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ヨハネの福音書(54)「イエスの政治裁判」ヨハ18:28~40 ヨハネの福音書18章28~40 | メッセージステーション

ヨハネの福音書(54)「イエスの政治裁判」ヨハ18:28~40

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人間の悪意でさえも神の計画のために用いられる。3組の人々の悪意を通して、神の計画が前進する。

ヨハネの福音書(54)

「イエスの政治裁判」

ヨハ18:28~40

1.文脈の確認

(4)イエスの受難(18~20章)

  ①イエスの逮捕(18:1~11)

  ②イエスの宗教裁判(18:12~27)

  ③イエスの政治裁判(18:28~40)

2.注目すべき点

(1)前回は、イエスが主権者であることを学んだ。

(2)今回は、イエスが真理の王であることを学ぶ。

(3)ユダヤ人とローマの権力構造について学ぶ。

(4)イエスの王国の性質について学ぶ。

人間の悪意でさえも神の計画のために用いられる。

3組の人々の悪意を通して、神の計画が前進する。

Ⅰ.祭司長たちの偽善(28~32節)

1.28節

Joh 18:28  さて、彼らはイエスをカヤパのもとから総督官邸に連れて行った。明け方のことであった。彼らは、過越の食事が食べられるようにするため、汚れを避けようとして、官邸の中には入らなかった。

(1)政治裁判が必要だった理由

  ①ユダヤ人が死刑を執行する権利は、数か月前に取り去られていた。

  ②ユダヤ人たちは、イエスに対して冒とく罪で死刑判決を下していた。

  ③しかし、ローマの死刑判決がなければイエスを殺すことはできなかった。

  ④そこで、訴因を冒とく罪から反逆罪に変更して、イエスをローマ法廷に訴えた。

(2)ポンテオ・ピラト

  ①ローマ市民(スペインかイタリア生まれ)

  ②26~36年にユダヤ総督であった(procurator:ローマ帝国の代官)。

  ③この裁判は30年に行われた。総督としての経歴のちょうど中間時点。

  ④残忍な人物として知られていたが、ローマ法の忠実な執行者でもあった。

  ⑤前夜、イエスを逮捕するために一隊の兵士(400~600人)を派遣していた。

  ⑥早朝(午前6時前)ではあるが、衣服を整え、裁判の準備をしていた。

    *祭司たち(貴族階級)がローマのために実質的にユダヤを管理していた。

    *ピラトは、彼らの要請を無視することができなかった。

(3)総督官邸

  ①アントニア要塞の中にあった。

  ②ユダヤ総督は、通常カイサリアに駐在していた。

  ③祭りの期間はエルサレムに駐在し、治安維持に当たっていた。

  ④過越の祭りの期間、ユダヤ人たちは特に興奮状態に陥りやすかった。

    *この祭りのテーマは、「解放」である。

(4)ピラトのもとに来たのは、祭司長たちが中心であった。

  ①過越の食事は、前夜に終わっていた。

  ②祭司長たちが食する過越の食事は、朝になってから用意される。

  ③午前9時に、過越の子羊がほふられた。

  ④祭司長たちは、裁判が終わってから過越の食事をしようとしていた。

  ⑤異邦人の家に入ることは、儀式的な汚れを受けることを意味した。

  ⑥祭司長たちの偽善

    *イエスを殺すことは平気であった。

    *儀式的な汚れに関しては、細心の注意を払っていた。

2.29~30節

Joh 18:29  それで、ピラトは外に出て、彼らのところに来て言った。「この人に対して何を告発するのか。」

Joh 18:30  彼らは答えた。「この人が悪いことをしていなければ、あなたに引き渡したりはしません。」

(1)ピラトが彼らのところに出て来た。

  ①ユダヤ人の指導者たちは、建物の中(法廷)には入らなかった。

  ②ピラトは建物の外に出て来て、彼らと対面した。

  ③ピラトは、ユダヤ人たちの宗教感情に妥協した。

(2)ピラトの質問

  ①ピラトは、ローマ法に従って、先ず告発の理由を尋ねた。

  ②この段階で、ユダが前に出て証言する予定であったが、彼はすでに死んでいた。

(3)祭司長たちの回答

  ①具体的な罪状を挙げることができなかった。

    *冒涜罪では通用しない。

    *「悪人」というレッテル貼り

  ②強引な主張

    *自分たちの裁判は終わった。

    *後は、あなたがそれを承認してくれればいいのだ、という態度。

  ③ユダヤ人たちは、残忍な性質を持ったピラトを憎んでいた。

(4)理不尽な裁判だが、神の側からは救いの計画が成就するための必然である。

  ①「引き渡す」とは、御子が死に渡されることを意味する。

3.31~32節

Joh 18:31  そこで、ピラトは言った。「おまえたちがこの人を引き取り、自分たちの律法にしたがってさばくがよい。」ユダヤ人たちは言った。「私たちはだれも死刑にすることが許されていません。」

Joh 18:32  これは、イエスがどのような死に方をするかを示して言われたことばが、成就するためであった。

(1)ピラトの応答

  ①彼は、ユダヤ人たちが妬みのゆえにイエスを訴えていることを見抜いた。

  ②彼は、イエスの勝利の入城を知っていた(見ていた)はずである。

  ③ユダヤ人の宗教に関することは、ユダヤ人の法廷で裁くべきである。

    *これがローマ帝国内で広く行われている習慣であった。

(2)ユダヤ人たちの反論

  ①「私たちにはだれも死刑にすることが許されてはいません。」

  ②ユダヤ人から死刑執行の権利が奪われていた。

  ③ユダヤ人たちは、イエスの死刑をピラトに要求している。

(3)十字架刑は、イエスのことばの成就である。

  ①ユダヤ法に基づけば、冒とく罪に対する刑は「石打ち」である。

  ②ローマ法に基づく死刑は、「十字架刑」となる。

③「二重の責任」(ユダヤ人と異邦人の共謀)が、すべての人類の罪を象徴。

Ⅱ.ピラトの優柔不断(33~38節)

1.33~35節

Joh 18:33  そこで、ピラトは再び総督官邸に入り、イエスを呼んで言った。「あなたはユダヤ人の王なのか。」

Joh 18:34  イエスは答えられた。「あなたは、そのことを自分で言っているのですか。それともわたしのことを、ほかの人々があなたに話したのですか。」

Joh 18:35  ピラトは答えた。「私はユダヤ人なのか。あなたの同胞と祭司長たちが、あなたを私に引き渡したのだ。あなたは何をしたのか。」

(1)ピラトは建物の中に入り、イエスを個人的に尋問した。

  ①「あなたは、ユダヤ人の王なのか。」

  ②これは「あなたはカエサルのライバルなのか」という問いかけである。

(2)イエスは、質問に対して質問で答える。

  ①「この質問は、自分で考えたものなのか。」

  ②「あるいは、ほかの人(ユダヤ人)から聞いたのか。」

  ③ピラトへの普遍的問いかけである。

  ④ピラトが問われているだけではなく、すべての人間が問われている。

(3)ピラトの答え:「私はユダヤ人なのか」

  ①皮肉と軽蔑を込めた応答である。

  ②自分はローマ人なので、誰がメシアかという話題には興味がない。

  ③もちろん、ユダヤ人から聞いたということ。

  ④イエスは、ご自分の民から見捨てられ、訴えられたのである。

2.36~37節

Joh 18:36  イエスは答えられた。「わたしの国はこの世のものではありません。もしこの世のものであったら、わたしのしもべたちが、わたしをユダヤ人に渡さないように戦ったでしょう。しかし、事実、わたしの国はこの世のものではありません。」

Joh 18:37  そこで、ピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのか。」イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたの言うとおりです。わたしは、真理について証しするために生まれ、そのために世に来ました。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。」

(1)イエスは、ローマは自分のことを恐れる必要はないと言われた。

  ①イエスの国は、この世のものではない。

  ②もしそうなら、弟子たちが自分をユダヤ人に渡さないように戦ったであろう。

(2)ピラトは、「それでは、あなたは王なのか」と尋ねた。

  ①「わたしの国」ということばに触発された質問である。

(3)イエスは、自分が王であることを認めた。

  ①しかし、ローマ帝国のような国の王ではない。

  ②イエスは、真理の証しをするために人となられた。

    *父なる神、子なる神、聖霊、人間、罪、救いなどに関する真理である。

  ③真理を愛する者はみな、イエスの声を聞き分ける。

(4)無千年王国説

  ①「わたしの国はこの世のものではありません」を根拠に千年王国を否定する。

  ②「この世のもの」とは、「サタンの支配下にある国」のことである。

  ③地上での千年王国の成就を否定していることばではない。

  ④イエスのことばは、神の国の起源の違いを示したものである。

3.38節

Joh 18:38  ピラトはイエスに言った。「真理とは何なのか。」/こう言ってから、再びユダヤ人たちのところに出て行って、彼らに言った。「私はあの人に何の罪も認めない。

(1)「真理とは何なのか」

  ①さまざまな解釈が可能であるが、皮肉を込めた応答であることは否定できない。

  ②ローマの政治家ピラトにとっては現実的意味を持たなかった。

  ③異邦人の代表であるローマ総督もまた真理を退けた。

(2)ピラトはユダヤ人たちのところに出て行き、イエスには罪がないことを認めた。

  ①イエスは、過越の子羊として適格であることが、ローマによっても証明された。

Ⅲ.群衆の倒錯した選択(39~40節)

1.39節

Joh 18:39  過越の祭りでは、だれか一人をおまえたちのために釈放する慣わしがある。おまえたちは、ユダヤ人の王を釈放することを望むか。」

(1)ローマ当局は祭りの緊張を和らげるため、囚人を一人釈放する慣例を設けた。

  ①ピラトは、イエスを釈放する手段に出た。

2.40節

Joh 18:40  すると、彼らは再び大声をあげて、「その人ではなく、バラバを」と言った。バラバは強盗であった。

(1)バラバの正体

  ①「暴動と殺人の罪で投獄されていた」(マコ15:7、ルカ23:19)。

  ②「解放者」として民衆に人気があった可能性が高い。

  ③「命を奪う者」が釈放され、「命を与える方」が十字架へ。

  ④人間の価値判断の倒錯が明らかになる。

(2)贖罪の型

  ①無実のイエスが罪人の代わりに刑罰を受ける。

  ②ここに「罪人のために死ぬ子羊」という福音の核心がある。

(3)群衆の責任と私たちの責任

  ①すべての人間は「イエスを退け、自分に都合のよいバラバを選ぶ」傾向を持つ。

  ②その中で神は、罪人の選択を用いて救いを実現された。

  ③これは終末時代に「偽キリストを受け入れ、真のキリストを拒む」イスラエル

の予表でもある。

結論:今日の信者への適用

1.外側の形式よりも心の清さを重んじること。

(1)ユダヤ人指導者たちは、汚れないように官邸に入らなかった。

(2)しかし、その心はすでに不正義に満ち、神の御子を殺そうとしていた。

(3)外面的な宗教行為を守っていても、心の中でイエスを退ける危険がある。

2.神の国の民として生きること。

(1)私たちが目指しているのは、神の霊的支配に基づく国である。

(2)千年王国は必ず地上に成就する。

(3)地上の国でも神の国の民として、別の価値観と忠誠を持って歩むべきである。

3.相対主義を退け、イエスを真理として受け入れること。

(1)イエスは「真理について証しするために生まれた」と言われた。

(2)ピラトは「真理とは何か」と虚無的に問いかけ、すぐに退けてしまった。

(3)現代も相対主義が支配している。

(4)私たちは「真理はイエスご自身にある」と確信し、その声に聞き従う必要がある。

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