コリント人への手紙第一(32)結びのことば16:13~24

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結びのことばについて学ぶ。

コリント人への手紙第一 32回

結びのことば

16 :13~24

はじめに

1.文脈の確認

(1)イントロダクション(1:1~9)

(2)教会内の分裂(1:10~4:21)

(3)教会内の無秩序(5~6)

(4)結婚に関する教え(7:1~40)

(5)偶像に献げられた肉(8:1~11:1)

(6)女のかぶり物(11:2~16)

(7)聖餐式(11:17~34)

(8)御霊の賜物(12~14)

(9)死者の復活(15)

(10)エルサレム教会への献金(16:1~12)

(11)結びのことば(16:13~24)

2.注目すべき点

(1)この手紙全体から出てくる適用と勧告が語られる。

(2)講解メッセージ=聖句の解説+適用

(3)パウロ書簡=教理+適用

3.アウトライン ―結びのことば―

(1)最後の勧告(13~18節)

(2)あいさつと祝祷(19~24節)

4.結論:1コリ16:22から学ぶ教訓

結びのことばについて学ぶ。

Ⅰ.最後の勧告(13~18節)

1.13~14節

1Co 16:13

目を覚ましていなさい。堅く信仰に立ちなさい。雄々しく、強くありなさい。

1Co 16:14 一切のことを、愛をもって行いなさい。

    *この手紙の内容は、5つの勧告でまとめることができる。

(1)「目を覚ましていなさい」

  ①コリント教会は、霊的に不安定な教会であった。

  ②内側と外側からくる問題に対して身構える必要がある。

    *この教会では、内側からくる問題のほうが多い。

    *異教の教えの影響を受けないように注意する。

    *偽教師の教えの影響を受けないように注意する。

    *神の御心だけを求めるように注意する。

    *終わりの時代のしるしを見逃さないように注意する。

(2)「堅く信仰に立ちなさい」

  ①福音の真理に立つ。

  ②神のことばに立つ。

  ③キリストに対する信仰に立つ。

(3)「雄々しく、強くありなさい」

  ①雄々しくとは、子どもの状態にとどまらないで大人になること。

  ②1コリ14:20

1Co 14:20 兄弟たち、考え方において子どもになってはいけません。悪事においては幼子でありなさい。けれども、考え方においては大人になりなさい。

(4)「一切のことを、愛をもって行いなさい」

  ①コリントの教会が最も必要としていたのは、愛の教えである。

  ②御霊の賜物は、愛の動機で用いなければならない(13章)。

2.15~16節

1Co 16:15

兄弟たちよ、あなたがたに勧めます。ご存じのとおり、ステファナの一家はアカイアの初穂であり、聖徒たちのために熱心に奉仕してくれました。

1Co 16:16

あなたがたも、このような人たちに、また、ともに働き、労苦しているすべての人たちに従いなさい。

(1)コリント教会の問題の1つは、権威に対する不従順であった。

  ①パウロは、権威に対する従順を教えるために、ステファナの一家を例に取る。

  ②この一家は、目立たないが忠実に奉仕をしている。

(2)ステファナの一家

  ①コリントの町はアカイア州にあった。

  ②ステファナの一家は、その地域で最初に信者になった。

  ③彼らは、パウロによって長老に任命されたわけではないが、自発的に奉仕した。

  ④パウロは、彼らが神の任命を受けている奉仕者であることを認めた。

(3)他にも、ステファナの一家のように労苦している人たちがいる。

  ①コリントの信者たちは、このような人たちに従うべきである。

  ②地位ではなく、忠実な奉仕こそ、教会では評価されるべきである。

3.17~18節

1Co 16:17ステファナとポルトナトとアカイコ
が来たので、私は喜んでいます。あなたがたがいない分を、彼らが埋めてくれたからです。

1Co 16:18

彼らは、私の心とあなたがたの心を安らがせてくれました。このような人たちを尊びなさい。

(1)3名の兄弟たちが、エペソにいるパウロを訪問した。

  ①ステファナとポルトナトとアカイコ

  ②彼らが、コリントからの手紙を届けたのであろう。

    *パウロは、その手紙に書かれていた質問に答えた。

    *当時は、公の書簡以外の私的書簡は、旅人によって運ばれた。

  ③彼らの訪問によって、パウロの心は大いに慰められた。

  ④パウロは、コリントの信者たちが、このような人たちを尊ぶことを期待した。

Ⅱ.あいさつと祝祷(19~24節)

1.19節

1Co 16:19

アジアの諸教会がよろしくと言っています。アキラとプリスカ、また彼らの家にある教会が、主にあって心から、あなたがたによろしくと言っています。

(1)アジアの諸教会が、パウロとともにあいさつを送っている。

  ①ローマ帝国のアジア州にある教会のことである。

  ②黙2~3章にある諸教会であろう。

(2)アキラとプリスカ、また彼らの家にある教会もあいさつを送っている。

  ①アキラとプリスカは、コリントにいた天幕職人である。

  ②パウロとともにエペソに移動し、その町にとどまって奉仕を続けた。

  ③彼らの家には、信者たちが集っていた。

  ④教会堂は、3世紀になって登場したものである。

  ⑤それまでは、家の教会が標準的な形態であった。

2.20節

1Co 16:20

すべての兄弟たちが、あなたがたによろしくと言っています。聖なる口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい。

(1)すべての兄弟たちが、あいさつを送っている。

  ①アキラとプリスカの家にある教会以外の兄弟たちであろう。

  ②あるいは、アジア地区の信者たちをすべて含む集合名詞かもしれない。

  ③彼らとコリントの信者たちは、キリストにある兄弟同士である。

(2)「聖なる口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい」

  ①「聖なる口づけ」とは、不純な動機から離れた、口づけのことである。

  ②当時は、口づけは、愛と敬意と一致のしるしとなっていた。

  ③今でも、この習慣を残している地域がある。

  ④この習慣は、誤解や誘惑を避けるために、握手に置き換わった。

3.21節

1Co 16:21 私パウロが、自分の手であいさつを記します。

(1)パウロは、書記によって口述筆記をした。

  ①最後に、自分の手でサインするのがパウロの習慣であった。

  ②手紙の内容がパウロから出たものであることを保証するためである。

(2)これ以降の文章(22~24節)も、パウロが直筆で書いたのであろう。

  ①パウロの感情のほとばしりが見て取れる。

4.22節

1Co 16:22 主を愛さない者はみな、のろわれよ。主よ、来てください。

(1)パウロがのろいを語る理由

  ①パウロは、偽教師が教会に侵入していることを知っている。

  ②彼らは、豊富な知識を持っているが、主イエスを愛していない。

  ③彼らはすでに裁かれているが、最終的な裁きは再臨の時に下る。

(2)「主よ、来てください」

  ①初期の教会の信仰告白である。

5.23~24節

1Co 16:23 主イエスの恵みが、あなたがたとともにありますように。

1Co 16:24

私の愛が、キリスト・イエスにあって、あなたがたすべてとともにありますように。

(1)パウロは、この手紙を、恵みがあるようにという祝祷で終える。

  ①この手紙は、恵みで始まり(1:3)、恵みで終わる。

1Co 1:3 私たちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安があなたがたにありますように。

(2)さらにパウロは、コリントの信者たちへの愛の保証を追加する。

  ①厳しい勧告は、彼らに対する愛から出たものである。

  ②パウロに反抗する者や、パウロの権威を疑う者は、恥じるべきである。

結論:1コリ16:22から学ぶ教訓

1Co 16:22 主を愛さない者はみな、のろわれよ。主よ、来てください。

1.「主を愛さない者はみな、のろわれよ」

(1)ここでは、「agape」ではなく、「phileo」が使用されている。

  ①このことばは、初期の信者たちが礼拝の中で唱えた祈りである可能性がある。

(2)「のろわれよ」は、アラム語の「anathema」である。

  ①このことばは、偽教師に向けられた厳しい宣言である。

(3)「主を愛さない者」は、救われていない。

  ①信者であっても、失敗する。

    *アブラハム、ダビデ、ペテロなど

    *彼らは、恵みによって立ち直ることができた。

  ②聖書知識に欠ける人でも救われる。

  ③しかし、主イエスに対する愛がない人は、救われていない。

2.「主よ、来てください」

(1)アラム語の「maranatha」である。

  ①ギリシア語の手紙の中にアラム語のことばが出てくるのは、どうしてか。

(2)ユダヤ人信者たちが使用していたことばが、異邦人教会に広まった。

  ①初期の信者たちが持っていた共通の希望は、主の再臨である。

  ②「maranatha」は、信者の合言葉となっていた。

  ③異邦人には分からない合言葉で、自らのアイデンティティを確認していた。

(3)私たちも、このことばでこの手紙の学びを終える。

    「主を愛さない者はみな、のろわれよ。主よ、来てください」

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