、実現すると最善であったことが分かる。
(2)教会の携挙やキリストの再臨も同じである。
「主は、ある人たちがおそいと思っているように、その約束のことを遅らせておられるのではありません。かえって、あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりでも滅びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです」(Ⅱペテ3:9)
Ⅲ.神の方法
1.パロの夢
(1)パロが立っている位置が重要。ナイルのほとり。
(2)肥えた7頭の雌牛と、やせた7つの雌牛
①牛は水の中に入って熱と蝿を避ける。
②やせた雌牛が肥えた雌牛を喰い尽した。
(3)肥えた7つの穂と、しなびた7つの穂
①東風(エジプトではハムシンと呼ぶ)で焼け、しなびた穂
②しなびた穂が、肥えた穂をのみこんでしまった。
2.呪法師と知恵ある者たちの無力
(1)呪法師(ハルトム)、魔術師(口語訳、新共同訳)
①象形文字を解読する人たち
(2)知恵ある者(ハハム)、知者(口語訳)、賢者(新共同訳)
①魔術的儀式の文献を解説する人たち。
3.献酌官長の告白
(1)彼は忘れてはいなかった。神の摂理が働いている。
(2)ヘブル人の若者をパロに推薦する。
4.監獄から呼び出されるヨセフ
(1)ひげをそっている。エジプト人にはひげはない。
(2)囚人服を脱いで、フォーマルな服を着る。
5.パロの前に立つヨセフ
(1)王対奴隷ではなく、真の神を知らない者と知る者の対面である。
(2)ヨセフは神に栄光を帰している。
(3)創41:16
①「私ではありません。神がパロの繁栄を知らせてくださるのです」(新改訳)
②「いいえ、わたしではありません。神がパロに平安をお告げになりましょう」
(口語訳)
③「わたしではありません。神がファラオの幸いについて告げられるのです」
(新共同訳)
④その意味は、パロは夢に解き明かしによって満足するということ。
(4)パロによる夢の説明
①19bは、新しい情報。
②21aも、新しい情報。
6.ヨセフによる夢の解き明かし
(1)2つの夢は同じ意味
(2)異教の王に神が啓示を与えた(ダニ2章のネブカデネザルと同じ)。
(3)7年の豊作と、7年の飢饉。
(4)2度夢を見たのは、神が確実にこれを行うから。
(5)エジプトの偶像神の辱め
①パロはナイル川のほとりにいた。エジプトの飢饉は、ナイル枯渇により起こる。
②オシリス(雄牛の姿)はナイルの守り神。
③イッシス(雌牛の姿)は豊穣の神。
7.ヨセフによる提案
(1)行政の長を任命するようにとの助言
「それゆえ、今、パロは、さとくて知恵のある人を見つけ、その者をエジプトの国の上に置かれますように」
(2)新しい食物政策を実施するようにという助言
「また、国中に監督官をお立てになり、豊作の七年の間、エジプトの国の産物の五分の一を徴収なさいますように」
①20パーセントの徴税をするように。
②飢饉に備えて貯蔵するように。
8.ヨセフの登用
(1)パロとすべての家臣の同意
「神の霊の宿っているこのような人を、ほかに見つけることができようか」
①正しくは、「神々の霊」(ルアハ・エロヒム)である。
②パロは偶像礼拝者である。
(2)ヨセフはエジプトでNO2になった。
①ポティファルの家でそれが起こった。
②監獄でもそれが起こった。
(3)パロの代行
①指輪(勅令を出せる)
②亜麻布の衣服(総理大臣の衣装)
③金の首飾り
④第2の戦車
⑤公の宣言
(4)パロから新しい名前と妻を与えられた。
①「ツァフェナテ・パネアハ」(秘密を明らかにする者)
②妻を与えることは、主人が奴隷にすること(ヨセフには選択権がなかった)。
③「オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナテ」
*オンは太陽神礼拝の地。後のヘリオポリス。カイロの北約10キロの地。
9.神の時に関する印象
(1)すべてが無理なく、順調に進む。
(2)忍耐は、神の時が来るまでにするもの。
Ⅳ.無私の心
1.30歳から総理大臣として活動を開始する。
(1)イエスもまた、30歳から公生涯を開始した。
2.具体的活動
(1)調査
(2)20パーセントの税を蓄える。
(3)地産地消。計測不可能なほどの蓄えができた。
3.私生活
(1)長子がマナセ
①「忘れる」という意味。傷がいやされたことを意味する。ヘブル名である。
(2)次男がエフライム
①「実り多い」という意味。これもまた、ヘブル名である。
「神が私の苦しみの地で私を実り多い者とされた」
②ヨセフはカナンの地のことを忘れていない。
結論
1.歴史の文脈
(1)1948年のイスラエル建国
(2)メシアニック・ジュー運動の進展
(3)イスラム原理主義の台頭
(4)米国の対イスラエル政策の変化
(5)日本が変わる時(百数十年に一回の変化が来ようとしている)
2.神の時
(1)携挙と再臨は必ず来る。
(2)日本のリバイバルも必ず来る。
3.神の方法
(1)神に用いられる準備をしておく。
(2)忍耐は神の時が来るまで。
(3)神の方法は、無理なく進展する。
4.無私の心
(1)人を動かす原動力になる。
(2)いかに祝された生活であっても、地上は「苦しみの地」である。
(3)イエスのゲツセマネの園での祈りが究極の答えである(ルカ 22:42)。
「父よ。みこころならば、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりにしてください」
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