私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
創造から新天新地へ(01)―24章でたどる神の救済史 序章
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24章でたどる神の救済史
4つのポイントを通して本シリーズの概略を解説する。
創造から新天新地へ―24
章でたどる神の救済史
序章
1 .はじめに
(1)聖書の66巻をどう読むか。
(2)聖書は無秩序な物語の寄せ集めか、一つの大きな物語か。
(3)多くの人が、「神は何をしておられるのか」と感じている。
(4)本シリーズの目的は、「創造から新天新地へ」を24章でたどること。
(5)このメッセージは、全シリーズの序章である。
2.アウトライン
(1)聖書 ―神の救済史の記録
(2)旧約聖書―神の救済史の進展
(3)新約聖書―神の救済史の成就
(4)新天新地―神の救済史の完成
24 章でたどる神の救済史
4 つのポイントを通して本シリーズの概略を解説する。
Ⅰ.聖書― 神の救済史の記録
1.旧新約66巻の多様性と統一性
①約40人の著者、1500年以上の歴史、しかし一貫したテーマ。
②真の著者は神である。
③人間の著者は、聖霊の守りの中で執筆した(霊感)。
④聖書は、点ではなく線で読まなければならない。
2.主役は人間ではなく神ご自身
①神が創造し、契約を結び、救済の計画を進める。
②聖書が書かれた目的は、神の栄光である。
③人類の救いは、神の栄光の一部である。
Ⅱ.旧約聖書―神の救済史の進展
1.キリスト教の旧約聖書(39巻)
(1)律法(5巻)
(2)歴史書(12巻)
(3)文学書(5巻)
(4)預言書(17巻)
2.ヘブル語聖書(24巻)(タナク)
(1)トーラー(律法:5巻)
①創世記
②出エジプト記
③レビ記
④民数記
⑤申命記
(2)ネビイーム(預言者:8巻)
前期預言者(4巻)(預言者の視点から歴史を神学的に解釈)
⑥ヨシュア記
⑦士師記
⑧サムエル記(上下巻を合わせて1巻)
⑨列王記(上下巻を合わせて1巻)
後期預言者(4巻)(説教書)
⑩イザヤ書
⑪エレミヤ書
⑫エゼキエル書
⑬12小預言書(1巻にまとめられる)
(3)ケトゥビーム(諸書:11巻)
⑭詩篇
⑮ヨブ記
⑯箴言
⑰ルツ記(一家族の物語)
⑱雅歌
⑲伝道者の書
⑳哀歌(文学的には「詩篇・祈り」と同じ性格を持つ)
㉑ダニエル書(ダニエルは預言者ではない。黙示文学の形式)
㉒エステル記(「預言的歴史」より「知恵的物語」の扱いを受ける)
㉓エズラ・ネヘミヤ記(祭司や書記官の記録文書。1巻にまとめられる)
㉔歴代誌(契約の民としての再出発。上下巻を合わせて1巻)
3.ヘブル語聖書3区分の意義
(1)トーラー(律法)(5巻)
①内容:創造、選び、出エジプト、契約
②意義:神の救済史の基盤
(2)ネビイーム(預言者)(8巻)
①前期預言者:歴史書(4巻)
②後期預言者:説教書(4巻)
③意義:契約の適用と破棄、そして希望の預言
(3)ケトゥビーム(諸書)(11巻)
①内容:詩篇、知恵文学、歴史の総括
② 意義:信仰者の応答と共同体の希望
(4)まとめ
①タナク(TNK)24巻は歴代誌で終わる=「未完の物語」。
②キリスト教正典39巻はマラキ書で終わり、新約につながる。
③ルカ24:44
Luk 24:44
そしてイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたと一緒にいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについて、モーセの律法と預言者たちの書と詩篇に書いてあることは、すべて成就しなければなりません。」
4.タナク(TNK)から選ぶ12章
(1)トーラー(律法)から5章
①モーセ五書はイスラエルの信仰の根幹。
②契約共同体の誕生を示す。
③神の啓示(創造、選び、契約、律法)が神の救済史の「基礎」。
*創1章 ― 創造と秩序
*創3章 ― 堕落と救いの約束
*創12章 ― アブラハム契約
*出12章 ― 過越し
*出20章 ― シナイ契約
(2)ネビイーム(預言者)から5章
①前期預言者(ヨシ〜列)=歴史書。
*イスラエルが律法をどう生きたかを「神学的歴史」として解釈。
*ヨシ1章 ― 約束の地
*2サム7章 ― ダビデ契約
*2列25章 ― 捕囚
②後期預言者(イザ・エレ・エゼ・12小預言書)=説教書。
*民の不従順と神の裁き、そして将来の希望を語る。
*契約に従えば祝福、背けば裁き、という申命記的歴史観を実証する。
*イザ53章 ― 苦難の僕
*エレ31章―新しい契約
(3)ケトゥビーム(諸書)
①内容:信仰共同体の応答
*詩篇、知恵文学(箴、ヨブ、伝)。
*黙示的文書(ダニ)、歴史総括(歴)。
②イスラエルの歩みを「補完・反省・希望」の視点でまとめている。
*ダニ7章 ― 人の子の支配
*2歴36章 ― 帰還の希望
(4)まとめ
①トーラー=神の物語の基盤(律法と契約)
②ネビイーム=歴史の展開と契約の適用
③ケトゥビーム=信仰共同体の応答と将来の希望
Ⅲ.新約―神の救済史の成就
1. メシアによる契約の成就
(1)系図に示される契約の連続(マタ1章)。
2.十字架と復活
(1)イザ53章の苦難の僕の成就。
3.教会の誕生と聖霊の働き(使2章)。
(1)神の物語は、私たちをも含む物語として続いている。
Ⅳ.新天新地―神の救済史の完成
1. 黙21章=創1章の完成形
(1)最初の創造 → 新しい創造
(2)エデンの園 → 神の都
2.新約聖書からも12章を選択する。
(1)神の救済史が完成する時が近い。
(2)私たちも、この物語の登場人物である。
結論:今日の信者への適用
1 .点ではなく線で聖書を読む。
(1
)断片的な教訓集としてではなく、「創造から新天新地への物語」として読む。
(2 )文脈を考えながら読む習慣を養う。
(3 )ディボーションにおいてそれを実行する。
2 .自分の人生を神の救済史の中に位置づける。
(1 )あなたの人生は偶然の連続ではない。
(2 )神の救済史の一部としてデザインされている。
(3 )過去の出来事もその中に含まれている。
3 .終末の希望に生きる。
(1 )世界が混乱しても、救済史の終わりは「新天新地」である。
(2 )信仰者はこの終末の希望に生きる。
4 .共同体として歩むことを意識する。
(1 )救済史の物語は個人だけでなく、教会全体が担うストーリー。
(2 )自立と共生の視点を持つ。




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