コリント人への手紙第二(18)最後のあいさつ13:11~13

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勧告、あいさつ、祝祷について学ぶ。

コリント人への手紙第二 18回

最後のあいさつ

13 :11~13

はじめに

1.文脈の確認

(1)イントロダクション(1:1~11)

(2)パウロを疑う者たちへの回答(1:12~7:16)

(3)エルサレム教会への献金(8:1~9:15)

(4)使徒職を疑う者たちへの反論(10:1~13:10)

(5)最後のあいさつ(13:11~13)

2.注目すべき点

(1)この手紙は、奨励、あいさつ、祝祷で終わる。

(2)一致の重要性を読者に印象づけるためである。

(3)この手紙は功を奏した。

  ①パウロはコリント滞在の3か月間でローマ人への手紙を書いた。

3.アウトライン

(1)勧告(11節)

(2)あいさつ(12節)

(3)祝祷(13節)

4.結論:コリント人への手紙第二13章13節

勧告、あいさつ、祝祷について学ぶ。

Ⅰ.勧告(11節)

1.11節

2Co 13:11

最後に兄弟たち、喜びなさい。完全になりなさい。慰めを受けなさい。思いを一つにしなさい。平和を保ちなさい。そうすれば、愛と平和の神はあなたがたとともにいてくださいます。

(1)5つの勧告

  ①「喜びなさい」

    *主の裁きを受ける前に、自分たちで自分たちを裁くことができる。

    *主にあって喜ぶのは、クリスチャンの特権である。

  ②「完全になりなさい」

    *「カタルティゾウ」という動詞には、網を繕うという意味がある。

    *マタ4:21

Mat 4:21
イエスはそこから進んで行き、別の二人の兄弟、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネが、父ゼベダイと一緒に舟の中で網を繕っているのを見ると、二人をお呼びになった。

    *ここでは、自分の道を修復するという意味である。

  ③「慰めを受けなさい」

    *パウロから受けた教えを受け入れ、実行に移すべきである。

    *それが慰めを受けることにつながる。

  ④「思いを一つにしなさい」

    *キリストの思いを持つことが、一つの思いになる道である。

    *キリストが考えるように考え、キリストが行動するように行動する。

  ⑤「平和を保ちなさい」

    *偽教師(律法主義)が入り込んでくると、対立が起こる。

    *罪を犯している者を懲戒し、キリストにある兄弟たちと調和して生きる。

(2)一つの祝福

  ①「そうすれば、愛と平和の神はあなたがたとともにいてくださいます」

    *ある意味では、神はいかなるときにも私たちとともにいてくださる。

    *しかし、御心に適う歩みをするなら、神をより近くに感じるようになる。

Ⅱ.あいさつ(12節)

1.12節

2Co 13:12

 聖なる口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい。すべての聖徒たちが、あなたがたによろしくと言っています。

(1)「聖なる口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい」

  ①当時は、男性の信者同士が口づけをもって互いにあいさつを交わした。

  ②今でも、その習慣が生きている文化圏がある。

  ③これは「聖なる口づけ」である。

  ④しかし、この行為が誤解を生む文化圏もある。

  ⑤その場合は、「聖なる握手」が用いられる。

  ⑥文化的に容認される方法を用いて、真実なあいさつを交わすということである。

(2)「すべての聖徒たちが、あなたがたによろしくと言っています」

  ①聖徒の交わりの広がりについて教えている。

  ②諸教会がコリント教会の成長に関心を寄せていることを教えている。

Ⅲ.祝祷(13節)

1.13節

2Co 13:13

主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがたすべてとともにありますように。

(1)これは、大いなる祝祷(神の祝福を祈る祈り)である。

  ①新約聖書の中で、三位一体の三位格がすべて登場する祝祷はこれだけである。

    *三位一体という用語は聖書にないが、その概念はある。

  ②この聖句は、パウロ書簡の中で最も多く引用されるものである。

  ③「キリストの恵み」、「神の愛」、「聖霊の交わり」

    *この場合の「の」は、文法的には「Genitive(属格)」と呼ばれる。

    *属格とは、名詞や代名詞が「誰のものか」を示す形を指す。

(2)「キリストの恵み」

  ①これは、キリストが与えてくださった恵みである。

  ②キリストは十字架上で死に、信じる者に罪の赦しを与えてくださった。

  ③クリスチャン生活の土台は、キリストの恵みにある。

  ④キリストの恵みにとどまるなら、律法主義から解放される。

(3)「神の愛」

  ①神の愛は、御子イエスを犠牲にすることによって明らかにされた。

  ②信者の行動の動機は、神の愛である。

  ③神の愛に感謝する者は、利己的な振る舞いや分派から解放される。

(4)「聖霊の交わり」

  ①これは、聖霊が作り出す「聖徒の交わり」である。

  ②これは、クリスチャンでなければ味わえない交わりである。

  ③その祝福がないなら、コリント人への手紙第二を何度も読むべきである。

    *罪を犯し続ける者たちの処分の後に、真の信者の交わりが成就する。

結論:コリント人への手紙第二13章13節

2Co 13:13

主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがたすべてとともにありますように。

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