創世記(25)—アブラムの義認—

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このメッセージでは...

聖書が教える救いとは何か。

創世記25 創世記15章1節~6節

「アブラムの義認」

イントロ:

1.前回までの復習

(1)第6の区分「テラの歴史」、アブラハムの物語が続いている。

(2)人類は、3回大失敗をした。

(3)第4の方法:神はアブラムを選び、彼とその子孫を通して全人類を救おうとされた。

(4)これまでのアブラムの歩み

 ①神から、子孫、土地、祝福の約束を受けた。

②それを信じて、カルデヤ人のウルから約束の地に向かった。

 ③約束の地に着いて、各地に祭壇を築いた。

 ④飢饉をさけるために、エジプトに下った。

 ⑤約束の地に帰り、ロトと分離した。

 ⑥ロトを救出するために、4人の王たちと戦った。

 2.きょうの箇所は、その戦いの後のことである。

 ①アブラハム契約の確認になっている。

 ②アブラハム契約の子孫の要素:15:1~6

③アブラハム契約の土地の要素:15:7~21

 3.メッセージのアウトライン

(1)What does it say? 何を言っているか。

(2)What does it mean? どういう意味か。

(3)What does it mean to me? 私とどういう関係があるか。

  特に、新約聖書の教えからきょうの箇所を見たい。

 4.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

  (1)聖書が教える救いとは何かを教えている。

  (2)異端と言われる宗教は、すべてこれから外れている。

  (3)クリスチャンと自称していても、これから外れているなら、救われていない。

  (4)どの宗派に属しているかは問題ではない。真の信仰があるかどうかが問題である。

(5)その単純さのゆえに、疑いを抱く人が多い。真理とは単純なものである。

このメッセージは、聖書が教える救いとは何かを教えている。

Ⅰ.What does it say? 何を言っているか。

1.「これらの出来事の後」 14章の王たちとの戦いの後

(1)3度目のアブラハム契約の確認が与えられる。

(2)神がアブラムに現れるのは4度目。

  (3)今回は、「主のことば」が臨んだ。「主のことば」が初めて聖書に出てくる。

  (4)「幻」のうちに。アブラハム契約が正式に締結される。

 2.最初のことば。「アブラムよ。恐れるな」

  (1)聖書に出てくる最初の「恐れるな」である。

  (2)イサクに対して 創26:24。

  (3)ヤコブに対して 創46:3。

(4)族長たちは、人生のある時点で恐れを感じた。

(5)アブラムの場合は、英雄的な勝利の後での恐れである。

 3.恐れる必要がない2つの理由

(1)「わたしはあなたの盾である」

   ①4人の王からアブラムを守ったのは、神ご自身である。

   ②神を盾にたとえる最初の例である。

   ③「盾」はヘブル語で「マーゲン」である。

    *ダビデの盾(マーゲン・ダヴィッド)、あるいは、ダビデの星。

    *しかし、聖書は「ダビデの盾」については何も語っていない。

    *あるのは、「アブラムの盾」だけである。

(2)「あなたの受ける報いは非常に大きい」

 ①神ご自身が報いである。

②神が与える財もまた報いである。

③アブラムは戦利品を受け取ることを拒否したが、神からの祝福を受けている。

 4.ここは、神とアブラムの初めての会話である。

(1)「神、主よ」 ヘブル語では「アドナイ・ヤハウェ」、「私の主、ヤハウェよ」となる。

   ①「アドナイ」と「ヤハウェ」が連結して出てくる最初の例。

   ②この章では、2回出てくる(8節)。

   ③モーセの律法では、申3:24と9:26のみ。

(2)「私に何をお与えになるのですか。私には子がありません」

   ①アブラムの恐れの原因:財産は十分にあるが、相続させる子がいない。

(3)「私の家の相続人は、あのダマスコのエリエゼルになるのでしょうか」

   ①ハムラビ法典や古代メソポタミア・ヌジ遺跡出土文書の規定と同じ。

   ②子のない夫婦は、奴隷を養子にして、相続人とすることができる。

(4)「あなたはわたしに子を賜わらないので」

   ①再度、恐れについて語る。

(5)「わたしの家に生れたしもべが、あとつぎとなるでしょう」

   ①エリエゼルは、ダマスコから来た奴隷の息子。

②そして、アブラムの家で生まれた。

 5.次に、神の約束が与えられる。「主のことば」が2度目に出てくる。

(1)否定的な内容:「その者があなたの跡を継いではならない」

(2)肯定的な内容:「ただ、あなた自身から生まれ出て来る者が、あなたの跡を継がなければならない」

  (3)この時点では、サライがその子の母であるとは言われていない。

 6.ここまでは天幕の中。神はアブラムを天幕の外に連れ出し、こう言われた。

(1)「さあ、天を見上げなさい。星を数えることができるなら、それを数えなさい」

(2)もちろん、アブラムは数えられない。

(3)そこで、さらにこう言われた。「あなたの子孫はこのようになる」

 (4)「地のちり」と「空の星」について

  ①創13:16「わたしは、あなたの子孫を地のちりのようにならせる。もし人が地のちりを数えることができれば、あなたの子孫をも数えることができよう」

②「地のちり」と「空の星」とは同義である。数えられないほどの多数。

③前者を地上の民イスラエル、後者を霊的民である教会と解釈するのは間違い。

④ここでの文脈は、アブラムの肉の子の話である。

  ⑤地のちり 創28:14

⑥空の星 創15:5、22:17、26:4

⑦海辺の砂 創22:17、32:12

創22:17「わたしは確かにあなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。そしてあなたの子孫は、その敵の門を勝ち取るであろう」

 7.アブラムは義とされた(6節)。

Ⅱ.What does it mean? どういう意味か。

 
1.「彼は【主】を信じた。主はそれを彼の義と認められた」(6節)

 2.聖書の救済論(救いの教理)が示されている。

(1)信じた。

   ①創12:1から、アブラムには信仰があった。

②ここは、彼が主の約束のことばを信じたということである。

③つまり、アブラハム契約を信じたのである。

(2)神の応答

   ①認めた。「帰した」。

   ②義と。

 3.誤った救いの理解

  (1)旧約時代の聖徒たちは、十字架を待ち望む信仰によって救われている。

  (2)新約時代の聖徒たちは、十字架を振り返る信仰によって救われている。

 4.救いの原則は不変である。

(1)信仰の対象は、神。

(2)信仰の内容は、その時に啓示された約束。

(3)救いの方法は、信仰により恵みによる。

Ⅲ.What does it mean to me? 私とどういう関係があるか。

1. ロマ4:3

(1)アブラハムは、行いによってではなく、信仰によって救われた。

(2)「聖書は何と言っていますか。『それでアブラハムは神を信じた。それが彼の義とみなされた』とあります」

2. ガラ3:6

(1)アブラハムは、律法を行うことによってではなく、信仰によって救われた。

(2)「アブラハムは神を信じ、それが彼の義とみなされました。それと同じことです」

3. ヤコ2:21~23

(1)アブラハムは、イサクをささげたことにより、その信仰が本物であることが証明した。(2)換言すれば、彼の信仰の成長が証明されたということである。

(3)「私たちの父アブラハムは、その子イサクを祭壇にささげたとき、行いによって義と認められたではありませんか。あなたの見ているとおり、彼の信仰は彼の行いとともに働いたのであり、信仰は行いによって全うされ、そして、『アブラハムは神を信じ、その信仰が彼の義とみなされた』という聖書のことばが実現し、彼は神の友と呼ばれたのです」

結論

 1.What does it say? 何を言っているか。

  (1)アブラハム契約の再確認。

  (2)アブラムは、神の約束を信じた。

 2.What does it mean? どういう意味か。

  (1)人が救われる方法は不変である。

  (2)信仰により、恵みによって救われる。

 3.What does it mean to me? 私とどういう関係があるか。

  (1)創15:6は、新約聖書と直結している。

  (2)私たちの場合は、信仰の内容が変化している。

  (3)福音の3要素

   ①キリストが私たちの罪のために死なれた。

   ②墓に葬られた。

   ③3日目に復活された。

  (4)神は救いの道を用意された。

  (5)私たちの責務は、それを信じることである。

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