私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
サムエル記第一(8)「イスラエルの迷信」1サム4:1~11
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命題:神は、私たちの都合のために利用できるお方ではない。この箇所を3区分して学ぶと、それが分かる。
サムエル記第一(8)
「イスラエルの迷信」
1サム4:1~11
1.文脈の確認
Ⅰ.王政に向けた準備(1~9章)
A.サムエルの誕生と幼少期(1章)
B.ハンナの賛歌(2:1~10)
C.シロでの霊的状況(2:11~36)
D.サムエルの召し(3章)
E.契約の箱(4~7章)
1.略奪された契約の箱(4章)
(1)イスラエルの迷信(4:1~11)
(2)神の栄光が去った日(4:12~22)
2.注目すべき点
(1)士師記の時代の末期、イスラエルは政治的にも霊的にも、混乱状態にあった。
(2)サムエルが預言者として召される。
(3)契約の箱がペリシテ人によって略奪される。
命題:神は、私たちの都合のために利用できるお方ではない。
この箇所を3区分して学ぶと、それが分かる。
Ⅰ.敗北の原因を見誤ったイスラエル(1~3節)
1.1~2節
1Sa 4:1
サムエルのことばが全イスラエルに行き渡ったころ、イスラエルはペリシテ人に対する戦いのために出て行き、エベン・エゼルのあたりに陣を敷いた。一方、ペリシテ人はアフェクに陣を敷いた。
1Sa 4:2 ペリシテ人はイスラエルを迎え撃つ陣備えをした。戦いが広がると、イスラエルはペリシテ人に打ち負かされ、約四千人が野の戦場で打ち殺された。
(1)「サムエルのことばが全イスラエルに行き渡ったころ、」
①このことばは、3章の最後に置かれるべきものである。
②でないと、ペリシテ人との戦いをサムエルが指導したかのように読める。
③4章の出来事は、サムエルがまだ青年であった頃に起こった。
④これ以降サムエルは7章3節まで全く登場しない。
(2)当時、イスラエルはペリシテ人と戦っていた。
①士師時代の終り頃、イスラエルにとっての最大の敵はペリシテ人であった。
*サムソンもペリシテ人と戦った(士13~16)。
②ペリシテ人はセム系の民族ではない。エーゲ海付近からの移住民。
③海岸地帯に5大都市を築いた。
*ガザ、アシュケロン、エクロン、ガテ、アシュドデ
④文明が進んだ海洋民族であり、鉄器を有していた。
⑤彼らの偶像神はダゴンであった。
*上半身は人間で下半身は魚
*ダゴンは、本来メソポタミアの豊穣神である。
(3)ペリシテ人は、アフェクに陣を敷いた。
①アフェクは、シロから約40km西に位置する。
②イスラエル人は打ち負かされた。
③約4,000人が打ち殺された。
3.3節
1Sa 4:3
兵が陣営に戻って来たとき、イスラエルの長老たちは言った。「どうして【主】は、今日、ペリシテ人の前でわれわれを打たれたのだろう。シロから【主】の契約の箱をわれわれのところに持って来よう。そうすれば、その箱がわれわれの間に来て、われわれを敵の手から救うだろう。」
(1)兵は陣営に戻って来た。
①長老たち(年長者たち)は、敗北に驚いた。
②勝てると思っていたからである。
(2)彼らは敗北の原因を見誤った。
①自らの罪を顧みることはなかった。
②【主】の臨在がなかったので負けたと考えた。
(3)契約の箱があれば勝利すると考えた。
①契約の箱が戦場にあれば、【主】が助けてくださるだろうと考えた。
②契約の箱が有効であるためには、民の従順と【主】の導きが必要である。
(4)契約の箱
①【主】の臨在の象徴である。
②十戒が書かれた石の板が2枚(シナイ契約の本質)
③「宥めの蓋」(贖いのふた)(神との交わりを可能にした)
④十字架が新しい契約の象徴であるのに似ている。
⑤今も、十字架をお守りか飾りのように扱う人がいる。
Ⅱ.契約の箱をお守りにしたイスラエル(4~9節)
1.4節
1Sa 4:4
兵たちはシロに人を送り、そこから、ケルビムに座しておられる万軍の【主】の契約の箱を担いで来させた。そこに、神の契約の箱とともに、エリの二人の息子、ホフニとピネハスがいた。
(1)兵たちはシロに人を送った。
①陣営とシロの間の連絡網は生きていた。
(2)シロから戦場まで契約の箱が運ばれてきた。
①「ケルビムに座しておられる」
②【主】はイスラエルの王であることが示されている。
③エリコの戦いでは、契約の箱は重要な働きをした。
*当時、民は【主】を信頼していた。
④士師の時代に、イスラエル人の信仰は形骸化した(異教の影響)。
⑤彼らは、ささげ物によって【主】からの助けを得られると考えた。
(3)エリの二人の息子、ホフニとピネハスがいた。
①契約の箱の運び方は律法に適っていたのであろう。
②しかし、堕落した祭司たちの存在は、勝利ではなく敗北を示唆している。
2.5~9節
1Sa 4:5 【主】の契約の箱が陣営に来たとき、全イスラエルは大歓声をあげた。それで地はどよめいた。
1Sa 4:6 ペリシテ人はその歓声を聞いて、「ヘブル人の陣営の、あの大歓声は何だろう」と言った。そして【主】の箱が陣営に来たと知ったとき、
1Sa 4:7 ペリシテ人は恐れて、「神が陣営に来た」と言った。そして言った。「ああ、困ったことだ。今までに、こんなことはなかった。
1Sa 4:8
ああ、困ったことだ。だれがこの力ある神々の手から、われわれを救い出してくれるだろうか。これは、荒野で、ありとあらゆる災害をもってエジプトを打った神々だ。
1Sa 4:9
さあ、ペリシテ人よ。奮い立て。男らしくふるまえ。そうでないと、ヘブル人がおまえたちに仕えたように、おまえたちがヘブル人に仕えるようになる。男らしくふるまって戦え。」
(1)イスラエル人は大歓声を上げた。
①エリコの戦いを再現した(ヨシ6:20)。
(2)ペリシテ人は恐れた。
①ラハブは、エリコの住民は【主】を恐れていると言った(ヨシ2:9~11)。
Ⅲ.神の裁きを受けたイスラエル(10~11節)
1.10節
1Sa 4:10
こうしてペリシテ人は戦った。イスラエルは打ち負かされ、それぞれ自分たちの天幕に逃げ、非常に大きな打撃となった。イスラエルの歩兵三万人が倒れた。
(1)イスラエルは大敗した。
①契約の箱は勝利をもたらさなかった。
②敗北の原因は、罪にあった。
③イスラエルはアイでの戦いに敗れた(ヨシ7:11)。
④敗北の原因は、アカンの罪にあった。
(2)歩兵三万人が倒れた。
①イスラエル兵は、四方八方に逃げた。
②統率がなくなった軍隊は弱い。
③イスラエルには騎兵も戦車もなかった。
④歩兵三万人とは驚くべき数である。
2.11節
1Sa 4:11 神の箱は奪われ、エリの二人の息子、ホフニとピネハスは死んだ。
(1)神の箱は奪われた。
①【主】の臨在は去っていた。
(2)ホフニとピネハスは死んだ。
①無名の預言者の預言どおりである(2:34)。
結論:今日の信者への適用
1.信仰を「神との関係」ではなく「結果を得る手段」にしてはならない。
(1)イスラエルは契約の箱を持ち出せば勝てると思った。
(2)しかし、彼らが求めていたのは神ご自身ではなく、「勝利」という結果だった。
(3)今日の信者も同じ誘惑に直面する。
(4)信仰生活の中心は、「神から何をいただくか」ではなく、「神ご自身を愛すること」。
(5)詩27:4
Psa 27:4
私は一つのことを【主】に願った。/私はそれを求めている。/私のいのちの日の限り、【主】の家に住むことを。/【主】の麗しさを仰ぎ見、/その宮で、思いにふける、そのために。
2.問題の原因を外側に求める前に、自分自身を吟味する。
(1)長老たちは、「どうして主はわれわれを打たれたのだろう」と語った。
(2)しかし彼らは悔い改めなかった。
(3)彼らは罪の問題を見ようとせず、契約の箱という「外的対策」に走った。
(4)私たちも、何か問題が起こると、外に原因を求めやすい。
①教会が悪い
②社会が悪い
③政治が悪い
④家族が悪い
⑤環境が悪い
(5)まず、自分を吟味しよう。
(6)リバイバルは他人の悔い改めからではなく、自分自身の悔い改めから始まる。
3.外面的な宗教よりも内面的な従順を重んじよう。
(1)契約の箱は本来、神の臨在の象徴であった。
(2)しかしイスラエルは、それをお守りのように扱った。
(3)今日でも同じ危険がある。
(4)宗教が私たちを守るのではない。
(5)サムエル15:22
1Sa 15:22
するとサムエルは言った。/「主は【主】の御声に聞き従うことほどに、/全焼のいけにえや、その他のいけにえを/喜ばれるだろうか。/見よ。聞き従うことは、いけにえにまさり、/耳を傾けることは、雄羊の脂肪にまさる。
(6)神は宗教的行為そのものではなく、従順な心をご覧になる。
(7)私たちは、神の栄光のために生きる者として召されている。




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