449　なぜ2000年前のキリストの死が、今の私に関係があるのか

Q：友人から福音の内容を教えられました。キリストの死は2000

年前のことです。それがなぜ今の私に関係があるのか、よく分かりません。

はじめに

　これは、現代を生きる多くの人が抱く素朴な疑問です。確かに、歴史上の出来事のほとんどは、私たちの生活とは直接関係がないように思えます。しかし、キリストの死は違います。それは、単なる過去の出来事ではなく、時を超えて今の私たちに影響を与える力を持っています。その理由を、いつものように3つ申し上げます。

1 番目に、神の存在の永遠性を挙げることができます。

（1）神は、「初めから終わりまでを見通されるお方」（イザヤ46：10）。

（2）神は、天地を創造された時からすでに私たち一人ひとりをご存じです。

（3）人は過去・現在・未来という流れの中にいますが、神は時間の制約を受けません。

（4）2000年前に起こったキリストの死は、永遠の神が定められたご計画の中心でした。

（5）そのため十字架の死は、時間の壁を越えて「今のあなた」に語りかけてくるのです。

2 番目に、人間の問題の普遍性を挙げることができます。

（1）「人間は進歩している」と言われる時代に、私たちはなぜ争いを繰り返し、なぜ空虚な心を抱え続けるのでしょうか。

（2）科学技術が発達しても、内面の不安、罪悪感、人間関係の傷、死に対する恐れといった根源的な問題は、どの時代でも変わることがありません。

（3）聖書は、この問題の根本原因を「罪」と呼びます。

　　①罪とは、神から離れて自分中心に生きることです。

　　②その結果、人間は本来あるべき姿を失い、神との関係、人との関係、自分自身との関係も壊れてしまいました。

（4）2000年前も今も、私たちは皆、同じ問題を抱えているのです。

3 番目に、救いの計画の継続性を挙げることができます。

（1）神は、堕落した人間を見捨てたのではなく、救いの道を用意してくださいました。

（2）イエスをこの世に送り、私たちの罪の身代わりとして十字架で死なせるのが計画。

（3）この計画は、アダムとエバが罪を犯した直後から始まり（創世3：15）、旧約聖書の時代を通して予告され、2000年前に実現し、そして今もなお続いています。

キリストの死と復活の効力は今も生きており、変わることがありません。