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ローマ人への手紙(23)—義の奴隷—

  • 2011.06.06
  • ローマ書6章:15〜23
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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聖化の原理について学ぶ。
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「義の奴隷」

1.はじめに

(1)「義認」を終えて、「聖化」に入った(6:1~8:17)。

(2)聖書が教える「救い」の全体像

    ①義認:過去形の救い。一度限りの出来事。

    ②聖化:現在進行形の救い。

    ③栄化:未来形の救い。

  (3)前回の内容:「聖化の土台:キリストとの一体化」

    ①質問「恵みが増し加わるために、罪の中にとどまるべきか」

    ②回答:私たちは罪に対して死んだ。

        キリストに起こったことは私たちに起こった。

  私たちは、キリストとともに死に、葬られ、復活した。

2.メッセージのアウトライン

(1)第2の質問(15節)

(2)回答:奴隷の例話(16~22節)

(3)まとめ(23節)

3.メッセージのゴール

  (1)無律法主義(Antinomianism)

  (2)聖化の速度

このメッセージは、聖化の原理について学ぼうとするものである。

Ⅰ.予想される第2の質問(15節)

1.15節

「それではどうなのでしょう。私たちは、律法の下にではなく、恵みの下にあるのだから

罪を犯そう、ということになるのでしょうか」

  (1)1節との比較

  「それでは、どういうことになりますか。恵みが増し加わるために、私たちは罪の中

にとどまるべきでしょうか」

  ①ともに修辞的質問である。

  ②動詞の時制が異なる。

    *1節は、現在形。継続した動作。つまり、習慣的に罪を犯し続けること。

    *15節は、アオリスト形。時々罪を犯すこと。

(2)この質問の背景にある論理

①律法の下にいれば裁きが恐ろしい。

②今は恵みによって赦されるのだから、時々罪を犯してもよいではないか。

  (3)パウロの論理

①「罪が増せば、恵みも増す」という真理は否定していない。

②「信者は律法の下にではなく、恵みの下にいる」という真理も否定していない。

    ③彼が否定しているのは、恵みを放縦な生き方をする口実にすること。

  2.「絶対にそんなことはありません」

  (1)最も強い否定形(メイ・ゲノイト)

   ①ロマ3:4、6、31、6:2にすでに出て来た。

    (2)パウロは、第1の質問も、第2の質問も、強く否定する。

Ⅱ.回答:例話(16~22節)

  1.19節

  「あなたがたにある肉の弱さのために、私は人間的な言い方をしています」

    (1)肉の弱さとは、霊的理解力が欠如していること。

      ①本来なら、霊的話題だけを取り上げて説明すべきところである。

      ②ローマのクリスチャンたちは、まだ霊的に成熟していない。

    (2)人間的な言い方をするとは、例話を用いるということである。

      ①例話は、当然、聞き手が熟知しているものでなければならない。

      ②聖書から実例を引用して例話とすることの当否。

      ③2列18:4

      「彼は高き所を取り除き、石の柱を打ちこわし、アシェラ像を切り倒し、モーセ

の作った青銅の蛇を打ち砕いた。そのころまでイスラエル人は、これに香をたい

ていたからである。これはネフシュタンと呼ばれていた」

 (3)パウロが用いている例話は、奴隷と主人の関係である。

   ①今の私たちには、分かりにくい。

   ②ローマ時代の人たちには常識である。

     *当時の都市生活者の多くが、借金のために自分を奴隷に売った。

*これは、意志に反して奴隷になっている人である。

     *自発的に奴隷になっている人もいる。

     *ともに、主人には絶対服従である。

     *ただし、この時代の奴隷は、アメリカ南部での奴隷のようではない。

     *コリントの町の人口の3分の1が奴隷であったと言われている。

   ③今の時代の人に分かるように、私は「DV状況にある夫婦関係」を例話とした。

  2.16節

  「あなたがたはこのことを知らないのですか。あなたがたが自分の身をささげて奴隷とし

て服従すれば、その服従する相手の奴隷であって、あるいは罪の奴隷となって死に至り、

あるいは従順の奴隷となって義に至るのです」

  (1)「あなたがたはこのことを知らないのですか」

    ①当然知っているはずだ。

  (2)人間には、完全な自立はあり得ない。

①未信者は、クリスチャンになると不自由になると誤解している。

②人間は、誰か(何か)に仕える必要がある。

③イエスの教え。マタ6:24

「だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛した

り、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、

また富にも仕えるということはできません」

④ヨシ24:15

「もしも【主】に仕えることがあなたがたの気に入らないなら、川の向こうにい

たあなたがたの先祖たちが仕えた神々でも、今あなたがたが住んでいる地のエモ

リ人の神々でも、あなたがたが仕えようと思うものを、どれでも、きょう選ぶが

よい。私と私の家とは、【主】に仕える」

    (3)主人は2人いる。

    ①罪という主人の奴隷となるなら、死に至る。

      *これは不従順の道である。

      *「死」とは、神からの分離(霊的死)のことである。

    ②キリストという主人の奴隷になるなら、義に至る。

      *これは従順の道である。

      *「義」とは、永遠のいのちである。

    ③主人を変えると、劇的な変化が起こる。

  3.17~18節

  「神に感謝すべきことには、あなたがたは、もとは罪の奴隷でしたが、伝えられた教えの

規準に心から服従し、罪から解放されて、義の奴隷となったのです」

  (1)私たちが置かれている状態の説明

    ①かつての姿:罪の奴隷

    ②今の姿:自発的に義の奴隷になった。

      *この状態を日々実践する。

    (2)今の状態は、「伝えられた教えの規準に心から服従し」たから与えられた。

      ①「伝えられた教えの規範を受け入れ」(新共同訳)

      ②「伝えられた教の基準に心から服従して」(口語訳)

    (3)訳語の問題

      ①「教えの規準」が私たちに伝えられた(委ねられた)のではない。

      ②私たちが、「教えの規準」に委ねられたのである。主客が転倒してはならない。

  ③神のことばは永遠に変わらず、私たちを救う力がある。

    (4)「規準」という言葉について

      ①「教え」とは、福音のことであり、キリストとの一体化のことである。

  ②「規準」とは、ギリシア語で「トゥポス」という。

    (5)「トゥポス」の使用例

  ①ヨハ20:25(衝撃を受けた痕跡)

      「それで、ほかの弟子たちが彼に『私たちは主を見た』と言った。しかし、トマ

スは彼らに『私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また

私の手をそのわきに差し入れてみなければ、決して信じません』と言った」

②使7:43(偶像。型に入れて作られた物)

「あなたがたは、モロクの幕屋とロンパの神の星をかついでいた。それらは、あ

なたがたが拝むために作った偶像ではないか。それゆえ、わたしは、あなたがた

をバビロンのかなたへ移す」

③使7:44(神から示された型)

「私たちの父祖たちのためには、荒野にあかしの幕屋がありました。それは、見

たとおりの形に造れとモーセに言われた方の命令どおりに、造られていました」

  *ヘブ8:5参照

④使23:25(文章の要約)

「そして、次のような文面の手紙を書いた」

⑤ロマ5:14(予表。予型)

「ところが死は、アダムからモーセまでの間も、アダムの違反と同じようには罪

を犯さなかった人々をさえ支配しました。アダムはきたるべき方のひな型です」

⑥ピリ3:17(手本。模範)

「兄弟たち。私を見ならう者になってください。また、あなたがたと同じように

私たちを手本として歩んでいる人たちに、目を留めてください」

  *1テサ1:7、2テサ3:9、1テモ4:12、テト2:7、1ペテ5:3など参照

    (4)私たちが受け入れた教えには力がある。

      ①福音の3要素

      ②キリストとの一体化

        *キリストにあって死に、葬られ、キリストにあって生かされている。

      ③この教えの本質

*神からの型であり、模範である。

*私たちの人格に衝撃を与え、私たちをキリストに似た者に変える力である。

  4.19~22節

  「あなたがたにある肉の弱さのために、私は人間的な言い方をしています。あなたがたは、

以前は自分の手足を汚れと不法の奴隷としてささげて、不法に進みましたが、今は、その

手足を義の奴隷としてささげて、聖潔に進みなさい。罪の奴隷であった時は、あなたがた

は義については、自由にふるまっていました。その当時、今ではあなたがたが恥じている

そのようなものから、何か良い実を得たでしょうか。それらのものの行き着く所は死です。

しかし今は、罪から解放されて神の奴隷となり、聖潔に至る実を得たのです。その行き着

く所は永遠のいのちです」

  (1)以前:罪の奴隷として自分の手足を汚れにささげていた。

    ①それ以外の選択肢はなかった。

    ②その結果、今では恥じているようなことをしてきた。

    ③終着点は、死である(霊的死)。

  (2)今:自発的に義の奴隷(神の奴隷)となり、聖潔に進むべきである。

    ①罪から自由になったという前提がある。

    ②聖潔に至る実を得た。

    ③終着点は、永遠のいのちである。

Ⅲ.まとめ(23節)

1.23節

「罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスに

ある永遠のいのちです」

  (1)かつての私たちは、罪の奴隷であった。

    ①罪が主人である。

    ②主人から報酬が来る。それが死である。

    ③当然の報いである。

    ④ギリシア語で「オプソウニオン」である。

    ⑤将軍が兵士に支払う給与である。

    ⑥毎日支払われる。

  (2)今の私たちは、キリストの内にある。

    ①キリストが主人である。

    ②主人から賜物が与えられる。それが永遠のいのちである。

    ③賜物は、報酬ではない。

    ④ギリシア語で「カリスマ」である。

  (3)以上のことが、神が創造した世界にある霊的法則である。

結論:

1.無律法主義(Antinomianism)

  (1)パウロに対する非難(ガラ5:13)

  「兄弟たち。あなたがたは、自由を与えられるために召されたのです。ただ、その自

由を肉の働く機会としないで、愛をもって互いに仕えなさい」

  (2)ペテロに対する非難(1ペテ2:16)

  「あなたがたは自由人として行動しなさい。その自由を、悪の口実に用いないで、神

の奴隷として用いなさい」

(3)ユダに対する非難(ユダ4)

「というのは、ある人々が、ひそかに忍び込んで来たからです。彼らは、このような

さばきに会うと昔から前もってしるされている人々で、不敬虔な者であり、私たちの

神の恵みを放縦に変えて、私たちの唯一の支配者であり主であるイエス・キリストを

否定する人たちです」

2
.聖化の速度

  (1)クリスチャンの祝福

①一度キリストを信じたなら、救いを失うことはない。

②永遠のいのちが保障されている。

③聖化の完成も保障されている。

    (2)聖化の速度が各人によって異なる。

    ①クリスチャンになっても、罪を犯すことはありうるが、それは必然ではない。

    ②日々、キリストの奴隷としての選びをしている人は、聖化の速度が速い。

    ③不従順な人は、神からの矯正的裁きを受ける。

  (3)努力によって聖化の速度を速めようとすると、失敗する(7章の内容)。

  (4)聖化は、聖霊の働きによって可能となる(8章の内容)。

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