Q423 聖書は、「性差別」を容認しますか。

  • 2024.11.28
  • スピーカー 中川健一
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423 聖書は、「性差別」を容認しているか


Q:5千人のパンの奇跡の箇所で、「男の数はおよそ5千人」という表現が出てきます。その場に同席していた女性や子どもたちは、数に含まれていません。これは「性差別」ではありませんか。

A:はじめに

 5千人のパンの奇跡は、福音書の中で最も重要な奇跡です。すべての福音記者がこれを記録しています。「男の数はおよそ5千人」という表現は、マタイの福音書14章21節、ヨハネの福音書6章10節などに出てきます。これが「性差別」に当たるかどうかについて、いつものように3つ申し上げます。

1番目に、神はユダヤ文化を通して御心を啓示されました。

(1)神は、アブラハムを選び、そこから契約の民を輩出させました。

(2)神は、ユダヤ文化を通して御心を啓示されました。

(3)この事実は、ユダヤ文化の優越性を証明するものではありません。

(4)神は、ヘブル語とギリシア語を通して聖書が書かれるようにされました。

(5)人間と交流するために、人間のことばを採用されたということです。

2番目に、イエス時代のユダヤ文化の特徴は、家父長制です。

(1)家父長制の優劣を論じるのは、的外れです。

(2)当時の公式な人口の数え方は、成人男性を代表として数えるというものでした。

(3)「男の数はおよそ5千人」という数え方は、「性差別」ではありません。

(4)その意味は、「5千家族が集まっていた」ということです。

(5)4倍すれば2万人になります。

3番目に、「男の数はおよそ5千人」とは、この奇跡のスケールを表現したものです。

(1)ヘブル的に読み、著者の意図を理解することが重要です。

(2)著者は、当時の社会的・文化的な習慣に基づいて記述しています。

(3)現代の価値観や倫理観を聖書に押し付けると、著者の意図が見えなくなります。

(4)聖書記者たちは、「パンと魚の奇跡」が2万人に祝福を与えたことを伝えています。

(5)神は、私たちのすべての必要に答えてくださるお方です。

「男の数はおよそ5千人」という表現は、「性差別」ではありません。

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