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コリント人への手紙第二(17)訪問を前提とした勧告12:19~13:10
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パウロの心配、警告、願いについて学ぶ。
コリント人への手紙第二 17回
訪問を前提とした勧告
12 :19~13:10
はじめに
1.文脈の確認
(1)イントロダクション(1:1~11)
(2)パウロを疑う者たちへの回答(1:12~7:16)
(3)エルサレム教会への献金(8:1~9:15)
(4)使徒職を疑う者たちへの反論(10:1~13:10)
①批判する者たちへの反論(10:1~18)
②パウロと偽使徒の違い(11:1~12:18)
③訪問を前提とした勧告(12:19~13:10)
(5)最後のあいさつ(13:11~13)
2.注目すべき点
(1)パウロには、近々コリント教会を訪問する計画がある。
(2)そのときに、コリントの信者たちを辱めるようなことはしたくない。
(3)それを防ぐために、彼が感じている心配を分かち合う。
3.アウトライン
(1)パウロの心配(12:19~21)
(2)パウロの警告(13:1~6)
(3)パウロの願い(13:7~10)
4.結論:「自分自身を吟味する」の意味
パウロの心配、警告、願いについて学ぶ。
Ⅰ.パウロの心配(12:19~21)
1.19節
2Co 12:19
あなたがたは、私たちがあなたがたに対して自己弁護をしているのだと、前からずっと思っていましたか。私たちは神の御前で、キリストにあって語っているのです。愛する者たち、すべてはあなたがたが成長するためなのです。
(1)パウロは、自己弁護をしているわけではない。
①コリントの信者たちは、以前から彼を誤解をしていた。
(2)パウロがこのように書くのは、彼らの霊的成長を助けるためである。
①パウロは、神の御前で語っている。
②パウロは、キリストにあって語っている(書いている)。
③パウロの動機は、愛である。
2.20節
2Co 12:20
私は心配をしています。そちらに行ってみると、あなたがたは私が期待したような人たちでなく、私もあなたがたが期待したような者でなかった、ということにならないでしょうか。争い、ねたみ、憤り、党派心、悪口、陰口、高ぶり、混乱がありはしないでしょうか。
(1)パウロは、期待しながらコリント教会を訪問したいと願っている。
①信者同士の間に愛の一致がある。
②偽教師たちが追放されている。
③パウロの使徒的権威が認められている。
(2)パウロは、期待外れのことが起こることを心配している。
①争い、ねたみ、憤り、党派心、悪口、陰口、高ぶり、混乱
②お互いがお互いにとって、期待外れとなる。
3.21節
2Co 12:21
私が再びそちらに行くとき、私の神があなたがたの前で、私を恥じ入らせるのではないでしょうか。そして、以前に罪を犯していながら、犯した汚れと淫らな行いと好色を悔い改めない多くの人たちのことを、私は嘆くことにならないでしょうか。
(1)パウロの心配が続く。
①パウロの誇りである彼らが、期待どおりの姿になっていない可能性がある。
②その場合、神がパウロを恥じ入らせることになる。
③悔い改めない多くの人たちのことを、パウロは嘆くことになる。
*汚れと淫らな行いと好色の罪
*彼らは、救われていない人たちである。
④1コリ6:9~10
1Co 6:9
あなたがたは知らないのですか。正しくない者は神の国を相続できません。思い違いをしてはいけません。淫らな行いをする者、偶像を拝む者、姦淫をする者、男娼となる者、男色をする者、
1Co 6:10 盗む者、貪欲な者、酒におぼれる者、そしる者、奪い取る者はみな、神の国を相続することができません。
⑤悔い改めない人たちは、教会から除名処分を受けることになる。
Ⅱ.パウロの警告(13:1~6)
1.1節
2Co 13:1
私があなたがたのところに行くのは、これで三度目です。二人または三人の証人の証言によって、すべてのことは立証されなければなりません。
(1)パウロは、3度目のコリント訪問の際に行われるべきことを示す。
①申19:15の原則
Deu 19:15
いかなる咎でも、いかなる罪でも、すべて人が犯した罪過は、一人の証人によって立証されてはならない。二人の証人の証言、または三人の証人の証言によって、そのことは立証されなければならない。
②この原則は、主イエスの教え(マタ18:15~20)と調和する。
③罪を犯している人たちを裁くのは、コリント教会の責務である。
④パウロの役割は、助言者としてのそれである。
2.2節
2Co 13:2
以前に罪を犯した人たちとほかの人たち全員に、私は二度目の滞在のとき、前もって言っておきましたが、こうして離れている今も、あらかじめ言っておきます。今度そちらに行ったときには、容赦しません。
(1)2度目の訪問時に、パウロは厳しく警告しておいた。
①悔い改めない罪人たちを厳しく処分する。
②離れている今も、厳しく警告する。
③3度目の訪問時には、容赦しない。
3.3節
2Co 13:3
こう言うのは、キリストが私によって語っておられるという証拠を、あなたがたが求めているからです。キリストはあなたがたに対して弱い方ではなく、あなたがたの間にあって力ある方です。
(1)コリントの信者たちは、偽教師たちに騙されていた。
①その結果、パウロの使徒性を疑うようになった。
②キリストがパウロによって語っておられるという証拠を求めるようになった。
(2)パウロは、彼らの疑問に答える。
①パウロが語る福音を信じた人は、劇的な変化を体験した。
②その体験は、キリストによって与えられたものである。
③キリストは、弱い方ではなく、彼らの間にあって力ある方である。
4.4節
2Co 13:4
キリストは弱さのゆえに十字架につけられましたが、神の力によって生きておられます。私たちもキリストにあって弱い者ですが、あなたがたに対しては、神の力によってキリストとともに生きるのです。
(1)弱いときに強いというのは、クリスチャンのパラドックスである。
①これは、キリストの内にも見られるパラドックスである。
*キリストは、弱さのゆえに十字架につけられた。
*しかし、神の力によって復活された。
②キリストのしもべも同じパラドックスを経験する。
*パウロは、キリストにあって弱い者である。
*しかし、彼らに対しては、神の力によってキリストとともに生きる。
・復活のことではなく、権威ある裁きのことである。
5.5~6節
2Co 13:5
あなたがたは、信仰に生きているかどうか、自分自身を試し、吟味しなさい。それとも、あなたがたは自分自身のことを、自分のうちにイエス・キリストがおられることを、自覚していないのですか。あなたがたが不適格な者なら別ですが。
2Co 13:6
しかし、私たちは不適格でないことが、あなたがたに分かるように、私は望んでいます。
(1)パウロが使徒であることの証拠は、彼ら自身の救いである。
①「自分自身を吟味しなさい」とは、救われているかどうかの確認ではない。
②救われているなら、イエス・キリストがうちにおられる。
③イエス・キリストがうちにおられないなら、救われていない(不適格な者)。
④彼らが救われているという事実は、パウロの使徒性を証明している。
⑤つまり、パウロは使徒として不適格ではないということである。
Ⅲ.パウロの願い(13:7~10)
1.7~8節
2Co 13:7
私たちは、あなたがたがどんな悪も行うことのないように、神に祈っています。それは、私たちが適格であることを明らかにしたいからではなく、私たちが不適格な者のように見えたとしても、あなたがたに善を行ってもらいたいからです。
2Co 13:8
私たちは、真理に逆らっては何もすることができませんが、真理のためならできます。
(1)パウロの祈りの内容は、利己的なものではない。
①パウロは、自分が適格であることを証明したいわけではない。
②自分が不適格な者のように見えたとしても、彼らには善を行ってもらいたい。
③パウロは、使徒の権威を用いて彼らを服従させたいわけではない。
④彼らが自発的に悪から遠ざかるように祈っている。
(2)パウロの奉仕は、神の真理を広めるためのものである。
「私たちの務めは、いついかなる時にも、正しいことを勧めることであって、悪を望
むことではありません」(リビングバイブル)
2.9~10節
2Co 13:9
私たちは、自分は弱くても、あなたがたが強ければ喜びます。あなたがたが完全な者になること、このことも私たちは祈っています。
2Co 13:10
そういうわけで、離れていてこれらのことを書いているのは、私が行ったときに、主が私に授けてくださった権威を用いて、厳しい処置をとらなくてもすむようになるためです。この権威が私に与えられたのは、建てるためであって、倒すためではありません。
(1)パウロの無私の祈り
①自分は弱くても、それが彼らの強さにつながるなら喜ぶ。
②彼らが、罪や分派から離れ、完全な者になることを祈っている。
(2)使徒としての権威
①それは主がパウロに授けてくださったものである。
②その権威を、離れいる今行使している。
③訪問した際に、厳しい処置をとらなくてもすむようにこの手紙を書いている。
④この権威が与えられている理由は、建てるためであって、倒すためではない。
結論:「自分自身を吟味する」の意味
1.内省による救いの確認
(1)2コリ13:5
2Co 13:5
あなたがたは、信仰に生きているかどうか、自分自身を試し、吟味しなさい。それとも、あなたがたは自分自身のことを、自分のうちにイエス・キリストがおられることを、自覚していないのですか。あなたがたが不適格な者なら別ですが。
(2)これはよく誤解される聖句である。
①内省によって救いの確信を得ようとすると、必ず失敗する。
②私たちは聖化の途上にある。
③ロマ書7章クリスチャンになる恐れがある。
(3)この聖句は、文脈を考慮に入れながら解釈する必要がある。
①コリントの信者たちは、イエス・キリストの内住を経験するようになった。
②このことは、パウロの使徒性の証拠である。
2.みことばによる救いの確信
(1)みことばは、救いは恵みと信仰によると教えている。
(2)救いの確信は、みことばの権威によって与えられる。
①キリストを救い主として受け入れた瞬間、その人は新生する。
②みことばの権威によって、新生したことが保証されている。。
(3)新生の後に聖化という長いプロセスが始まる。
①聖化によって、新生したという確信が深められていく。
②世界観、願い、楽しみ、価値観、霊的関心などが大きく変化する。
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