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創造から新天新地へ(02)―24章でたどる神の救済史 1章 「世界の始まり」創世記1章
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私たちは、豊かな人生を生きるように造られている。創世記1章で啓示された4つの真理を理解すると、そのことが分かる。
創造から新天新地へ―24 章でたどる神の救済史
1 章 「世界の始まり」
創世記1 章
1 .はじめに
(1)前回(序章)のアウトライン
①聖書 ―神の救済史の記録
②旧約聖書―神の救済史の進展
③新約聖書―神の救済史の成就
④新天新地―神の救済史の完成
(2)今回は「世界の始まり」について考える。
①創1:1
Gen 1:1 はじめに神が天と地を創造された。
②この聖句をどう受け止めるかで、私たちの人生観・世界観・歴史観が決まる。
③もし宇宙が偶然の産物であれば、私たちの存在も偶然の産物である。
④もし人格を持つ創造主が存在するなら、私たちの存在には明確な目的がある。
⑤「私は何者なのか」
⑥創1章から「救済史の始まり」としての創造を学ぶ。
私たちは、豊かな人生を生きるように造られている。
創世記1章で啓示された4
つの真理を理解すると、そのことが分かる。
Ⅰ.神は無から世界を創造された(1 節)。
1.「初めに」ということば
(1)「初めに」とは時間の始まりを意味する。
(2)時間は永遠の神によって「創造されたもの」である。
(3)神は時間の制約の外におられる。
2.「神」ということば
(1) 「神」とはヘブル語で「エロヒム」である。
(2)複数形であり、威厳・全能を表す。
(3)三位一体の神を暗示するとも解釈できる。
3.「創造された」ということば
(1)「バーラー」 は、神のみが主体となる動詞である。
(2)無から有を生み出す行為を指す。
(3)哲学や科学では「無から有は生じない」と言われる。
(4)聖書は「神のことばによってすべてが存在するようになった」と教える。
(5)救済史は神の主体的な働きから始まる。
(6)創造は、時・空間・物質の起点である。
(7)神は自然の法則の上におられ、自然を支配されるお方である。
4.適用:私たちの存在は偶然の産物ではなく、神の御心と計画の中にある。
(1)真のアイデンティティは、神との関係の中にある。
Ⅱ.人は、神のかたちに造られた(26~27 節)。
1.26節
Gen 1:26
神は仰せられた。「さあ、人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう。こうして彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう。」
2.「神のかたち」とは、肉体的形状ではない。
(1)それは、霊性・理性・道徳性・関係性を持つ存在であることを意味する。
(2)人は被造物の頂点として造られた。
(3)人には、他の被造物に対する管理責任が与えられた。
3.「かたち」の目的は、神の国の支配に関わる。
(1)創造の目的は、神の国の樹立である。
(2)男女としての創造は、創造の秩序の一部である。
4.人は「神の似姿」として尊厳を持ち、いのちは聖なるものとされる。
(1)いのちの価値は、行いではなく、神に似せて造られたことにある。
5.適用:自己否定に陥るとき、「神のかたちに造られた」という事実に立ち返る。
(1)他者に対する尊重もこの事実に基づく。
Ⅲ.神は造られた世界を「良い」と宣言された(31 節)。
1.31節
Gen 1:31 神はご自分が造ったすべてのものを見られた。見よ、それは非常に良かった。夕があり、朝があった。第六日。
2.創造の各日ごとに「神は見て、それを良しとされた」と繰り返される。
(1)「良い」とは機能的完全性、調和、神の意図どおりであることを意味する。
(2)世界は初めから堕落していたのではなく、「非常に良い」状態で始まった。(3)後に罪が入り、死と破壊がもたらされるが、神の最初の御心は祝福と調和に満ちていた。
3.適用:現代の世界には苦しみや不条理があるが、それに打ち勝つ秘訣がある。
(1)神の創造は本来「良い」ものであったことを知る。
(2)やがて来る「新天新地」への希望を確認する。
Ⅳ.天地創造の目的は、神の国の臣民を造り出すことにあった。
1.最初に創造されたのが、天使たちである。
(1)天使は霊的存在であり、知性を有する(マタ22:30、ヘブ1:13~14)。
(2)コミュニケーション能力が与えられている。
(3)天に住むように創造されたが、地に下ることも許された。
(4)天使たちの間には、権威や能力に関する序列が存在する。
(5)天使の数に関しての明確な啓示はないが、ヒントになる聖句はある。
①ダニ7:10 幾千、幾万
②ヘブ12:22 無数
③黙5:11 万の数万倍、千の数千倍
2.次に、神の国の臣民として創造されたのが、人間である。
(1)神の代理人としての役割が与えられた。
①時代劇によく登場する役職に、「代官」というものがある。
②代官とは、主君(領主)の代理人として領地に派遣され、その地の管理事
務を司る者のことである。
③代官には、主君に対する説明責任がある。
(2)神が人間を創造したのは、地球に代理人を置き、管理させるため。
①当然のことながら、人間には神への説明責任が伴う。
②神が代理人を通して地上を管理する統治形態を、神政政治と呼ぶ。
(3)重要な聖句
①創2:7
Gen 2:7 神である【主】は、その大地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。それで人は生きるものとなった。
*地上の体が与えられたのは、領地をより良く理解するためである。
②創1:26~27
Gen 1:26
神は仰せられた。「さあ、人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう。こうして彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう。」
Gen 1:27 神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。
*「神のかたち」に創造されたのは神とのコミュニケーションのため。
3.適用:人間の創造によって、神の国を設立するための神の御業は完了した。
(1)人生の目的は、神の国設立という壮大な計画に参加することである。
今日の信者への適用
1.創造の事実は、私たちに「人生の意味」を与える。
(1)私たちは偶然の産物ではない。
(2)私たちは神の意図の中に生かされている。
2.人の尊厳は、神のかたちに造られたことに基づく。
(1)それゆえ、自分を卑しめることも、他者を軽んじることも、誤りである。
3.被造物世界の価値は、神が「良い」と宣言されたことに基づく。
(1)それゆえ、自然環境の管理や倫理的生活は信仰表現である。
4.創造の神は、堕落した世界を救うために御子イエス・キリストを遣わされた。
(1)救済史は創造から始まり、贖いへ、そして新天新地へと進む。
(2)私たちはその大きな物語の中に生かされている。




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