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ヨハネの福音書(60)「しるし・信仰・いのち」ヨハ20:30~31
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ヨハネの福音書には執筆目的がある。「しるし・信仰・いのち」という3つのキーワードがそれを明らかにしている。
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ヨハネの福音書(60)
「しるし・信仰・いのち」
ヨハ20:30~31
1.文脈の確認
(4)イエスの受難(18~20章)
①イエスの逮捕(18:1~11)
②イエスの宗教裁判(18:12~27)
③イエスの政治裁判(18:28~40)
④有罪判決(19:1~16)
⑤十字架刑(19:17~30)
⑥埋葬(19:31~42)
⑦復活(20:1~18)
⑧12弟子への顕現(20:19~29)
⑨執筆目的(20:30~31)
2.注目すべき点
(1)なぜヨハネの福音書は書かれたのか。
(2)本書は唯一、はっきりと「執筆目的」を述べている書である。
(3)本書は、「歴史の書」、「証拠の書」、「救いの書」である。
ヨハネの福音書には執筆目的がある。
「しるし・信仰・いのち」という3つのキーワードがそれを明らかにしている。
Ⅰ.しるし
Joh 20:30
イエスは弟子たちの前で、ほかにも多くのしるしを行われたが、それらはこの書には書かれていない。
Joh 20:31
これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるためであり、また信じて、イエスの名によっていのちを得るためである。
1.ヨハネは「しるしのほんの一部」しか書かなかった。
(1)「しるし(セーメイオン)」とは何か。
①ただの奇跡ではない → イエスの本質を示す証拠である。
②7つの「I AM」と対応する神学的役割がある。
(2)ユダヤ人にとって「しるし」とは。
①神が本当にその人物を遣わしたのかどうかを確認する「メシア認定の証拠」
②ただの超常現象ではない。
③人を驚かせるためのものではない。
④神からの認証(divine authentication)である。
2.ヨハネが選んだ「7つのしるし」
(1)カナで水をぶどう酒に(2:1~11)
①最初のしるし
②キリストがもたらす救いの喜び
(2)王室の役人の息子を癒す(4:46~54)
①第2のしるし
②権威による遠隔の癒し
③信仰の成長
(3)ベテスダ池で病人を癒す(5:1~9)
①文脈上のしるし
②イエスは安息日の主
③意欲を失った人に与えられる恵み
(4)五千人の給食(6:1~14)
①人々は「しるし」を見た。
②いのちのパンであるイエス
(5)湖の上を歩く(6:16~21)
①文脈上のしるし
②自然界に対する主権
(6)生まれつきの盲人の癒し(9:1~7)
①「どうしてこのようなしるしを行うことができるだろうか」
②肉の目を開き、霊の目を開く。
(7)ラザロの復活(11:1~44)
①「あの者が多くのしるしを行っているというのに」
②イエスは「いのち」を与える主
(8)イエスご自身の復活(20章)
①文脈上のしるし
②すべてのしるしの頂点
③8は始まりを示す数字である。
3.しるしと信仰の関係
(1)しるしは信仰へ導くが、しるしそのものが救うのではない。
①しるしを見ても信じない人
②しるしなしでも信じる人
Ⅱ.信仰
Joh 20:30
イエスは弟子たちの前で、ほかにも多くのしるしを行われたが、それらはこの書には書かれていない。
Joh 20:31
これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるためであり、また信じて、イエスの名によっていのちを得るためである。
1.「イエス」という名の意味
(1)ヘブル語でイェシュア=主は救う。
①イエスは救いの唯一の道(ヨハ14:6)
2.「神の子」の意味
(1)単なる称号ではなく、神と同等の本質を持つ方。
①「神の子」とは「神と等しい存在」との宣言
②ヨハ5:18
Joh 5:18
そのためユダヤ人たちは、ますますイエスを殺そうとするようになった。イエスが安息日を破っていただけでなく、神をご自分の父と呼び、ご自分を神と等しくされたからである。
③ヨハ14:9
Joh 14:9
イエスは彼に言われた。「ピリポ、こんなに長い間、あなたがたと一緒にいるのに、わたしを知らないのですか。わたしを見た人は、父を見たのです。どうしてあなたは、『私たちに父を見せてください』と言うのですか。
3.「キリスト(メシア)」という称号の意味
(1)メシア=油注がれた者
①王・祭司・預言者
②イザ61:1(ルカ4:18でイエス自身が引用)
Isa 61:1
【神】である主の霊がわたしの上にある。/貧しい人に良い知らせを伝えるため、/心の傷ついた者を癒やすため、/【主】はわたしに油を注ぎ、/わたしを遣わされた。/捕らわれ人には解放を、/囚人には釈放を告げ、
4.どれだけ信じているかではなく、誰を信じているか。
Ⅲ.いのち(ゾーエー)
Joh 20:30
イエスは弟子たちの前で、ほかにも多くのしるしを行われたが、それらはこの書には書かれていない。
Joh 20:31
これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるためであり、また信じて、イエスの名によっていのちを得るためである。
1.ただの生存(ビオス)ではない。
(1)「神との交わりにある永遠のいのち」
①ヨハ10:10
Joh 10:10
盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかなりません。わたしが来たのは、羊たちがいのちを得るため、それも豊かに得るためです。
2.「イエスの名によって」とは
(1)名=権威・人格・救いの働き
①自力救済ではなく「キリスト依存の救い」
3.信仰の目的は「知識」ではなく「いのち」である。
(1)信仰は情報ではなく関係である。
①信じる=委ねる(ピステューオー)
今日の信者への適用
1.しるしの目的は信じるため
(1)しるしは、キリストへ導くために与えられた。
2 .信じる目的はいのちを得るため
(1)「情報としての信仰」ではなく「人格的信頼としての信仰」
3 .いのちを得る道はただ一つ:キリスト
(1)他の宗教にも「真理の残渣」はある。
(2)救いに至る啓示は、聖書だけに記されている。




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